水源連:Japan River Keeper Alliance

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水害のリスクを伝えて、より安全な場所へ 高まる機運

2020年3月21日
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今年1月に土木学会が公表した提言を取り上げた記事を掲載します。
土木学会の提言は次の通り、土木学会のHPに掲載されています。
この提言は「氾濫リスクに基づくまちづくり・住まい方の改善等による被害軽減を進め、地域・都市政策と治水政策が一体となった「流域治水」の実現」を求めたものです。
土木学会が流域治水の実現を求めたのですから、河川行政が真っ当な治水行政に少しは変わっていくことを期待します。

「台風第 19 号災害を踏まえた今後の防災・減災に関する提言 ~河川、水防、地域・都市が一体となった流域治水への転換~」(2020 年 1 月23日 土木学会台風第 19 号災害総合調査団)
https://jsce.or.jp/strategy/files/hagibis_20200123.pdf
提言要旨 https://jsce.or.jp/strategy/hagibis_20200123.shtml

水害のリスクを伝えて、より安全な場所へ 高まる機運
(朝日新聞2020年3月20日 10時00分) https://digital.asahi.com/articles/ASN3K6JRKN36ULZU00V.html?iref=pc_ss_date
編集委員
2度上昇シナリオではなく、4度上昇シナリオも視野に入れるべきである――。今年1月に土木学会が公表した提言に、こんなくだりがある。世界が2度、さらに1・5度までに気温上昇を抑えようと動いているのになぜ、と思える数字なのは防災や減災をめぐる提言だからだ。
日本列島は一昨年の西日本豪雨、昨年の台風19号と、2年連続で広域の災害に見舞われた。気候変動で激しい雨が増えるとみられるなか、治水のあり方も見直しを迫られている。温室効果ガスの排出を抑える努力が進むとしても、災害への備えに楽観的な見通しは禁物だろう。

(写真)京成電鉄の京成本線荒川橋梁(きょうりょう)。地盤沈下のため堤防をかさ上げした結果、線路付近だけ低くなった。橋の架け替えが計画されている。当面は土囊(のう)などの水防活動で対処する=東京都
堤防やダムなどの建造物を扱ってきた土木学会だが、ハードだけでは命や財産は守りきれないというのが近年の共通認識になっている。河川整備は思うように進まず、高齢化や人口減など社会も変化している。提言は、治水事業や水防は「体力不足」だと明記し、リスクを積極的に伝えていくことに踏み込んだ。
「メリハリのきいた対策のために危ないところをはっきりさせたい」。記者会見で次期会長の家田仁・政策研究大学院大教授はこう話した。
今のハザードマップが示しているのは、あくまでも様々な洪水のケースを一つにまとめた水深だ。同じ色に塗られていても、実際のリスクはさらに濃淡がある。決壊するとすればここから、繰り返し被害に遭いやすいのはここ、といった知識は、専門家や古くからの住民の間で暗黙の了解になることはあっても、必ずしも広く知らされてはこなかった。
古い橋が架け替えられず堤防が低いままの場所、そもそも堤防がない場所などはわかりやすい例だ。用地買収が進まずに堤防の幅が十分でない所や、地形的に流れが滞りやすい場所もある。合流点の近くや、周りよりも低いくぼ地など、水が集まりやすく排水もしにくい所もある。
タブーのままにはしておけない。提言は、リスクを多段階で示した浸水想定図の作製と公表をうたう。何年に1回の雨だと、どの範囲がどれだけ浸水するのかを具体的に示すイメージだ。堤防の強度の診断や水の流れのきめ細かな解析など、技術面も整ってきたという。
目指すのは、水を集める範囲を広く見渡し、地域づくりとも一体になった「流域治水」への転換だ。リスクに応じた対策を取り、まちづくりや住まい方を見直して長期的に安全な場所への集約を図っていく。森林や水田などの保水・遊水機能、避難計画も組み合わせ、自然環境や文化との調和も図る。そのために広く関係者が協議する場をつくる。
災害リスクを踏まえた土地利用の見直しの議論は、ほかの学会も含め盛んになってきたと感じる。国土交通省も、不動産取引での水害リスクの説明義務づけや、開発規制を強化する法改正の方針を打ち出した。機運は高まりつつある。(編集委員)
(写真)京成電鉄の京成本線荒川橋梁(きょうりょう)付近。堤防が線路の近くだけ低くなっている=東京都葛飾区

浸水想定図を公表 県管理7ダムの下流 /栃木

2020年3月17日
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栃木県が県管理の7ダムの下流域について浸水想定区域図を公表しました。その記事を掲載します。
ダム下流域の浸水想定図は栃木県のHPに公表されています。
http://www.pref.tochigi.lg.jp/h07/dam_shinsuisouteizu.html

計画規模降雨(概ね100年に1回) の浸水想定図と、想定し得る最大規模降雨(概ね1,000年超に1回)の 浸水想定図が示されています。
ダムについては洪水調節機能を失った場合を前提とした浸水想定図です。
ダムの緊急放流によってダム下流域で氾濫が起きることが考えれば、この浸水想定区域図が意味が持つように思われます。

浸水想定図を公表 県管理7ダムの下流 /栃木
(毎日新聞栃木版2020年3月17日)https://mainichi.jp/articles/20200317/ddl/k09/040/052000c

2018年7月の西日本豪雨でダム下流で大規模な洪水が起きたことなどを受けて、県は16日、県が管理する7カ所のダムの下流の浸水想定図を市町に提供し、ホームページで公表した。市町はハザードマップの修正などに役立てる。19年10月の台風19号でも那須塩原市の塩原ダムを緊急放流するなどしており、下流での備えなどが課題となっていた。
公表したのは、塩原ダムから下流約18キロ▽中禅寺ダムから下流約27キロ(中禅寺湖を含む)▽西荒川ダムから下流約5キロ――など、洪水浸水想定区域図がなかった約107キロにわたる図面。1000年超に1度や100年に1度の雨で氾濫した際に想定される浸水の範囲や水深▽木造2階建ての家屋が流失・倒壊する恐れがある範囲――などを示している。
県はまた16日、市町の担当者らを集めた減災対策協議会で、台風19号で中小・小規模河川が氾濫したことを受けて、緊急時のみ観測する「危機管理型水位計」を20~21年度に67カ所、簡易カメラを同64カ所で増設すると明らかにした。台風19号で決壊や越水をしたり、市街地近くを流れたりする27河川についても20年度中に簡易な浸水リスク想定図を作り、21年度には対象を市町の要望がある29河川にも広げる。【林田七恵】

土砂災害防止の基本指針変更へとりまとめ(国土交通省)

2020年3月7日
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近年の大豪雨では河川の氾濫だけではなく、土砂災害によっても大変な被害がでています。
昨年10月の台風19号豪雨では99 名の方が亡くなり、そのうち、土砂災害の死者が16名でした。2018年7月の西日本豪雨では死者237名のうち、約半分の 119 名は土砂災害によるもので、その8割近くは広島県の土砂災害の死者でした。2019 年台風19号豪雨の土砂災害より2018 年西日本豪雨の土砂災害が多かったのは、雨の降り方の違いのほかに、東日本と西日本の地形、地質の違いがあるとされています。とりわけ、広島県は風化して崩れやすい「まさ土(ど)」になる花崗岩の地層と、危険な場所に広がる宅地造成によって、土砂災害が起きやすくなっており、西日本豪雨で多数の死者が出ました。
この土砂災害について国土交通省の審議会で土砂災害防止対策基本方針の変更案の審議が3月4日に行われました。その記事を掲載します。
審議会の資料は国土交通省のHPに掲載されています。
http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/s204_doshasaigai01.html
3月4日の資料はhttp://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/mizukokudo03_sg_000157.html です。
4~5月にはパブリックコメントが行われる予定です。http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001331534.pdf

土砂災害防止の基本指針変更へとりまとめ

(re-port 2020/3/5)https://www.re-port.net/article/news/0000061626/
国土交通省は4日、社会資本整備審議会河川分科会土砂災害防止対策小委員会(委員長:京都大学防災研究所教授・藤田正治氏)の3回目となる会合を開催。答申に向けたとりまとめを行なった。
同委員会では、令和元年台風第19号等近年の災害や気候変動等の影響を踏まえ、土砂災害における実効性のある警戒避難体制づくりをさらに促進するため、土砂災害防止対策基本方針の変更案について審議してきた。
平成30年7月豪雨で土砂災害による死者が出た箇所の8割強は土砂災害警戒区域に指定されるなど何らかの形で危険が周知されていた一方、令和元年東日本台風の土砂災害で人的被害や人家被害が発生した箇所の約4割が土砂災害警戒区域に指定されていなかった。その原因として、より詳細な地形データでなくては箇所を抽出できなかったこと、現在の指定基準には該当しなかったこと等が認められた。これらを踏まえ変更案では、基礎調査の結果の公表後は速やかに土砂災害警戒区域等を指定することが望ましいとしたほか、「基礎調査完了後も測量技術の向上も踏まえ、数値標高モデル等の高精度な地形情報等を用いて土砂災害の発生するおそれのある個所の抽出に努めるものとする」などとした。
土砂災害警戒区域等が指定された後、ハザードマップの作成が完了していない市町村や、住民のハザードマップの認知率も高くないことから、新たに「都道府県による土砂災害警戒区域等の指定後は、市町村は速やかにハザードマップに反映し、避難場所等の見直しを図るものとする」とした。また、平成30年7月豪雨後に被災地域で行なったアンケートで、自宅が土砂災害警戒区域に含まれていることを認識していた住民が2割にとどまっていたことから、都道府県に対して土砂災害警戒区域等を明示した標識の設置などにより、周知を徹底し、「住民の理解を深め、避難の実効性を高めることが重要」とした。
答申および変更案は、3月下旬めどに河川分科会から社整審に報告。4~5月にかけパブリックコメントを実施し、6月中旬~下旬にかけ基本方針を変更する予定。

石木ダムの費用対効果 計算は「虚構」再検証を 科学者の会  佐世保市に意見書

2020年3月3日
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佐世保市上下水道事業経営検討委員会が、市の石木ダム事業継続の再評価を是認する答申を2月28日に出したことに対して、
佐世保市民らが3月1日に「緊急市民集会「石木ダム再評価」」http://ishikigawa.jp/blog/cat09/5918/ を開き、その欺瞞性を糾弾しました。
そして、3月2日にはその再評価の問題点を指摘し、再評価のやり直しを求める「ダム検証のあり方を問う科学者の会」の意見書と、市民団体の申し入れ書を市水道局に提出しました。
3月1日の集会と2日の申し入れに関する記事を掲載します。

再評価の内容は石木ダム推進のためには何でもありの本当にひどいものです。水需要予測のでたらめさはすでにお伝えした通りですが、費用便益比の計算も現実とまったく遊離した架空のものでした。
今回提出した科学者の会の意見書は佐世保市水道の事業債評価に関する意見書その2 20200302のとおりで、費用便益比計算の虚構を指摘しました。

3月1日の集会の配布資料は佐世保市民にとって石木ダムは必要か 20200301

石木ダム費用便益比計算の虚構 20200301

のとおりです。後者に市が行った費用便益比計算のおかしさが具体的に書いてあります。

今回の計算では石木ダム推進で佐世保市は費用の5.32倍の便益が得られることになっていますが、その計算は石木ダムがなければ、ほぼ毎日給水制限が実施され、それによって毎年毎年数百億円の経済被害が発生するというもので、本当に無茶苦茶な計算です。

「石木川まもり隊」など11団体が市水道局に提出した申し入れ書と3月1日の集会宣言は次の通りです。

申し入れ書20200302

集会宣言20200301

以上の資料をお読みいただければと思います。

 

石木ダムの費用対効果 計算は「虚構」再検証を 科学者の会 佐世保市に意見書
(長崎新聞2020/03/03 09:35) https://www.47news.jp/localnews/4576741.html

(写真)川野課長の前で意見書を読み上げる嶋津氏(右)=佐世保市水道局
長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、市水道局が利水面の事業再評価でまとめた費用対効果について、
全国の研究者らでつくる「ダム検証のあり方を問う科学者の会」は2日、事業効果が高いとする計算は「虚構」とし、再検証を求める意見書を同局に提出した。
同会は河川工学が専門の今本博健・京都大名誉教授らが共同代表で、約120人の賛同者で発足したという。
意見書は朝長則男市長宛て。会員で、水源開発問題全国連絡会共同代表の嶋津暉之氏が同局を訪れ、提出した。
同局は2月、再評価の検討委員会に対し、「全体事業費に対し、効果は5.32倍」とする費用対効果を提示。
検討委は水源不足を示す水需要予測などと併せて審議し、「妥当」と答申した。
同局は、前回2012年度の再評価で効果を13.84倍と算出しており、意見書では「今回と結果が大きく変わるのは、計算のずさんさを示している」と指摘。
嶋津氏は「現実にはありえない仮定が設けられ、巨額の渇水被害を計算し、ダムの便益を求めている」と問題視した。
同日は、事業に反対する県内外の11団体も検討委の審議は「不十分」とし、やり直すよう求める申し入れをした。
科学者の会、11団体からそれぞれ文書を受け取った同局水源対策・企画課の川野徹課長は「対応を検討する」と述べた。

石木ダム事業「継続」答申受け 審議やり直し求める 市民団体が佐世保で集会
(長崎新聞2020/3/2 00:00)updated h https://www.47news.jp/4572427.html

(写真)石木ダム事業の再評価の審議やり直しを求める宣言を採択した集会=佐世保市中央公民館
長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、市水道局が進める利水面の事業再評価に対し、第三者の諮問機関が水不足などを認め、「事業継続が妥当」と答申したことを受け、
反対派市民団体が1日、市内で集会を開催。「架空の予測値を設定し、水不足の捏造(ねつぞう)でダムの必要性を創出した」と批判し、審議のやり直しを求める宣言を採択した。宣言文は同局に提出する。
集会を開いたのは「石木川まもり隊」(松本美智恵代表)など3団体。市民ら約130人が参加した。
市水道局が示した再評価の水需要予測は、1日の市民1人当たりの水使用量は全国の同規模都市の水準に近づいて増加すると想定。
不足する水量約4万立方メートルを石木ダムで賄えば、費用対効果も高いとした。諮問機関の市上下水道事業経営検討委員会は2月28日、同局の方針を「妥当」と認めた。
宣言は、将来の人口減少を踏まえ、水需要の増加は「異常な予測」と批判。石木ダムがなくても何の被害も受けておらず費用対効果は低いとし、「公正・中立な委員会」での再審査を求めた。
集会では水源開発問題全国連絡会の嶋津暉之共同代表が再評価の問題点を説明。
水需要は節水型機器の普及などで減少すると指摘し、費用対効果は「渇水時の被害を大きく計算している。現実的でない」とした。
ダム建設予定地の住民、岩下和雄さん(72)は「石木ダムを造るための予測だ。事業は見直すべきだ」と訴えた。

石木ダム再評価「やり直せ」 佐世保で市民集会

(朝日新聞長崎版2020年3月4日 9時30分) https://digital.asahi.com/articles/ASN3372Q2N32TOLB004.html?iref=pc_ss_date

(写真)佐世保市による石木ダムの事業再評価のあり方を問うた緊急市民集会=2020年3月1日午後2時25分、長崎県佐世保市
長崎県川棚町で進む石木ダム計画を巡って佐世保市が行った事業再評価を問う市民集会が1日、市内で開かれた。水問題の専門家がダムの必要性について「現実味が乏しい水需要予測と保有水源の過小評価で作り出された」と指摘し、市算出の費用対効果も、それをベースにした「あり得ない渇水被害額だ」と批判。集会は、再評価のやり直しを求める宣言を採択した。
市水道局が今回試算した水需要予測は11万8388トン。安定水源で確保できるのは日に最大7万7千トンで、不足する約4万トンをダムに担わせるという算定結果を示し、第三者委員会が承認した。事業継続の可否を決める費用対効果も5・32倍と、効果が費用をはるかに上回る数値を示し、認められた。
集会で水源開発問題全国連絡会の嶋津暉之(てるゆき)共同代表は、市が供給能力に含めない慣行水利権に基づく「不安定水源」について「河川法上は許可水利権と同等だし、渇水時も同レベルで機能してきた。実際の安定水源(保有水源)能力は10万トンだ」と説いた。一例として、長崎市は慣行水利権の矢上水源を需給計画に組み入れている事実を挙げた。
佐世保市の従来の費用対効果の計算は、そんな過大な必要量をベースにしたうえで一年中、給水制限することを前提にし、水をためる千円のポリ容器や、300円のバケツを市民が年じゅう買い続ける年が何十年も続くという「あり得ない被害」想定(年400億円超)になっていたと解説。
今回の再評価はまだ細かな積算根拠が公開されていないが、この手法が踏襲された可能性が高いとした。国は実際、そうした算出指針を示しているが、渇水の想定は一年中でなく、年に1カ月だという。
同市の前回2012年度の再評価では費用対効果が13・84倍。今回の5・32倍との振れの大きさも「積算根拠の薄弱さを物語っている」と指摘した。(原口晋也)

石木ダムの利水、審議やり直しを 緊急集会に100人 佐世保 /長崎

(毎日新聞長崎版2020年3月2日)https://mainichi.jp/articles/20200302/ddl/k42/040/137000c

(写真)再評価の問題点を指摘する声が相次いだ緊急集会
県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム事業で、利水面を再評価する同市上下水道事業経営検討委員会が事業継続を是認する答申を出したことを受けて市民グループは1日、同市内で緊急市民集会を開いた。
専門家が水需要予測や費用対効果の算出の問題点を指摘し、審議のやり直しを求める集会宣言を採択した。
石木川まもり隊など3団体の主催で、約100人が参加。
「水源開発問題全国連絡会」共同代表の嶋津暉之氏が講演した。
嶋津氏は「今後増大する同市の水需要予測は、石木ダムを必要とするための予測で、逆に保有水源の量は過小評価している」と指摘。
再評価で、全事業費と将来回避できる渇水被害額から算出した費用便益比が過去の2回に比べ大きく下がった点に触れ、「大きく数値が変わるのは、事実に基づいていないからだ」と批判した。
集会宣言では「客観的・科学的な資料に基づいた公正・中立な再評価委員会での審議やり直し」を求めた。【綿貫洋】
〔長崎版〕

石木ダム再評価、やり直しを要請 市民団体 /長崎
(毎日新聞長崎版2020年3月3日)https://mainichi.jp/articles/20200303/ddl/k42/040/252000c

県と佐世保市が川棚町に建設を進める石木ダム事業に反対する市民団体は2日、市上下水道事業検討経営委員会が事業継続を答申したことに対し、科学的、客観的に審議するよう再評価委員会のやり直しを要請した。
要請した「石木川まもり隊」など11団体は、委員会ではダム代替案や費用対効果分析について議論が低調だったと指摘。不十分な審議では公正な再評価にはならないとして審議のやり直しを求めた。
同時に「ダム検証のあり方を問う科学者の会」は、委員会が了承した費用対効果の算出が現実から遊離した計算で算出されているとして、改めて試算するよう意見書を提出した。【綿貫洋】
〔長崎版〕

「結論ありき」は否めず 石木ダム事業継続 是認 市利水再評価検討委が答申 佐世保

2020年2月29日
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2月28日、佐世保市上下水道事業経営検討委員会が開かれ、石木ダム事業継続の再評価を是認する答申を出しました。その記事とニュースを掲載します。
この委員会は、科学的な根拠がない再評価に対して何の疑問も提起しない委員会で、しかも、市民は別室傍聴で、資料さえ配らない最低の委員会でした。

佐世保市民たちは明日、「3.1緊急市民集会「石木ダム再評価」」http://ishikigawa.jp/blog/cat09/5918/

を開き、再評価の欺瞞性を明らかにします。

【解説】「結論ありき」は否めず 石木ダム事業継続 是認
(長崎新聞2020/2/29 10:27) https://www.47news.jp/localnews/4568442.html

石木ダム建設の利水面の事業再評価で、第三者の検討委員会は事業の継続を承認した。ただ、審議では佐世保市水道局の方針案をそのまま受け入れる場面が目立ち、「結論ありき」で進められた印象が否めない。
反対派が「過大」と疑問視する水需要予測について、市水道局は人口減少を想定しながら、全国の同規模自治体の平均値に近づき、「市民1人当たりの水使用量は増える」と試算。この点は反対派との間で賛否が割れるが、目立った議論はなかった。新たに確保するべき水源量は1日4万立方メートル程度。前回の再評価とほぼ同じ数字で、石木ダムで賄う水量と合致した。代替案の検証や費用対効果も前回と同様の結論だった。
検討委は市水道局に常設する諮問機関で、水道行政の基本計画となる「ビジョン」の策定にも携わった。もともと石木ダム建設を肯定する立場で、委員の1人は建設推進団体のメンバーでもある。事業に懐疑的な意見を持つ委員を含めず、審議の「中立性」を担保できたのか疑問が残る。
市は石木ダムの必要性を市民に丁寧に説明するとしているが、再評価の一般傍聴は中継映像を介して別室で受け付け、反対派からは「審議が十分聞き取れない」と不満が噴出。市の姿勢に不信感を募らせる形となった。

石木ダム事業継続 是認 市利水再評価検討委が答申 佐世保
(長崎新聞2020/2/29 10:26)  https://www.47news.jp/localnews/4568440.html
(写真)石木ダム建設事業の継続を妥当とする答申書を谷本局長に手渡す武政委員長(右)=佐世保市役所

長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、市水道局が進める利水面の事業再評価について第三者の意見を聴く、市上下水道事業経営検討委員会(武政剛弘委員長)は28日、「事業の継続を是認する」とした答申書をまとめ、谷本薫治局長に提出した。答申を踏まえ、市は「事業継続」の再評価書を作成し、3月中に国に提出するとみられる。
市は国庫補助を受けるため、原則5年ごとに事業の必要性などを検証する再評価を義務付けられている。市水道局は1月に再評価案を検討委に諮問。検討委は2回の会合を開き、2038年度までの水需要予測や代替案の可能性、費用対効果などを審議し、了承していた。
この日の会合では、過去の審議を踏まえた答申案を承認。答申では、「石木ダムを設けること以外に有力な方策はない」とし、市水道局の提案は「適切・妥当」と結論づけた。
一方、事業の推進にあたっては、ダム建設予定地住民の理解や市民世論の合意形成などを含めた「最適解を求める格段の努力」を要望した。谷本局長は「(事業継続が認められ)ほっとしている。すみやかに(国庫補助の手続きを)進める」と述べた。
全会合を傍聴した反対派の市民団体「石木川まもり隊」の松本美智恵代表は、「過去の再評価とは異なり、今回は(中継映像による)別室での傍聴で内容が十分聞き取れず、資料すらもらえなかった。市民に理解を求めない意識の表れだ」と対応を批判した。

石木ダム3回目の再評価を答申
(長崎文化放送2020/2/28(金) 19:21配信) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200228-00010001-ncctv-l42

長崎県と佐世保市が進める石木ダム建設事業の利水面での再評価を行う3回目の検討委員会は「事業継続が妥当」とする答申書をまとめました。佐世保市が第三者として意見を聞いた市上下水道事業経営検討委員会の武政剛弘委員長が谷本薫治水道局長に答申書を出しました。答申書では市水道局が示した水需要予測を認めた上で「必要水量を確保できる方策は、現時点では石木ダム以外になく費用対効果が見込まれる」としました。谷本薫治局長は「(事業継続が妥当と)正式にそういうお言葉を頂戴したことはホッとしているところでございます」と話しました。全ての会合を傍聴したダム建設反対派の市民団体「石木川まもり隊」の松本美智恵さんは「事業継続」との答申に結論ありきと憤ります。「半世紀かかっても全然完成しないそういう事業が本当にまだこれからも必要なのかという事を真摯に客観的に検討するのが再評価だと思うんですけどもどう考えても中立公平とは思えないです」と話しました。答申書を踏まえ佐世保市しての対応を決め再評価報告書を作成して国に提出します。

 

石木ダム事業継続是認 再評価委員会が答申書 /長崎
(毎日新聞長崎版2020年2月29日)https://mainichi.jp/articles/20200229/ddl/k42/040/199000c

県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム事業を利水面で再評価する同市上下水道事業経営検討委員会(武政剛弘委員長、9人)は28日、事業継続を是認するとした答申書を市に提出した。この日、3回目の審議を開き、市提案の水需要予測、投資効率などをおおむね妥当と結論づけた。
答申を受けて市は国へ再評価報告書を提出する。早ければ2020年度の国庫補助事業として採択される。
委員会ではこれまで2回の審議で、市が出した水需要予測、石木ダム以外の代替案、費用対効果などを審議してきた。異論は特に出ず、数カ所の文言を修正した答申書をまとめた。ただ、地元に事業反対の声があるのを踏まえて、「建設予定地の住民の理解や心情面に配慮し、可能な限り多くの人が幸福を得られるよう格段の努力を怠らないことを求める」と市への注文を盛り込んだ。
答申を受け、谷本薫治・水道局長は「速やかに手続きを進めたい」と述べた。別室で委員会の中継を傍聴した市民グループ「石木川まもり隊」の松本美智恵代表は「予想はしていたが、何の意見も出ず、中身のない再評価にがっかりした。補助金を得るための再評価は、結論ありきの審議になる」と批判した。【綿貫洋】
〔長崎版〕

 

長崎)石木ダム再評価 第三者委ことごとく市の主張追認
(朝日新聞長崎版2020年2月29日 9時00分 )https://digital.asahi.com/articles/ASN2X6TK4N2XTOLB00S.html?iref=pc_ss_date

(写真)佐世保市の谷本薫治・水道局長(左)に答申書を手渡す第三者委の武政剛弘委員長=2020年2月28日午後2時57分、長崎県佐世保市八幡町

石木ダム計画(長崎県川棚町)について利水面で事業を再評価していた「佐世保市の「市上下水道事業経営検討委員会」(9人)は28日の答申で、市の従来の主張をことごとく追認した。事業を進める市の背中を押す内容に、市水道局関係者から笑みがこぼれた。第三者の視点で事業の必要性を根本から問い直すことを求めた反対派の市民は、怒りの表情で傍聴室を立ち去った。
水需要予測をテーマにした1月23日と、ダム案以外の代替案とその適否などをテーマにした2月6日の議論を踏まえ、委員長の武政剛弘・長崎大名誉教授が委員の意見をまとめた答申書案を示すと、字句の修正だけで承認された。
答申は、水需要予測について「給水人口は今後も漸減傾向」と認めつつ、生活用水は横ばいで推移するとした市の説明を「妥当な推計」とした。専門家からハウステンボスや佐世保重工業の需要予測だけ個別に推計するやり方を批判されたが、答申は「より実態に即した推計」と評価した。
ダムの規模につながる1日最大給水量の設定にあたり、市は寒波で大規模漏水が起きた2015年度を特異年として排除したが、答申は「より安全側に配慮することも必要。若干の懸念が残る」と、さらに水が必要とする立場での見解を寄せた。
散会後、谷本薫治局長は今回の再評価について、報道陣に「国の補助金をちょうだいするためのルール化された流れ。それ以上のものではない」と語った。
記者から「県民や市民の税金も使われる。納税者には分かりやすい公正公平な審議だったか」と問われると「市民の代表である市議たちに説明し、議決も頂いてきた」と述べた。(原口晋也)


第三者委「おおむね妥当」と答申、石木ダム事業再評価

(テレビ長崎2020年2月28日 19:40) http://www.ktn.co.jp/news/20200228005/

3年間の工期延長を受け、川棚町の石木ダム建設を継続すべきかどうか利水面で検討する佐世保市の事業再評価で、佐世保市が諮問する第三者委員会は「概ね妥当なものと認める」と結論付け、答申しました。
石木ダム建設の事業再評価で佐世保市が諮問する第三者委員会は、28日、3回目の会合を開き、武政委員長が作成した答申案を検討しました。
答申案では「水需要予測に基づく新規水源の開発規模は必要最小限で、石木ダムを設ける以外に有力な方策はない」などとし、事業は「概ね妥当なものと認める」と結論付けました。
委員らは、内容について大きな修正を求めず、答申書が谷本 水道局長に手渡されました。
委員会を傍聴した人からは落胆の声が聞かれました。
石木川まもり隊 松本 美智恵 代表 「継続という結論は予想していた。あまりにも委員から異論が出ないし全く中身のない再評価だった」
佐世保市水道局 谷本 薫治 局長 「事の是非を再評価の場で(議論)するつもりはない。是非については別のステージでやっているのでは」
佐世保市は、答申を受け年度内にも「事業継続」という考えを軸に再評価報告書をまとめ国に提出したいとしています。

石木ダム利水再評価で妥当と答申
(NHK 2020年2月28日 17時10分)https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20200228/5030006847.html

石木ダムの完成時期が延期されたことを受けて、佐世保市が利水の面から行った再評価について検証する委員会は、28日に開いた会合で、事業の継続が妥当だとする市の対応方針案を承認し、市の水道局長に答申書を手渡しました。
石木ダムをめぐっては、県道の付け替え工事に遅れが出ていることなどから、去年、長崎県は、治水の面から事業の再評価を行った上でダムの完成時期を3年延期し、令和7年度に見直す方針を決めました。
こうした中、佐世保市も利水の面から事業が適切かどうか再評価を行っていて、「市上下水道事業経営検討委員会」は、28日に開いた3回目の会合で、事業の継続が妥当だとする市の対応方針案を承認しました。
委員会の武政剛弘委員長が、市の谷本薫治水道局長に委員会としての答申書を手渡し、谷本局長は「速やかに市としての結論を出したい」などと応じました。
答申書では「事業効果は高く、水質などの評価項目においても、特に問題は確認されない」などと事業の必要性を認めたうえで、「事業継続の方法論は、議論していない」として、建設予定地の住民の理解を得られるよう、努力を続けることなどを求めています。
答申を受けた谷本水道局長は、記者団が「委員会のメンバーは中立・公正だったと考えるか」と質問したのに対し、「私はそう考えています」と述べました。
市は、28日の答申を受けて、年度内にも、再評価の報告書を県に提出することにしています。

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