水源連:Japan River Keeper Alliance

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事務局からのお知らせ

群馬県東部水道の広域化(統合)と一種の民営化

2019年1月17日
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昨年12月は他のテーマも兼ねて水道の民営化・広域化についてお話しする機会が数回ありましたので、その一部を紹介します。(嶋津暉之)
群馬県東部ですでに実施されている水道の統合の話です。話に使ったスライドの一部を貼付します。
群馬県東部の太田市、館林市等の8市町の水道は統合され、2016年4月から群馬東部水道企業団になりました。
これは、スライド1の右側のグラフのとおり、今後、人口、給水量の減少が進んでいって、水道経営が非常に厳しくなると予想されることによるものです。
8市町は群馬県の水道用水供給事業の東部地域水道及び新田山田水道の受水市町です(スライド2を参照)。この統合で群馬県水道と企業団が1対1の関係になって経営を分ける意味がなくなってきたので、近いうちに、県の東部地域水道、新田山田水道も企業団と統合するという話です。
8市町の水道は群馬東部水道企業団に統合されましたが、スライド3のとおり、水道の管理と施設更新は㈱群馬東部水道サービスに委託しています。㈱群馬東部水道サービスは企業団が51%出資して設立された会社です。
今回の水道法改正で可能となった施設の運営権の譲渡ではなく、施設の運営権は企業団が保有したまま、管理と施設更新を委託する形態になっています。今後、運営権の譲渡は予定していないとのことです。
とはいえ、企業団の職員は発足時は各市町からの出向で100人以上いたそうですが、現在は68人に減ってきており、仕事が㈱群馬東部水道サービス(現在は100人以上)に移りつつあるように思います。
施設の運営権を譲渡する民営化ではありませんが、各地の水道事業においてこのような形態の一種の民営化が行われていくことも考えられます。

西日本豪雨水害についての講演スライド(2018年9月7日)と報告(水源連便り)

2018年9月25日
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さる9月7日、超党派の議員連盟、「八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会」が衆議院第一議員会館会議室で総会を開かれました。

総会後の学習会では、渡辺洋子さん(八ッ場あしたの会)が八ッ場ダム事業の現状について、嶋津が7月の西日本豪雨災害について講演しました。

西日本豪雨災害の講演に使った三つのスライドを下記のとおり、掲載しました。

そして、9月21日に発送した水源連便り81号に嶋津が西日本豪雨災害について三つの報告を書きました。それぞれの報告は下記のとおりです。

お読みいただければと思います。

● 西日本豪雨災害の全容
「西日本豪雨災害を踏まえて 治山治水行政の転換を!」
講演スライド 1
報告 
西日本豪雨災害を踏まえて、治山治水行政の転換を!

● 岡山県・高梁川水系の氾濫
「高梁川支流・小田川(岡山県真備町) の氾濫防止事業を半世紀も先送りした 国土交通省」
講演スライド 2
報告
高梁川支流・小田川(岡山県真備町)の氾濫防止事業を半世紀も先送りした国土交通省

● ダムの緊急放流問題
「西日本豪雨で明らかになったダムの限界と危険性」
講演スライド 3
報告
西日本豪雨で明らかになった治水ダムの限界と危険性

国に対して鬼怒川水害の損害賠償を求める裁判の訴状

2018年8月24日
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2015年9月の関東・東北豪雨では鬼怒川下流部で堤防が決壊し、無堤地区で大規模な溢水があって、その氾濫が茨城県常総市の鬼怒川左岸側のほぼ全域におよび、凄まじい被害をもたらしました。
この鬼怒川水害は、氾濫の危険性が極めて高い箇所を放置してきた国土交通省の誤った河川行政が引き起こしたものです。
そこで、8月7日、国家賠償法により、被災者30人が国に対して損害賠償を求める裁判を起こしました。

この裁判の訴状を下記のとおり、掲載しました。

訴状    鬼怒川水害訴状     0.6MB

訴状の図  訴状の図1~図15    7.4MB

 

提訴の記事とニュースは http://suigenren.jp/news/2018/08/13/10992/

および http://suigenren.jp/news/2018/08/13/10997/

をご覧ください。

 

 

ダムがあるために避難の時間が失われた(野村ダムと鹿野川ダム)

2018年7月13日
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今回の記録的な豪雨では、愛媛県・肱川の国土交通省の野村ダム、鹿野川ダムの放流がダム下流域の被害を大きく拡大しました。
そのことに関して、次のように、ダムがなければ、もっと大きな被害が出ていたというダム擁護論が出ています。
「(時時刻刻)ダム放流急増、伝わったか 愛媛・西予、2キロ下流で5人犠牲(朝日新聞2018年7月11日)https://digital.asahi.com/articles/DA3S13579517.html?iref=pc_ss_date
京都大防災研究所の中北英一教授(水文気象学)は、「上流からの流れをダムで調整し、下流に流しているので、ダムがなければもっと大量の水が下流に流れ、大きな被害が出ていたのは間違いない」と話す。」

しかし、これは憶測で語った根拠のない話です。
野村ダム、鹿野川ダムの流入量と放流量のグラフ今回、放流量の上昇速度がはっきりわかるように、横軸を24時間にしてグラフをつくり直しました。下図のとおりです。
野村ダムは、ダム流入量が300㎥/秒から1400㎥/秒まで約4時間半で上昇しているのに対して、放流量は1時間足らずで300㎥/秒から1400㎥/秒まで上昇しています。たった数十分で1000㎥/秒も増加している時間帯もあります。
鹿野川ダムは、ダム流入量が600㎥/秒から3500㎥/秒まで約5時間で上昇しているのに対して、放流量は約2時間で600㎥/秒から3500㎥/秒まで上昇しています。たった数十分で1500㎥/秒も増加している時間帯もあります。
このようにダムがなければ、流量の上昇が4~5時間あって避難できたのに、ダムがあるために、その放流で流量上昇時間が1~2時間に短縮され、しかも、そのうちの数十分で流量が急上昇しているため、避難することはほとんど困難な状況になってしまいました。
以上の通り、ダムとは想定外の降雨に対して無力であるだけではなく、放流量を急激に増やしてダム下流の住民を危機に陥れるものなのです。

なお、各ダムの諸元は次の通りです。
野村ダム  総貯水容量1,600万㎥、洪水調節容量350万㎥、集水面積168㎢
鹿野川ダム 総貯水容量4,820万㎥、洪水調節容量1,650万㎥、集水面積513㎢

 

 

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