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八ツ場ダム 水没予定地 国交省 影響恐れ調査後ろ向き 貴重な遺跡が多数(2012年9月23日)

2012年9月23日
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八ツ場ダム 水没予定地 国交省 影響恐れ調査後ろ向き 貴重な遺跡が多数(しんぶん赤旗2012年9月23日)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-09-23/2012092315_01_1.html

民主党・野田内閣が昨年12月に事業再開を表明した八ツ場ダム(群馬県長野原町)の水没予定地から多数の遺跡が見つかったものの、
国土交通省が調査費用を渋るなど消極的な対応をしていることを22日、「八ツ場あしたの会」が群馬県高崎市で開いたシンポジウムで、明らかにしました。
国交省側の対応は、遺跡の追加調査や保存を工事の妨げとしか見ない、“ダム建設ありき”の姿勢を示すものです。
シンポで明らかに
(写真)シンポジウムで発言する(左から)渡辺、川村晃生慶応大名誉教授、勅使河原、森の各氏=22日、高崎市
報告した「八ツ場あしたの会」の渡辺洋子さんによると、ダムが完成した場合に全水没または一部水没の5地区から48遺跡が見つかっているとしています。
遺跡は縄文時代の大集落や天明3年(1783年)の浅間山大噴火で泥流に埋まった屋敷など。特に江戸時代の「東宮遺跡」は、泥流発生の混乱と山村の豊かな暮らしを示すものとして注目が集まっています。こうした貴重な遺跡は、ダム関連工事で今も見つかっているといいます。
「あしたの会」が入手した群馬県の資料によると、県側は2015年度末までの埋蔵文化財調査費を総額130億円と積算していました。
ところが国交省側は「98億円を超えた協定の変更はできない」と突っぱねたことが2007年の県資料には記録されています。
当初は約57万平方メートルとした調査面積が、関連工事で遺跡の発見が相次ぎ、約136万平方メートルに倍加。少ない予算に県の教育委員会側が苦労する様子がかかれています。
また文書によると、東宮遺跡を「江戸時代の遺跡」として、積極的に展示しようとする県などに対し、「(ダム工事事務所)所長に伺っているが、良い返事はない」と国側が難色を示していました。
地域の財産生かし再建を
シンポでは、考古学者の勅使河原(てしがわら)彰さんが「岩手県陸前高田市では、『文化財の残らない復興などありえない』と、高台にある遺跡保護に市職員ががんばっている
。地域の歴史やアイデンティティーを大切にしてこそ、真の復興になる」と発言。作家の森まゆみさんは「国交省が考えるダム湖観光はあまり成功がみこめない。
地域に元々あるものが街づくりの核になる。これだけの財産があるのに、壊しダムに沈めることは問題だ」とのべました。
第2部では、日本共産党の伊藤祐司群馬県議、地質専門家の中山俊雄さん、全国のダム問題に詳しい嶋津暉之さんが討論。
伊藤県議は「建設予定地の生活再建には、ダム建設ではなく、地元の川原湯温泉を生かし、自然を生かし、文化財を生かすことが一番の早道」とのべました。
シンポは文化財保存全国協議会などが後援。200人近い市民が発言に聞き入りました。
同ダムをめぐっては、本体工事のための条件として、藤村官房長官が示した「利根川河川整備計画」の策定が進んでおらず、工事は進んでいません。

八ッ場の遺跡保存を ダム建設中止 シンポで訴え(上毛新聞 2012年9月23日)
八ッ場ダム(長野原町)建設予定地で発見された埋蔵文化財の重要性を伝えるシンポジウムが22日、高崎市の高崎シティギャラリーで開かれた。約200人の聴衆を前に、専門家らが縄文~江戸時代の遺跡を紹介、ダム建設を中止し、遺跡保存や観光面での活用を訴えた。  県教育委員会によると、建設予定地周辺には70近い遺跡がある。天明3(1783)年の浅間山大噴火で発生した泥流に埋もれ、当時の生活をそのまま伝える東宮遺跡や、縄文時代に山間地で定住生活が行われていたことを示す楡木Ⅱ遺跡などが発見されている。  パネリストを務めた考古学者の勅使河原彰さんは東宮遺跡について「泥流の下に当時の生活がパックされリアルに復元できる。非常に重要だ」と指摘。ほかにも多くの遺跡があることに触れ「全部を博物館にしたい」と価値を強調した。作家の森まゆみさんは「遺跡をむやみに壊すことは許されない」と述べた。  シンポジウムは市民団体「八ッ場あしたの会」が主催。事務局長の渡辺洋子さんは観光振興について「ダム湖観光は実現性がない。地域の本来の力を生かし、歴史遺産を活用する道を考えるべきだ」と話した。

遺跡保存求め ダム建設反対 八ッ場 高崎のシンポに120人(朝日新聞群馬版 2012年9月23日)

http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581209240002
八ッ場ダム(長野原町)建設についてのシンポジウム「ほんとうに造っていいですか? 八ッ場ダム」が22日、高崎市内であった。作家の森まゆみさん、考古学者の勅使河原彰さんらが文化財保護の視点からダム建設に異論を唱えた。約120人が集まった。  ダム予定地には、縄文、弥生、平安時代の遺跡や、1783(天明3)年の浅間山噴火で泥流にのまれた集落跡がある。パネリストの勅使河原彰さんは「地域全部を博物館にしたい遺跡だ。江戸時代の暮らしが泥流にそのままパックされている。当時の生活のすべてをリアルに復元できる要素がある」と強調した。  森さんは、全国的な関心の高まりにより、開発からの難を逃れた吉野ヶ里遺跡(佐賀県)などを例に挙げ「先人の生活や歴史を大事にするなら(遺跡を)活用して価値を高めることができる」と指摘。歴史・文化に目を向けることで、ダム湖に頼らない振興につながるとした。  市民団体「八ッ場あしたの会」が主催。これまで何度もダム建設見直しの催しを開いてきたが、文化財保護の視点を取り上げるのは初めて。1部「予定地の埋蔵文化財」に続き、2部は「ダム湛水による危険性」と題して、予定地の地盤の弱さなどを議論した。(木村浩之)

2012年1月17日 八ッ場ダム緊急抗議行動のお知らせ

2012年1月17日に八ッ場ダム緊急抗議行動!

賛同団体が101団体になりました。実行委員会構成団体と賛同団体の名簿(PDF KB)をご覧ください。

賛同団体の募集は1月15日22時で終了させていただきました。たくさんのご協力、ありがとうございました。

17日に内閣総理大臣と国土交通大臣へ提出予定の「申入れ書」(PDF 373KB)と「集会宣言」(PDF KB)の案文
これらは最終決定版ではありません。今後、変更する場合があります。

チラシ最終版(PDF 446KB)

その概要

緊急抗議行動

13:30 日比谷公園 霞門に集合(東京メトロ霞ヶ関駅B2出口)
13:45 霞門出発
14:00 国土交通省への要請・国交省前で 抗議のパフォーマンス
14:45 首相官邸前、国会議員会館前にて アピール
※それぞれ、抗議の意思をあらわすプラカードなどをご持参下さい!

不要不急の公共事業 八ッ場ダム再開は許さない 緊急抗議集会

16時から18時
衆議院第一議員会館大会議室

◆基調講演「民主党は生き延びられるか-増税と公共事業」
五十嵐敬喜 法政大学教授 元内閣官房参与

  • 「八ッ場ダム再開決定ドキュメント」
    ジャーナリスト まさのあつこ氏
  • 「新たな治水理念の構築を放棄した有識者会議」
    京都大学名誉教授・ダム検証のあり方を問う科学者の会 今本博健氏
  • 「負の遺産“八ッ場ダム”建設再開の流れを反転させるには」
    八ッ場あしたの会&八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会 嶋津暉之氏

◆「大型公共事業の復活」

  • 外環道 外環道7区市ネットワーク 大塚康高氏
  • 干潟埋め立て ラムサール・ネットワーク日本 陣内隆之氏
    他、参加団体より発言

◆国会議員のご挨拶(随時)
◆「八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会」ご挨拶
◆集会宣言 採択
◆主催団体:緊急抗議集会「不要不急の公共事業 八ッ場ダム再開は許さない!!」実行委員会
構成団体:八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会、八ッ場あしたの会、ダム検証のあり方を問う科学者の会、八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会、全国自然保護連合、ラムサール・ネットワーク日本、道路住民運動全国連絡会、外環道7区市ネットワーク(外環ネット)水源開発問題全国連絡会

政府・与党 八ツ場ダム事業継続決定

2011年12月23日 政府・与党 八ツ場ダム事業継続決定
「直ちに政府・与党は事業中止を」

12月23日、政府・民主党三役会議は八ッ場ダム建設再開のための本体工事費の予算案計上を決定しました。

翌24日には2012年度予算案に群馬県の八ツ場ダム本体工事建設費など56億円(国費分)を計上しました。
(注:八ッ場ダムの来年度予算は全体が130億円、そのうち、本体工事費は18億円

八ッ場ダムの不要性、不当性を長年訴え続けてきた私たちは、この決定に対して心底からの怒りをもって抗議します。

関東地方整備局が事業推進の結論が先にある形だけの検証を行い、「八ツ場ダムが最も有利」という検証結果を国交省に報告しました。

有識者会議はその報告を「細目に即して検証されているので問題なし」と評価して、国交大臣が「八ツ場ダム事業推進」を決定し、政府・民主党三役会議も追認、というのがこれまでの流れです。

最近の経過
八ッ場ダムの場合は国交省が日本学術会議を巻き込んで「ダム村作り」を構築し、利根川の1/200の基本高水流量22,000m3/秒を日本学術会議に追認させました。

八ッ場ダムの事業者である関東地方整備局は「八ッ場ダム最も有利」との検証結果を国土交通省に報告、国土交通省は翌日に有識者会議を開いて「八ッ場ダム最も有利」を追認、直ちに国交省は「八ッ場ダム推進」方針を決定しました。民主党からクレームが付き、藤村官房長官裁定が出されてそれに合意したのが12月23日、24年度予算に八ッ場ダム本体工事関連予算56億円を盛り込んだのが12月24日です。

国土交通省のこのようなやり方で判断した「八ツ場ダム事業最も有利=ダム事業継続」に対して与党である民主党は「それを認めることはできない」としたことから藤村官房長官が下記の裁定を12月23日に示しそれを双方が了解しました。

民主党と国土交通省に対する藤村官房長官裁定

  1. 現在作業中の利根川水系に関わる「河川整備計画」を早急に策定し、これに基づき基準点(八斗島)における「河川整備計画相当目標量」を検証する。
  2. ダム検証によって建設中止の判断があったことを踏まえ、ダム建設予定だった地域に対する生活再選の法律を、川辺川ダム建設予定地を一つのモデルとしてとりまとめ、時期通常国会への提出を目指す。
  3. 八ッ場ダム本体工事については、上記の2点を踏まえて判断する。

しかし、この3条件は国土交通省がこれまでの姿勢を換えない限り、殆ど意味を持ちません。

それを証明するかのように、この裁定を「ダム事業再開しながら実行」としたのが国土交通省です。

国交省の24日の八ッ場ダム本体工事予算56億円計上は既成事実かを狙ったものですが、さすがに民主党の中でも反発が生じています。

野田佳彦首相は29日夜の民主党税制調査会などの合同総会で、2012年度予算案に本体工事費が計上された八ツ場ダム(群馬県長野原町)について「官房長官裁定の2条件をクリアしないと予算は執行しない」と明言したと30日の時事通信は伝えています。

国土交通省の姿勢を変えさせることは与党民主党に対して「コンクリートから人へ」「できるだけダムに依存しない治水・利水」を実践させることと同義です。

全国皆さんの力添えをよろしくお願い致します。

全国に渦巻く批判、相次ぐ抗議声明

下線付青字部分をクリックするとその団体の抗議声明を見ることができます。

水源連は12月25日に内閣総理大臣・民主党代表 野田佳彦氏と国土交通大臣 前田武志氏に宛てた「八ッ場ダム本体工事費計上決定への抗議と再審査の要請」(PDF 215KB)を提出しました。

「八ッ場あしたの会」は12月23日に、「八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会」は12月24日(PDF 252KB)に、抗議声明を出しています。

全国では、「ダム検証のあり方を問う科学者の会」(PDF 329KB)と「千葉県弁護士会」が12月22日(PDF 200KB)に、「成瀬ダムをストップさせる会」(PDF 360KB)が12月24日に、「北海道脱ダムをめざす会」は12月26日(PDF 244KB)に、抗議声明を発表しています。

マスコミ各紙の報道

日本中の多くのマスコミが八ツ場ダム事業再開に厳しい論評を付けています。是非、ご覧ください。

八ッ場ダム建設再開に関する報道の紙面の一部を下に掲載します。

全国のマスコミ報道ダイジェストはこちらをクリック(PDF 436KB)してください。

東京新聞2011年12月30日一面(PDF 4.7MB)
下野新聞2011年12月25日の記事(PDF 1.1MB)
朝日新聞2011年12月15日(PDF 2.1MB)

2010年3月16日 衆議院国土交通委員会 八ッ場ダム問題参考人招致

2010年3月16日衆議院国土交通委員会
嶋津さんが「八ッ場ダム不要」を丁寧に説明
2010年3月21日改訂

八ッ場ダム中止問題で参考人5名を招致して意見を聴きました。

参考人 質問する議員
豊田明美 川原湯温泉組合長 民主党枠 田中康夫
嶋津暉之 水源開発問題全国連絡会共同代表 自民党枠 徳田毅
虫明功臣 東京大学名誉教授 法政大学客員教授 共産党枠 塩川鉄也
松浦茂樹 東洋大学国際地域学部教授 みんなの党枠 柿澤未途
奥西一夫 京都大学名誉教授 公明党枠 竹内譲
社民党枠 中島隆利

定刻9時に始まり、1時近くに終わりました。

参考人が15分ずつ意見陳述し、そのあと、各党枠から一人ずつの委員が持ち時間20分で参考人に質問をする、という方式でおこなわれました。

5参考人の陳述骨子(骨子なので報告者・遠藤の主観が入ってしまいます)
当日、嶋津氏・虫明氏・松浦氏・奥西氏は説明資料を配布されました。本人のご了解を頂いたものについて下記にリンクをつけました。

豊田さんは、中止発表は地元との意思疎通の上、生活再建策発表とセットであるべきであったこと、生活再建にはもう時間がないこと、ダムあり再建が最も早い、と現地の状況・気持ちを説明しました。

嶋津さんは、治水上も利水上も必要性がないこと、ダム推進により堤防強化がなおざりにされていること、などを丁寧に説明しました。
嶋津さん説明資料はこちら(PDF 4.4MB)

虫明さんは、田中康夫議員から「基本高水流量を高く算出するために流出モデルの係数が設定されたのではないか」、と質問され、「安全サイドということでそういう係数を使ったと思われる。過大に算出されるので見直しが必要」と見直しが必要であることを認めました。しかし、「治水は洪水水位を少しでも下げる必要があるので八ッ場ダムは治水に有効」、としました。
虫明さん説明資料はこちら(PDF 6.1MB)

松浦さんは、「基本高水流量を超過確率で算出するようになってから格段と大きくなったこと、高度経済成長期でダム建設への投資に目が向いていたことなどから過大に設定されている」「1980年に八斗島地点の基本高水流量をそれまでの実績値17,000m3/秒(カスリーン台風時の実績流量)から22,000m3/秒と5,000m3/秒増やした説明がされていない」等を指摘の上、「治水面では八ッ場ダムは疑問」とし、八ッ場ダムの治水容量をそのまま利水容量に振り返ることを提案しました。
松浦さん説明資料はこちら(PDF 889KB)

奥西さんは、大規模地滑り発生が危惧されること、治水・利水の安全性確保を目的としたダムが、大規模地滑りによる巨大津波でダム下流に甚大な災害をもたらしかねないことを警告しました。
奥西さん説明資料はこちら(PDF 2.5MB)


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