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設楽町長選に設楽ダム建設中止を求める会代表市野氏出馬 『ダムに頼らない町づくり目指す』森林保全含めた循環型社会へ

水源連の仲間である設楽ダム建設中止を求める会代表市野和夫さんが10月に予定される設楽町長選挙に出馬するこことを発表しました。市野さんは建設計画を白紙に戻すため「町長選に当選しただけでダム建設は止まらない。町民の総意を確かめ、県知事へ中止に向けた協議を求めていく」としています。

=東日新聞=

設楽町長選に愛大元教授市野氏出馬

『ダムに頼らない町づくり目指す』森林保全含めた循環型社会へ

2013/06/28

 任期満了に伴い、今秋の10月15日告示、同20日投開票で行われる設楽町長選挙に向け、愛知大学元教授の市野和夫氏(67)が同町内後援会事務所で出馬表明した。

豊橋市出身の市野氏は、時習館高校卒業後、名古屋大学・大学院を経て75年から愛知大学講師を務め、生物学や自然科学、地域・地球環境等を研究。豊川の生態系を調査した著書を出版し、東三河地域の自然環境問題に取り組んでいる。

設楽ダム建設中止を求める会代表も務める市野氏は、建設計画を白紙に戻すため「町長選に当選しただけでダム建設は止まらない。町民の総意を確かめ、県知事へ中止に向けた協議を求めていく」と述べ、持論を展開。

深刻な少子高齢化に悩む過疎地域で、環境保全と一体化した町づくりを進めるため、ダムに頼らない町づくりにより森林保全を含めた循環型社会を目指す。

豊川総合用水事業完成によりダム建設の根拠は失われたとする市野氏は、ダム建設が町人口流出に拍車をかけることを懸念。大村秀章県知事の国交省への回答留保が、建設中止への大きなメッセージだと受け止め、あらためて奥三河の環境を考えなければいけないと主張した。

今回の町長選挙では「町民が自分たちの住みやすい町をつくる最後のチャンス。全国を見てもダム建設で栄えた町はなく失うものが大きい」とし、地域・循環・環境をキーワードに豊かな森と清流を生かした地域活性化で全国のモデルケースをつくる。

町政では住民への積極的な情報提供、事業や制度の大胆な見直しと改廃を断行。ダム建設問題を論議するだけでなく、ムダを省き、笑顔で接する役場として、町全体を考えた施策に取り組んでいく。

持続可能な基本政策として、自然エネルギー自給や廃棄物を出さない資源循環の町づくりを積極的に進め、農林水産物やバイオマスを利用した地場産業・自然エネルギーによる地産地消を支援する。

また、奥三河の交流・宿泊施設設置をはじめ、低家賃の公営住宅や学校教育無償化、道路網整備、買い物拠点構築に重点を置き、東三河全体で「ジオパーク」実現を目指す。

愛知大学時代に植物研究で設楽町の在住経験を持ち、今後は津具地区へ住民票を移す意向。選挙戦では、町民と膝を交え設楽町の将来をじっくりと語り合い、同地域の貴重な自然環境の保護を訴える。

http://www.tonichi.net/news/index.php?id=30215

設楽ダム訴訟、二審も住民側敗訴 名古屋高裁(2013年4月25日)

2013年4月26日
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愛知県設楽町に国交省が計画する「設楽ダム」への支出差止めを求める住民訴訟について4月24日、名古屋高裁で判決がありました。残念ながら、住民側の敗訴でした

設楽ダム建設費>住民の請求棄却 控訴審判決(毎日新聞愛知版 2013年4月25日) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130425-00000001-mai-soci

愛知県設楽町に国が建設を計画する「設楽ダム」の建設費の一部を県が負担するのは違法として、反対派住民グループが大村秀章知事らを相手取り、負担金の支出差し止めを求めた住民訴訟の控訴審判決が24日、名古屋高裁であった。
林道春裁判長は「計画が著しく合理性を欠くとは言えず、支出は違法ではない」と判断し、訴えを退けた1審・名古屋地裁判決を支持、控訴を棄却した。住民側は上告する方針。
設楽ダムの総事業費は約2070億円、県の負担額は約721億円とされる。2009年の政権交代後、事業継続の検証対象となり、未着工のままとなっている。
訴えていたのは「設楽ダムの建設中止を求める会」のメンバーら139人。訴訟で「水需要がなく、ダム建設は必要ない」と主張し、国の基本計画などの妥当性を争った。
住民側は「建設予定地は地盤がもろく、不適格」と主張。林裁判長は「岩盤の構造や岩の風化などについて、複数の問題点が存在する可能性がある」と指摘したものの、「これまでの調査資料では、適格性を欠くとまでは認められない」と退けた。
また、水道用水や農業用水の需要想定、ダムの治水機能の効果について、「計画が合理性を欠くとは言えない」と判断した。
判決後、住民らは名古屋市内で報告集会を開いた。求める会代表の市野和夫・元愛知大教授(67)は「高裁は、国の事業の問題点を指摘したのに、止めようとする姿勢が見られない」と批判した。
大村知事は「極めて妥当な判決」とのコメントを出した。【稲垣衆史】

設楽ダム訴訟、二審も住民側敗訴(中日新聞2013年4月25日)http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013042490233350.html

国が愛知県設楽町に建設を計画している「設楽ダム」の建設費の一部を県が負担するのは違法だとして、住民ら百数十人が県知事らに支出差し止めを求めた訴訟の控訴審判決が24日、名古屋高裁であった。
林道春裁判長は、一審に続き「ダム計画が著しく合理性を欠くとはいえず、県の負担金支出が違法だとはいえない」として、住民側の控訴を棄却した。住民側は上告する方針。
控訴審で住民側は、ダム予定地は地盤が不安定で地滑りの危険などがあり、建設地として不適格だとの点を新たに主張。また、水道用水や農業用水の需要想定が過大で誤っており、洪水対策でも河道改修などの代替案の方が効果的だとして、「ダムは不必要」と訴えていた。
林裁判長は、ダム予定地の地盤について、「火山国、地震国である日本で大規模施設を建設する際、地盤の安定性などが極めて重要視されるのは周知の事実」と指摘。
その上で慎重に検討した結果、予定地には岩盤の構造や風化など「複数の問題が存在する可能性がある」としながらも、「現時点では、ダム建設用地としての適格性を欠くとまでは認められない」とした。
2010年6月の一審名古屋地裁判決は、県による水道用水の需要想定値について、「実際の需要量は想定値に達しない可能性が高い」としたが、「需要想定に問題があっても、ダムの基本計画が著しく合理性を欠くとはいえない」として、住民側の請求を棄却していた。

設楽ダム訴訟、二審も住民側敗訴 名古屋高裁(日本経済新聞2013/4/25)http://www.nikkei.com/article/DGXNASFD2401B_U3A420C1CN8000/

愛知県設楽町で国が計画している「設楽ダム」を巡り、建設反対派の住民らが愛知県の建設負担金の支出差し止めを知事らに求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁は24日、住民側の訴えを退けた一審・名古屋地裁判決を支持し、住民側の控訴を棄却した。
住民側は上告する方針。
原告は同町住民ら139人。住民側は「事業計画の根拠となる水需要の推定が不正確」などと主張したが、林道春裁判長は「ダム計画が著しく合理性を欠くとまではいえない」として退けた。
同ダムは総貯水量約9800万立方メートル、総事業費約2070億円で県負担額は約721億円。2024年度末までの完成を目指している。

設楽ダム建設反対派の控訴棄却 名古屋高裁公金支出認める(読売新聞中部版 2013年4月25日 )http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chubu/news/20130425-OYT8T00187.htm

愛知県設楽町に計画されている「設楽ダム」の建設費の一部を県が負担するのは違法だとして、建設に反対する住民グループが県側に公金の支出差し止めを求めた住民訴訟の控訴審判決が24日、名古屋高裁であった。
林道春裁判長は「支出は違法ではない」と述べ、請求を棄却した1審・名古屋地裁判決を支持し、住民側の控訴を棄却した。
控訴審で住民側は「県が策定した2015年度の水道用水などの需要予測は過大で、既存の施設で対応できる」と主張した。
しかし、判決は、05、06年に下流域で渇水によって取水制限が実施されたと指摘し、「設楽ダムの整備計画は、渇水時でも安定的な水利用を可能にすることが目標で、計画全体が合理性を欠くとはいえない」とした。
また、住民側は、地滑りが起きる危険性を指摘し、建設地として不適切とも主張した。これに対し、判決は、調査結果から「地盤が風化するなどの問題点が存在する可能性はある」としたものの、「ダム建設用地として適格性を欠くとまではいえない」と結論づけた。
原告代表の市野和夫さん(67)は「裁判所は計画の問題点を考えようともしなかった」と批判。大村秀章・愛知県知事は「本県の主張が認められたことは極めて妥当だと考える」とコメントした。
設楽ダムの建設費は概算で約2070億円で、県の負担額は約721億円とされる。

豊川の明日を考える流域委員会 研究者は設楽ダムの効果に否定的(2013年3月21日)

2013年3月21日
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豊川の明日を考える流域委員会 研究者はダムの効果に否定的ー住民理解の形成をと(東日新聞 2013/03/21)http://www.tonichi.net/news/index.php?id=28174

学識経験者らでつくる「豊川の明日を考える流域委員会」(委員長=藤田佳久・愛知大名誉教授)の32回目の会合が20日、豊橋市駅前大通2丁目の名豊ビルで開かれた。
設楽ダム建設事業について、委員同士で意見を交わした。研究者からはダム建設への疑問が相次いだほか、住民理解への配慮を求める声も聞かれた。
前回から4年3カ月ぶりの開催。この間、政権交代を経て設楽ダム建設事業が二転三転したことを踏まえ、藤田委員長は冒頭のあいさつで「久しぶりに我々の手元に戻って来た」と感慨深げに話した。
初めに、国土交通省中部地方整備局側から、東三河の関係自治体との間でつくる「検討の場」で示した「ダム建設が最も有利」との総合評価案について説明があった後、委員同士で意見交換した。
研究者からは、ダム建設に否定的な意見が相次いだ。沓掛俊夫・愛知大教授(地学)が「ダムを作り、年中一定量の水を流すのが正常なのか」と、自然環境の観点から疑問を呈したのに対し、同整備局は水量に緩急を与えながら管理していく方針を示した。
水工学が専門の中村俊六・豊橋技術科学大名誉教授は「ダムが決壊したら死者が出る」と、その危険性を主張した。
住民理解への意見も聞かれた。神野吾郎・豊橋商工会議所副会頭は「上手に地域のコンセンサスを得られるようお願いしたい」と同整備局に求め、鈴木真理子・とよはし女性フォーラム会長は「(設楽町の)住民の心情をくみ取り、物事を進展させてほしい」と述べた。
ダム事業の当事者として、横山光明・設楽町長は「これまでの流域委員会の議論の結果を重んじ、町民が落ち着いた生活をできるようダムの方向性を見定めてほしい」と訴えた。


設楽ダム素案に有識者らが意見 地方整備局が委員会
( 読売新聞愛知版2013年3月21日) http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aichi/news/20130320-OYT8T00980.htm

設楽ダム計画検討の場で国交省中部地方整備局が示した報告書素案を検討する「豊川の明日を考える流域委員会」が20日、豊橋市内で開かれた。
同委員会は豊川の河川整備について助言を求めるため、1998年に同局が設置。今回は素案に対する意見を聴く場として4年ぶりに開催された。メンバーは委員長の藤田佳久・愛知大学名誉教授、神野吾郎・豊橋商工会議所副会頭ら11人。
委員会では、中村俊六・豊橋技術科学大学名誉教授から「設楽ダム計画以上に効果のある対策はないという我田引水的な話が並べてある」と批判的な意見があった一方、
横山光明・設楽町長が「ダム計画は当時の流域委員会が議論した末に結論を出した。その結果を重んじて方向を見定めてもらいたい」と求めた。
同局では、この日の意見や関係住民の公聴会の結果を反映させた報告書原案を近くまとめ公表する。

設楽ダム中止求める会会見 透明性ある検証訴え「検討の場」運営に批判 ( 2013年2月22日)

2013年2月22日
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設楽ダム中止求める会会見 透明性ある検証訴え「検討の場」運営に批判 (東日新聞 2013/02/2) 2http://www.tonichi.net/news/index.php?id=27579
 民主党政権が一時凍結した設楽ダムをめぐり、洪水対策やコストなどすべての目的で「ダム建設がもっとも有利」とする総合評価案を了承した関係自治体と国土交通省中部地方整備局による「検討の場」について、
 市民グループ「設楽ダムの建設中止を求める会」は21日、豊橋市役所で会見を開き、検討の場の運営方法などを非難する声明を発表した。
 検討の場は民主党政権が設楽ダムを再検証の対象に挙げたことを受けて、2011年11月に中部地整が設置。ダム建設以外にため池整備や川底掘削などの代替案を比較し、17日に豊橋市内で開いた会議で検討結果の素案を示した。
 声明では、会議の告知が開催直前だったと批判。1年前に募集したパブリックコメントの結果の扱いについて、会議の日に初めて一覧表が示されたとした上で「事務局からかいつまんだ報告があったのみで、質疑もなく、検討結果にはまったく影響を及ぼしていない」と指摘。
 こうした意見公募を「単なる通過儀礼」だと切り捨て「厳重に抗議する」としている。
 設楽ダムに関する連続公開講座の開催など愛知県独自の検証作業を「県民にしっかりと公開されている」と評価する一方で、
 中部地整に対しては「愛知県の手続きを尊重して、連続講座が終わって知事がまとめをするまで、圧力をかけるようなふるまいをするべきではない」と求めている。
 会見で市野和夫代表(67)は「国の検証は初めから結論ありき。建設案を基準にいくつかの案を並べ、どれが安いかとバナナのたたき売りのようにしただけ」と酷評。
 当日の会議についても「出席している構成員はダム推進ありきで、批判的な検証はできない。何の深まりもない」と批判した。
 今後については「批判的な住民や専門家、第三者による委員会を組織し直し、透明性のある検証をやり直すべきだ」と主張した。
 会では3月3日午後2時15分から、設楽町の奥三河総合センターで、ダム問題を含む町の現状についての報告会を開く。会員以外も参加できる。
 問い合わせは会副代表の伊奈紘さん=電話0536(62)1366=へ。
 会見で「検証の場」を批判した市野代表

 

整備局報告書素案再検証求める声明 設楽ダム中止求める会(読売新聞愛知版 2013年2月22日 )http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aichi/news/20130221-OYT8T01385.htm

  設楽ダムの事業計画を巡り、国土交通省中部地方整備局が「ダム建設案が最も有利」とする検討報告書素案を示したことについて、
 設楽ダム建設中止を求める会(市野和夫代表)は21日、「改めて、寄せられた意見をきちんと反映した検証を行うべきだ」などと、再検証を求める声明を発表した。
  声明では、検証が第三者でなく中部地方整備局自身によって行われ、その中身もほとんど公開されず、厳正さを欠くと主張。また今後の手続きで意見を聞くとしている有識者は、第三者の専門家からなる委員会とするべきだとしている。
  同整備局は17日、設楽ダム建設事業の関係地方公共団体でつくる検討の場で、素案を提示した。
設楽ダム計画:ダムの必要性、改めて検証求める--市民団体が声明 (毎日新聞愛知版 2013年 2月22日 )http://mainichi.jp/area/aichi/news/20130222ddlk23010146000c.html
 国が設楽町の豊川上流に建設を計画する設楽ダムについて、市民団体「設楽ダムの建設中止を求める会」は21日、ダムの必要性について改めて検証を求める声明文を発表した。
 国土交通省中部地方整備局が検証のため設けた流域市町長らでつくる「検討の場」が17日、同ダム建設が治水、利水などに「最も有利」とした素案を承認したことを受けた。
 声明文は、検討の場の審議は、検証の主体が第三者でなく中部地整であることや、寄せられた市民の意見を反映していないことなどを指摘し、「結論ありきで、厳正さを欠き、科学的検証に程遠い」と批判。改めて検証するように求めた。
 同会は今後、県や関係市町などに申し入れをしていくという。【清藤天】

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