水源連:Japan River Keeper Alliance

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ダム問題とは

3. 水需要は減り水余り時代に

水需要が減ってきているのに 過大な予測がダム建設の根拠に

カワセミ:
水が不足していると聞くけど、本当はそうではないらしい。大都市の東京でも水需要は減っているんだってね。日本の人口は2005年がピークで、これからは人口が減っていくし、大量に水を使う工場も少なくなっている。これからは水不足ではなく、水余りの時代になるのかな。
カッパ:
水需要が増えるからダムが必要という論理は、破綻しているね。水需要の実績をみれば明らかだよ。すでに水が余っているから、渇水のときも問題になることはほとんどないし、いざとなったら、農業用水から融通する方法もあるんだよ。

人口増や産業の変化 日本は水余りの時代へ

ダム等の水源開発は、水需要の増加に対応するためや、渇水に備えるために必要だと国や都道府県などの事業者は主張します。しかし、実際の水需要は横ばいから減少傾向になっています。人口が集中している首都圏でも同じです。たとえば茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京の水をまかなう利根川流域の水道給水量は、1990年代になってからほぼ横ばいになり、1995年以降は減少傾向にあります。東京都の場合は、1970年代から横ばいになり、1992年以降はほぼ減少の一途をたどっています。

首都圏は人口増が他の地域よりも大きいのですが、それでも水道用水の増加が止まり減少してきているのは、節水型機器の普及や漏水防止対策の推進で、一人当たりの給水量が減ってきているからです。これからは首都圏の人口も増加が近々止まり、いずれは減っていきます。そうなれば、一人当たりの給水量の減少と相まって、水道用水の需要はますます縮小していくことになります。

渇水年でも、水余りの時代を反映して首都圏などでは問題になることはほとんどありません。いざとなったら、農業用水から一時的に水利権の一部を有償で融通してもらうようにすれば、大渇水に対応することも可能です。

水不足の時代は終わり、水余りの時代になってきているのです。

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