2,500億円をつぎ込み、巨大な調節池を三つ造る荒川の洪水対策の無駄
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荒川調節池計画の問題を考えるチラシが作られました。シンプル版と詳細版があります。次のとおりです。
*計画の概要
埼玉と東京を流れる一級河川の荒川では1973年に旧建設省により、荒川の洪水・渇水対策として中流部に5つの調節池群の構想がつくられ、そのうち、1999年3月に荒川第一調節池が完成しました。
残りの調節池は机上のプランだと思われていたのですが、2016年3月策定の荒川水系河川整備計画で、第一調節池の上流に治水専用の荒川第二、第三、第四調節池をつくることが決まりました。
荒川第二~第四調節池の予定地は、下流側はさいたま市桜区、志木市から、上流側は桶川市、川島町まで及ぶ広大なものです。
洪水を貯めるために長い堤防を築き、池内の掘削を行います。
調節池の必要性への疑問
① 第二~第四調節池は、戦後すぐのカスリーン台風洪水の再来に備えて必要とされていますが、
当時と比べて森林の環境整備が格段に進み、山の保水力が高まっています。
当時のように大きな洪水にはならなくなっています。
② 第二~第四調節池の必要性は机上の洪水流量計算から求められたもので、荒川の現状を反映して
いません。
③ 荒川中流域の広大な河川敷には1954年に横堤(左岸14箇所、右岸12箇所)がつくられ、遊水機能
が強化されていますので、洪水調節はこれで十分です。
④ 2004年完成の荒川第一調節池で、今まで越流があったのは、
2007年9月洪水だけで、その越流量はわずか3万㎥、
調節容量3,900万㎥の1/1000で、余裕が十分にありました。
これ以上の調節池の建設は不要です。
⑤ 第二~第四調節池の建設に約2,500億円という巨額な予算を
投じるよりも、河川堤防の強化、越水しても破堤しない堤防
の整備を推進する方が、はるかに有効な治水対策になります。
*予定地の豊かな自然
日本有数の広大な高水敷には、かつての荒川の蛇行形状と自然環境をとどめる旧流路や周辺の湿地、ハンノキ等の河畔林が見られ、多種多様な動植物の生息・生育環境を形成しています。
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