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住民運動 国動かした二つの民意 細川内ダム中止/吉野川第十堰投票 「報道の力」も弾み /徳島

2019年4月27日
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1990年代後半から2000年代前半はダム・堰の反対運動が大きく広がり、いくつかのダム・堰が中止になりました。徳島県では細川内ダム(旧木頭村(現那賀町))が中止、吉野川第十堰(徳島市)の可動堰化計画が実質中止になりました。
その当時を振り返った記事を掲載します。

住民運動 国動かした二つの民意 細川内ダム中止/吉野川第十堰投票 「報道の力」も弾み /徳島
(毎日新聞徳島版2019年4月26日)https://mainichi.jp/articles/20190426/ddl/k36/040/475000c

(写真)投票率が50%を越え住民投票成立が確実となり、喜ぶ「第十堰住民投票の会」のメンバー。代表世話人の姫野雅義さん(中央)と住友達也さん(右)=徳島市昭和町で2000年1月23日、小関勉撮影

5月1日に新元号「令和」となり、平成が幕を閉じる。平成に県内で起こった、旧木頭村(現那賀町)の細川内ダム建設中止運動と、吉野川第十堰(徳島市)の可動堰化計画を巡る住民投票は、いずれも民意が国を動かし、全国から注目を集めた。運動を成功に導くために大切にされていた思いを探る。【岩本桜】
徳島市中心部から車で約2時間半。さらに那賀町役場木頭支所から2キロほど西に車を走らせると、細川内ダムの建設予定地に着いた。見渡すと木頭杉に囲まれた民家や畑が並び、中央を流れる那賀川は透き通ったままだ。

(写真)細川内ダム建設に伴い設置された相談所について抗議する藤田恵木頭村村長(当時)=徳島県那賀町役場木頭支所提供
1971年、国によるダム建設計画が公になると、村は「環境破壊と過疎化に拍車がかかる」と反対運動を約30年続けた。2000年に国から中止が発表され、動き出したら止まらないといわれる国の公共事業を小さな村が中止に追い込んだとして、大きな話題となった。村長として運動の中心にいた藤田恵さん(79)は「運動のやり方次第で、小さな村でも国の方針を変えることができると実証できた」と振り返る。

(写真)建設中止になった細川内ダムの建設予定地=徳島県那賀町で2018年12月8日、本社機「希望」から加古信志撮影
1993年、「村に残された清流を子孫に残す義務がある」と使命感を抱く藤田さんが村長に当選すると、反対運動は激しさを増した。「報道の力」も運動の背中を押したという。報道機関に情報発信することでダム問題が全国的に広く知れ渡り、藤田さんも「報道で多くの国会議員などが問題視するきっかけになり、反対運動に弾みがついた」と実感する。2000年には、旧四国地方建設局が中止はやむを得ないとの方針を示し、その後正式に建設計画の中止を発表した。
反対運動に関わった那賀町議の大澤夫左二さん(83)は「藤田さんという意志のぶれない首長を迎え入れたことが大きな勝因だった」と断言。藤田さんや村民が一貫して反対姿勢を貫き、報道や政治家を巻き込んでダム問題を幅広く周知させたことが、計画中止の要因となった。

一人一人の意思

(写真)吉野川第十堰=徳島市で2018年10月28日、本社ヘリから小松雄介撮影
「運動を終えて、吉野川には『可動堰反対』という民意のモニュメントが建った。これは簡単には動かせない」。「第十堰住民投票の会」で事務局長を務めた移動店舗業、Tサポートの村上稔社長(52)は感慨深げだった。1991年、旧建設省(現国交省)より吉野川の第十堰を取り壊し、新たに可動堰を建設する計画が持ち上がると、可動堰建設の賛否を問う住民投票を実現させるため、姫野雅義さん(享年63歳)を中心に住民運動が起こった。
シンポジウムや集会などを通して「あなたはどう思いますか」と住民一人一人に問いかけ、投票で決めようと訴えた。同会の代表世話人だった、移動スーパーを運営するとくし丸社長の住友達也さん(61)は「可動堰の反対運動ではなく、賛成でも反対でも良いので投票で決めることに徹底的にこだわった」と強調する。「投票率50%以上」が住民投票の成立要件で、計画推進派は投票のボイコットをアピールした。「住民が自ら考え、意思表示をしよう」。住友さんが、運動を通して伝え続けた思いだ。
2000年に徳島市で住民投票が行われ、投票率は54・995%。うち反対票が約90%と圧倒的多数を占めた。結果を受けて国は建設中止へかじを切った。村上さんは「問題について住民が熟知した上で投票を行えた」と振り返り「国や権力による一方的な押しつけに対して、民意が勝利した。民主主義のテキストになる」と力強く話した。

長安口ダム改造に着手 那賀で起工式、18年度完成予定(徳島新聞 2013/1/27)

2013年1月27日
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長安口ダム改造に着手 那賀で起工式、18年度完成予定(徳島新聞  2013/1/27) http://www.topics.or.jp/localNews/news/2013/01/2013_135924861601.html
国土交通省が進めている那賀川の長安口ダム(那賀町長安)改造事業の起工式が26日、同ダムで行われ、本体工事が始まった。
 ダムに放流ゲートを2門増設して洪水調節容量を増やすほか、放流した水の勢いを緩める「減勢工」の強化や濁水対策としての選択取水設備の新設などを行う。総事業費は約470億円で、完成は当初の予定より3年遅れ、18年度中となる見込み。
 改造事業は、県から同ダムの移管を受けた国が直轄事業として2007年度に着手。6門ある放流ゲートより約10メートル低い位置に新たに2門のゲートを増設して放流能力を高め、現在1096万立方メートルの洪水調節容量を約100万立方メートル増やす。
 今後、ダムの右岸側の2カ所のコンクリートを切り出して新しいゲートを設置。隣接する山を掘削してコンクリートで補強し、放流水を流す「導流水路」とする。
 下流の河床にある減勢工をコンクリートで強化するとともに、日野谷発電所(同町日浦)へ送水する取水口には澄んだ水を流す選択取水設備を設ける。
 住民に立ち退きを求めたダム直下の谷口集落を貫く町道を拡張し、工事用道路として使う。放流の衝撃で崩壊し、長年にわたりダム直下に放置されてきたコンクリート護岸の残がいも撤去する。
 事業は15年度までの予定だったが、工事に必要となるダム右岸の用地の地権者と県とのトラブルから用地取得が難航して本体工事に着手できず、工期を3年延長した。
 那賀川河川事務所などによると、訴訟を経てトラブルは解消されたという。谷口集落の住民は全戸が立ち退きに同意し、大半は移転を済ませている。
 起工式はダム貯水池に設けられた仮設構台で開かれ、行政や工事の関係者ら約110人が出席。くわ入れなどをして工事の安全を祈願した。
【写真説明】改造事業で本体工事が始まった長安口ダム。右側に放流ゲートが増設される=那賀町長安

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