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辰巳ダム完成式 総事業費240億円 水害防止願う

2012年11月5日
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辰巳ダム完成式 総事業費240億円 水害防止願う(中日新聞北陸版 2012年11月5日)

http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2012110502000169.html

  石川県が、金沢市の犀川上流に建設した辰巳ダムの完成式が四日現地であった。氾濫防止や流量の調節など治水が目的で、谷本正憲知事や地元の住民ら約三百人が水害の未然防止を願った。建設反対運動への対応や周辺住民らとの調整などもあり、予備調査を始めた一九七四(昭和四十九)年度から三十八年を費やした。

 ダムは同市相合谷町と上辰巳町に位置する。堤の高さ四十七メートル、幅百九十五メートルで総貯水量は約六百万立方メートル。二〇〇八年三月からダム本体工事に着手し、総事業費約二百四十億円。上流の犀川ダム、犀川支流の内川ダムと連携して洪水を防ぎ、流量が少ない時も下流で一定量を確保するよう調節する狙いがある。今年六月八日に運用を始めていたが、関連施設など周辺整備も完成し、この日式典を開いた。

 ダム完成に伴い、県は来年梅雨時までに、浅野川中流で犀川へ分流する放水路の水量を毎秒百五十立方メートルから二百五十立方メートルに増やし、浅野川下流の負担を減らす。〇八年七月に浅野川で起きた大規模氾濫の再発防止を図るのが目的だ。

 辰巳ダムをめぐっては、建設反対派の市民らが国に事業認定取り消しを求める訴訟が金沢地裁で争われている。 (室木泰彦)

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