ビジョン案ではダムの洪水防止効果に触れ、厳しい財政状況や生産人口減少の中、既存ダムの最大限活用をうたった。災害防止の観点では、ダム下流河道に放水できるだけの流下能力の不足のほか、気候変動の影響で流入量が増加し特別な放水操作を緊急で行うことが増加。操作を行う職員の負担軽減が課題に挙げられた。

治水能力の向上に向け、ダムの放流設備増強の際に下流河道の改修を一体で推進。また、既存ダムのゲート増設や運用の改善を行う。ダム建設の際には気候変動への対応をしやすいよう、将来の改修を見込んで柔軟性を持った構造の研究も進めていく。

(了)