ダムなど洪水調節施設検討/九州地方整備局筑後川河川が懇談
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2017年九州北部豪雨を受けて、筑後川学識者懇談会の提案に、整備目標流量の引き上げや、ダムなどの新たな洪水調節施設の整備検討などが盛り込まれたという記事を掲載します。
新たなダム建設の動きが出てくるのでしょうか。
ダムなど洪水調節施設検討/九州地方整備局筑後川河川が懇談会
[ 建設通信新聞2017-11-24 8面 ]https://www.kensetsunews.com/archives/130269
【整備目標流量引き上げも】
九州地方整備局筑後川河川事務所は21日、福岡県久留米市の同事務所で筑後川学識者懇談会(委員長・楠田哲也九大高等研究院特別顧問・名誉教授、8人で構成)を開き、筑後川水系河川整備計画の一部変更を提案した=写真。
2017年九州北部豪雨の被害状況を踏まえ、洪水が発生した支川花月川では整備目標流量の引き上げや、ダムなどの新たな洪水調節施設の整備検討などを盛り込んだ。変更に対し懇談会は理解を示し、今後議論を深めていくことを確認した。
06年度の同計画策定以降、筑後川流域では12年九州北部豪雨で支川花月川が堤防決壊などにより甚大な被害が発生、17年九州北部豪雨では整備計画目標流量を上回り、基本高水のピーク流量、計画高水流量を超過する洪水が発生し沿川では外水・内水による多数の家屋浸水が発生した。
こうした状況を踏まえ、同事務所は河川整備計画の一部変更を提案。変更素案によると、花月川では、整備目標流量を現行の毎時1100m3から計画高水流量規模の1200m3に引き上げ、掘削や引堤などを進める。
また、ダムや遊水池などの新たな洪水調節施設の整備に向けた検討を整備計画に位置付ける。支川全体では、排水能力の向上として、支川水位の低減に向けた対策を記述する。
筑後川全体では、法改正や気象状況など社会情勢の変化を踏まえ、地震津波対策や水防災意識社会再構築の記載、「施設能力を上回る洪水等への対策」「気候変動への適応」を追加する。
計画変更に向けて、同事務所は17年度内に懇談会で議論を深め方向性を示す方針だ。
また、懇談会は、事業中の「筑後川直轄河川改修事業」と「筑後川総合水系環境整備事業」が前回再評価から3年経過したことを受けて、再評価し、ともに事業継続を了承した。
環境整備事業は、久留米市との工程調整により整備期間を1年延長し完了年度を18年度に変更するが、22年度までとする事業期間の変更はなく、整備完了した個所から供用開始し順次モニタリングを実施する。今回の審議の結果は、同局の事業評価監視委員会で報告する。
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