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報道

天竜川の白濁対策、下伊那漁協などが県に要請へ ダムの堆砂原因か (長野県の小渋ダム)

2019年2月27日
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長野県営小渋(こしぶ)ダムの放流水で天竜川が白く濁ることがあり、アユやアユの餌となる藻類の成長に悪影響が及ぶ恐れがあるとして、下伊那漁業協同組合が県企業局に対策を求めることになりました。その記事を掲載します。
小渋ダムは堆砂がひどく進行しています。総貯水容量5,800万㎥に対して2017年3月末の堆砂量は1,801万㎥にもなっており、総貯水容量の3割以上が土砂で埋まっています。

天竜川の白濁対策、下伊那漁協などが県に要請へ ダムの堆砂原因か

(信濃毎日新聞 2019年2月27日) https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190227/KT190218FTI090008000.php


(写真)小渋第2発電所の取水口がある小渋ダム=26日、中川村・松川町

県営小渋(こしぶ)第2発電所(下伊那郡松川町)からの放流水で天竜川が白く濁ることがあり、アユやアユの餌となる藻類の成長に悪影響が及ぶ恐れがあるとして、下伊那漁業協同組合(飯田市)などは近く、同発電所を管理する県企業局に対策を求める。
同発電所が取水している小渋ダム(松川町、上伊那郡中川村)で堆砂が進み、砂や泥が混じりやすくなっていると推測。取水口の位置を変えるよう要請する考えだ。

同発電所は、国土交通省天竜川ダム統合管理事務所が管理する小渋ダムの完成に合わせ、1969(昭和44)年に稼働した。同事務所によると、発電所に水を流す導水管とつながった取水口は標高583メートルの高さにある。設置当初のダム湖の湖底は同約540メートルだったが、堆砂が進み、現在は同約570メートルまで上昇。同漁協は、ダム湖の湖底が取水口に近づいたことで、濁った水が取水口に流れ込んでいると推測している。

県企業局電気事業課によると、2003年以前に同漁協から天竜川の濁りについての指摘があり、現場で確認。同年から、アユ釣りが盛んな6〜9月の土、日曜日は発電や天竜川への放流を行わないようにしているという。

一方、同漁協は、天竜川が濁る傾向は同年以降も続いており、釣り客離れも生じていると強調。天竜川下流の天竜川漁業協同組合(浜松市)を含む静岡県内2漁協と共同で対策を要請することにした。

電気事業課は、漁協側が求める取水口の新設について、「大きな工事になるので、効果があるのかしっかり検証する必要がある」と説明。「地域との共存共栄が大事。地元漁協とさらに話し合いを深めたい」としている。

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