西日本豪雨 19年度は真備“復興元年” 倉敷市長、計画完成版を発表 治水、複数事業で対応 /岡山
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昨年7月の西日本豪雨で甚大な浸水被害を受けた倉敷市真備町地区の復興計画を倉敷市が発表しました。その記事を掲載します。
復興計画の主な事業のトップに書かれている「高梁川と小田川の合流点付け替え事業の5年間前倒し」が最も重要です。
小田川の合流点を高梁川の下流側に付け替える事業の計画は数十年以上前からありましたが、実施されませんでした。この付け替えが早期に行われていれば、昨年7月のバックウォーター現象による小田川の氾濫を防ぐことができたと思われます。
この付け替え事業の実施を遅らせてきた国土交通省の責任が問われます。
真備地区復興計画は倉敷市のHPに掲載されています。
http://www.city.kurashiki.okayama.jp/secure/122026/mabitiku-fukkou-keikaku.pdf
西日本豪雨
19年度は真備“復興元年” 倉敷市長、計画完成版を発表 治水、複数事業で対応 /岡山
(毎日新聞岡山版2019年3月26日)https://mainichi.jp/articles/20190326/ddl/k33/040/488000c
(写真)真備町地区の復興計画について説明する岡山県倉敷市の伊東香織市長=同市役所で、林田奈々撮影
倉敷市の伊東香織市長は25日、昨年7月の西日本豪雨で甚大な浸水被害を受けた真備町地区の復興計画の完成版を発表した。2023年度までの復興事業を示し、「本格的な復興に向け、来年度を『復興元年』として取り組みたい」と語った。【林田奈々】
復興計画は基本方針に、経験を活(い)かした災害に強い▽みんなで住み続けられる▽産業の再興による活力ある▽地域資源の魅力をのばす▽支え合いと協働による--まちづくりを掲げ、実現に向けた事業を明記した。
岡山県倉敷市が発表した、西日本豪雨で被害を受けた河川の復旧・強化に向けたスケジュール
住民から特に要望の強い治水対策については、河道掘削や堤防強化、合流点の付け替えといった複数の事業で対応。事業のスケジュールを年表で分かりやすく示し、今後は進捗(しんちょく)状況をホームページなどで確認できるようにする。
「逃げ遅れゼロ」を目指す防災・減災対策としては、足りなかった避難場所を補うため4月に各小学校区に浸水時の緊急避難場所を指定。また、住民自身による地区防災計画作成を促す。
住宅再建支援には、高齢者向けローン「リバースモーゲージ型融資」の金利引き下げ▽修繕・建て替え用融資の利子補給▽土地をかさ上げする際の開発許可基準の緩和--などのメニューを用意。自力での再建が困難な人向けに、災害公営住宅を20年度までに整備する。避難生活の支援では、市真備支え合いセンターを住民の見守り拠点と位置づけ、戸別訪問を継続。高齢者や障害者らについては必要なサービスへつなげていく。
復興計画は昨秋から、住民代表や有識者らでつくる策定委員会で主に検討が重ねられてきた。住民たちとの懇談会やアンケートの結果も反映し、完成した。この日、市役所で記者会見した伊東市長は「これで全てということではない。いただいた意見を今後の見直しで盛り込んでいきたい」と述べ、毎年度見直す方針を示した。計画は市のホームページで公開している。
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真備町地区の復興計画に盛り込まれた主な事業
・高梁川と小田川の合流点付け替え事業の5年間前倒し
・避難ルート確保のため、小田川の堤防道路を7メートル程度に拡幅
・河川改修事業の進捗状況をホームページなどで見える化
・大雨時に水田に水を受ける「田んぼダム」導入の検討
・新たに5カ所の緊急避難場所を指定
・住民による地区防災計画作成の推進
・住民一人一人の「マイタイムライン」作成推進
・災害の記憶を伝える碑の整備
・災害情報を一元管理する総合防災情報システムの構築
・市真備支え合いセンターによる見守り、相談支援
・リバースモーゲージ型(自宅を担保に老後資金を借りる高齢者向けローン)融資の金利引き下げ
・約200戸の災害公営住宅の整備
・被災事業再開のための人材マッチング支援
・「金田一耕助」などを活用した観光促進
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