水源連:Japan River Keeper Alliance

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事務局からのお知らせ

7月26日 沖大幹氏講演会「水危機 ほんとうの話」のスライドと録画ビデオ

2014年7月27日
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7月26日に沖大幹氏(東京大学教授)講演会「水危機 ほんとうの話」が水道橋の全水道会館で開かれました。
約100名の方が参加しました。
前半は沖先生の講演で、分かりやすくて多くの示唆に富むものでした。
講演スライドは 沖大幹氏 講演スライド (2.07Mb)をご覧ください。

後半は私(嶋津)との対談で、私が問題提起をして質問し、それに対して沖先生が答える方式で進めました。

対談の大きなテーマはこれからの水行政、河川行政がどのような方向に進もうとしているのか、また、どのような方向に進めなければならないかということでした。
沖先生の見解と私の意見は違うところがいくつかありましたが、立場上むずかしい質問に対しても、沖先生は丁寧かつ誠実に答えられました。
国は今、水行政、河川行政において新しい方向性を出そうとしています。それは、地球温暖化の進行で、長期的には洪水が激化して頻発し、一方で、渇水が深刻化していくとという予想があるからです。
その予想のもとに、水行政、河川行政をどう進めていくかの検討を国は行っています。
その国の審議会、検討会の座長、委員を務められているのが沖先生です。

そこで、対談では次の七つのテーマを考え、地球温暖化の問題を軸にして話を進めました。

七つのテーマ
1 地球温暖化懐疑論について
2 地球温暖化の影響の予測精度について
3 国の水資源政策の方向 ー国土交通省の水資源行政の審議会・検討会についてー
4 今後の水需給と新たな利根川・荒川フルプランについて
5 国の治水政策の方向 ー国土交通省の治水行政の審議会についてー
6 これからの社会と河川行政について
7 河川の自然の回復について
私が問題提起の説明に使ったスライドを
沖大幹氏講演会の対談のスライド(嶋津)2014年7月26日(6.18MB)に掲載しましたので、
興味のある方はご覧いただきたいと存じます。

当日の録画ビデオ

沖大幹氏講演会

第一部 開会挨拶と沖大幹氏講演   1:13:31

第二部 沖氏・嶋津氏の対談と閉会挨拶 1:30:39

 

霞ケ浦導水事業の差止めを求める裁判での証言(7月18日)

那珂川関係の漁協が霞ケ浦導水事業の差止めを求めた裁判で2014年7月18日に水戸地裁で原告側証人4人の証言が行われました。
石嶋久男さん(魚類研究家)は那珂川からの取水が行われば、那珂川のアユ漁業が致命的な打撃を受けること、
浜田篤信さん(元・茨城県内水面水産試験場長)は那珂川からの取水が那珂川および涸沼のシジミ漁に多大な影響を与えること、
高村義親さん(茨城大学名誉教授)は、導水事業の三目的のうちの一つ、「利根川と那珂川からの導水による霞ケ浦の水質改善」が虚構であることを証言しました。
嶋津は主に次の二点について証言しました。
一つは霞ケ浦導水事業の施設が完成しても、導水事業の三目的のうちの二つ、「都市用水の開発」と「利根川と那珂川の渇水時の補給」は機能不全になることです。
「都市用水の開発」と「利根川と那珂川の渇水時の補給」は、霞ケ浦を経由して利根川と那珂川の間で水を融通することを前提としているのですが、
利根川、那珂川と比べて、霞ケ浦の水質が劣悪であるため、霞ケ浦の水を利根川や那珂川に入れることができません。霞ケ浦は水質改善の兆しが見えないので、今後とも導水できない状態が続くことは必至です。
霞ケ浦と利根川を結ぶ利根導水路は20年近く前にできているのですが、導水すると、漁業被害を起こす恐れがあるため、今までたった5日間しか開けることができませんでした。それもわずかな導水量でした。
もう一つは霞ケ浦導水事業の利水予定者は茨城県、千葉県、東京都、埼玉県の水道、工業用水道と、多岐にわたっているのですが、いずれも水余り現象で、霞ケ浦導水事業による新規水源を必要としていないことです。
今回、嶋津が提出した意見書と、証言に使ったスライド(説明の文章を加筆)を掲載しましたので、興味がある方はご覧いただければと思います。

 霞ヶ浦導水事業の利水面からの意見書(嶋津)2014年7月 (7.2MB)

霞ケ浦導水裁判の証言のスライド(嶋津)20140718 (8.7MB)

今後は9月5日に証人尋問が行われ、12月19日に結審する予定になっています。
9月5日の証人は国交省関東地方整備局の管理職と、国交省側の専門家です。
霞ケ浦導水事業もまた、まったく意味がない、巨額の公費(1900億円)を浪費するだけのばかばかしい事業ですので、何とか中止に追い込みたいものです。

事業認定取消し訴訟 公正判決を求める署名にご協力を (新内海ダム関係)

10月6日判決予定に向けて全国からの声を高松地裁へお願いします。

新内海ダム再開発事業=新内海ダム建設事業は「駆け込み着工」でダム事業等検証検討対象事業からはずされ、そのご工事は急ピッチで進行、現在は試験湛水段階にあります。水道水源の一部であった旧内海ダムが新ダムの中に水没して使用不能になるので、利水目的としては既に運用が開始されています。
工事中から井戸水がにごる・異臭がするという障害を起こしています。堤体は完成間もないにもかかわらず壁面のヒビ割れ、漏水が生じています。

この事業は反対地権者に対して土地収用法を適用して地権を収用して進行しています。
反対地権者たちは事業認定取消し訴訟、香川県知事・小豆島町長を被告とした公金支出差し止め訴訟、を構えて同事業が必要性のないダム・寒霞渓の自然と景観を破壊する事業として立証し、違法であること主張してきました。
事業認定取消し訴訟は2014年10月6日が判決予定日となっています。

この裁判を担ってきた「寒霞渓の自然を守る連合会」は、高松地裁にたいして、慎重且つ公正な判決を要請する署名運動を全国にお願いすることにしました。
「寒霞渓の自然を守る連合会」には水源連も公正団体になっていることから、この署名運動への協力を全国の皆さまにお願いする次第です。
添付の「寒霞渓からこんにちわ 四号」をご一読の上、署名用紙に署名いただき、 「寒霞渓の自然を守る連合会」連絡先にお送りいただくことをお願い致します。
みなさま何かとお忙しいところ申し訳ありませんが、ご協力のほど、よろしくお願い致します。

連絡・署名送付先 : 寒霞渓の自然を守る連合会 代表 山西克明

〒761-4433 香川県小豆郡小豆島町神懸通甲1689-2 ℡&fax 0879-82-4634
締切 : 第一次 2014年7月末日 第二次 2014年8月末日

寒霞渓からこんにちわ 四号
内海ダム訴訟 高松地裁へ公正裁判要請所名署名用紙

 

シンポジウム「最上小国川の真の治水を求めて」での報告(5月17日)

5月17~18日に新庄と赤倉温泉で「シンポジウム「最上小国川の真の治水を求めて」が開かれました。

http://www.ogunigawa.org/
「シンポジウム「最上小国川の真の治水を求めて」開催!故沼沢組合長と共に流域を歩き、検証した河川、漁業法、魚類の専門家が結集!」
水源開発問題全国連絡会として、「最上小国川ダムは必要か」を報告してきました。
その配布資料と、報告スライドを掲載しておきます。
配布資料  最上小国川の治水対策等に関する山形県の説明の問題点(集会資料)
報告スライド 最上小国川ダムは必要か

成瀬ダムの裁判での証言(5月16日)

国土交通省東北地方整備局が秋田県に建設する予定の成瀬ダムに対して、その差し止めを求める住民訴訟の裁判が秋田地裁で2009年から進められています。

裁判は大詰めを迎え、2月21日には東北地方整備局の河川部長と湯沢 河川国道事務所長の証人尋問、5月16日には私(嶋津)と原告の奥州光吉さんの証人尋問が行われました。

私は治水面から成瀬ダムが不要であることを証言しました(尋問は西島和弁護士が担当)。

私が提出した意見書と、証言に使ったスライドは次の通りです。

治水面からの成瀬ダムに関する補充意見書  2014年5月

成瀬ダム裁判の証言スライド
次回の裁判は9月5日(金)午前11時です。まだ結審ではありません。

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