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「脱ダム」嘉田前知事、建設容認に疑問表明 滋賀・大戸川ダム

2019年4月17日
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建設凍結中の大戸川ダム(大津市)について滋賀県の三日月大造知事が4月16日の記者会見で「知事として大戸川ダムは必要であると考える。本体工事の早期整備を望む」と述べ、国に建設の推進を求める意向を表明しました。
これに対して嘉田由紀子・前知事が建設容認に疑問を表明しました。
その記事とニュースを掲載します。
三日月氏は2009年の民主党政権発足時に、ダム問題担当の国土交通政務官(後に副大臣)でしたが、河川官僚による事業推進のためのダム検証を容認しました。
三日月氏は嘉田・前知事の後継者なのですから、大戸川ダムの凍結方針を守らなければならないはずなのですが、やはり駄目でした。
2014年に嘉田・前知事の後継者になった時から、三日月氏はダム推進に方針転換するつもりであったに違いありません。
2008年に4府県が凍結を求めたときは嘉田さんのほかに、大阪府橋下徹知事、京都府山田啓二知事もダム反対の意見を表明していました。
今後は大阪、京都の後継知事たちにかかっています。


「脱ダム」嘉田前知事、建設容認に疑問表明 滋賀・大戸川ダム

(毎日新聞2019年4月16日 21時31分) http://mainichi.jp/articles/20190416/k00/00m/040/269000c

(写真)大戸川ダムの建設予定地=大津市で2018年11月28日、本社ヘリから猪飼健史撮影
国が計画し、建設が凍結されている大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)を巡り、滋賀県の三日月大造知事は16日の記者会見で、建設を容認する方針を正式発表した。一方、2008年に京都、大阪、三重各府県知事とともに建設の凍結を求める共同見解を発表した嘉田由紀子前知事も同日、会見し、三日月氏の判断に疑問を呈した。
国は嘉田氏ら4府県知事の共同見解を受け、09年に大戸川ダムの事業凍結を決定した。その後、国土交通省近畿地方整備局は16年2月、治水対策としてダム建設が有利とする評価案を公表。滋賀県が独自に設けた勉強会も今年3月、ダムの治水効果を認める報告をまとめた。
会見で三日月知事は、勉強会の報告を引き合いに「一定の治水効果があることが分かった。近年、全国で発生した豪雨でも、備えの重要性が認識されている」と方針転換の理由を説明した。ただ、嘉田氏が進めた、ダムだけに頼らない「脱ダム」路線には「方針は継続したい」と強調した。
一方、嘉田氏は会見で「ダムに一定の治水効果があることは、以前から分かっている。ダムは副作用もたくさんあり、必要性は費用や環境への影響、維持管理のあり方などを含めて総合的に判断すべきだ」とし、三日月知事の判断に疑問を呈した。三日月氏は引退した嘉田氏の後継として14年に初当選。18年にはダム建設に賛成する自民党の支援も受け、再選した。
一方、大阪府の吉村洋文知事は報道陣に「大阪府は河川の治水を強化して府民の命を守るという方向で進めてきた。巨大な公共事業であるダムがどれだけ効果があるのか検証しなければならない」と述べ、独自の検証委員会を発足させる考えを明らかにした。
京都府の西脇隆俊知事は「コメントする立場にないが、滋賀県の動きを見守りたい」との談話を発表した。【北出昭、成松秋穂、津久井達】


「滋賀県には大戸川ダムは必要」三日月知事はなぜ今方針転換?

(毎日放送2019/4/16(火) 17:19配信)https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190416-00027414-mbsnews-soci

「滋賀県知事として滋賀県には大戸川ダムは必要であると考えます」(滋賀県・三日月大造知事・16日)

16日朝、大戸川ダムの建設が滋賀県には必要だと語気を強めた三日月知事。計画が凍結されてから10年ぶりの方針転換を示しました。

淀川の上流にあたる大戸川では、下流の洪水を防ぐ目的などからダムを建設する計画があり、1968年に国の予備調査が始まりました。しかし2008年…

「地域が責任をもって川との関わりを生み出していかなければならない」(滋賀県嘉田由紀子知事・当時)
「机の上で治水の教科書を広げて地図を広げて、治水だけのことを考えながら判断したと。どちらを府民県民の皆さんが支持するかどうか」(大阪府橋下徹知事・当時)

2008年、滋賀県の嘉田知事や大阪府など4府県の知事が「優先度が低い」として反対意見を表明したのです。当時は「コンクリートから人へ」を掲げた民主党による政権交代が目前に迫っていた時代。国は建設の凍結を決めました。

しかし、嘉田前知事の後継者とされる三日月知事は、去年5月からダムの治水効果などを検証する勉強会を開いていて、その検証結果から「ダムが必要」と認識したということです。

しかしこの動きに、嘉田前知事が疑問を呈しました。

「ダムは副作用もたくさんあるから、総合的な見方が必要ですねと一般論で言っている。ダムだけに頼らない流域治水こそ今の時代、最も必要だと」(嘉田前知事)

さらに、吉村大阪府知事も。

「滋賀県知事が現時点でダム容認となったから、大阪府知事としてもすぐ容認するかといえばそういう考え方ではないです。専門家も交えてその効果を検証したい」(吉村大阪府知事)


大戸川ダム 復活の足音 滋賀知事が建設容認

(日本経済新聞2019/4/16 20:23)https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43815440W9A410C1LKA000/

滋賀県の三日月大造知事は16日の記者会見で、国土交通省が本体工事を凍結中の大戸川ダム(大津市)の建設を容認する方針に転換した。洪水対策に一定の効果があると判断したためだ。環境への影響などを理由に、同県とともにダム建設に反対した大阪府と京都府の対応が焦点となる。

三日月知事は「将来にわたって県民の命を預かる責任から、ダムは必要であると判断し、国に対して早期の整備を望む」と述べた。今後、国や淀川流域の京都府や大阪府に対して、県の考えを説明する。日程は「現時点では未定」とした。
県が設置した有識者をまじえた勉強会で、大戸川と琵琶湖に治水の効果があるという結論を踏まえた判断だ。ただ、琵琶湖への水位抑制効果は限定的とされる。
2008年、淀川水系に関係する大阪、京都、滋賀、三重の4府県は同ダム建設に反対。国交省は09年3月に策定した淀川水系の河川整備計画で、本体工事の凍結を盛り込んだ。滋賀県が建設を容認しても下流域の大阪府、京都府が同調しなければ本体着工できない。
同日、大阪府の吉村洋文知事は「まず滋賀県からの報告を受けたい。府独自の専門家委員会を立ちあげて方針を決める。府の負担に見合うか検証し、すぐには容認しない」と述べた。
京都府の西脇隆俊知事は「滋賀県内に及ぼす効果を県が検証されたものと認識している。県の動きを見守りたい」とのコメントを出した。いずれも現時点での判断は控えた格好だ。
今後の判断材料の一つが財政負担だ。ダム事業費の負担割合は大阪府が17%、京都府が12%、滋賀県の1%に比べて多い。現時点で全体事業費は1080億円だが、18年3月末時点で付け替え道路の建設などに710億円が支出済み。本体工事で事業費が膨らめば、自治体の負担額も増える。
ただ、建設反対で一枚岩だった08年当時と府県の政治情勢は変化している。環境への影響などを理由に反対を強く主張した滋賀県の嘉田由紀子知事のほか、大阪府の橋下徹知事、京都府の山田啓二知事はいずれも退任。京都府は国交省出身の西脇知事が就任した。
滋賀県知事の方針転換は、いったん中止の方針だったダムの建設が復活する芽が出てきたといえそうだ。
▼大戸川ダム 大津市で国交省が建設を計画している治水ダム。事業費は1080億円だが、増える可能性がある。当初は大阪府、京都府、大津市が水道水用の水源確保のために事業費を負担していたが、水需要が伸びず撤退し、国交省もいったんは中止の方針に傾いた。その後、流水型(穴あき)ダムとして復活したのに滋賀県などが反発して凍結、という複雑な経緯をたどっている。

(写真)ダム建設の容認を表明した滋賀県の三日月大造知事(16日、大津市)
三日月知事は、今後京都府や大阪府などの知事らに説明をしていくとしていますが、1000億円を超える大戸川ダムの事業費の3割は地元自治体が負担することになっていて、凍結が解除されるかは不透明なままです。

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