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淀川水系フルプランの改定案(国土交通省 水資源開発分科会 淀川部会の資料)

9月29日に国土交通省の国土審議会 水資源開発分科会 淀川部会(3回目)が開かれました。

「淀川水系における水資源開発基本計画の見直しについて」https://www.mlit.go.jp/report/press/water02_hh_000137.html

利根川・荒川・豊川・木曽川・淀川・吉野川・筑後川の7指定水系については水資源開発促進法により、水需給の面でダム等の水資源開発事業が必要であることを示す水資源開発基本計画(フルプラン)が策定されています。利水面でのダム等水資源開発事業の上位計画になります。これらの指定水系では現在、思川開発、霞ケ浦導水事業、設楽ダム、川上ダム、天ヶ瀬ダム再開発、小石原川ダム(2021年3月完成)といった水資源開発事業が進められていて、木曽川水系連絡導水路が計画されています。

しかし、水需要が減少の一途を辿り、水余りが一層進行していく時代において水需給計画で新規のダム等水資源開発事業を位置づけることが困難になってきたため、2015年度目標のフルプランのままになってきていました。

このうち、利根川・荒川水系について2030年度目標のフルプランが今年5月に策定されました(新規の事業がない吉野川水系は2019年4月に形だけの計画を策定)。

続いて、淀川について2030年度目標のフルプランを策定するため、水資源開発分科会・淀川部会が開かれてきています。

フルプランは水資源開発促進法の目的に書かれているように、「産業の開発又は発展及び都市人口の増加に伴い用水を必要とする地域に対する水の供給を確保するため」に策定されるものであり、水道用水・工業用水の需要が減少傾向に転じた時点で、その役割は終わっているのですから、水資源開発促進法とともに、7指定水系のフルプランは廃止されるべきものです。

しかし、国土交通省水資源部の組織を維持するため、目的を失ったフルプランの改定作業が行われてきています。豊川・木曽川・筑後川の指定水系についてもフルプランの改定が行われることになっています。

 

今回の淀川部会の資料が下記の通り、国土交通省のHPに掲載されました。

国土審議会 水資源開発分科会 淀川部会 令和3年9月29日(水)

第9回淀川部会配付資料

https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/water02_sg_000122.html

 

そのうち、資料3-1の22ページの需要想定の図を見ると、下記の通り、水需要の実績は確実な減少傾向にありますので、将来において水需給に不足をきたすことはほとんどありません。

しかし、予測では「高位」の想定や、10箇年第一位相当渇水年というものを持ち出して水不足もありうるという話になっています。

「都市用水の需要想定」を見ると、水道用水の一日最大取水量は2018年度実績が71.94㎥/秒、2030年度の想定が高位77.39㎥/秒、低位62.73㎥/秒です。

その下の「供給可能量の想定」を見ると、水道用水は開発水量(計画値)が73.33㎥/秒、10箇年第一位相当渇水年の供給可能量が58.23㎥/秒、既往最大渇水年の供給可能量が50.19㎥/秒であり、低位の需要想定62.73㎥/秒でも、10箇年第一位相当渇水年で不足することになっています。

 

今回策定される淀川水系フルプランの目的は、このような数字の操作をすることによって、淀川水系で進行中の二つの水資源開発事業(川上ダム、天ケ瀬ダム再開発)を位置付けることにあります。

なお、川上ダム、天ケ瀬ダム再開発の完成予定は現段階ではそれぞれ2022年度、2021年度ですが、延長される可能性が十分にあります。

淀川水系フルプランに関する今後の予定は、「資料5:今後の審議予定」https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001426015.pdf の通りです。パブコメが一応行われることになっています。

 

資料3-1:淀川水系における水需給バランスの点検-需要想定及び供給可能量

https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001426012.pdf

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