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報道

山鳥坂ダム予定地 400メートル上流に変更 岩盤地滑り対策見直しで 国交省発表(愛媛)

2022年3月10日
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四国地方整備局が愛媛県の肱川支流・河辺川に建設を予定した山鳥坂(やまとさか)ダムは岩盤の地滑り対策の見直しが必要になったので、現在の予定地から上流約400メートルの位置に変更されることになりました。当初予定していた2026年度の完成を断念し、2032年度完成を目指すことになりました。

既報の通りです。その時の記事を下記に再掲しておきます。
山鳥坂ダムはとっくにできているはずのダムなのですが、またまたの計画変更で完成が10年以上先になりました。呪われたダムという感じさえします。

大規模な地滑り対策に伴って建設予定地変更と事業費増額が必要になった山鳥坂ダム建設について、大洲と松山の両市の市民らでつくる団体が3月16日、建設中止を求める要望書を県に提出しました。

事業費の大幅な増額と工期の大幅延長が必要になった山鳥坂ダムは中止されるのが当然ですが、不可解なことに生き残っています。

 

山鳥坂ダム建設中止を求め県に要望書提出 市民団体

(愛媛新聞2022年3月16日(水))https://www.ehime-np.co.jp/article/news202203160054

山鳥坂ダムの建設中止を求める要望書を提出する実行委のメンバー=16日午前、県庁

大規模な地滑り対策に伴う建設予定地変更と事業費増額となった大洲市の山鳥坂ダム建設について、同市と松山の両市の市民らでつくる団体が16日、建設中止を求める要望書を県に提出した。

要望書を提出したのは、2018年の西日本豪雨で甚大な浸水被害を出した肱川水系について考える講演会を同年に実施した実行委員会有志。

要望書では、予定地は当初から地盤が緩いことを住民から指摘されていたにも関わらず、耳を傾けずに推し進めた国の責任が問われると指摘。多額の税金を投入する大幅変更をダム事業費等監理委員会の少人数の了承だけで粛々と進める事も問題だとし、ダム建設工事の中止と流域治水への転換を求めている。

実行委のメンバー5人が県庁を訪れ、篠原真司水資源・ダム政策監に要望書を提出。大洲市菅田町菅田の農林業有友正本さん(73)は「計画を白紙に戻して、ゼロから見直してほしい」と話した。篠原政策監は「理解を得られるよう説明を続ける」としている。

同ダムを巡っては、建設予定地の右岸側下流域の岩盤で大規模な地滑り対策が必要と判明し、国土交通省山鳥坂ダム工事事務所は、予定地から上流約400メートルの位置に建設地を変更すると明らかにしていた。(織田龍郎)

 

(再掲)

山鳥坂ダム予定地 400メートル上流に変更 岩盤地滑り対策見直しで 国交省発表(愛媛)
(愛媛新聞2021/12/20(月) 17:00(https://news.yahoo.co.jp/articles/0a0927f8d59217957cc7243a42072f5e505d132e
山鳥坂ダムの新しい建設予定地などが報告されたダム事業費等監理委員会=20日午後、大洲市肱川町予子林

岩盤の地滑り対策に見直しが必要になったことを受け、肱川支流・河辺川で進む山鳥坂ダムの適正な建設予定地を検討していた国土交通省山鳥坂ダム工事事務所は20日、現在の予定地から上流約400メートルの位置に建設地を変更すると明らかにした。当初予定していた2026年度の完成を断念し、32年度完成を目指す。
同日開かれたダム事業費等監理委員会(委員長・森脇亮愛媛大教授、4人)で事務所が明らかにした。
事務所によると、工期の長期化や地滑り対策などの計画変更に加え、物価変動などの影響でダム建設の総事業費は約470億円増の約1320億円。これまでの予定地で地滑り対策などを施しながら建設を進めた場合は、完成予定は38年度で、事業費は約1600億円の見込みだったという。
予定地の変更に伴い、ダムの規模も変更。総貯水容量が290万トン減の2200万トンになるが、従来の計画と同じ洪水調節容量を確保するため、予備放流の実施で容量を補う。ダムでは事前放流の実施
も予定している。
委員会の審議は非公開。事務所によると、委員は予定地の変更を「妥当」と評価し、工期短縮やコスト縮減の徹底を求めた。事務所の福田勝之所長は「ICT技術を積極的に導入し、早期完成に向け全力で取り組む」と話した。
山鳥坂ダムを巡っては、建設予定地の右岸側下流域の岩盤で大規模な地滑り対策が必要と判明し、事務所は26年度の完成を断念。対策に要する事業費や長期化する工期への影響を軽減するため、場所を変更する可能性を含めて予定地の精査を進めていた。(薬師神亮太)

 

山鳥坂ダム 本体建設予定地を変更 当初予定地に地滑り発生の恐れ 完成は大幅遅れに【愛媛】
(テレビ愛媛2021年12月20日 月曜 午後7:30)https://www.fnn.jp/articles/-/288175

肱川の治水対策として建設が予定されている山鳥坂ダムが、地滑りが発生する恐れがあるとして、ダム本体の建設予定地を変更することが決まりました。
山鳥坂ダムは肱川の治水対策として、現在、ダム周辺の工事が進められています。
しかし、今年5月、建設に伴う工事などにより、ダム本体の建設予定地近くで大規模な地滑りが発生する恐れがあることが分かり、国が対応を検討していました。
そして、専門家の会議が20日に非公開で開かれ、国は地質調査などを精査した結果、ダム本体の建設予定地をこれまでより約400メートル上流の場所に移す案を提示しました。
この場合、ダムの治水機能は維持したままで、計画をこのまま進めるよりも事業費が抑えられ工期が短くなるということです。
委員からは予定地の変更について異論は出ず、変更案は了承されました。
山鳥坂ダムは肱川の治水対策として35年前に事業着手され、2026年度中の完成が計画されていましたが、これにより完成予定は2032年度中と大幅に遅れることになります。

 

山鳥坂ダムの建設予定地を変更 完成6年遅れに
(あいテレビ2021/12/20(月) 20:00)https://news.yahoo.co.jp/articles/18686f210ddd1d93a11051298f23f098fe53f354

新たに大規模な地すべり対策が必要になった愛媛県大洲市の山鳥坂ダムについて、国は、建設予定地の変更を決めました。これにより、ダムの完成予定は6年遅れ2032年度中となります。 山鳥坂ダムの工事をめぐっては、国は今年5月、工事などによる大規模な地すべりが発生する恐れが判明したと発表し、地質調査などを進めてきました。20日、専門家などでつくる委員会が非公開で開かれ、国は、ダム本体の予定地をおよそ400メートル上流に変更する案を示し、妥当と判断されたということです。ダムの治水機能は維持され、地すべり対策の工事を行った場合に比べ、事業費や工期などが抑えられるということです。これにより、ダムの完成予定は計画より6年遅れ2032年度中となります。

 

ダム建設 疑問再燃 「山鳥坂」予定地変更 大洲 事業費膨張 工期も延長 安全性・効果 不安の声

(愛媛新聞2021/12/29 10:34))https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%83%80%E3%83%A0%E5%BB%BA%E8%A8%AD-%E7%96%91%E5%95%8F%E5%86%8D%E7%87%83-%E5%B1%B1%E9%B3%A5%E5%9D%82-%E4%BA%88%E5%AE%9A%E5%9C%B0%E5%A4%89%E6%9B%B4-%E5%A4%A7%E6%B4%B2-%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E8%B2%BB%E8%86%A8%E5%BC%B5-%E5%B7%A5%E6%9C%9F%E3%82%82%E5%BB%B6%E9%95%B7-%E5%AE%89%E5%85%A8%E6%80%A7-%E5%8A%B9%E6%9E%9C-%E4%B8%8D%E5%AE%89%E3%81%AE%E5%A3%B0/ar-AASdSAN?ocid=BingNewsSearch

国土交通省山鳥坂ダム工事事務所は20日、愛媛県大洲市の肱川支流・河辺川で進む同ダム建設事業について、建設予定地を約400メートル上流の位置に変更すると公表した。これまでの予定地周辺に大規模な地滑り対策が必要な岩盤があることが判明したためで、同事務所は、完成時期が当初予定の2026年度から32年度にずれ込み、総事業費も約470億円増の約1320億円になると見通す。以前から同ダム建設には反対の声があったが、今回の建設地変更を機に、ダムの存在自体に疑問を呈す声が改めてあがっている。

事務所によると、これまでの地盤調査で、建設予定地より上流の見の越地区(2カ所)と奥の山地区の計3カ所で、貯水位変動に対する地滑り対策が必要と確認。予定地の右岸側下流部の月野尾地区では、強度が不足する「ゆるみ岩盤」を確認していたが、掘削除去することでダム本体の施工は可能と推測していた。

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