水源連:Japan River Keeper Alliance

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国交省に事業認定見直し要請 石木ダム問題  議連と市民団体

2019年12月30日
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12月24日、石木ダム建設に伴う強制収用に反対する議員連盟と県民ネットワークが石木ダムの事業認定の見直しを求める要請書を国土交通省に提出しました。
その後、参議院議員会館で既報の通り、報告集会を開きました。

その記事を掲載します。


国交省に事業認定見直し要請 石木ダム問題  議連と市民団体

(長崎新聞2019/12/25 11:45) https://this.kiji.is/582399347918996577?c=174761113988793844

(写真)国交省の職員に事業認定の見直しを訴える炭谷さん(右)=国土交通省
長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設問題で、行政代執行による土地、建物の強制収用に反対する超党派の議員連盟と市民団体が24日、国土交通省に事業認定の見直しを求める文書を提出した。見直すに当たって2月末までに協議の場を設けることも要請した。
議員連盟によると、要請は当初、国交副大臣と面会し、文書を直接手渡す予定だったが、23日に国交省側から会えない旨の連絡があり、総合政策局の事務方が対応。連盟、団体は要請の際「対応を変えるのはおかしい」と抗議した。
要請文は赤羽一嘉国交相宛て。「住民との合意がないまま進められている強制収用は極めて深刻な人権侵害で、現代日本では到底許されない」とし、石木ダム建設の是非を再検討するべきだと主張している。
地権者の一人で川棚町議の炭谷猛さんは「事業認定を取り下げ、地権者13世帯を日本国民として認めてほしい。大臣に必ず伝えてほしい」と訴えた。

住民強制排除やめよ 長崎・議連と県民ネット 石木ダム建設見直し要請 
(しんぶん赤旗2019年12月25日) http://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2019-12-25/2019122515_02_1.html

(写真)国交省の担当者(手前)に要請書を手渡す超党派の議員と県民ネットワークのメンバー=24日、東京都千代田区
長崎県と同県佐世保市が川棚町川原(こうばる)地区に計画する石木ダム建設に伴う強制収用に反対する議員連盟と県民ネットワークは24日、同ダム建設の事業認定を見直すよう赤羽一嘉国土交通相に要請しました。
要請書は、ダム建設予定地に住む13世帯を行政代執行で排除しようとする動きについて「極めて深刻な人権侵害だ」と指摘。2013年の事業認定そのものが現実に合わないとして「住民を強制的に排除して行うダム建設が本当に必要なのか、再検討すべきだ」と強調しています。
また、来年2月末までに議員連盟・県民ネットワークとの協議の場を設けるよう求めました。
赤羽氏や副大臣は応対せず、要請書は国交省の担当者が受け取りました。
要請後の報告集会では、水源開発問題全国連絡会の嶋津暉之共同代表が「石木ダムは治水・利水の両面で不要」と題して講演しました。
長崎県から3人の地方議員が参加。川原地区に住む炭谷猛・川棚町議(無所属)は「13世帯の誰もが川原での生活が一番いいと思い続けています。まだダムは影も形もできていません。中止させるまで頑張り続けたい」と力を込めました。
議員連盟のメンバーでもある日本共産党の田村貴昭衆院議員は「石木ダムは(当初の計画から)50年がたっても完成していません。全国に支援の輪を広げ、無謀な計画を断念させる運動を広げていきたい」と述べました。

石木ダム強制収用、苦悩する前町長 今秋、反対派団体に参加 

2019年12月30日
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長崎県川棚町の石木ダム問題で、町長在職中は事業を推進してきた竹村一義さんが、反対派の市民有志でつくる「石木ダム・強制収用を許さない県民ネットワーク」に加わりました。

その記事を掲載します。

 

石木ダム強制収用、苦悩する前町長 今秋、反対派団体に参加
(西日本新聞2019/12/24 6:00) https://www.nishinippon.co.jp/item/n/570772/

(写真)ダム用地の強制収用が可能になる事業認定を国に申請することについて記者会見する当時の金子原二郎長崎県知事(中央)。竹村一義さん(右)は川棚町長として同席した=2009年10月、長崎市

地域の人間関係分断招いた
長崎県川棚町の石木ダム問題で、町長在職中は事業を推進してきた竹村一義さん(72)が今秋、反対派の市民有志でつくる「石木ダム・強制収用を許さない県民ネットワーク」に加わった。ダム事業自体には反対ではないが、用地の強制収用が可能になった今、予定地で立ち退きを拒む13世帯を公権力で排除することには疑問を抱く。複雑な胸中を語った。
竹村さんは町議を経て、2002~10年に町長を務めた。事業主体の県と同県佐世保市が09年10月、土地収用法に基づいて、強制収用が可能になる事業認定を国に申請する際には、知事や市長と並んで記者会見した。「半ば無理のある話し合いをしてでも、早く解決させた方が地権者にとってよいのではないか」と考えていた。
それから10年間、反対住民と県が話し合う場はほとんどなかった。今年9月には法に沿って、予定地の所有権が住民から国に移った。県は住民を強制的に立ち退かせる行政代執行ができるようになり、両者の溝は深まるばかりだ。
県も09年当時は「話し合いを進めるための事業認定だ」と説明していた。「住民を説得できなかった力不足を、今となって強い権力に頼るしかないのか。あのときの説明に立ち返れば強制収用はできないだろう」
川棚町で生まれ育った。立ち退きを拒む13世帯の中には中学時代の同級生がいる。予定地から移転した住民にも知り合いがいた。狭い地域の人間関係は公共事業によって分断された。「ダム計画がなければ遭わなかった苦しみ」を知るからこそ、やり切れない。
ダム事業そのものには反対ではない。大規模化する集中豪雨被害や、佐世保市民が苦しんだ渇水を防ぐ効果はあると思う。それでも、強制的に進めるのは釈然としない。
9月、県民ネットワークに加入した。「『今更なんば言いよっとか』と言う人もいるだろうが、ささやかな意思表示だ」。町長退任後、石木ダム関連の取材に応じたのは初めてという。
中村法道知事は「強制収用は最後の最後の手段。その前にご理解いただける機会があれば、努力を重ねたい」と話す。だが、竹村さんは首をかしげる。これまで住民や県民が、理解できるような努力をしてきたのか疑問を覚える。
石木ダム事業が国に採択されて来年は45年になる。「いよいよダムができるところまできた、とは思わない。本当にできるだろうか」。探るように言葉を継いだ。 (平山成美)
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【ワードBOX】石木ダム事業
長崎県と同県佐世保市が、治水と市の水源確保を目的に、川棚町の石木川流域に計画。1975年度に国が事業採択し、総貯水量は548万トン。当初完成予定は79年度だったが、県は延期を繰り返し、今年11月には2025年度に見直した。県収用委員会の裁決に基づき、予定地で暮らす反対住民の土地や建物の所有権は国が取得。11月18日の明け渡し期限を過ぎ、県の行政代執行による強制収用の手続きが可能になった。福岡高裁は同29日、国の事業認定取り消しを求めた住民らの訴えを棄却した。

真備の住民ら 国や岡山県を提訴へ 治水対策など争点に損賠請求

2019年12月30日
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2018年7月の西日本豪雨で、大勢の方が亡くなる大水害を引き起こした小田川氾濫について、被災した倉敷市真備町地区の住民が国などを相手に損害賠償を求める訴えを起こし、来年3月に提訴します。
その記事をお送りします。
小田川氾濫の原因として最も重要なのは、高梁川の支川「小田川」の下流部への付け替えが1970年ごろに計画されたにもかかわらず、国土交通省がその付け替え事業を実施してこなかったことです。
付け替えの計画がされたので、小田川下流部は計画堤防高が現況堤防高よりかなり低いという異常な状態が放置されてきました。
計画堤防高は、達成すべき堤防高の高さであって、それが現況堤防高より低いのですから、堤防の嵩上げが行われない状態が半世紀も続いてきました。
小田川の付け替えを計画したものの、ずっと実施してこなかった国土交通省の責任は重大だと思います。


真備の住民ら 国や岡山県を提訴へ 治水対策など争点に損賠請求

(山陽新聞 2019/12/22 07:00)https://www.msn.com/ja-jp/news/national/e7-9c-9f-e5-82-99-e3-81-ae-e4-bd-8f-e6-b0-91-e3-82-89-e5-9b-bd-e3-82-84-e5-b2-a1-e5-b1-b1-e7-9c-8c-e3-82-92-e6-8f-90-e8-a8-b4-e3-81-b8-e6-b2-bb-e6-b0-b4-e5-af-be-e7-ad-96-e3-81-aa-e3-81-a9-e4-ba-89-e7-82-b9-e3-81-ab-e6-90-8d-e8-b3-a0-e8-ab-8b-e6-b1-82/ar-BBYelje

(写真)山陽新聞社 西日本豪雨で面積の3割が水没した倉敷市真備町地区=2018年7月9日
昨年7月の西日本豪雨で小田川と支流が決壊し、甚大な浸水被害を受けたのは河川やダムの管理が不十分だったためとして、被災した倉敷市真備町地区の住民が国などを相手に損害賠償を求める訴えを岡山地裁に起こすことが21日、分かった。小田川の治水対策や新成羽川ダム(高梁市)の事前放流の在り方などを争点とする方針で、来年3月にも提訴に踏み切る。
岡山県内の弁護士約20人でつくる「真備水害訴訟弁護団」が準備を進めており、年内をめどに原告団を立ち上げる。現時点で約30世帯が参加を表明。他に相当数の世帯が検討しており、弁護団が最終的な意向確認を行い、賠償請求額を確定させる。
弁護団によると、国が治水対策として今年11月に本格着工した小田川の付け替え工事について、約50年前にも付け替えが計画されていたが、実現しなかった経緯から「国は工事の必要性を認識しながら先延ばししてきた」と訴える予定。新成羽川ダムに関しては、豪雨の際に河川法を踏まえて事前放流を指示しなかったとして国を追及し、ダムを管理する中国電力(広島市)の運用責任も問う構えだ。
さらに、河川の流下能力低下を招いているとして地元住民が再三要望していた小田川中州の樹林伐採、堤防の切れ目を板などでふさいで流水を防ぐ設備「陸閘(りっこう)」の活用、豪雨の際の避難指示―などを巡り、国と岡山県、倉敷市の責任を指摘するとしている。
弁護団は昨年12月、真備町地区の被災者からの相談を機に結成。住民有志や防災を専門とする大学教授らを交えて決壊現場の視察を定期的に行い、賠償請求が可能かどうかについて検証を重ねてきた。
豪雨で真備町地区は町域の3割に当たる約1200ヘクタールが水没し、直接死で51人が亡くなった。弁護団長の金馬健二弁護士(岡山弁護士会)は「国や自治体に災害への備えができていれば防ぐことができた被害は多い。二度と同じことが繰り返されないよう、責任を追及していく」と話している。

 

岡山・真備の住民が国や県を提訴へ 西日本豪雨で浸水被害「河川管理やダムの運用に問題」
(毎日新聞2019年12月26日 21時44分) https://mainichi.jp/articles/20191226/k00/00m/040/301000c

(写真)堤防が決壊し(中央下)、街を濁流が覆い尽くした小田川=岡山県倉敷市真備町地区で2018年7月8日午前10時7分、本社ヘリから加古信志撮影
西日本豪雨(2018年7月)で浸水被害が起きたのは河川管理やダムの運用に問題があったためだとして、岡山県倉敷市真備町地区で被災した住民が国や県、市、中国電力を相手取り岡山地裁に損害賠償訴訟を起こす方針を決めた。提訴は20年3月になる見込みで、弁護団によると原告団には現在、約30世帯が参加の意向を示している。
真備町地区は、豪雨で1級河川・高梁川に流れ込む小田川や、その支流の堤防計8カ所が決壊し、地区の3割に当たる約1200ヘクタールが浸水。約5700棟が全半壊し、水死などの直接死で51人が亡くなった。
弁護団によると訴訟では、たびたび浸水被害に悩まされてきた住民が長年にわたって、水害の原因となる高梁川と小田川の合流地点を下流部に付け替えるよう要望していたにもかかわらず、国は先延ばししてきたと指摘。小田川支流の堤防強化工事が不十分だった上、切れ目を板などでふさぐ「陸閘(りっこう)」が適切に閉鎖されなかったなどとして、県や市の責任も問う。
また高梁川上流のダムについても、「豪雨に備え、事前放流をして水位を下げておくべきだった」として、所有する中国電力の運用責任も追及する方針。弁護団長の金馬健二弁護士は「今後、真備と同じことが各地で起きないよう、問題点を指摘したい」と話している。【林田奈々】

河川やダム氾濫、防止支援900億円 予算案 「緊急浚渫推進事業費の創設」

2019年12月22日
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020年度から河川やダムの土砂浚渫費を総務省が支援する予算案が示されました。その記事をお送りします。
浚渫費の70%を地方交付税で措置するもので、2020年度900億円、5年間で4900億円の予定です。
この「緊急浚渫推進事業費の創設」は
総務省「令和2年度地方財政対策の概要」https://www.soumu.go.jp/main_content/000660553.pdf
の9ページに掲載されています.

緊急浚渫推進事業費の創設の通りです。

今年10月の台風19号では河川水位が異常に上昇して各地の河川が氾濫しました。この河川水位の異常上昇は雨量が大きかったことだけではなく、適宜実施すべき河床の浚渫がきちんと行われず、河床が上昇してきたことによる影響も少なからずあるように思われます。
その点で、支援制度を設けて河川の土砂浚渫を推進することは重要なことであると思います。

河川やダム氾濫、防止支援900億円 予算案
(朝日新聞2019年12月21日05時00分) https://digital.asahi.com/articles/DA3S14302512.html?iref=pc_ss_date

10月の台風19号で東日本の広い地域で洪水被害が出たことを受け、地方自治体が河川やダムにたまった土砂やヘドロを取り除いて氾濫(はんらん)しにくくする作業を総務省が支援する。
政府が20日に閣議決定した当初予算案で900億円を計上した。
来年の通常国会に地方財政法改正案を提出し、土砂の浚渫(しゅんせつ)を地方債の起債対象にする一方、起債額の70%を地方交付税で措置する。
事業は2024年度までの5年間の予定で、事業費は計4900億円を見込む。

雨畑ダム土砂撤去へ 日軽金、5年かけ堆積4割分

2019年12月21日
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駿河湾産サクラエビの不漁を契機に注目される日本軽金属の雨畑ダムの堆砂除去についての記事を掲載します。

 

雨畑ダム土砂撤去へ 日軽金、5年かけ堆積4割分
(静岡新聞2019/12/21 07:15)https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/718734.html

(写真)台風19号直後の雨畑ダム。堆積した土砂などの影響により周辺に被害をもたらした=10月13日、山梨県早川町(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)

日本軽金属による雨畑ダム堆砂対策のポイント

駿河湾産サクラエビの不漁を契機に注目される雨畑ダム(山梨県早川町)の堆砂問題で、ダムを管理する日本軽金属は20日、甲府市で開いた2回目の雨畑地区土砂対策検討会で、同地区の水害対策を念頭に5年ほどかけ堆積土砂の4割に当たる600万~700万立方メートルの土砂を撤去する方針を示した。同社が堆砂対策を明示したのは初めて。ただ、土砂の搬出先は「探している状況」(敷根功蒲原製造所長)とし、将来的なダムの維持管理の具体策には踏み込まなかった。
ダムは日軽金の自家発電用。取水した水は導水管を通り、複数の水力発電施設を経て静岡市清水区の蒲原製造所放水路から駿河湾奥に注ぐ。放水路周辺の海域はサクラエビの産卵場で、漁師から不漁とダムの濁りの関係を危惧する声がある。
会議の冒頭、杉山和義常務が「住民に多大なる損害を発生させたことをおわび申し上げる」と国や山梨県の関係者らに謝罪した。
会合は非公開で行われ、同社は▽雨畑地区に梅雨までに堤防を造る▽2021年度末までに湖面から露出した土砂300万立方メートルを撤去▽24年度末までに湖内を300万~400万立方メートル掘削-などの計画を示した。約5年間で東京ドーム5杯分の土砂を搬出する計画という。
ダムには、年間数十万立方メートルの土砂が流入するとみられ、同社側はこれについても撤去する意向を示したが、土砂の搬出作業について山梨県の幹部は「ダンプの往来は住民生活に支障を来す。日軽金の100%負担で新たな搬出用道路を造成する必要があるかもしれない」と指摘した。
国は8月、同社に対して堆砂状況を抜本的に改善するよう行政指導。同社はこれまで対応を明らかにしてこなかった。


東京ドーム5個分の土砂撤去へ 沿岸浸水の山梨のダム

(産経新聞2019/12/20 14:29) https://www.msn.com/ja-jp/news/national/東京ドーム%EF%BC%95個分の土砂撤去へ-沿岸浸水の山梨のダム/ar-BBYbrdJ?srcref=rss

(写真)東京ドーム5個分の土砂撤去へ 沿岸浸水の山梨のダム
土砂の堆積率が9割を超え、沿岸が何度も浸水被害を受けている山梨県早川町の雨畑ダムについて、設置者のアルミ圧延大手、日本軽金属(日軽金、東京)は20日、5年間で東京ドーム約5個分の600万~700万立方メートルの土砂を撤去する計画を国土交通省や県などに示した。
雨畑ダムは日軽金の工場で使う電力の発電用ダムで、総貯水容量1365万立方メートルのうち1200万立方メートル以上が土砂で埋まっているほか、上流に近い湖岸などでは湖面より高い位置に400万立方メートル近い土砂が堆積している。
計画は甲府市内で開かれた国や県、町との対策検討会で提示された。応急対策として、浸水が起きた地区に来年夏までに堤防を建設。令和3年度末までに湖面より高い約300万立方メートル、6年度末までに湖底の300万~400万立方メートルを撤去する。国などは当面の計画として了承した。
雨畑ダムをめぐっては、長崎幸太郎知事が日軽金を提訴することも辞さないと強い態度を示しているほか、静岡県の川勝平太知事は、濁った水が駿河湾に流れ込んでサクラエビの不漁につながっていると主張している。

雨畑ダム 日軽金が土砂撤去へ 600万立方メートル 第2回会合で合意 /山梨
(毎日新聞山梨版2019年12月21日)https://mainichi.jp/articles/20191221/ddl/k19/040/097000c

早川町の雨畑ダムに土砂が堆積(たいせき)し、上流の雨畑川の河床が上昇している問題で、ダムを所有する日本軽金属(東京)は甲府市で20日、第2回雨畑地区土砂対策検討会を開いた。2025年3月までに、日軽金がダム湖と上流部の土砂600万~700万立方メートルを撤去する方針が合意された。来年2月上旬に開催予定の次回会合に日軽金が具体的な計画を示す。
日軽金によると、2018年11月時点で、ダム湖と上流部で土砂1561万立方メートルが堆積しているという。
会合は冒頭以外非公開で、国土交通省関東地方整備局、県、早川町の担当者も出席。国交省によると、国は事前に日軽金に対策例として、(1)22年3月までに上流部の土砂300万立方メートルを撤去(2)25年3月までに、さらにダム湖の土砂300万~400万立方メートルを撤去(3)30年3月までにはダム湖内の土砂を600万立方メートルまで減らす――の3段階の排出目標を提示。会議後、日軽金の杉山和義常務執行役員は、2段階目まで進める方針を示し、将来的には最終目標も検討するという。
このほか会合では、10月の台風19号で土堤防が崩壊し、上流の本村地区に浸水被害が出たことに対し、日軽金は来年6~7月までに台風19号と同等の被害に耐えられる堤防を応急的に設置する方針も公表した。杉山執行役員は「台風19号で甚大な被害が出て責任を感じている。地元の皆様が安心して暮らせるよう対策工事を進める。土砂の堆積に関しても会社一丸となって対応する」と話した。
県の清水宏治水課長は「地域住民の安全確保のため最低限の方針が示された。抜本対策が第一だが、水害が繰り返されないよう応急対策を最優先してほしい」と述べた。【高田奈実】

 

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