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衆議院国土交通委員会の議事録 立野ダムと設楽ダムの問題 2016年5月10日

2016年6月4日
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5月10日の衆議院国土交通委員会で日本共産党の本村伸子議員が立野ダムと設楽ダムの問題を取り上げて国交省を追及しました。
その議事録が衆議院のHPに掲載されました。 http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/009919020160510012.htm

本村議員の質疑の部分を下記に転載します。

衆議院国土交通委員会

第12号 平成28年5月10日(火曜日)

本村(伸)委員 日本共産党の本村伸子でございます。
本日も、熊本地震の関連で質問をさせていただきたいと思います。
地震の被害で亡くなられた方々に心から哀悼の意を申し上げたいと思います。そして、被害に遭われた全ての皆様に心からのお見舞いを申し上げたいというふうに思います。
今回の地震では、白川が流れる阿蘇の外輪山の部分で大きな崩落が起きました。国道五十七号線、そしてJR豊肥本線、阿蘇大橋も崩落した土砂で覆い尽くされる、そうした甚大な被害となりました。今なお行方不明の方がいらっしゃる現場でございます。
被害は深刻で、先ほども御議論がありましたけれども、復旧も並大抵なことではないというふうに思います。この国道の五十七号線、そしてJR豊肥本線、阿蘇大橋など、どうやってこの地域、復旧していく見通しを持っているのかという点、改めてお示しをいただきたいというふうに思います。
金尾政府参考人 今回の熊本地震では、多くのインフラが被災しており、道路、橋梁、鉄道等についても大きな被害がございました。
特に南阿蘇村の阿蘇大橋地区では大きな崩落が生じまして、国道五十七号、三百二十五号や、JR九州豊肥線が通行どめや運転休止となっております。このため、大規模な斜面崩壊が発生した阿蘇大橋地区においては、直轄砂防による斜面対策を実施することとしたところでございます。
また、被災の規模も大きいことから、斜面の安定化と国道五十七号及び国道三百二十五号、JR九州豊肥線を一体的に整備することが必要と考えておりまして、熊本県からの要望も踏まえまして、国道三百二十五号阿蘇大橋についても直轄代行により整備を行うことを昨日決定したところでございます。
土砂災害については、二次災害防止のため、特に被害の大きい南阿蘇村の山王谷川地区等の土砂掘削や、土のう設置等の梅雨時期に備えた応急工事の実施、緊急度の高い千百五十五カ所の危険箇所の点検を実施し、結果を県、市町村に報告、地震による地盤の緩みを考慮し、土砂災害警戒情報の発表基準を引き下げた運用などの対応を行っておるところでございます。
国土交通省といたしましては、引き続き全力でインフラの早期復旧に努めてまいります。
本村(伸)委員 この大規模な斜面崩壊があった阿蘇大橋の約二・五キロ下流には、立野ダムの本体予定地がございます。
資料をお配りしておりますけれども、住民団体の皆さん、立野ダムによらない自然と生活を守る会という皆さんが、「熊本地震直後の立野ダム予定地周辺現地調査報告書(速報)」というものを出されておりまして、それを資料として出させていただいております。
そのダムの予定地の周辺も、数々、地すべりが起きております。工事車両も埋まったそうですけれども、まず、この地震による立野ダム建設にかかわる被害と、そして崩落の原因についてお示しをいただきたいと思います。
金尾政府参考人 立野ダム建設予定地近傍の南阿蘇村河陽観測所において震度六強という非常に強い地震が発生をいたしまして、土砂崩落等の被害が生じました。
立野ダムの本体の建設予定地及び湛水予定地においては、地震発生直後からこれまでに空中写真等による調査を実施しております。
これまでの調査によれば、ダム本体が建設されます予定地付近においては、ごく一部に小規模な崩落が認められるものの、両岸の基礎岩盤の崩落や変状は認められておりません。
また、貯水池の河岸では、先ほど委員の方から地すべりというお話がございましたけれども、表層の弱い部分を中心に崩落が発生をしておりますが、ダムを建設する上で問題となるものではないというふうに考えております。
なお、河川内にアプローチする工事用道路の一部が土砂により埋没したり、工事車両等が河川内に取り残されている状況なども確認しておりますが、今後速やかに復旧することとしております。
本村(伸)委員 働く人たちが巻き込まれてもおかしくない被害だったというふうに思います。
被災地の皆さんからは、立野ダムどころではないんだ、立野ダムに使うお金があるのであれば被災者支援の方にお金を回してほしいという切実なお声が聞こえてまいります。
国交省はこれまで、住民運動の皆さんが崩落の危険があると指摘をしても、立野ダムの予定地の岩盤は十分強度がある、立野ダム建設を行う上で特に考慮する活断層は存在しない、こう言っておりました。そして、地すべりは起こらない、こういうふうに主張されてきたと伺っております。
この立野ダム予定地の岩盤は十分な強度がある、立野ダム建設を行う上で特に考慮する活断層は存在しないと言ってきたわけですけれども、大臣は、これまで言ってきたこと、間違いだったとは思わないんでしょうか。
石井国務大臣 立野ダムにつきましては、これまでの地質調査等の結果を踏まえ、ダム高が九十メートル級の重力式コンクリートダムの建設が可能な地盤であることを確認しております。
地震への対応という面では、大規模な地震時にもダム本体直下の地盤に段差が生じるようなことがあってはならないとの観点から、ダム本体直下に、いわゆる活断層を含め、第四紀断層、約二百六十万年前以降に活動した根拠のある断層が通っていないことを確認しております。
具体的には、布田川、日奈久断層帯の中で最もダム本体に近い、北東部に位置する北向山断層がダム本体から約五百メーター離れた位置に存在をし、かつ、ダム本体方面に向かっていないことを従前の調査により把握をしております。
また、ダム本体の耐震性につきましても、近傍で断層等により強い揺れが生じても安全な構造とすることとしております。
さらに、地すべりということでありますが、今回の地震によりまして表層が一部崩落をしたところはございますけれども、いわゆる湛水に伴う地すべりの発生については、これまでの調査ではその可能性は認められておりません。
これらのことから、立野ダムの安全性には問題はないと考えております。
本村(伸)委員 これだけ被害が周りであっても安全だというふうにおっしゃっているんだと思いますけれども。
住民の皆さんが地震の後現地に入って調査をされたわけですけれども、資料に出しております裏のページを見ていただきたいんですけれども、横ずれ断層を確認しているというふうに言われております。これも想定内だったんでしょうか。
金尾政府参考人 写真に示されております段差、ずれ、これが断層であるかどうかということについては定かではございませんが、先ほど大臣が答弁いたしましたとおり、活断層については、空中写真判読、あるいは文献の調査、加えて現地の調査を行いまして、ダム本体に向かって、あるいはダム本体直下には断層はないということを確認しているところでございます。
本村(伸)委員 ボーリング調査では、ダムの基礎地盤及び周辺の地質を調べます、地盤の水の通しやすさを調べます、地盤のかたさ、強さを調べます、ダムの基礎となる岩盤の強さを調べますというふうに言ってやってきたわけですけれども、こうした立野ダム予定地近くで崩落が起きるということは想定内だったんでしょうか。
金尾政府参考人 先ほどから答弁していますとおり、今回、立野ダムの湛水池周辺の河岸において表層の一部崩壊が生じてございますけれども、これはダムの建設にとって大きな問題にはならないものと考えてございます。
本村(伸)委員 立野ダム関係で、ボーリング調査を横坑、縦坑とやっていると思いますけれども、それぞれ何メートルのものを何本掘ったかということを資料として提出していただきたいというふうに思います。
そして、大丈夫だと言っていた判断の基礎となる調査を、どの調査、どの分析で行ったのかというのを明らかにしていただきたいのと、その調査分析は、どこの事業者が幾らで請け負ったのかということの資料をお願いしたいというふうに思います。
金尾政府参考人 手元に資料はございませんので、後ほど対応させていただきたいと思います。
本村(伸)委員 地元の皆さんからは、国は、治水対策のためにこの立野ダムが必要だ、こういうふうに言うけれども、今大規模な崩落がある中で真っ先にやってほしいのは、土砂が川に流れ込んで、それがたまって川底が上がって、雨が一旦降れば水位が上がるんじゃないか、それによって水害が起こるんじゃないかという心配の声でございます。
ダムよりも、一刻も早く、周りの土砂が川に流れることがないように流出をとめてほしいという声が上がっておりますけれども、この声に応えていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
〔委員長退席、小島委員長代理着席〕
金尾政府参考人 大規模な斜面崩壊が発生した阿蘇大橋地区、その他にも幾つか斜面崩壊が発生してございますけれども、そういう地区におきましては、いまだ斜面に不安定なまま土砂の多くが残っておりまして、今後の降雨等により下流へ土砂が流出するおそれがございます。
これらの箇所については、砂防堰堤等の整備あるいは地すべり対策等について、現在、阿蘇大橋地区につきましては直轄事業で実施してまいりますが、その他の地区につきましては熊本県が検討を進めておるところでございます。国土交通省としても、技術的、財政的支援に努めてまいりたいと考えております。
これらの事業により、不安定土砂の対策を進め、崩壊斜面等から河川へ流出する土砂の軽減を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
本村(伸)委員 国土交通省の立野ダム工事事務所の担当者の方が、現時点では着工時期などがおくれるほどの影響があるとは考えていないということを業界紙に語っておりますけれども、工事車両が埋まっても、工事用道路が埋まっても、周辺に大規模な崩落があっても、働く人たちのリスクがあっても、現時点では着工時期などがおくれるほどの影響があるとは考えていないと考えているのでしょうか、大臣にお伺いをしたいと思います。
金尾政府参考人 現在、立野ダムの工事現場につきましては、一部で崩落が生じておるということと余震が続いているということで、現地に入れないような状況でございます。
今後、現地に入れるようになったら、つぶさに調査をいたしまして、着工時期についての検討も行ってまいりたいというふうに考えております。
本村(伸)委員 では、この立野ダム工事事務所の担当者が言っているのは正確じゃないということですね。
金尾政府参考人 担当者の発言について私は承知しておりませんけれども、先ほど申しましたとおり、現場の状況は申しましたとおりでございますので、この現場の状況を踏まえまして、今後の着工あるいは施工をどうしていくかについてよく検討してまいりたいというふうに考えてございます。
本村(伸)委員 少なくとも国土交通省がこれまで立野ダムの地盤について言ってきたことと、そして、今回の地震の被害について公開の場で検証する、そういう場をつくっていただきたいというふうに思います。そして、検討の資料と結果の資料を提出していただきたいというふうに思いますけれども、大臣、ぜひ検証の場をつくっていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
石井国務大臣 立野ダム建設事業につきましては、これまでも、例えばダム検証のプロセスを通じて情報の開示に努めるなど、透明性を確保しながら事業を実施してまいりました。
最近でも、平成二十四年十二月以降、現地説明会等を八十六回開催するなど、御指摘の地質に関する情報も含め、必要な説明を行ってきております。
今後とも、必要に応じて住民の皆様からの疑問に丁寧に答えていくなど、引き続き適切に説明責任を果たしていきたいと考えております。
本村(伸)委員 ぜひ検証の場を公開でつくっていただきたいという質問なんですけれども、ぜひ検討をお願いしたいと思います。大臣、お願いします。
石井国務大臣 今後とも、必要に応じまして、引き続き適切に説明責任を果たしていきたいと思っております。
本村(伸)委員 この立野地区にある九州電力の水力発電所の黒川第一発電所では、発電所に使う水をためる貯水槽のコンクリートの壁が崩落して、貯水槽につながる水路も壊れてしまった。これが原因だと言われておりますけれども、大規模な土砂崩れが起きて、住民の方がお二人、それに巻き込まれて亡くなられたということもございました。
こうした被害を出さないためにも、全国、今あるダムについても、活断層との関係、地震との関係で、再調査、そして総点検をするべきだというふうに思います。
とりわけ、これからつくろうとしているダムについては、全国各地で、地盤が弱いということについては、住民の皆さんから、あちこちから声が上がっている場所が幾つもございます。
地盤が脆弱だと指摘をされているわけですから、やはり今からつくろうとしている直轄ダムや補助ダムについても、活断層や地震との関係について全て再調査して総点検するべきだと思いますけれども、大臣、答弁をお願いしたいと思います。
〔小島委員長代理退席、委員長着席〕
石井国務大臣 国土交通省所管のダムの建設に当たりましては、大規模な地震時にもダム本体直下の地盤に段差が生じることがあってはならないとの観点から、ダム本体直下に、先ほど申し上げた第四紀断層が通っていないことを確認することとしております。
また、ダム本体の耐震性につきましても、近傍で断層等により強い揺れが生じても安全な構造とすることにしてございます。
このように、国土交通省所管のダムについては、地震に対する安全性を十分確保しているところでございます。
なお、国土交通省所管のダムでは、今回の熊本地震を初め、東日本大震災や阪神・淡路大震災などの過去の大地震におきましても、管理上支障となるような大きな被害やダム本体の安全性に影響を及ぼすような変状は発生をしておらないことも申し上げたいと存じます。
本村(伸)委員 私の地元の愛知県に今から建設されようとしております設楽ダムも、地盤が脆弱だとずっと指摘をされております。もともと地盤が悪いということで、電源開発がダムを建設することを断念した地域でございます。
私も、五月二日に改めてこの現場へ行ってまいりました。現在、設楽ダム本体の建設予定地の左岸側ですけれども、ボーリング調査が行われております。
そこで伺いたいんですけれども、今までもボーリング調査を何本もやっておりますけれども、今までのボーリング調査と今やっている地質調査、横坑の調査というのはそれぞれどう違うのかという点、説明をお願いしたいと思います。
金尾政府参考人 平成二十一年度までに行ったボーリング調査、これの調査等については、ダム本体の位置の検討や基礎岩盤の強度の確認などを行うために実施してまいりました。
その結果、百三十メーター級のダムの建設に対して基礎岩盤が十分な強度を有することを確認しております。
さらに、平成二十六年度以降に行っているボーリング調査あるいは横坑の調査でございますが、これにつきましては、基礎掘削の深さの詳細な確認など、ダム本体設計の精度をより高めていくために実施しているものです。
引き続き地質調査を進め、その結果を最終的なダム本体設計に反映することとしております。
本村(伸)委員 設楽ダム本体の接岸予定部分とダム湖に接する斜面で、大きく崩落している場所があります。国土交通省はその地点のボーリング調査を行っているというふうに思いますけれども、ぜひその調査結果をお示しいただきたいというふうに思います。
そして、住民の皆さんからは、この設楽ダムの予定地の周辺、崩落した部分のボーリング調査からわかったこと、そして、課題、対策について住民の皆さんに詳しい報告がないという中で、不安が募っております。
先ほども申し述べましたけれども、今やっている地質調査とそして大きく崩落している場所のボーリング調査について、住民の皆さんに結果の公表など、国交省とやりとりができるような住民の皆さん向けの説明会を開催するべきだというふうに思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。
石井国務大臣 設楽ダムのダムサイトのボーリング調査等の結果につきましては、これまでに地元説明会を七回開催するとともに、定期的に発行している広報誌に掲載するなど、地元住民の方々に説明を行ってきたところであります。
現在実施中の追加のボーリング調査等につきましても、調査結果が取りまとまった段階で、必要に応じて地元住民の方々に説明をしてまいります。
本村(伸)委員 そもそも、ボーリング調査の範囲が狭過ぎるという指摘もございます。
四点述べたいんですけれども、一点目が、設楽ダム予定地の右岸側、二重山稜と言われる松戸の地域なんですけれども、ここの調査では、川側の斜面しか調べていないんじゃないか、すべり面が見つかる可能性がある住宅地側の斜面とか、あるいは田んぼのあるくぼ地の地下などは全く調査していないのではないかという指摘がございます。この点を調査するべきだと。
二点目ですけれども、設楽ダムの予定地の左岸側、ダム湖を背にする田口の地域ですけれども、この田口側の斜面のボーリングが全くされていないのではないかという指摘がございます。
具体的には、西貝津とかシウキとか中島とか大久保の地域には住宅が建ち並んでおりますけれども、かなりの急斜面で、これまでも過去に何度も地すべりを起こしている地域でございます。ダム湖の水が地下に浸透すれば、大きな地すべりが起き、大きな被害が出るのではないかというふうに予測されている地域ですけれども、ここのボーリングも全くされていないという問題が指摘をされております。これが二つ目です。
三つ目ですけれども、設楽ダム予定地の左岸側の田口の市街地。ここは設楽町の中でも一番人口が集中している地域で、ダムができるすぐ近くなわけですけれども、設楽ダムは、ダムの満水時にはダム湖の湖面と標高差が少なくて、しかも水の浸透が心配をされている。大きな地震があればすぐに田口の町なんかが、地震が来れば液状化するのではないかという心配の声もございます。こうした問題についても、こういう地でボーリング調査を行っていないじゃないかという指摘がございます。
四つ目ですけれども、田口の地区は昔から地下水があちこちで湧き出してくるところですけれども、この地下水脈の調査が不十分だという指摘がございます。地下水の流れはダム湖の水の漏水にも大きくかかわる問題で、もっと詳しく調査を行うべきだというふうに言われております。
今、四点、調査するべきだということを申し上げましたけれども、やはり、住民の皆さんの暮らしとか、安心、安全とか、そういうものを守るためにも、こういう心配な声があるわけですから、ぜひ調査するべきだというふうに思いますけれども、御答弁をお願いしたいと思います。
金尾政府参考人 四点の御指摘がございました。
まず、松戸地区でございますけれども、松戸地区はダムの最高貯水位よりもかなり高い標高のところにございます。それと、松戸地区につきましては、町側の方でボーリング等の調査をしていないという御指摘でございましたけれども、川側の方でボーリングの調査をしておりまして、そのボーリング調査の結果から、ダムの最高貯水位よりも現在の地下水位がかなり高い、そういう結果を得ております。
そういう結果を鑑みますと、ダムに貯水をした場合にも、松戸の集落の方に地下水が上昇したりするなどの影響は考えられないというふうに考えております。まず、松戸についてはそういうことでございます。
田口地区につきましては、市街地等につきましてもボーリング調査や現地踏査を実施しているところでございますけれども、こちらの方も、ダムの最高貯水位よりも地盤の標高が高い、それから地下水位も標高が高いということを確認しておりまして、このため、ダムに貯水をした場合にも、斜面の安定や地下水位に影響を与えるものではないというふうに判断をしておるところでございます。
また、湧水の点もございましたけれども、これについても、調査する中で湧水を確認しておるところでございますけれども、先ほど申しましたとおり、ダムの貯水によって地下水位への影響が想定されないという状況でございますので、湧水への影響も考えられないというふうに考えているところでございます。
このような結果につきましては、これまでも地元説明会や広報誌において地元住民に説明しておりますけれども、今後、必要に応じて地元住民の方々に丁寧に説明してまいりたいというふうに考えてございます。
本村(伸)委員 さまざま、住民の皆さんから、調査していないじゃないかという御指摘があるわけですから、その声を真摯に受けとめていただいて、調査をしてその結果を示していただきたいというふうに思います。
次に、設楽ダムのフルプラン、利水の問題について伺いたいというふうに思います。
豊川水系のフルプランについては、二〇一〇年の六月三十日、名古屋地方裁判所における設楽ダム公金支出差しとめ請求事件の判決の中でも、「豊川水系フルプランの基礎となった愛知県需給想定調査の水道用水及び工業用水の需要想定には、平成二十七年度における実際の需要量がその需要想定値に達しない可能性が相当高いという問題があることは確かである。」というふうに、過大な水需要を見込んでいることが認められました。
豊川水系のフルプランでは、計画が立てられたのは二〇〇六年で、そして目標の年が二〇一五年でございました。既に二〇一六年になっているわけですけれども、豊川水系のフルプラン、二〇一五年の目標だったこのフルプランについて、実績と、どうだったのかということをオープンな形で検証するべきだというふうに思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。
北村政府参考人 お答えいたします。
水資源基本計画、フルプランでございますけれども、計画変更を行うに当たりましては、いわゆる全部変更の計画変更でございますが、計画を総括的に見直し、その妥当性について評価を行う、いわゆる総括評価を実施することとされてございます。
今後、豊川水系フルプランの計画変更を予定してございまして、その計画変更を行うに当たりましては、総括評価を適切に実施していくということとしております。
本村(伸)委員 総括評価というのは、どの場でやるということになるんでしょうか。
北村政府参考人 お答えいたします。
まず、総括評価でございますけれども、総括評価につきましては、二〇〇一年七月に、水資源に関する行政評価・監視の勧告ということで、総括評価を実施する旨勧告を受けているところでございます。それに従いまして、総括評価を全部変更の際には行うということでございます。
具体的には、水資源開発分科会がございますけれども、そのような場で、あるいは部会の場で資料を提出し、委員の方々に御検討いただくというふうなことでございます。
本村(伸)委員 その部会についてちょっとお伺いしたいんですけれども、二〇一二年の三月十九日、愛知県の豊橋市で国土審議会の水資源開発分科会豊川部会が開催され、私も傍聴したんですけれども、そのときには、今回は、全部変更した豊川水系フルプラン策定後五年たったので、計画達成度など点検することが目的で開かれたんだというふうに言っておりました。
しかし、私もその点検を期待していたんですけれども、その後一回も開かずに、この点検は行われませんでした。なぜやめることになったのか、理由をお示しください。
北村政府参考人 お答えいたします。
フルプランにつきましては、おおむね五年を目途に計画の達成度の中間点検を行うこととしております。
豊川水系フルプランにつきましても、国土審議会水資源開発分科会豊川部会を二〇一二年三月に開催をいたしまして、中間点検を開始いたしたところでございます。
一方、東日本大震災や笹子トンネル事故の教訓、地球温暖化に伴う気候変動など、顕在化する新たなリスクや課題に対応するため、二〇一三年十月に、国土審議会水資源開発分科会調査企画部会で、今後の水資源政策のあり方についての審議を開始いたしました。
そのようなことがございまして、豊川水系フルプランの点検につきましては、この答申で示される新たな方向性を踏まえた内容で実施することが適当と判断したところでございます。
今後、この答申の方向性を踏まえまして、総括評価を適切に実施することにより、計画の点検を行ってまいりたいと存じます。
本村(伸)委員 これまで四年間放置をしていたのは、やはり私は怠慢だというふうに思います。
この豊川水系のフルプランについては、予測と実績がどうだったのかということをしっかりと検証し、今後に生かしていかなければいけないというふうに思います。
そこで伺いますけれども、この豊川水系フルプランの水道用水の一日平均給水量の二〇一五年の需要予測はどのくらいで、最新の数字で実績はどのくらいだったのか、また、一人一日平均給水量、二〇一五年の需要予測はどのくらいで、最新の実績はどうだったのか、そしてもう一つ、利用量率と負荷率についてもお伺いしたいんですけれども、まず、利用量率、負荷率について住民の皆さんにもわかりやすく御説明をしていただいた上で、利用量率、負荷率の予測値と最新の実績値をそれぞれお示しいただきたいというふうに思います。
北村政府参考人 お答えいたします。
まず、利用量率でございますが、利用量率は、河川などの取水地点から取水した量に対する給水量の割合でございまして、年間給水量を年間取水量で除した値でございます。送水や浄水場における漏水等の損失水量の指標となります。
負荷率についてですけれども、負荷率は、一日最大給水量に対する一日平均給水量の割合で、一日平均給水量を一日最大給水量で除した値でございます。給水量の変動をあらわしておりまして、施設効率を判断する指標となります。
フルプランにおけます二〇一五年度における需要予測値について順番に御説明いたしますが、需要想定値につきましては、一日平均給水量が二十六万八千トン、一人一日平均給水量が三百六十三リットル、利用量率が九二・三%、負荷率が七九・一%となってございます。
一方、最新の実績値でございますけれども、二〇一四年度の値となりますけれども、一日平均給水量が二十三万三千トン、一人一日平均給水量が三百二十リットル、利用量率が九九・七%、負荷率が八八・五%でございます。
本村(伸)委員 結局、フルプランの二〇一五年の予測値は、一日平均給水量が二十六万八千トンだと予測をされておりましたけれども、二十六万八千トンではなく、実際は二十三万三千トンであった。過大な見積もりがされていたということがこのことからもわかる。一人一日平均給水量についても、予測は三百六十三リットルだった、しかし実際には三百二十リットルであったということで、過大な予測であったということが明らかだというふうに思います。利用量率や負荷率についても過大に、今後水開発が必要だということを示すための数字になっていたということが明らかだというふうに思います。
今聞きました水道用水の一日平均給水量、水道用水の一人一日平均給水量、そして水道用水の利用量率、負荷率、この三つとも、過大に見積もって、三重の過大な見積もりをして、設楽ダムが必要だということを示すような中身になっていたというふうに思います。これからも人口が減っていくわけですから、しっかりと見直していかないといけないというふうに思います。
この水道用水の一日平均給水量、水道用水の一人一日平均給水量、水道用水の利用量率、負荷率、三つとも、次の豊川水系フルプランになるのかわかりませんけれども、見直しの際に実績を踏まえたものにするべきだというふうに思いますけれども、見解を伺いたいと思います。
石井国務大臣 フルプランの計画変更に当たっては、地域における水需給の実情を踏まえることは当然であるというふうに考えております。
その上で、水需給の実情を踏まえた上で、さらに、水インフラの老朽化への対応、大規模災害時の水の安定供給、地球温暖化に伴う気候変動の影響、危機的渇水への対応といった将来のリスクや課題についても十分に考慮する必要がございます。
豊川水系フルプランの計画変更に当たっては、こういった考え方にのっとって適切に進めていきたいと考えております。
本村(伸)委員 豊川用水の二期事業なんですけれども、大規模地震対策は、まだ達成度が三六・三%という実態がございます。こういうことをもっと真剣にやっていただきたい、やっているとは思いますけれども、もっと早急にやっていただきたいということを申し述べさせていただきたいというふうに思います。
こうした過大な見積もりによってダムを計画する、この点、見直していただきたいということを申し述べ、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。

消えたダム特需、設楽ダムで潤わぬ地元(朝日新聞 2013年10月9日)

2013年10月9日
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設楽ダム予定地はダム関連工事の仕事が地元に落ちないため、地域の衰退が加速しています。
消えたダム特需、設楽ダムで潤わぬ地元(朝日新聞 2013年10月9日) http://www.asahi.com/articles/CMTW1310092400001.html
(写真)水没する地域の移転代替地は、町中心部などで整備が進む=3日午後1時5分、愛知県設楽町
写真・図版
愛知県の東三河山間部の設楽町で、2009年から国の設楽ダムの関連工事が本格化している。建設反対だった地元を説き伏せたのが、地域振興策の拡充だったが、地域の衰退は加速している。「ダムインパクト」はどこへ消えたのか。
国道257号沿いで役場に連なる中心商店街を、ダンプカーが地響きをたてて通り過ぎる。
人通りはほとんどない。経営者が姿を消したバイク店には、ほこりまみれのバイクや自転車のそばに、1994年5月のカレンダーがかかったままだ。
15年前の商工会名簿で、廃業した店に赤線を引くと、近所の58店のうち19店もあった。「ダム特需が、どこにある」。電器店を営む松尾義吉さん(80)は、あきらめ顔だ。
2070億円の本体工事は本格化していないが、県などが約束した別枠の総額903億円の地域整備事業が一斉に動いている。
国道473号のトンネル、集団移転地、町立図書館、子どもセンターなどで、6億円前後しかなかった町内での県発注工事が、13年度は33億円に膨らんだ。財政支援を受けた町発注工事も8300万円から3億9千万円に増えた。
町は、民主党政権誕生の7カ月前の09年2月、駆け込みで建設に同意。70年代には町内の有権者の9割が反対署名をするほどだったが、沈静化させたのは、インフラ整備や工事に伴う特需への期待だった。反対同盟の幹部だった元町議(80)は「どうしても造るなら、『条件を整えてもらおう』となった」と振り返る。
約50年前、隣接する佐久間ダム(静岡県浜松市、愛知県豊根村)の工事には多くの町民も従事。山里は作業員であふれ、歓楽街までできた歴史を肌で知る。
だが、60年に1万5千人だった設楽町の人口は、5600人。この約3年で400人減り、移転対象の124戸のうち4割は町外に転居してしまった。
15日告示の町長選でも、過疎の町の立て直しが焦点だ。「まだ本体工事前。これからだ」(横山光明町長)との見方もあるが、大型工事を受注するための技術力や資本力を持つ業者は、東三河地域を見渡しても多くない。
県が18億円で発注した国道トンネル工事は鹿島など3社の共同企業体が受け、下請けに42社が入ったが、7社ある町内業者のうち、入ったのは1社だけだった。
近年の公共事業削減で、90年代に約130社あった東三建設業協会と新城建設業協会の加盟社は72社に減った。ダム後の受注見通しが立たないため、雇用や設備の増強にも慎重だ。
新城建設業協会の伊藤誠理事長も「カネが逃げても、(業者の)身の丈にあった仕事をとるしかない」と話す。
町外からは100人を超す作業員が出入りしているというが、通勤組が多く、元旅館が1軒借り上げられた程度。プレハブ事務所の備品もリースが中心だ。
国土交通省は年度内にも住宅移転の補償を終える。山林を含め200億円を超す用地補償費を支払ったが、新居の住宅需要も大手業者の攻勢にさらされている。清崎地区の集団移転先の11戸のうち、町内業者が請け負ったのは3戸だけだ。
建具店を営む金田典之さん(60)が受けたダム関連の仕事は1件、17万円。妻千里さん(64)は「ダムに期待していた部分もあったけど、ふたを開けるとまったくない」と話す。(編集委員・伊藤智章、安田琢典、松永佳伸)
《設楽ダム》
総貯水量9800万トンの治水、利水ダム。旧建設省が1973年に計画を発表、建設費約2070億円。このうち、約720億円を県が負担。周辺の道路事業など地域整備事業に約900億円を投じ、このうち県は約670億円を負担する。
民主党政権が再検証を指示し、国土交通省が13年2月、「コストが最も有利」などとする答申素案をまとめた。愛知県の大村秀章知事は「議論が不十分」などとして態度保留中。水需要の見通しなどが過大で、県が負担金を払うのは違法だとする住民訴訟は最高裁で審理されている。

設楽町長選に設楽ダム建設中止を求める会代表市野氏出馬 『ダムに頼らない町づくり目指す』森林保全含めた循環型社会へ

2013年6月28日
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水源連の仲間である設楽ダム建設中止を求める会代表市野和夫さんが10月に予定される設楽町長選挙に出馬するこことを発表しました。市野さんは建設計画を白紙に戻すため「町長選に当選しただけでダム建設は止まらない。町民の総意を確かめ、県知事へ中止に向けた協議を求めていく」としています。

=東日新聞=

設楽町長選に愛大元教授市野氏出馬

『ダムに頼らない町づくり目指す』森林保全含めた循環型社会へ

2013/06/28

 任期満了に伴い、今秋の10月15日告示、同20日投開票で行われる設楽町長選挙に向け、愛知大学元教授の市野和夫氏(67)が同町内後援会事務所で出馬表明した。

豊橋市出身の市野氏は、時習館高校卒業後、名古屋大学・大学院を経て75年から愛知大学講師を務め、生物学や自然科学、地域・地球環境等を研究。豊川の生態系を調査した著書を出版し、東三河地域の自然環境問題に取り組んでいる。

設楽ダム建設中止を求める会代表も務める市野氏は、建設計画を白紙に戻すため「町長選に当選しただけでダム建設は止まらない。町民の総意を確かめ、県知事へ中止に向けた協議を求めていく」と述べ、持論を展開。

深刻な少子高齢化に悩む過疎地域で、環境保全と一体化した町づくりを進めるため、ダムに頼らない町づくりにより森林保全を含めた循環型社会を目指す。

豊川総合用水事業完成によりダム建設の根拠は失われたとする市野氏は、ダム建設が町人口流出に拍車をかけることを懸念。大村秀章県知事の国交省への回答留保が、建設中止への大きなメッセージだと受け止め、あらためて奥三河の環境を考えなければいけないと主張した。

今回の町長選挙では「町民が自分たちの住みやすい町をつくる最後のチャンス。全国を見てもダム建設で栄えた町はなく失うものが大きい」とし、地域・循環・環境をキーワードに豊かな森と清流を生かした地域活性化で全国のモデルケースをつくる。

町政では住民への積極的な情報提供、事業や制度の大胆な見直しと改廃を断行。ダム建設問題を論議するだけでなく、ムダを省き、笑顔で接する役場として、町全体を考えた施策に取り組んでいく。

持続可能な基本政策として、自然エネルギー自給や廃棄物を出さない資源循環の町づくりを積極的に進め、農林水産物やバイオマスを利用した地場産業・自然エネルギーによる地産地消を支援する。

また、奥三河の交流・宿泊施設設置をはじめ、低家賃の公営住宅や学校教育無償化、道路網整備、買い物拠点構築に重点を置き、東三河全体で「ジオパーク」実現を目指す。

愛知大学時代に植物研究で設楽町の在住経験を持ち、今後は津具地区へ住民票を移す意向。選挙戦では、町民と膝を交え設楽町の将来をじっくりと語り合い、同地域の貴重な自然環境の保護を訴える。

http://www.tonichi.net/news/index.php?id=30215

設楽ダム訴訟、二審も住民側敗訴 名古屋高裁(2013年4月25日)

2013年4月26日
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愛知県設楽町に国交省が計画する「設楽ダム」への支出差止めを求める住民訴訟について4月24日、名古屋高裁で判決がありました。残念ながら、住民側の敗訴でした

設楽ダム建設費>住民の請求棄却 控訴審判決(毎日新聞愛知版 2013年4月25日) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130425-00000001-mai-soci

愛知県設楽町に国が建設を計画する「設楽ダム」の建設費の一部を県が負担するのは違法として、反対派住民グループが大村秀章知事らを相手取り、負担金の支出差し止めを求めた住民訴訟の控訴審判決が24日、名古屋高裁であった。
林道春裁判長は「計画が著しく合理性を欠くとは言えず、支出は違法ではない」と判断し、訴えを退けた1審・名古屋地裁判決を支持、控訴を棄却した。住民側は上告する方針。
設楽ダムの総事業費は約2070億円、県の負担額は約721億円とされる。2009年の政権交代後、事業継続の検証対象となり、未着工のままとなっている。
訴えていたのは「設楽ダムの建設中止を求める会」のメンバーら139人。訴訟で「水需要がなく、ダム建設は必要ない」と主張し、国の基本計画などの妥当性を争った。
住民側は「建設予定地は地盤がもろく、不適格」と主張。林裁判長は「岩盤の構造や岩の風化などについて、複数の問題点が存在する可能性がある」と指摘したものの、「これまでの調査資料では、適格性を欠くとまでは認められない」と退けた。
また、水道用水や農業用水の需要想定、ダムの治水機能の効果について、「計画が合理性を欠くとは言えない」と判断した。
判決後、住民らは名古屋市内で報告集会を開いた。求める会代表の市野和夫・元愛知大教授(67)は「高裁は、国の事業の問題点を指摘したのに、止めようとする姿勢が見られない」と批判した。
大村知事は「極めて妥当な判決」とのコメントを出した。【稲垣衆史】

設楽ダム訴訟、二審も住民側敗訴(中日新聞2013年4月25日)http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013042490233350.html

国が愛知県設楽町に建設を計画している「設楽ダム」の建設費の一部を県が負担するのは違法だとして、住民ら百数十人が県知事らに支出差し止めを求めた訴訟の控訴審判決が24日、名古屋高裁であった。
林道春裁判長は、一審に続き「ダム計画が著しく合理性を欠くとはいえず、県の負担金支出が違法だとはいえない」として、住民側の控訴を棄却した。住民側は上告する方針。
控訴審で住民側は、ダム予定地は地盤が不安定で地滑りの危険などがあり、建設地として不適格だとの点を新たに主張。また、水道用水や農業用水の需要想定が過大で誤っており、洪水対策でも河道改修などの代替案の方が効果的だとして、「ダムは不必要」と訴えていた。
林裁判長は、ダム予定地の地盤について、「火山国、地震国である日本で大規模施設を建設する際、地盤の安定性などが極めて重要視されるのは周知の事実」と指摘。
その上で慎重に検討した結果、予定地には岩盤の構造や風化など「複数の問題が存在する可能性がある」としながらも、「現時点では、ダム建設用地としての適格性を欠くとまでは認められない」とした。
2010年6月の一審名古屋地裁判決は、県による水道用水の需要想定値について、「実際の需要量は想定値に達しない可能性が高い」としたが、「需要想定に問題があっても、ダムの基本計画が著しく合理性を欠くとはいえない」として、住民側の請求を棄却していた。

設楽ダム訴訟、二審も住民側敗訴 名古屋高裁(日本経済新聞2013/4/25)http://www.nikkei.com/article/DGXNASFD2401B_U3A420C1CN8000/

愛知県設楽町で国が計画している「設楽ダム」を巡り、建設反対派の住民らが愛知県の建設負担金の支出差し止めを知事らに求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁は24日、住民側の訴えを退けた一審・名古屋地裁判決を支持し、住民側の控訴を棄却した。
住民側は上告する方針。
原告は同町住民ら139人。住民側は「事業計画の根拠となる水需要の推定が不正確」などと主張したが、林道春裁判長は「ダム計画が著しく合理性を欠くとまではいえない」として退けた。
同ダムは総貯水量約9800万立方メートル、総事業費約2070億円で県負担額は約721億円。2024年度末までの完成を目指している。

設楽ダム建設反対派の控訴棄却 名古屋高裁公金支出認める(読売新聞中部版 2013年4月25日 )http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chubu/news/20130425-OYT8T00187.htm

愛知県設楽町に計画されている「設楽ダム」の建設費の一部を県が負担するのは違法だとして、建設に反対する住民グループが県側に公金の支出差し止めを求めた住民訴訟の控訴審判決が24日、名古屋高裁であった。
林道春裁判長は「支出は違法ではない」と述べ、請求を棄却した1審・名古屋地裁判決を支持し、住民側の控訴を棄却した。
控訴審で住民側は「県が策定した2015年度の水道用水などの需要予測は過大で、既存の施設で対応できる」と主張した。
しかし、判決は、05、06年に下流域で渇水によって取水制限が実施されたと指摘し、「設楽ダムの整備計画は、渇水時でも安定的な水利用を可能にすることが目標で、計画全体が合理性を欠くとはいえない」とした。
また、住民側は、地滑りが起きる危険性を指摘し、建設地として不適切とも主張した。これに対し、判決は、調査結果から「地盤が風化するなどの問題点が存在する可能性はある」としたものの、「ダム建設用地として適格性を欠くとまではいえない」と結論づけた。
原告代表の市野和夫さん(67)は「裁判所は計画の問題点を考えようともしなかった」と批判。大村秀章・愛知県知事は「本県の主張が認められたことは極めて妥当だと考える」とコメントした。
設楽ダムの建設費は概算で約2070億円で、県の負担額は約721億円とされる。

豊川の明日を考える流域委員会 研究者は設楽ダムの効果に否定的(2013年3月21日)

2013年3月21日
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豊川の明日を考える流域委員会 研究者はダムの効果に否定的ー住民理解の形成をと(東日新聞 2013/03/21)http://www.tonichi.net/news/index.php?id=28174

学識経験者らでつくる「豊川の明日を考える流域委員会」(委員長=藤田佳久・愛知大名誉教授)の32回目の会合が20日、豊橋市駅前大通2丁目の名豊ビルで開かれた。
設楽ダム建設事業について、委員同士で意見を交わした。研究者からはダム建設への疑問が相次いだほか、住民理解への配慮を求める声も聞かれた。
前回から4年3カ月ぶりの開催。この間、政権交代を経て設楽ダム建設事業が二転三転したことを踏まえ、藤田委員長は冒頭のあいさつで「久しぶりに我々の手元に戻って来た」と感慨深げに話した。
初めに、国土交通省中部地方整備局側から、東三河の関係自治体との間でつくる「検討の場」で示した「ダム建設が最も有利」との総合評価案について説明があった後、委員同士で意見交換した。
研究者からは、ダム建設に否定的な意見が相次いだ。沓掛俊夫・愛知大教授(地学)が「ダムを作り、年中一定量の水を流すのが正常なのか」と、自然環境の観点から疑問を呈したのに対し、同整備局は水量に緩急を与えながら管理していく方針を示した。
水工学が専門の中村俊六・豊橋技術科学大名誉教授は「ダムが決壊したら死者が出る」と、その危険性を主張した。
住民理解への意見も聞かれた。神野吾郎・豊橋商工会議所副会頭は「上手に地域のコンセンサスを得られるようお願いしたい」と同整備局に求め、鈴木真理子・とよはし女性フォーラム会長は「(設楽町の)住民の心情をくみ取り、物事を進展させてほしい」と述べた。
ダム事業の当事者として、横山光明・設楽町長は「これまでの流域委員会の議論の結果を重んじ、町民が落ち着いた生活をできるようダムの方向性を見定めてほしい」と訴えた。


設楽ダム素案に有識者らが意見 地方整備局が委員会
( 読売新聞愛知版2013年3月21日) http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aichi/news/20130320-OYT8T00980.htm

設楽ダム計画検討の場で国交省中部地方整備局が示した報告書素案を検討する「豊川の明日を考える流域委員会」が20日、豊橋市内で開かれた。
同委員会は豊川の河川整備について助言を求めるため、1998年に同局が設置。今回は素案に対する意見を聴く場として4年ぶりに開催された。メンバーは委員長の藤田佳久・愛知大学名誉教授、神野吾郎・豊橋商工会議所副会頭ら11人。
委員会では、中村俊六・豊橋技術科学大学名誉教授から「設楽ダム計画以上に効果のある対策はないという我田引水的な話が並べてある」と批判的な意見があった一方、
横山光明・設楽町長が「ダム計画は当時の流域委員会が議論した末に結論を出した。その結果を重んじて方向を見定めてもらいたい」と求めた。
同局では、この日の意見や関係住民の公聴会の結果を反映させた報告書原案を近くまとめ公表する。

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