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霞ケ浦導水宙に浮く 維持費に4億円計上  (茨城新聞 2013年2月6日) 

2013年2月16日
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霞ケ浦導水宙に浮く 維持費に4億円計上  (茨城新聞2013年2月6日) http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13600815212264
民主党政権が凍結し、工事が2010年度以降ストップしている霞ケ浦導水事業の検
証作業が遅れている。進行状況について国土交通省と本県など関係4都県が意見交
換する幹事会は昨年5月の第3回会合以来、開かれていない。次の開催日時も決ま
らず、「どこまで進み、いま何を検証しているのか分からない」(県水・土地計画
課)という。中止か継続か宙に浮いた状態が続く同事業に、国は13年度も調査と施
設の維持管理費として4億円を予算案に計上した。
霞ケ浦導水は09年12月、当時の前原誠司国交相の判断で、八ツ場(やんば)ダム(群
馬県)など全国80以上のダム事業とともに検証対象となった。八ツ場は10年10月以
降、同省関東地方整備局と関係自治体でつくる検討の場(幹事会を含む)を計11回、
事業評価監視委員会と有識者会議を各2回ずつ開催し、11年12月に「継続」と決ま
った。
これに対し、霞ケ浦導水は10年12月〜12年5月の約1年半に幹事会をわずか3回開催。
大きく三つの検証項目(利水、流水の正常な機能維持、水質浄化)のうち、同整備
局は水質浄化策について複数の代替案を作成し、コストや実現性などについて導
水事業と比較検討中と説明した。
第3回幹事会の議事録によると、本県の榊真一副知事は「第2回(11年6月)からだい
ぶ経過した。検証スケジュールを示してもらい、早期結論を強く求める。検証に
時間がかかるほど、費用が増大する」と指摘。同整備局側は工期遅延1年当たり維
持的経費として6億5千万円が必要との試算を公表した。
同整備局河川環境課は茨城新聞の取材に、「作業が膨大。検証がいつ終わるか定
かでない。次の幹事会も決まっていない」と説明し、「まだ作業は全体の半分ま
で進んだかどうかの状況」と認めた。
試算通り、国は工事が中断した10年度以降の3年間で計約18億円(当初予算)を霞ケ
浦導水に計上。県は「検証に伴う事業費の増額分は国が負担すべき」(榊副知事)
と主張しているが、国は3年間で計1億3600万円を本県の負担分として請求した。
★霞ケ浦導水事業
本県など4都県の都市用水確保と霞ケ浦などの水質浄化を狙い、国が1984年着工。
霞ケ浦と利根川、那珂川を地下トンネルで結び、水を往来させる。総事業費
1900億円。既に予算の約8割を消化し、4都県などが推進を要望。一方で市民団体
が中止を訴え、那珂川流域の漁協が取水口工事の差し止め訴訟を起こしている。

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