長崎県、石木ダム建設で 住民との話し合い日のみ「工事を中断」
長崎県知事と石木ダム予定地住民との話し合いについて、長崎県は住民側に7月19日付けの文書で期間や条件を示しました。その記事とニュースを掲載します。
7月12日付けで石木ダム建設絶対反対司盟が提出した文書は次の通りです。
6月30日付け県土木部からの文書への回答
私達は、知事との話合いは工事を中断し穏やかな環境の中で話合いが山来るようお願いしてまいりました(これは知事か望まれていることでもあります)。
しかし、私達が抗議現場を離れれば工事を進めると私達の感情を害する回答があり、穏やかな中での話し合いを望めるものではありません。
今回新たに出された知事との話合いの文書を受け、皆で協議し下記の条件下で話合いに臨みたいと思います。
記
1,即時工事を中断し、話合いの期間中は工事をしない(ただし付替え道路の側溝工事や舗装工事は除く)及び新たな工事に着手しないことを約束すること
2、場所 川原公民館を希望する
3、日時 若い人も参加できるよう日曜日の午後か平日なら19時以降
4、話合いには知事が参加し、石木ダムの必要性について私達がわかるように説明する
以上、知事の都合のつく日をお知らせください。お待ちしていますのでよろしくお願いします。
これに対して7月19日付けで長崎県が示した回答は次の通りです。
1.話し合いの期間は、令和3年8月31日(火)までとし、石木ダム建設事業に関する工事は、話し合いの当日に限り中断します。なお、即時工事を中断し、話し合いの期間中は工事をしないことや、新たな工事に着手しないとすることは困難であります。
2.県の司会進行により静穏な環境を確保したうえで、13世帯の皆様と直接お話させていただきます。なお、参加者は13世帯の皆様限りとします。
3.今回は、当事者間による直接の話し合いを行いたく、報道機関への公開は話し合いの冒頭のみとすることを考えております。
4.新型コロナ感染防止のため、一定の広さが保てる会場が必要なことから、川棚町公民館での開催を考えております。
5.日時については、皆様からお示しいただいた条件で調整したいと考えております。
しかし、長崎県の回答は、「話し合い当日に限った工事の中断」ですから、どうしようもありません。
石木ダム工事 話し合い 8月末まで 長崎県が条件提示 即時中断は「困難」
(長崎新聞2021/7/21 14:00) https://nordot.app/790420163457925120?c=174761113988793844
長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業で、県は20日、中村法道知事との対話に向けた条件を詰めるため、水没予定地に暮らす13世帯の反対住民に19日付で郵送した文書の内容を公表した。県側の条件として、期間は8月31日までで、話し合い当日に限り工事を中断すると明記。住民から求められた工事の即時中断や、継続的な中断は「困難」としている。条件提示を受け、住民側は内部で話し合うという。
住民側は今月12日付の文書で、▽関連工事を即時中断し、期間中は工事をしない▽会場は川原公民館▽若い住民も参加できるよう日曜午後か平日午後7時以降に実施▽知事がダムの必要性について住民に分かるように説明する-の四つを条件に挙げていた。
これに対し県は▽県が司会進行し、参加者は13世帯に限る▽報道陣への公開は冒頭だけ▽新型コロナウイルス感染防止のため広さが確保できる川棚町中央公民館で開催-など五つの条件を示した。今月28日までに話し合いの可否を回答するよう求めた。
住民の岩下和雄さん(74)は取材に「工事を1日だけ止めて何になる。本当に話し合う気があるのか」と首をかしげた。岩本宏之さん(76)は「8月31日まで工事を止めると言うならまだしも、誠意を感じられない」と憤った。
県は5月から2回、条件面を詰める事前協議を文書で申し入れ、住民側は工事の即時中断を求めた。県は6月30日付の3度目の文書で対面の事前協議に応じる場合は当日に限り工事を全て止めると明記した。対面での協議を望まない場合は工事中断の期間や範囲など条件を示すよう求め、住民側が文書で回答したことから、県側は文書での事前協議が始まったと解釈した。
長崎県、石木ダム建設で 住民との話し合い日のみ「工事を中断」
(西日本新聞2021/7/21 11:30) https://www.nishinippon.co.jp/item/n/773544/
長崎県川棚町で進む石木ダム建設事業を巡り、県は20日、水没予定地の住民に対して、県知事との話し合い実現に向けた条件として「話し合い当日に限った工事の中断」を提示したことを明らかにした。住民側はこれまで「工事を即時中断し、話し合い期間中は実施しないこと」を求めていたが、県は応じなかった。
県は条件を示した文書を19日付で水没予定地の13世帯に郵送。話し合いの期間を8月末までに設定し、今月28日までに住民側に受け入れるかどうかの連絡を求めた。また、話し合いは住民のみ出席可能で、報道陣への公開は冒頭のみとする考えも併せて示した。
住民側は県が提示した条件について、今後協議して対応を決めるという。 (泉修平、岩佐遼介)
長崎県庁
石木ダム 県が知事との話し合いに向け条件を提示「7月28日までの回答を」【長崎県】
(テレビ長崎2021/7/20(火) 20:59)https://news.yahoo.co.jp/articles/3c1c234f5a28316b4fa549d1cd30d1a24262847f
東彼・川棚町に計画されている石木ダム建設を巡る知事と反対住民との話し合いに向け、長崎県は住民側に改めて期間や条件を示しました。 19日、長崎県がダムの建設に反対する住民に送った文書です。 知事との話し合いの期間について「8月末までとする」と初めて明記し、参加は反対住民の 13世帯 に限るとしています。 会場については、住民側がダムの建設予定地内の川原公民館を希望していますが、長崎県は感染症対策を理由に、川棚町内の中央公民館を提案しています。 長崎県と住民との間では、話し合いの条件を巡り、文書のやり取りが続いていて、工事の中断が大きなハードルとなっています。 住民側は話し合いの間は工事の中断を求めていますが、長崎県は「話し合いの当日に限り中断する」との姿勢を崩していません。 長崎県は住民側に7月28日までの回答を求めています。
石木ダムで知事、対話へ条件提示 県、住民へ文書送付 /長崎
(毎日新聞長崎版 2021/7/21)https://mainichi.jp/articles/20210721/ddl/k42/040/443000c
県と佐世保市が川棚町で進める石木ダム建設を巡り、県は19日、知事と水没予定地の13世帯の住民との対話について、話し合いの期限を8月末までとし、対話が実施される日に限り工事を中断するなどの具体的な条件を示した文書を住民に送付した。
文書では、県が協議を進行する▽参加者は13世帯の住民に限る▽会場を川棚町中央公民館とする――ことなどを提案。一方で住民側が提示していた工事の即時中断については「困難」とし、話し合いは開催回数を問わず8月31日までで終了することを求めている。
一方、「石木ダム建設に反対する川棚町民の会」(炭谷猛代表)は20日、ダム建設に伴う県道の付け替え工事現場で特定外来生物「ナルトサワギク」が繁茂していることについて、専門家への相談内容や防除作業の計画を明らかにするよう県に申し入れた。県河川課は「来週にも現場で調査し、抜き取りなど対応を検討する」としている。【松村真友】
〔長崎版〕
コメントを残す