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石木ダム 本体建設予定地近くに重機搬入 「対話模索時期になぜ」と住民反発

2021年5月31日
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長崎県が石木ダム本体建設予定地の近くに重機を搬入したという記事を掲載します。

中村法道・長崎県知事は24日の定例会見で反対住民との対話に向け、条件面を詰める事前協議の場を設けたいとの意向を示しましたが(三番目の25日の記事)、それはポーズであったようです。

二番目の25日の記事の通り、地元住民が「事業を進めるためのアリバイ作りではないか」と危惧した通りになってきているように思います。

まことに腹立たしい話です。

  

石木ダム 本体建設予定地近くに重機搬入 「対話模索時期になぜ」と住民反発

(長崎新聞2021/5/29 10:27) https://this.kiji.is/771185168534732800?c=174761113988793844

長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、県は28日、ダム本体建設予定地の近くに重機を搬入した。住民との対話に向けた事前協議を申し入れた直後の動きに、住民は「対話を模索する時期になぜ」と反発している。
県石木ダム建設事務所によると、重機は地質調査の準備に使う。県は15日以降、調査のための作業道を造ろうとしていたが、住民らの抗議活動を受け、ルートを変更し進めていた。
住民らが現場の抗議活動から引き上げた午後6時すぎに重機を搬入。住民が駆けつけたころには、作業はおおむね終わっていた。
住民はこの日夜、県の申し入れへの対応を話し合ったが「今の状況は対話どころではない」「県は本当は対話する気はない」など県への不信の声が相次いだという。住民の岩下和雄さん(74)は「県が強硬姿勢を続けるようでは事前協議しても一緒だ」と話した。

 

「工事進めておきながら」 住民側、根強い不信感 石木ダム事前協議提案

(長崎新聞2021/5/25 12:00)  https://this.kiji.is/769736767273385984?c=174761113988793844

(写真)石木ダム本体建設予定地近くに座り込む住民たち=川棚町

前進か、引き続き膠着(こうちゃく)か-。長崎県東彼川棚町での石木ダム建設事業を巡り、県から対話に向けた事前協議を提案された反対住民は24日も、付け替え県道の工事現場で抗議活動を続けた。工事を止めない県に対し、住民側の不信感は根強く、対話が実現するかは不透明だ。
県は、住民の座り込む周辺の区間(約140メートル)を避けて工事を進めてきたが、2月から盛り土作業を本格化。座る場所の目前まで土砂が積まれ、区間は10メートル程度に狭まった。住民側は現在、ダム本体の建設予定地に近い別の場所でも座り込みする。
「これまでの県の姿勢はとても対話を望んでいるように見えない。文書は単なるポーズではないか」。座り込みをしていた住民の岩永正さん(69)は、県側の行動をいぶかった。18日に田植えの準備をする水田への通り道をいきなり土砂でふさがれ、猛抗議したばかりだった。「知事は対話を望んでいるそうだが、現場では嫌がらせのようなことばかりする。話し合うつもりはなく、さらに事業を進めるためのアリバイ作りでは」と警戒した。
住民側が対話の条件として求めている「工事の中断」について文書内では明言されていない。住民の岩下和雄さん(74)は「こちらの条件はすでに提示している。工事を進めておきながら、条件を話し合おうというのはおかしい」と不快感を示した。
県とともに事業を計画する佐世保市水道局の谷本薫治局長は「事業主体である県の今回の取り組みで、円滑に事業が進展することを期待している」とした。

 

 石木ダム事前協議提案 長崎県、反対住民に対話条件詰める

(長崎新聞2021/5/25 12:30) https://this.kiji.is/769761664957038592?c=39546741839462401

長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業について、中村法道知事は24日の定例会見で、水没予定地に暮らす13世帯の反対住民との対話に向け、条件面を詰める事前協議の場を設けたいとの意向を明らかにした。県によると、6月上旬の協議開催を提案する文書を今月21日付で住民に送付。対話が実現すれば一昨年9月以来となる。

住民の岩下和雄さん(74)は取材に「住民間で話し合って協議に応じるかどうか回答したい」と述べた。知事は「(6月中旬開会予定の定例)県議会前にそういった(対話の)機会をいただければ大変ありがたい」と意欲を示した。

同事業を巡っては一昨年9月、県と市が土地収用法に基づき13世帯の宅地を含むすべての未買収地の所有権を取得。同11月に明け渡し期限を迎えたが住民側は応じず、知事権限で家屋などを強制撤去できる「行政代執行」が可能な状態になっている。
対話は一昨年9月以降途絶えていたが、住民側が昨年11月に「事業の白紙撤回が対話の条件ではない」との考えを示したため、県の担当者が繰り返し住民の座り込み現場を訪問。対話の可能性を探ってきた。
県が住民に送付した文書によると、川棚川の治水や佐世保市の利水の面から事業は「喫緊に必要不可欠」との姿勢を維持し、「知事の事業推進にかける想い、生活再建の在り方、工事の進め方などについて話を聞いてほしい」と要望。その前段となる事前協議(非公開)を住民、県双方の各5人程度が出席し、6月上旬に川棚町中央公民館で開くことを提案した。県は同4日までに住民側の出席者名を県石木ダム建設事務所に連絡するよう求めている。
住民側は対話の条件として「工事の中断」を挙げている。知事は「おのずと限られた期間の中で工事を進めなければならず、(住民側が)中断についてどこまで考えているのか具体的に確認して判断したい」と述べた。

映画の詳細・署名・私も一声 のサイト

2021年5月7日
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「プロテクターズ・オブ・ファイアフライ・リバー(ほたるの川のまもりびと)」を観て、署名と一声を!

 

プロテクターズ・オブ・ファイアフライ・リバー(ほたるの川のまもりびと)

朝、子どもたちが学校に行く、父と娘がキャッチボールをしている、季節ごとの農作業、おばあちゃんたちがおしゃべりをしている。それは一見、ごく普通の日本の田舎の暮らし。昔ながらの里山の風景が残る、長崎県川棚町こうばる地区にダム建設の話が持ち上がったのが半世紀ほど前。50年もの長い間、こうばる地区の住民たちは、ダム計画に翻弄されてきました。現在残っている家族は、13世帯。長い間、苦楽を共にしてきた住民の結束は固く、54人がまるで一つの家族のようです。ダム建設のための工事車両を入れさせまいと、毎朝、おばあちゃんたちは必ずバリケード前に集い、座り込みます。こんなにも住民が抵抗しているのに進められようとしている石木ダム。この作品には「ふるさと=くらし」を守る、ぶれない住民ひとりひとりの思いがつまっています。

現在は劇場公開が一段落し、自主上映については下記「作品情報」に記載があります。

DVDが販売されています。下記、映画「ほたるの川のまもりびと」DVDに記載されています。

 

長崎県への署名

石木ダムの建設予定地には13世帯50余名の住民が今なお生活しています。しかし、石木ダムの建設のために、長崎県は住民を強制的に追い出すことができます。

実際、長崎県は2019年に13世帯50余名の皆さんのすべての所有地と家屋を収用してしまいました。13世帯皆さんは明渡しを拒否し、毎日毎日、工事現場で「石木ダムの必要性について一からの話し合」を求める抗議要請行動を続けています。

長崎県は、石木ダムの必要性を説明することができず、工事を続けています。「13世帯皆さんと支援者の皆さんが疲れきるのを待つ、」という人格権侵害そのものの卑劣な対応しかできないのです。

このような事態を一刻でも止めさせるため、全国の皆さんから「中村法道 長崎県知事と県議会議員45名に声を届けよう。」とchange.org上で署名活動が行なわれています。

署名にぜひご協力ください!

税金538億円を費やす石木ダム建設は説明不足。
長崎県は一度立ち止まり、
公開討論会を開いてください。(Change.org)

ほかにも、こうばるを守るためやっていただけることがあります。→あなたにできること (石木川守りたいホームページ)

 石木ダムNO! の声を

石木ダム現地は急を告げています。

 「不要な石木ダムのために、生活の地を明け渡すことはできない。ズウッと住み続けたいだけ」と石木ダム事業地に居住する13世帯の皆さんが工事現場で毎日「工事を停止しての話合い」を求める抗議・要請行動を続けています。長崎県と佐世保市は「ご理解願うだけ!」と石木ダムの必要性についての話合いを拒否し続けるとともに、本体工事へ向けての準備工事・抗議行動排除を強行に進めています。工事現場はきわめて危険な状況に陥っています。

 私たちも長崎県と佐世保市、そして国に対して「石木ダム、ノー!」、「工事を停止して、一からの話合いを!」の声を発しましょう。

詳しくは  石木ダムNO!の声を!

佐世保市水道の給水量の渇水年との比較 石木ダムは全く不要

2021年4月27日
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長崎県川棚町では治水利水の両面で必要性がない石木ダムの建設を阻止する闘いが続けられています。

石木ダムの利水の最新資料(2020年度のデータ)を入手できましたので、最新のグラフを掲載します。下記の通りです。

図1は佐世保市水道(佐世保地区)の一日最大給水量の実績と市予測です。実績は2000年代に入ってから、ほぼ減り続け、最近20年間で3割近く減り、2020年度は71927㎥/日になりました。

しかし、市予測では一日最大給水量が106549㎥/日まで増えることになっています。架空予測であることは明白です。

給水量の減少が続いてきたことにより、最近20年間で最大の渇水年「2007年度」と2020年度の毎日の給水量を比較すると、図2の通り、2020年度は2007年度をかなり下回っています。2007年度は10年に1回程度の渇水年とされていますが、その程度の渇水が再来しても特段の対応は必要ありません。

 

過去最大の渇水年とされているのが1994年度です。西日本で最大の渇水年でした。

その1994年度と2020年度を比較したのが図3です。1994年度の水道給水量は月単位の数字しか残っていないので、月平均値の比較になります。

1994年度の最も厳しい渇水月でも2020年度の給水量はほぼ同程度ですから、現在、過去最大の渇水が再来しても、多少の措置で対応することができます。

1994年度渇水は市の対応がお粗末で、長時間の断水が行われましたが、今ならば、給水量が大きく減少していますので、断水になることはありません。多少の減圧給水で十分に対応できると思います。

 

最近は給水量の年間変動が小さくなっています。かつては見られた季節変動がかなり小さくなっています。

図4の通り、2020年度は一日平均給水量66134㎥/日に対して、一日最大給水量は71927㎥/日で、最大/平均は1.09にとどまっています。

しかし、佐世保市の給水量の予測では最大/平均が1.25です。これが将来の一日最大給水量予測値をひどく大きくする予測テクニックの一つになっています。

 

佐世保市水道の保有水源を正しく評価すれば、10万㎥/日以上ありますので、給水量の最近の動向を見れば、石木ダムの新規水源が必要であるはずがありません。

治水面の話は割愛しますが、石木ダムは治水面でも不要なダムです。

この無意味なダムの建設を阻止しましょう。

 

石木ダム 付け替え道路工事 「強行」と抗議文 市民団体が県に提出 

2021年4月5日
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石木ダムの付け替え道路工事の「強行」への抗議文を市民団体が長崎県に提出しました。その記事とニュースを掲載します。

 

石木ダム「工事強行に抗議」 市民団体

(朝日新聞2021年4月1日 10時00分)

 

 石木ダム 付け替え道工事 「強行」と抗議文 市民団体が県に提出

(長崎新聞2021/4/1 12:12) https://this.kiji.is/750191782660833280?c=39546741839462401

石木ダム建設に反対する長崎市の市民団体「石木川の清流とホタルを守る市民の会」の西中須盈(みつる)代表世話人ら11人が31日、県庁を訪れ、県が県道付け替え道路工事を「強行」しているなどとして、中村法道知事宛の抗議文を提出した。
4月1日付で県河川課長に就く同課の松本憲明企画監らが対応した。同団体は昨年5月と12月、工事を中断し地元住民との公開討論会を開くよう求める質問状を提出。求めた文書回答がないなどとして抗議した。
メンバーらは「住民の平穏な生活を奪っている」「(石木ダムが計画された)50年前とは状況が変わっている。一度立ち止まるべき」などと主張。松本企画監は「意見は知事に伝えたい」と答えた。

 

石木ダム本体工事 2020年度内着工せず 中村知事は話し合い模索

(長崎新聞2021/4/1 13:00) https://this.kiji.is/750193629933125632?c=174761113988793844

付け替え道路工事現場で座り込みを続ける反対住民ら=31日、川棚町

長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業で、県は31日、2020年度に予定していた本体工事の年度内着工を見送った。ダム本体両端上部の斜面を掘削する工事で、昨年12月に本体工事として初の入札を実施。測量など準備を終えているが、反対住民との話し合いを模索する中で着工に至っていない。3月26日までとしていた工期は既に6月末まで延長している。
同事業では全用地の所有権が県市に移っている。水没予定地に暮らす13世帯の反対住民の家屋を強制撤去する行政代執行も可能だが、中村法道知事は「円満に土地を明け渡してもらうのが最善」として話し合いを模索。年度内着工について「住民は話し合いの前提として工事の中断を求めている。そういった状況などを総合的に考慮しながら判断していく」としていた。
県は話し合いに向けて検討しているが、めどはついていない。建設予定地では、工期を6月末まで延長した県道付け替え道路工事が続く。31日も反対住民らが抗議の座り込みをした。
県は座り込み場所の周辺約140メートルの区間を避けて工事を進めていたが、2月に入って動きが活発化。土のうや柵を設置して住民らの重機への接近を防ぎ、座り込み場所を両側から挟み込む形で徐々に盛り土作業を進めた。座り込み場所は10メートルほどに狭まっている。
夜遅くまで現場に待機する日もあり、住民らの顔には疲労の色もにじむ。岩本宏之さん(76)は「本体工事に入ろうが、付け替え道路を進めようが、私たちが住んでいる限りダムは完成しない。力と脅しでしか解決できない公共事業があっていいのか」と話した。

 

「住民との対話を事実上拒否している」石木ダム建設に反対する市民団体が長崎県知事宛てに抗議の声明文

(テレビ長崎 2021/03/31 20:21)https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E4%BD%8F%E6%B0%91%E3%81%A8%E3%81%AE%E5%AF%BE%E8%A9%B1%E3%82%92%E4%BA%8B%E5%AE%9F%E4%B8%8A%E6%8B%92%E5%90%A6%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B-%E7%9F%B3%E6%9C%A8%E3%83%80%E3%83%A0%E5%BB%BA%E8%A8%AD%E3%81%AB%E5%8F%8D%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E5%B8%82%E6%B0%91%E5%9B%A3%E4%BD%93%E3%81%8C%E9%95%B7%E5%B4%8E%E7%9C%8C%E7%9F%A5%E4%BA%8B%E5%AE%9B%E3%81%A6%E3%81%AB%E6%8A%97%E8%AD%B0%E3%81%AE%E5%A3%B0%E6%98%8E%E6%96%87/ar-BB1f9Lpo?ocid=BingNewsSearch

 

© テレビ長崎

長崎県と佐世保市が関連工事を進めている石木ダムについて、市民団体が抗議の声明文を知事に提出しました。

長崎県庁を訪れたのは、「石木川の清流とホタルを守る市民の会」です。

東彼・川棚町では、ダム建設に伴って水没する県道の付け替え道路の工事が進められています。

住民などの座り込みで工事は完了しておらず、長崎県は工期の延長を決めています。

市民団体は「住民との対話を事実上拒否し続け、工事を強行している」として、中村 知事に対する抗議の声明文を提出しました。

石木川の清流とホタルを守る市民の会 西中須 盈 代表世話人 「(長崎)県知事は石木ダム事業を見直す勇気をもってほしい」

応対した長崎県河川課の担当者は、「意見は知事に伝え、回答するかどうかも含め検討する」と答えるにとどめました。

第17回人権研究交流集会 – 青年法律家協会 石木ダム分科会― 起業地居住者の半世紀を超えた闘い ― 2021年3月20日

2021年3月20日
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第17回人権研究交流集会 – 青年法律家協会が3月20日(土)~21日(日)、福岡市ののアクロス福岡で開かれました。2021-jinken-kouryu.pdf (seihokyo.jp)

その分科会として3月20日(土)の午後、下記のとおり、石木ダム問題についての分科会が開かれました。

下記の報告のうち、

「5 基調報告~石木ダムが不要な事業であること~(嶋津暉之)」の報告で使ったパワーポイントのスライドは石木ダムは治水利水の両面で全く不要(嶋津暉之)_

のとおりです。

「6 石木ダムの運動の到達点と今後の課題(松本美智恵) 」の報告で使った資料とスライドは石木ダム問題の報告(松本美智恵)石木ダム問題の報告の写真(松本美智恵)

のとおりです。

是非、お読みいただきたいと思います。

 

第17回人権研究交流集会 – 青年法律家協会

石木ダム分科会   ― 起業地居住者の半世紀を超えた闘い ―

2021年3月20日 アクロス福岡

1  はじめに~映像で振り返る石木ダム~        15:30~15:45

2  石木ダム事件概要報告(弁護士 平山博久)     15:45~15:55

3  居住者の立場から(岩下和雄)           15:55~16:15

4  説明要求行動現場から中継(今本正雄他)      16:15~16:20

5  基調報告                     16:20~16:55

~石木ダムが不要な事業であること~(嶋津暉之)

6  石木ダムの運動の到達点と今後の課題(松本美智恵)  16:55~17:10

7  質疑応答                     17:10~17:30

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