水源連:Japan River Keeper Alliance

水源開発問題全国連絡会は、ダム建設などと闘う全国の仲間たちのネットワークです

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2/13 「石木ダム強制収用を許さない! 東京行動」報告

2020年2月25日
カテゴリー:

2/13 3行動;「最高裁上告決起集会」、「厚労省と国交省へのヒアリング」「石木ダム強制収用を許さない!東京集会」   速報 

 「次回は4月2日予定」はコロナ禍で中止しました。

4月2日に予定していたヒアリング事項とその回答

いずれの回答も要点を外しているので、ヒアリングの機会を検討中です。

                    

長崎県の石木ダム建設のために、川原(こうばる)地区 13 世帯の人たちが住まいや田畑を強制収用され、ふるさとが奪われようとしています。
必要性のないダムのために、「強制収用」という人権侵害が行われています。

長崎県が無駄な石木ダム建設のために土地と住居を強引に収用し終えています。13世帯皆さんを暴力的に追い出す行政代執行(家屋の取壊し)は長崎県の手中にあります。一方、こうばるの住民とその支援者が事業認定は違法とその取消を求めて提訴したのが2015年。2018年4月の長崎地裁不当判決に次いで、昨2019年11月の福岡高等裁判所は行政の裁量権だけを認めるという、あまりにも酷い不当な判決を下しました。
こんなでたらめな判決を許さないと、2019年12月10日、上告しました。

「最高裁は司法の役割をキチンと守れ」、上告にあたっての決起集会を最高裁判所のお膝元、三宅坂小公園でもちました。全国から50有余名が駆けつけました。
決起集会では、これまでの訴訟経過から、あまりに説得力のない高裁判決なので従うことができない、行政の裁量権の名の下であのデタラメなやり方をそのまま認めているのでは司法の役割放棄でしかない。それにストップをかけるためには上告せざるを得ないとの説明でした。参加された皆さんも、石木ダムのやり方が許されるようでは自分たちも許せない、力をを合わせて勝ち抜こう、と決意を表明していました。

 

この日は、決起集会終了後に15時から、佐世保市が「水が足りない。水源開発を」と嘘ばかりついて進めている石木ダムへの水源開発事業に、その1/3の補助金を出している厚労省と、要りもしない石木ダム事業の治水面にその半分もの国費を出すと共に、強制収用への道を開いた国土交通省へに対して、「石木ダム事業の必要性を質す「公共事業チェック議員の会」によるヒアリング」を持ちました。
多くの国会議員が駆けつけて、「事実をしっかり見れば石木ダムが不要なことは分かるはず。こんな酷い事業に国の金を使うことは許されない。このようなダムで50年以上もコウバルの皆さんをダム漬けにしてきたのは重大な人権侵害。ダムの必要性について立ち止まって見直す、13世帯の皆さんが納得できる説明ができなければ、止めるしかないですか」と、長崎県と佐世保市に再考を促すよう話し合うことを厚労省と国交省に要請しました。

17時からは同じ会議室での「石木ダム強制収用を許さない!東京集会」を持ちました。

・川原地区 13 世帯の人たちの想いを伝えます。
・「石木ダムは不要!」、誰もが自信を持てます。
・「石木ダム不要! 私はこう思う!」、エールを交換しあいましょう。

そうなんです。石木ダムは不要! 石木ダム止めよ! をしっかり伝えあう会でした。

参加された国会議員の皆さんを初めとして、皆さん心からの思いを交わす場になりました。

この日の締めくくりとして、全員で行動宣言を採択し、「強制収用やめろ!」「石木ダムNO!」をかざしました。

ここも見てね!

0213 石木ダム強制収用を許さない東京行動報告 PDF 2.0MB
—3行動の報告です。息づかいが伝わっていれば良いのですが・・・・!
公共事業チェック議員の会 ヒアリング次第 出席職員名簿
20200213厚労省ヒアリング質問事項
20200213国土交通省ヒアリング事項
石木ダムは治水利水の両面で全く不要(嶋津さん報告)
「石木ダム強制収用を許さない!東京行動」宣言
「石木ダム強制収用を許さない!東京集会」配布資料集

当日の実況中継ビデオ4部作 一挙公開!!

当日の活動ビデオ記録、皆さんの想いがぎっしり詰まった記録です。

速報 緊急集会「石木ダム再評価」 3月1日 佐世保市中央公民館講堂

ご存知のように、佐世保市による石木ダム再評価は既に2回が終了し、次回は意見書のとりまとめになるだろうと思われます。
専門性も科学性も客観性も無い、まるで石木ダム推進委員会のような審議の有様に、傍聴された方は皆さん唖然としておられました。
しかし、残念ながら、このような現状を多くの長崎県民はもちろん、佐世保市民もほとんど知りません。
市民県民の知らない所で、形だけの再評価を済ませ、事業が強行されていきます。
結果、貴重な税金や水道料金が、人権侵害と自然破壊に垂れ流され続けます。
そんな現実を変えるには、やはり知る事、伝える事から始めるしかありません。
石木ダムの問題点を一番論理的にわかりやすく語ってくださる、水源連の嶋津さんに佐世保に来て頂き、今回の再評価の問題点をしっかり指摘していただくことにしました。また、2月13日の東京行動の報告なども合わせて緊急集会を開催することとしました。

水は足りない? 石木ダム推進、佐世保市の根拠は

2020年2月25日
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佐世保市が石木ダムが必要だとする話は二つの虚構でつくられています。
一つは水需要が大幅に増加していく話、もう一つは水源が現状でも不足しているという話です。
水需要の実績が確実な減少傾向にあるのにもかかわらず、市は水需要が大幅に増加していくという架空予測を行っています。
もう一つの問題、保有水源について市は安定水源が許可水利権の77000㎥/日しかないとしていますが、実際には渇水時にも十分に使われている慣行水利権22,500㎥/日があります。
この佐世保市の水需給計画に疑問を投げかける記事を掲載します。

 

水は足りない? 石木ダム推進、佐世保市の根拠は
(朝日新聞長崎版2020年2月25日 9時00分)

石木ダムなくても水足りる? 佐世保市、今年度は安定水源の範囲で確保へ

2020年2月20日
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石木ダムの水源が必要だとしている佐世保市水道の2019年度の一日最大給水量が73,690㎥/日にとどまる見通しであるという記事を掲載します。2018年度の一日最大給水量は77,968㎥/日でした。
佐世保市は安定水源が77,000㎥/日しかないと言っていますが、2019年度の一日最大給水量はその77,000㎥/日の範囲にも収まる見通しだということです。
正しくは浄水場でのロスを考慮しなければなりませんが、そのロス率として実績値の5%分の水量を加えても約77000㎥/日になり、市が言う安定水源の範囲にほぼ収まります。
実際には市が不安定水源としている28,500㎥/日のうち、23,500㎥/日は安定水源であって、近年の渇水年である2007年度の渇水期間中も市が言う安定水源と同程度の取水の安定性がありました。
これからは人口の減少に伴って、佐世保市水道の給水量がさらに減少していくことは確実です。給水量の減少で石木ダムの必要性がますます希薄になってきています。

 

石木ダムなくても水足りる? 佐世保市、今年度は安定水源の範囲で確保へ
市「安定供給必要」 反対派「人口減考慮を」
(朝日新聞西部本社 2020年2月18日)

 

「石木ダムが治水利水の両面で全く不要」の配布資料(2月13日東京集会)

2020年2月17日
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既報のとおり、先週の2月13日(木)に「石木ダム強制収用を許さない! 東京行動」が行われました。
13時からは最高裁判所そばの 三宅坂小公園で集会、
15時からは衆議院第一議員会館大会議室で「厚生労働省と国土交通省のヒアリング」(公共事業チェック議員の会)、
17時からは 同会議室で「石木ダム強制収用を許さない! 東京集会」でした。東京集会には百数十名の方が参加されました。

東京集会は次のプログラムで進められました。
・ 「わたしはこうばるがだいすきです」子どもたちからのメッセージ(ビデオ上映)
・ ふるさとを守る活動を続けています  岩下和雄さん(石木ダム絶対反対同盟)
・ 石木ダムの必要性は失われている  嶋津暉之
・ 石木ダム裁判の現状 石木ダム事業認定取消訴訟弁護団
・「強制収用を許さない」賛同のよびかけ  石木ダム強制収用を許さない議員連盟
・ 国会議員から連帯のあいさつ
・集会決議

私(嶋津)の方からは「石木ダムが治水利水の両面で全く不要」というタイトルで報告を行いました。
この時の私の配布資料は 石木ダムは治水利水の両面で全く不要(嶋津)
のとおりです。

石木ダムが不要であることがさらに多くの人に伝わっていくことを願って、最新の情報も入れて、スライドとその説明をセットにした配布資料をつくりました。
この配布資料を読めば、石木ダムの不要性が具体的に理解されるのではないかと思っております。
是非、お読みいただき、石木ダムの不要性を周りの人々に伝えてくださるよう、お願いします。

 

(撮影 佐藤守(水源連))

石木ダム事業の水需要予測 「科学性が欠如」 科学者の会 佐世保市に意見書

2020年2月5日
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2月4日、「ダム検証のあり方を問う科学者の会」(代表 今本博健(京都大学名誉教授)、川村晃生(慶応大学名誉教授))が佐世保市に対して、佐世保市の新水需要予測に関する意見書を提出しました。その記事とニュースを掲載します。

科学者の会が提出した意見書は佐世保市水道の新水需要予測に関する意見書20200204

の通りです。

今回の新水需要予測も石木ダムの必要性をつくり出すため、下図の通り、水需要の実績と乖離した架空のものになっています。

 

石木ダム事業の水需要予測 「科学性が欠如」 科学者の会 佐世保市に意見書
(長崎新聞2020/2/5 00:03) https://www.oricon.co.jp/article/1071402/

(写真)「科学者の会」の意見書を受け取る川野課長(右)=佐世保市水道局

長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、市水道局が利水面の事業再評価でまとめた水需要予測について、全国の研究者らでつくる「ダム検証のあり方を問う科学者の会」は4日、「科学性が欠如している」として根元から見直すよう求める意見書を水道局に提出した。
同会は河川工学が専門の今本博健・京都大名誉教授らが共同代表で、約120人の賛同者がいるという。
市水道局は1月、再評価の諮問委員会に対し、2038年度までの水需要予測を提示。全体の6割以上を占める生活用水について、人口が減る一方で、1人当たりの水使用量が全国の同規模都市の水準に近づき徐々に増えるため、横ばいで推移すると想定。確保が必要となる水量に対し、水源が足りないとしている。
意見書は朝長則男市長宛て。給水量の実績値は減少傾向にあることを挙げ「非科学的な架空予測」と指摘している。1人当たりの水使用量は「節水型機器の普及や開発が進み、増加傾向に転じることは考えられない」と強調。「現実性が疑わしい水需要増加要因を積み上げている」とした。
この日は、ダム建設に反対する市民団体「石木川まもり隊」のメンバーらが手渡した。市民団体は、諮問委の委員の構成や審議の進め方も問題視。ダム建設を推進する立場の委員が含まれ、「構成に問題がある」ほか、別室で中継映像を介した傍聴は聞き取りにくいとし、改善を申し入れた。
意見書を受け取った市水道局水源対策・企画課の川野徹課長は取材に対し「内容を確認して対応を検討する」と述べた。

 

長崎)佐世保市の水需要予測「科学性が欠如」 ダム計画
(朝日新聞長崎版2020年2月5日 9時00分)

 

水需要予測に批判の意見書 佐世保市長に「科学者の会」 /長崎
(毎日新聞長崎版2020年2月5日) https://mainichi.jp/articles/20200205/ddl/k42/010/232000c

研究者らでつくる「ダム検証のあり方を問う科学者の会」は4日、県と佐世保市が川棚町に建設を進める石木ダム事業の7年ぶりの再評価で、市上下水道事業経営検討委員会が市の水需要予測を了承したことを批判する朝長則男市長宛ての意見書を、市民団体を通じて提出した。
委員会は1月23日、今後約20年間で市民1人の1日当たりの使用水量が約9・3%増加するなど市が試算した水需要予測を大筋で了承。これに対して科学者の会は、「市の1日最大給水量は1999年度をピークに減少している」「20年前のデータを使い1日最大給水量を大きく算出している」などとを指摘し、現実との乖離(かいり)と科学性の欠如を問題視している。
4日は石木川まもり隊(松本美智恵代表)など三つの市民団体メンバーが水道局で意見書を提出した。松本代表によると、市民団体の連名で、委員会の中立性、委員会資料の公開など7項目の改善を申し入れた。【綿貫洋】
〔長崎版〕

石木ダム意見書「水需要予測は科学性欠如
(長崎文化放送2020年02月04日) https://www.ncctv.co.jp/news/76485.html

(動画あり)
石木ダム建設の事業再評価にあたり佐世保市が示した水需要予測は「科学性が欠如している」として全国の学識経験者らが意見書を提出しました。
意見書を出したのは今本博健・京都大学名誉教授ら7人です。
佐世保市は現在、石木ダム建設事業の再評価案を作成するため第三者委員会に意見を聞いています。
1月23日に開いた1回目の委員会で佐世保市は「将来必要な水需要は1日約12万tの見込みで不足する4万tを石木ダム建設によって確保できる」としています。
今本教授らは「佐世保市の給水量は減少傾向なのに水需要予測では大幅な増加に転じているのはおかしい」「現実性が疑わしい水需要増加要因を積み上げて、将来値が作られている」などとして科学的な根拠のある予測を改めて行う事を求めています。
教授らは意見書を検討委員会の全委員と佐世保市長宛てに郵送し直接議論することを要望しています。

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