各地ダムの情報
水は足りない? 石木ダム推進、佐世保市の根拠は
佐世保市が石木ダムが必要だとする話は二つの虚構でつくられています。
一つは水需要が大幅に増加していく話、もう一つは水源が現状でも不足しているという話です。
水需要の実績が確実な減少傾向にあるのにもかかわらず、市は水需要が大幅に増加していくという架空予測を行っています。
もう一つの問題、保有水源について市は安定水源が許可水利権の77000㎥/日しかないとしていますが、実際には渇水時にも十分に使われている慣行水利権22,500㎥/日があります。
この佐世保市の水需給計画に疑問を投げかける記事を掲載します。
水は足りない? 石木ダム推進、佐世保市の根拠は
(朝日新聞長崎版2020年2月25日 9時00分)
石木ダムなくても水足りる? 佐世保市、今年度は安定水源の範囲で確保へ
石木ダムの水源が必要だとしている佐世保市水道の2019年度の一日最大給水量が73,690㎥/日にとどまる見通しであるという記事を掲載します。2018年度の一日最大給水量は77,968㎥/日でした。
佐世保市は安定水源が77,000㎥/日しかないと言っていますが、2019年度の一日最大給水量はその77,000㎥/日の範囲にも収まる見通しだということです。
正しくは浄水場でのロスを考慮しなければなりませんが、そのロス率として実績値の5%分の水量を加えても約77000㎥/日になり、市が言う安定水源の範囲にほぼ収まります。
実際には市が不安定水源としている28,500㎥/日のうち、23,500㎥/日は安定水源であって、近年の渇水年である2007年度の渇水期間中も市が言う安定水源と同程度の取水の安定性がありました。
これからは人口の減少に伴って、佐世保市水道の給水量がさらに減少していくことは確実です。給水量の減少で石木ダムの必要性がますます希薄になってきています。
石木ダムなくても水足りる? 佐世保市、今年度は安定水源の範囲で確保へ
市「安定供給必要」 反対派「人口減考慮を」
(朝日新聞西部本社 2020年2月18日)
「石木ダムが治水利水の両面で全く不要」の配布資料(2月13日東京集会)
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既報のとおり、先週の2月13日(木)に「石木ダム強制収用を許さない! 東京行動」が行われました。
13時からは最高裁判所そばの 三宅坂小公園で集会、
15時からは衆議院第一議員会館大会議室で「厚生労働省と国土交通省のヒアリング」(公共事業チェック議員の会)、
17時からは 同会議室で「石木ダム強制収用を許さない! 東京集会」でした。東京集会には百数十名の方が参加されました。
東京集会は次のプログラムで進められました。
・ 「わたしはこうばるがだいすきです」子どもたちからのメッセージ(ビデオ上映)
・ ふるさとを守る活動を続けています 岩下和雄さん(石木ダム絶対反対同盟)
・ 石木ダムの必要性は失われている 嶋津暉之
・ 石木ダム裁判の現状 石木ダム事業認定取消訴訟弁護団
・「強制収用を許さない」賛同のよびかけ 石木ダム強制収用を許さない議員連盟
・ 国会議員から連帯のあいさつ
・集会決議
私(嶋津)の方からは「石木ダムが治水利水の両面で全く不要」というタイトルで報告を行いました。
この時の私の配布資料は 石木ダムは治水利水の両面で全く不要(嶋津)
のとおりです。
石木ダムが不要であることがさらに多くの人に伝わっていくことを願って、最新の情報も入れて、スライドとその説明をセットにした配布資料をつくりました。
この配布資料を読めば、石木ダムの不要性が具体的に理解されるのではないかと思っております。
是非、お読みいただき、石木ダムの不要性を周りの人々に伝えてくださるよう、お願いします。
石木ダム事業の水需要予測 「科学性が欠如」 科学者の会 佐世保市に意見書
2月4日、「ダム検証のあり方を問う科学者の会」(代表 今本博健(京都大学名誉教授)、川村晃生(慶応大学名誉教授))が佐世保市に対して、佐世保市の新水需要予測に関する意見書を提出しました。その記事とニュースを掲載します。
科学者の会が提出した意見書は佐世保市水道の新水需要予測に関する意見書20200204
の通りです。
今回の新水需要予測も石木ダムの必要性をつくり出すため、下図の通り、水需要の実績と乖離した架空のものになっています。
石木ダム事業の水需要予測 「科学性が欠如」 科学者の会 佐世保市に意見書
(長崎新聞2020/2/5 00:03) https://www.oricon.co.jp/article/1071402/
(写真)「科学者の会」の意見書を受け取る川野課長(右)=佐世保市水道局
長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、市水道局が利水面の事業再評価でまとめた水需要予測について、全国の研究者らでつくる「ダム検証のあり方を問う科学者の会」は4日、「科学性が欠如している」として根元から見直すよう求める意見書を水道局に提出した。
同会は河川工学が専門の今本博健・京都大名誉教授らが共同代表で、約120人の賛同者がいるという。
市水道局は1月、再評価の諮問委員会に対し、2038年度までの水需要予測を提示。全体の6割以上を占める生活用水について、人口が減る一方で、1人当たりの水使用量が全国の同規模都市の水準に近づき徐々に増えるため、横ばいで推移すると想定。確保が必要となる水量に対し、水源が足りないとしている。
意見書は朝長則男市長宛て。給水量の実績値は減少傾向にあることを挙げ「非科学的な架空予測」と指摘している。1人当たりの水使用量は「節水型機器の普及や開発が進み、増加傾向に転じることは考えられない」と強調。「現実性が疑わしい水需要増加要因を積み上げている」とした。
この日は、ダム建設に反対する市民団体「石木川まもり隊」のメンバーらが手渡した。市民団体は、諮問委の委員の構成や審議の進め方も問題視。ダム建設を推進する立場の委員が含まれ、「構成に問題がある」ほか、別室で中継映像を介した傍聴は聞き取りにくいとし、改善を申し入れた。
意見書を受け取った市水道局水源対策・企画課の川野徹課長は取材に対し「内容を確認して対応を検討する」と述べた。
長崎)佐世保市の水需要予測「科学性が欠如」 ダム計画
(朝日新聞長崎版2020年2月5日 9時00分)
水需要予測に批判の意見書 佐世保市長に「科学者の会」 /長崎
(毎日新聞長崎版2020年2月5日) https://mainichi.jp/articles/20200205/ddl/k42/010/232000c
研究者らでつくる「ダム検証のあり方を問う科学者の会」は4日、県と佐世保市が川棚町に建設を進める石木ダム事業の7年ぶりの再評価で、市上下水道事業経営検討委員会が市の水需要予測を了承したことを批判する朝長則男市長宛ての意見書を、市民団体を通じて提出した。
委員会は1月23日、今後約20年間で市民1人の1日当たりの使用水量が約9・3%増加するなど市が試算した水需要予測を大筋で了承。これに対して科学者の会は、「市の1日最大給水量は1999年度をピークに減少している」「20年前のデータを使い1日最大給水量を大きく算出している」などとを指摘し、現実との乖離(かいり)と科学性の欠如を問題視している。
4日は石木川まもり隊(松本美智恵代表)など三つの市民団体メンバーが水道局で意見書を提出した。松本代表によると、市民団体の連名で、委員会の中立性、委員会資料の公開など7項目の改善を申し入れた。【綿貫洋】
〔長崎版〕
石木ダム意見書「水需要予測は科学性欠如」
(長崎文化放送2020年02月04日) https://www.ncctv.co.jp/news/76485.html
(動画あり)
石木ダム建設の事業再評価にあたり佐世保市が示した水需要予測は「科学性が欠如している」として全国の学識経験者らが意見書を提出しました。
意見書を出したのは今本博健・京都大学名誉教授ら7人です。
佐世保市は現在、石木ダム建設事業の再評価案を作成するため第三者委員会に意見を聞いています。
1月23日に開いた1回目の委員会で佐世保市は「将来必要な水需要は1日約12万tの見込みで不足する4万tを石木ダム建設によって確保できる」としています。
今本教授らは「佐世保市の給水量は減少傾向なのに水需要予測では大幅な増加に転じているのはおかしい」「現実性が疑わしい水需要増加要因を積み上げて、将来値が作られている」などとして科学的な根拠のある予測を改めて行う事を求めています。
教授らは意見書を検討委員会の全委員と佐世保市長宛てに郵送し直接議論することを要望しています。
2.13 「石木ダム強制収用を許さない! 東京行動」でエールの交換を!!
2月13日、石木ダムに生活の場合の所有権を奪い取られた13世帯の皆さん、弁護団皆さんが上京されます!
当日用のチラシ (2020年2月11日現在)
・共催・賛同・後援団体名を記載しました。
・「参加予定」の知らせを受けている国会議員名を記載しました。
・日々、更新しています。
長崎県・石木ダム建設のために、川原(こうばる)地区 13 世帯の人たちが住まいや田畑を強制収用され、ふるさとが奪われようとしています。
必要性のないダムのために、「強制収用」という人権侵害が行われることに対する抗議の声が広がっています。 石木ダムの事業認定取消訴訟では福岡高等裁判所が昨年11月、棄却判決を出しました。この司法の役割放棄を許さないため、最高裁判所に上告しました。
- 最高裁には「司法の役割放棄を許さない」
- 石木ダムに対して巨額の補助金を支出し続ける国土交通省と厚生労働省には「国の責任として、石木ダムの必要性を見直しさせる」
- 首都圏の人たちには石木ダム事業の虚構と川原地区13世帯皆さんの想いを伝える・・・!
- そして何よりも、支援者皆さんが「石木ダム中止!」のエールを送り合う行動日です!!
2020/2/13「石木ダム強制収用を許さない! 東京行動」
- 13時~14時 最高裁判所への要請行動(調整中)と上告集会
集合場所と集合時刻 最高裁脇の 三宅坂小公園 13時 - 15時~16時半 「国交省、厚労省への要請」(公共事業チェック議員の会ヒアリング)
場所 衆議院第一議員会館大会議室
当方からの参加者 弁護団、13世帯住民、支援者
ヒアリング事項
20200213厚労省ヒアリング質問事項
20200213国土交通省ヒアリング事項
- 17時~ 「石木ダム強制収用を許さない! 東京集会」
場所 衆議院第一議員会館大会議室
資料代 500円開始時刻 17 時
16:30 より 1 階ロビーで入館票を交付します。
目的
・ 川原地区13世帯の人たちの想いを伝えます。
・ 「石木ダムは不要!」、誰もが自信を持てます。
・ 「石木ダム不要! 私はこう思う!」、エールを交換しあいましょう。
内容
・ 「わたしはこうばるがだいすきです」子どもたちからのメッセージ(ビデオ上映)
・ ふるさとを守る活動を続けています 岩下和雄さん
・ 石木ダムの必要性は失われている 嶋津暉之さん
・ 石木ダム裁判の現状 石木ダム事業認定取消訴訟弁護団
・ 「強制収用を許さない」賛同のよびかけ 石木ダム強制収用を許さない議員連盟
・ 国会議員から連帯のあいさつ(随時)
・ 参加団体から連帯のアピール
共催団体:
石木ダム建設絶対反対同盟等の地元7団体•石木ダム建設絶対反対同盟、石木川の清流を守り川棚川の治水を考える町民の会、石木ダム建設に反対する川棚町民の会、水問題を考える市民の会、石木川まもり隊、石木川の清流とホタルを守る市民の会、いしきを学ぶ会石木ダム対策弁護団石木ダム強制収用を許さない議員連盟石本ダム・強制収用を許さない県民ネットワーク公共事業改革市民会議、江戸川区スーパー堤防取消訴訟を支援する会、東京の水連絡会、外環ネット,ラムサール・ネットワーク日本,中部横断自動車道八ヶ岳南麓新ルート沿線住民の会,横浜環状道路(圏央道)対策連絡協議会,水源開発問題全国連絡会(水源連)
後援団体: 公共事業チェック議員の会, 道路住民運動全国連絡会
賛同団体:八ッ場ダムをストップさせる千葉の会 八ッ場あしたの会
三宅坂小公園と衆議院第一議員会館 の地図
共催団体、賛同団体の皆さんには、各自の団体の皆さんにこのイベントへの参加を呼び掛けていただくことをお願いしています。共催団体、賛同団体を引き受けていただいている団体の名称は、チラシと当日の配付資料に掲載させていただきます。
引き受けていただける場合は、mizumondai@xvh.biglobe.ne.jp (水源連事務局 遠藤保男)までご一報をお願いいたします。