水源連:Japan River Keeper Alliance

水源開発問題全国連絡会は、ダム建設などと闘う全国の仲間たちのネットワークです

ホーム > ニュース > 各地ダムの情報

ニュース

各地ダムの情報

企画紹介:市民シンポジウム「長良川のアユ」 (長良川市民学習会) 

2014年12月30日
カテゴリー:

1.12(月) 市民シンポジウム「長良川のアユ」

長良川市民学習会が、年明けの1月12日にJR岐阜駅東詰めのハートフルスクエアG 大研修室で表記のシンポジウムを開催します。
「これからどんな長良川を目指すのか?」を議論するようです。

詳しくは、下記チラシをご覧ください。
1.12(月) 市民シンポジウム「長良川のアユ」

 

八ッ場代替地など有害物質 住民 不安隠せず

2014年12月29日
カテゴリー:
国土交通省関東地方整備局が12月26日に八ッ場ダム関連工事などで大同特殊鋼の鉄鋼スラグを使用した箇所の分析結果を発表しました。
関東地方整備局の発表はhttp://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/kyoku_00000671.html をご覧ください。
鉄鋼スラグは八ッ場ダム予定地で広範囲に使われた可能性が高く、今回の分析結果は氷山の一角であると思います。

八ッ場ダム関連:六価クロムなど…基準超える有害物質検出
(毎日新聞 2014年12月26日 20時16分)http://mainichi.jp/select/news/20141227k0000m040048000c.html
国土交通省は26日、有害物質を含む「鉄鋼スラグ」とみられる建設資材の使用が確認された八ッ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の移転代替地など56工事のうち27工事で環境基準を超える有害物質が検出されたとする分析結果を公表した。
このうちダム用道路の2工事では毒性の強い六価クロムが初めて検出された。また、有害物質が検出された代替地には既に2軒の住宅が建っており、国交省は住民の意向を踏まえスラグを撤去する方針を示した。
国交省は、八ッ場ダム建設に伴う水没予定地から立ち退きを求められた住民の移転代替地の工事に有害スラグが無許可使用された疑いを毎日新聞が8月に報じたことを受け、9月に調査を開始。
10月には代替地や同県内の国道など56工事でスラグとみられる資材の使用を確認したとする中間調査結果を公表し、今回はこの56工事について有害物質の含有量などの分析を行った。
それによると、八ッ場ダム用道路の2工事で環境基準(1リットル当たり0.05ミリグラム)を超える最大同0.22ミリグラムの六価クロムの溶出を検出。これらを含め27工事でフッ素の含有量や溶出量が環境基準を超え、最大は約7倍の溶出量だった。
27工事のうち、長野原町上湯原地区の代替地には既に2軒の民家が建ち、庭などでスラグが地表に露出して住民が触れる可能性もある。
国交省は「家の下ではなく敷地内、庭の一部に使われている」と説明する一方、「できるだけ早く撤去したい。手に触れない措置も必要だと思う」との見解を示した。
27工事のうち八ッ場ダム関連は8工事で、基本的にスラグを撤去する一方、国道関連の19工事についてはすぐに撤去せず県と対応を協議する。国道の大部分は既に開通済みのため、交通への影響に配慮したとみられる。
スラグはいずれも大手鉄鋼メーカー・大同特殊鋼(名古屋市)の渋川工場(群馬県渋川市)から排出され、渋川市の建設会社が販売または自社の工事に利用したとみられる。国交省によると、撤去費用は大同が負担するという。
同社は「多大なご心配やご迷惑をおかけしていることをおわびする。今後も誠意を持って対応する」とのコメントを発表した。
代替地への移転を予定する70代の男性は「撤去は当然。国は当初、代替地に使っていないと言っていた。他にも使われたところはないのか徹底的に調査すべきだ」と話した。【杉本修作、角田直哉】
◇六価クロムとフッ素

六価クロムはメッキなどに用いられ、毒性が強く、皮膚炎や肺がんなどを起こす恐れがある。フッ素は金属の研磨などに用いられ、虫歯予防効果が知られるが、高濃度になると歯に白い斑点ができたり骨折リスクが高まったりする研究がある。

八ッ場代替地など有害物質 住民 不安隠せず
(東京新聞群馬版 2014年12月27日)http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20141227/CK2014122702000164.html

 県内各地で、有害物質の「フッ素」と「六価クロム」を含む「鉄鋼スラグ」を使った建設資材が使われていた問題。八ッ場(やんば)ダム(長野原町)の代替地と工事現場に加え、前橋市内を中心とした国道・上武道路一帯でも、国土交通省の調査で有害物質が環境基準を超えた。ダムの代替地への移転を控える住民などからは不安の声が上がっている。 (伊藤弘喜、菅原洋)

 「調査は数値が低く出そうな場所を選んだのではないか。素直には結果を受け入れられない」

 ダムの水没予定地に住み、これから代替地へ移転する六十代男性は、これまでに国交省が行った現地調査に立ち会ったが、こう疑念を隠さなかった。

 水没予定地に住む女性は「地元説明会で国交省は鉄鋼スラグ問題を小さく抑えようとしていた。本気で調査したとは思えない」。長野原町の牧山明町議は「記録に残っていない工事で、スラグが使われた可能性は否定できない。さらに調査する必要はないのか確認していきたい」と話した。

 一方で、国交省の調査結果によると、有害物質が検出された二十七カ所のうち、ダムの計画地に関連する八カ所を除く十九カ所は全てが上武道路一帯だった。車道予定地の盛り土などに鉄鋼スラグが露出している場所もあり、六価クロムは環境基準を超えなかったが、フッ素は環境基準の一~四倍程度が検出された。国は現場を立ち入り禁止にするなどの対策を検討する。

 国交省は二十七カ所について、地下水への影響などを調べるため、土壌汚染対策法に基づく分析試験も実施する。撤去費用などは、大半のスラグを出荷したとみられる大同特殊鋼の渋川工場(渋川市)に請求する方向で調整している。

 県庁で調査結果を説明した国交省関東地方整備局の担当者は「有害物質が健康に及ぼす影響は、判断できない。大同特殊鋼がスラグを納入した業者が介在し、自分たちの知らないところでスラグが混入していた。周辺住民の安全を確保し、再発を防止したい」と説明した。

路木ダム:問題点など解説 反対運動市民らが「森と川と海を守りたい」出版 /熊本

2014年12月29日
カテゴリー:

路木ダム:問題点など解説 反対運動市民らが「森と川と海を守りたい」出版 /熊本

(毎日新聞熊本版 2014年12月27日)http://mainichi.jp/area/kumamoto/news/20141227ddlk43040480000c.html

熊本地裁が今年2月の判決で「建設計画は違法」と判断した天草市の県営路木ダムについて、架空の洪水被害など建設根拠の問題点や、路木ダムが自然環境に与える影響などをまとめたブックレット「森と川と海を守りたい 住民があばく
路木ダムの嘘(うそ)」(花伝社)が出版された。
執筆したのは運動に関わった市民ら。県が建設根拠とした「82年7月の洪水被害」がダムのある路木川ではなく、実は市内の別水系で発生したものであることなど、ダム建設の目的である治水、利水両面で問題があることの他、判決にいたるまでのダム反対市民運動の経緯▽路木川が流れ込み、真珠養殖などが盛んな羊角湾がダムによって受ける影響??などについて解説している。
編著者の一人で「天草・路木ダムの再検証を求める全国連絡会」代表の笠井洋子さん(同市)は「6年間にわたる反対運動の中で明らかになった真実や、住民の粘り強い調査・闘いをまとめました。思いを読み取ってもらえたら」と話している。
A5判で85ページ。税抜き800円。問い合わせは笠井さん0969・46・1130。
路木ダム事業の差し止めと事業費返還を求めた住民訴訟は現在、福岡高裁で控訴審が続いている。【笠井光俊】

増田川ダム建設:中止へ 県方針、安中・高崎市が了承 /群馬

2014年12月27日
カテゴリー:

群馬県営の増田川ダムが検証の結果、中止になる見込みです。代替案との費用比較を行った結果によるものですが、このような費用比較で中止の判断がされる例はあまり多くありません。群馬県には倉渕ダムの計画もありますが、これも中止の方向です。群馬県の場合は直轄の八ッ場ダムという巨額のダム事業があるので、土建業界から県営ダム推進の力があまり働いていないことも中止の一要因かもしれません。

(読売新聞群馬版 2014年12月26日) http://www.yomiuri.co.jp/local/gunma/news/20141225-OYTNT50328.html
県営増田川ダム(安中市)建設の是非を巡り、県と安中市、高崎市が協議する第2回会合が25日、県庁で開かれた。会合は2012年2月以来で、県はダム以外の治水、利水対策案が優れると判断した総合評価の案を示した。
県は、治水や利水など目的別に対策案を検討。一定の安全度を確保することを基本とした上で、コストを最重視して評価した。
その結果、治水対策では増田川ダム事業が維持費を含め362億円かかるのに対して、60億円でできる河道の改修案が優位と判断。利水対策でも、26億円かかる同ダムに対して、河道の外側に貯水池を設ける対策は15億円で済むことから、優位と評価した。
県は26日から来年1月26日までパブリックコメントを募集。来年2月頃に第3回会合で原案を決定する。

増田川ダム事業中止へ 群馬県が安中市と高崎市に提示

(産経新聞群馬版 2014年12月26日(金)) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141226-00000016-san-l10
県と安中、高崎両市は25日、国からダム事業の検証対象に指定されている「増田川ダム」(安中市)について、事業継続の是非を判断する第2回「検討の場」を県庁で開いた。
県は、治水や新規利水などを総合的に検証し、「増田川ダムによらない対策案が優れる」との検討結果を両市に提示。両市はこれをおおむね受け入れたことから、増田川ダム事業は中止の方向で進むことが決定的となった。
パブリックコメントを実施した後、正式に中止するかどうか決める。
県によると、治水については、増田川ダムの建設ではなく、コスト面などから「河道改修案」が優位と判断。新規利水についても、河道外に貯水池を設け、河川の流水を導水し貯留する「河道外貯留施設案」が優位と判断した。
増田川ダムは、安中市と富岡市の水道水確保などを目的に計画されたが、平成21年、ダムがなくても需要に対応できると判断した富岡市が撤退を表明。民主党政権下の22年に検証ダムに指定され、県が高崎市も含めて検討の場を設け、建設の是非を議論してきた。

増田川ダム建設:中止へ 県方針、安中・高崎市が了承 /群馬

(毎日新聞群馬版 2014年12月26日)http://mainichi.jp/area/gunma/news/20141226ddlk10010166000c.html
安中市松井田町で予定されていた県営増田川ダムの建設計画が中止される見通しになった。25日に開かれた第2回検討会議で県が安中市と高崎市に建設中止の方針を示し、両市はおおむね了承した。
中止が正式決定されれば、県営ダムとしては倉渕ダム(高崎市)が2010年3月に中止決定されて以来となる。
ダムは増田川の治水や水道用水の確保などを目的に1996年度に事業着手。水道水の需要は減少しており、10年に民主党政権から建設の是非を検証するよう求められていた。
その結果、県は(1)治水対策は増田川下流域の川幅拡幅の方がダム建設より優れている(2)利水対策では貯水池を造る方が優位と判断した。
今後、パブリックコメントを経て来年2月の第3回検討会議で方針を確定し、県公共事業再評価委員会で最終決定する。【吉田勝

事業認定不服審査請求 弁明書への反論書を提出しました。石木ダム関係

2014年12月18日
カテゴリー:

2014年12月15日、39名(当日時点)連名で反論書を国交省に提出

昨年10月7日、共有地権者有志を中心に、遠藤とともに90名が石木ダム事業認定不服審査請求を行いました。石木ダム建設絶対反対同盟のみなさんもこれにあわせて、審査請求を行いました。
その意見書に対して、2014年5月29日に事業認定庁・九州地方整備局から弁明書が審査庁(国交交通大臣)に提出され、審査庁(担当部署:国土交通省総合政策局総務課土地収用管理室)を経て8月18日付で私たちに発送されました。

高橋比呂志さんから多大な協力をいただいて、弁明書への反論書を作成し、39名が共有する形で12月15日付で審査庁担当部署に送付しました。
「知事との覚え書き無視」「官製市民団体」に象徴される事業進行過程の不当性、13世帯の失われる利益の評価が全くなされていない、治水・利水両面に渡って石木ダムは不必要、・・・・などを丁寧に説明し、「事業認定取り消し」が当然であることを述べました。
年が明けてから開示される予定の情報等に基づく補足意見を追加提出する予定です。

反論書は内容が多くなったので2部構成としました。
その主な内容を下に記します。

 第1 事業認定審査以前の問題
   1 審査請求人の主張
   2 受益予定住民から事業実施の要望がないことについて
   3 国土交通大臣から長崎県への通知が無視されていることについて
   4 1972年7月29日締結の覚書の存在=起業者・長崎県に重大な約束違反
   5 認定庁への質問
 第2 認定庁による検証が行われていない(総論)
   1 審査請求人の主張
   2 認定庁の弁明
   3 認定庁の弁明が誤りである理由
   4 認定庁への質問・要請
 第3 治水目的
   1 1時間降雨量138mmは700年から800年に1回しか起きない
   2 山道橋には1/30までの洪水しかたどり着かない→石木ダムが働くときはない
   3 1990年7月洪水関係
   4 治水対策全般
   5 川棚川下流域に必要な治水対策は石木ダムを必要としない
   6 社整審資料「事業の概要」34 ページ記載事項の大きな問題
   7 川棚川の山道橋下流域で必要な治水対策
   8 治水に関するまとめ

第4 利水目的
1 現状は水不足なのか?
2 生活用原単位
3 業務営業用水
4 工場用水
5 その他用水量
6 用途別予測に関するまとめ
7 水需要の算定方法
8 漏水対策
9 保有水源
10 供給力不足
11 「水道施設設計指針 2012」
12 有収水量
13 有収率
14 負荷率
15 安定供給の確保の観点
16 事業を遂行する充分な意思と能力
17 事業認定の適法性判断の基準時
18 利水のまとめ
第5 流水の正常な機能の維持
1 認定庁の弁明
2 認定庁の弁明の誤り
第6 環境
1 環境配慮の手法
2 カエル類
3 チョウ類
4 トンボ類
5 鳥類
6 ヤマトシマドジョウ
7 ゲンジボタル
8 環境のまとめ
第7 緊急性要件(4号要件)
1 審査請求人の主張
2 認定庁の弁明
3 認定庁の弁明が誤りである理由
第8 手続上の瑕疵

これからの進行

審査庁は反論書を認定庁・九州地方整備局に送付し、再弁明書の提出を促します。
認定庁がそれに応じれば、認定庁を通じて再弁明書が私たちに届きます。
意見陳述を希望している人には意見陳述の機会が設定されます。
その陳述内容も認定庁・九州地方整備局に送付されます。
これらのやりとりがどこまで続くかは審査庁の判断になります。

その判断に基づき、審査庁はこの案件を公害等調整委員会に送付して意見を聞いてから最終判断を下します。

石木ダム事業とはなんぞや、を正確に審査庁が把握した上で判断を下すことができるように、きちんとした情報を提供していくことが大切です。

↑ このページの先頭へ戻る