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福岡高裁、不当判決を繰り返す。 石木ダム

2019年12月6日
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11月29日、石木ダム事業認定取消訴訟控訴審、判決主文を読み上げて、数秒で閉廷

石木ダム事業事業認定の取消訴訟に対する長崎地方裁判所による判決は、審理過程で私たち原告側が明らかにした事実と被告処分庁の釈明を科学的に検証することなく、「原告の主張からは、『被告の主張が裁量権を超えて違法』と判断できない。」として、原告の取消請求を棄却するものでした。原告側が明らかにした事実に対して、被告側が何らかの言葉を発していれば、裁判所はその真偽を検証することなく採用して、「被告の主張に違法性があるとは言えない」、の積み重ねでした。

そのようないわばデタラメな判決を正すことが控訴審の目的でした。
しかし裁判所の訴訟指揮は3回目の口頭弁論で、当方が一審判決の違法性を明らかにするべく立証作業に入るべく提案をしたところ、裁判長は突如、「その必要はない。本日を以て審理を終了し、結審とする。判決は11月29日13時10分」と言い渡して閉廷となってしまったのが7月3日のことでした。

そのような訴訟指揮から、「控訴人を敗訴させる」は分かっていたことではありますが、11月29日の法廷は、「裁判長が判決主文を読み上げて、二人の裁判官と共に立ち去る」という瞬間の出来事で終えてしまったのです。7月3日、11月29日、裁判長は控訴人に恨みでもあるかのような対応しかできなかったのは何故なのでしょうか?

判決骨子と判決

判決では「判決骨子」と「判決」が手渡されました。

控訴審判決
控訴審判決骨子

裁判長が読み上げた判決は、

本件各控訴をいずれも棄却する。
控訴費用は控訴人らの負担とする。

です。

報告集会

判決終了後に裁判所隣の弁護士会館で報告集会が持たれました。

その様子は「石木川まもり隊」の下記ページに報告されていますので、参照願います。
二審の判決は一審のコピペ!?

今後のこと   上告に向けて

マスコミ報道など

(写真)石木ダム訴訟の高裁判決を前に横断幕を掲げて裁判所に向かう水没予定地の住民ら=福岡市中央区で2019年11月29日午後0時38分、浅野孝仁撮影

長崎県と同県佐世保市が計画する石木ダム事業(同県川棚町)を巡り、反対する住
民ら106人が国に事業認定の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁(西
井和徒裁判長)は29日、「国の判断に裁量の逸脱など違法はない」として1審・長崎
地裁判決を支持し、住民らの控訴を棄却した。住民側は上告する方針。
石木ダムは佐世保市の水不足解消と治水を目的に建設が計画され1975年に国が事
業採択。2013年に国が土地収用法に基づき事業認定した。水没予定地の住民らが
提訴し、「(人口減の中で)市の水需要予測は過大で、治水面も河川改修などで対
応できる」などと主張していた。
(写真)控訴棄却を受けて「石木ダムNO」とカードを掲げて不満をあらわにする水没予定地の住民ら=福岡市中央区で2019年11月29日午後1時24分、浅野孝仁撮影

判決は、生活用水や工業用水などで需要が増え、24年度に1日4万トンが不足する
とした市の予測(12年度算出)について、市民1人の使用水量を全国平均(09年度)よ
り低く設定しているなどと指摘し「明らかに不合理な点があるとはいえない」と
した。県の洪水想定についても国の基準などに従っているとし、石木ダムを必要
とした判断を妥当とした。
また、移転が必要となる住宅の代替宅地が造成され、地域コミュニティーを一定
程度再現することも不可能ではないとし「ダム建設の利益より、失われる利益が
大きいとはいえない」と判断した。【宗岡敬介】
(写真)石木ダム訴訟の高裁判決を前に裁判所
前で集会を開いた水没予定地の住民ら=福岡市中央区で2019年11月29日午後0時35分、浅野孝仁撮影

原告怒りあらわに「ダムは必要ない」
1審に続く敗訴に、原告らは怒りをあらわにした。
原告団は判決後に記者会見。水没予定地の住民で原告代表の岩下和雄さん(72)は
「佐世保市の水需要予測は(算出のたびに)大幅に変わっていて信用できない。ダ
ムは必要ないと確信している」と訴えた。水没予定地は今月18日の明け渡し期限
が過ぎ、県による強制排除も可能な状況となっているが、「私たちはこれからも
闘い抜き、ふるさとを離れるつもりはない。ただちに上告して、判断を正しても
らいたい」と力を込めた。
(写真)判決後、報告集会で話す原告の岩下さん(中央)=福岡市の福岡高裁で2019年11月29日午後1時56分、松村真友撮影

馬奈木昭雄・弁護団長は「高裁の判断は事実誤認で合理性を欠いている。1審判決
を上書きしたようで、自分たちの判断はない。極めて不当な判決だ」と批判し
た。
原告の住民や支援者ら約60人は判決後の集会で、今後も工事現場などでの抗議活
動を続けることを誓い合った。【浅野孝仁】

 

 

長崎県川棚町で建設が進められている石木ダムについて、建設に反対する元地権
者の住民などが国に事業認定の取り消しを求めた裁判の2審で、29日、福岡高等裁
判所は「国の事業認定の判断に裁量を逸脱し、乱用した違法はない」として、1審
判決に続いて住民側の訴えを退ける判決を言い渡しました。
石木ダムは、長崎県と佐世保市が水道水の確保や洪水対策を目的に285億円をかけ
て長崎県川棚町に建設を進めているダムで、4年前、反対する住民など100人余り
が、「ふるさとが奪われる」などと国に事業認定の取り消しを求める訴えを起こ
しました。
1審の長崎地方裁判所は「石木ダム事業は水道用水の確保や洪水調整のため必要が
ある」として訴えを退ける判決を言い渡し、住民側が控訴していました。
2審では、これまで住民側が「石木ダム事業は、建設に必要な費用に対して、実際
に生じる社会的利益が非常に乏しい」などと主張する一方、国側は請求を棄却す
るよう求めていました。
29日の判決で、福岡高等裁判所の西井和徒裁判長は「石木ダム事業は公益性の必
要性があるうえ、経済性と社会性の両面で最も優れているとした長崎県と佐世保
市の判断は不合理とはいえないことから国の事業認定の判断に裁量を逸脱し、乱
用した違法はない」などとして、1審に続いて住民側の訴えを退ける判決を言い渡
しました。
判決のあとに開かれた会見で、住民側の馬奈木昭雄弁護士は「きわめて不当な判
決だ。おかしいことはおかしいと世間に声を上げていく」と話していました。
また、住民の岩下和雄さんは「判決は受け入れられず、ふるさとを離れるつもり
は少しもない。これからも住民たちと力を合わせていく」として、引き続きダム
建設に反対していく考えを強調していました。
住民側の弁護士によりますと、原告側は判決を不服として最高裁判所に上告する
方針だということです。
判決を受けて中村知事は、報道陣に対して「第1審に続き、石木ダム事業について
の公益上の必要性が認められたものと受け止めている」と話しました。
そしてダム事業の進捗を引き続き、図っていかなければいけないとしたうえで
「皆様の理解が得られるように努力していく」と話していました。
また、事業をめぐっては、強制的な家屋の撤去などを伴う行政代執行の手続きに
入れるようになっていることについて「ほかに方法がないという段階で、慎重に
判断をしなければいけないものなので、今後の事業の推移や進捗状況などを総合
的に判断していく必要がある」と述べました。
【石木ダムとは】
石木ダムは、川棚町の洪水対策や佐世保市の水道水確保を目的に40年余り前の昭
和50年度に旧建設省が事業を採択し、建設が決まりました。
ダム本体の高さは55.4メートル、総貯水量は548万立方メートルで、完成すれば県
が管理するダムの中で、3番目に大きいダムになります。
総事業費は285億円。
長崎県と佐世保市が国土交通省や厚生労働省の補助を受けて川棚町に建設を進め
ています。
一方、県と佐世保市は建設に反対する住民との土地の買収交渉が難航したことか
ら、土地を強制的に収用しようと、県の収用委員会に「裁決申請」を行いまし
た。
ことし5月、県の収用委員会は、ダム建設に必要なすべての土地を強制的に収用で
きるようにする裁決を下し、今月18日、すべての土地の明け渡し期限を迎えまし
た。
これにより県は、すでに強制的な家屋の撤去などを伴う行政代執行の手続きに入
れるようになっています。
県によりますと、建設予定地には、いまも13世帯・およそ60人が住んでいて、こう
した大規模の家屋の撤去などを伴う行政代執行は、全国的にも例がないと見られ
るということです。
行政代執行について、中村知事はこれまでに「最後の手段だと思っている。事業
の進み具合などの事情も考えて慎重に判断すべき課題だ」と述べています。
一方、建設に反対する住民らによる座り込みの影響などで、ダムに水没する県道
の付け替え工事などに遅れが出ています。
このため、県はダムの完成時期を3年延期し、令和7年度に見直す方針を有識者ら
による「県公共事業評価監視委員会」で説明。
治水の面から事業の再評価を行った結果、「継続すべき」とした対応方針案を示
しました。
これに対し、委員会はこの方針案を認める意見書を中村知事に手渡したことか
ら、県は、27日、ダムの完成時期を3年延期し令和7年度に見直す方針を正式に決
定しました。
県によりますと、令和7年度にダムを完成させるためには、遅くとも来年中には本
体工事を始める必要があるということで、今回の判決が県の判断にどのように影
響を与えるか注目が集まります。

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