水源連:Japan River Keeper Alliance

水源開発問題全国連絡会は、ダム建設などと闘う全国の仲間たちのネットワークです

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「不要ダム建設」が安倍政権のもとで続々復活中 

2015年1月3日
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週刊SPA! 2014年1月2日ニュース)

「不要ダム建設」が安倍政権のもとで続々復活中【前編】 http://nikkan-spa.jp/769247
「不要ダム建設」が安倍政権のもとで続々復活中(写真)石木ダム(長崎県川棚町)
計画から40~50年たつのにまだ完成していない“亡霊”のようなダム建設計画。眠っていたそれらの計画が「アベノミクス」の名のもとに復活、急激に推し進められている!!
◆建設停止のムダなダムが「アベノミクス」のもとで復活する!!
長崎県川棚町川原地区。小川沿いに住宅がポツポツと並ぶ風光明媚な土地には、約半世紀にわたって「石木ダム」建設計画がくすぶる。11月下旬、“強制収用”告知の看板が、まだ人の住む4世帯の人家の前に人知れず設置された。
現地住民は長年にわたる抵抗で、本体工事を押しとどめてきた。だが安倍政権発足後、事業者である県や受益者である佐世保市の強硬姿勢が目立つようになった。
佐世保市で石木ダム建設反対の住民運動に関わる松本美智恵さんは、同市長宛ての公文書のコピーを示しながらこう説明する。
「佐世保市は九州防衛局に依頼して、石木ダムが米海軍や海上自衛隊の水供給に『大きく寄与するものと認識しその推進について望んでいる』という文書を出してもらっているんです」
ところが、その理由すらも怪しい。「軍艦には淡水化装置がありますし、’94年の大渇水のときも米軍は自前で基地の水を確保しています」(松本さん)
石木ダムの建設目的は利水と治水だ。佐世保市は慢性的な水不足を訴えているが、水道供給実績は右肩下がり(グラフ参照)。洪水対策にしても、ダム建設予定地は川棚川水系の1割ほどの流量しかなく、大した効果は見込めない。
佐世保地区の一日最大取水量・市予測と実績の乖離
それにもかかわらず、県の姿勢はますます強硬になる一方。県は地権者など23人を「工事を妨害した」として裁判に訴えた。いわゆる“スラップ(恫喝)訴訟”だ。
安倍首相のお膝元、山口県岩国市でもダム建設が急加速している。10月17日、平瀬ダム工事の安全祈願祭が行われ、本体工事が始まった。近年、このダム建設に予算はついても動きはほとんどなかった。現地のアウトドアガイド・吉村健次さんは、「ダムの治水効果が見込めない」からだという。
「大雨が降ればダムは満水になって放水しますから、洪水回避の効果はありません。一方、錦川水系の森林の保水力は平瀬ダムの23倍といわれています。放置された針葉樹林を手入れすれば十分です。長らくダム建設は先延ばしになっていたのですが、安倍政権になって急展開しました。当初計画では350億円だった予算が現在では740億円になり、ダム建設が加速。この錦川は“西日本一の清流”と呼ばれるほど水の澄んだ川。下流の錦帯橋も岩国市の大きな観光資源です。水が汚されると、その価値は激減するでしょう」
●石木ダム(長崎県川棚町)
計画/’62年 事業費/285億円
長崎県川棚町石木ダム建設予定地。まだ人が住む家と土地(右上)を強制収用します、という「お知らせ」の看板(左手)が突如現れた。「私たちを分断しようとしているんでしょう」(地元住民)
●平瀬ダム(山口県岩国市)
計画/’68年 事業費/740億円
本体工事が着工された平瀬ダム(山口県)。「1級河川清流日本一になった尻別川(北海道)よりきれい」といわれる錦川のファンは全国に数多く、ダムができれば観光業にも大ダメージ必至だ
取材・文・撮影/足立力也 図/futomoji

「不要ダム建設」が安倍政権のもとで続々復活中【後編】http://nikkan-spa.jp/769248(週刊SPA! 2014年1月2日ニュース)

計画から40~50年たつのにまだ完成していない“亡霊”のようなダム建設計画。眠っていたそれらの計画が「アベノミクス」の名のもとに復活、急激に推し進められている!!
◆ダム建設の補償金は1人あたり1000円
最上小国川ダム(写真)最上小国川ダム(山形県最上町)
年間3万人もの鮎釣り客で賑う最上小国川(山形県)にダム建設計画が持ち上がったのは、20年以上も前のこと。建設予定の“穴あきダム”は「環境に影響ない」と県は主張する。それに対して、草島進一・山形県議(緑の党)は「あまりに非科学的。同じ穴あき式の益田川ダム(島根県)でも大量のヘドロが確認されています」と反論。「そもそもここに大勢の人が全国から集まるのは、“ダムがない清流”だから。その最大の理由を潰せば地域産業は衰退してしまいます」と憤りを隠さない。
主目的である洪水対策も、「堤防で守られた内側で水があふれる都市部の“内水氾濫”が問題であって、川があふれる“越流氾濫”ではないので、ダムでの治水は効果がありません」(草島氏)。
近畿大学の研究によれば、鮎による流域への経済効果は年間22億円。ダムができれば年10億円もの損失になると計算されている。地元漁協に払われる予定の補償金は113万円。組合員数は約1100人なので、1人あたり1000円ほどにしかならない。
最上小国川(写真)最上小国川には、全国から鮎釣り客が訪れる。「ダムがない川というのは“ブランド”なんですよ。それを自らぶっ壊すなんて、いったい何を考えているのか」(草島氏)
民主党政権が誕生した’09年、政府は「コンクリートから人へ」のかけ声のもと、大型公共事業を再評価する姿勢を見せた。だが、すぐに変節する。象徴的なのが八ッ場ダムのケースだ。公約で中止を掲げるも、’11年に当時の前田国交相は建設再開を表明。安倍政権に代わった’13年度の予算では約87億5000万円の予算が付き、ついに’15年1月から基礎掘削工事が始まる予定だ。
八ッ場ダム(写真)八ッ場ダム(群馬県長野原町)
水源開発問題全国連絡会・共同代表の嶋津暉之さんはこう語る。
「八ッ場ダムの目的は利水と治水ですが、どちらも机上の計算。水道の供給実績は右肩下がりだし、関東圏の洪水も現在は“内水氾濫”です。無意味な事業に、付帯工事も合わせて六千数百億円ものお金がつぎ込まれようとしています。有識者会議を設置したのにメンバーからはダム懐疑派が排除され、会議も非公開。環境への配慮と住民の意見の反映という、’97年に改正された河川法の原則が全く無視されてしまったのです」
それが安倍政権になってエスカレート。前出の草島氏はその強硬姿勢についてこう解説する。
「安倍政権の目玉のひとつ、“国土強靭化”路線は、これまで以上に都市や土建経済中心。そのツケは全部地方に回ってきます。これが、アベノミクス第三の矢の要ともいわれる“地方創生”の正体です」
●最上小国川ダム(山形県最上町)
計画/’91年 事業費/126億円
ダムがない最上小国川(山形県)は行楽客や釣り客にとって“ブランド”。現在、転流工(ダム本体工事のための川のバイパス)工事が進む。明治天皇にも献上された“松原鮎”も楽しめなくなるのか
●八ッ場ダム(群馬県長野原町)
計画/’52年 事業費/4600億円
旧川原湯温泉駅前から、民主党政権時に建設途中で中断された湖面1号橋を望む。八ッ場ダム(群馬県)ができればここも水底に沈むため、今年10月、新しい場所に駅が移転された
取材・文・撮影/足立力也

1月11日に全国で「ダムネーション」市民上映 「自由な川の日」にダム撤去を訴え

2015年1月1日
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1月11日(日)(自由な川の日)に各地でアメリカのダム撤去の映画「ダムネーション」の市民上映会が開かれます。


1月11日に全国で「ダムネーション」市民上映

「自由な川の日」にダム撤去を訴え

樫村愛子

(WEB RONZA 2015年01月01日)http://webronza.asahi.com/national/articles/2014122900014.html

同乗取材した群馬県警ヘリから見えた同県長野原町の八ツ場ダム建設予定地周辺。国道のバイパスや渓谷に架かる橋など構造物が目立つ=2014年10月(写真)同乗取材した群馬県警ヘリから見えた同県長野原町の八ツ場ダム建設予定地周辺。国道のバイパスや渓谷に架かる橋など構造物が目立つ=2014年10月

民主党政権下でいったん中断されていたダム工事が、全国で再開されつつある。が、民主党政権時にも主張されていた、ダムの機能評価の低さ、利権事業性、自然破壊などを訴えて、ダム建設反対運動は今も日本全国で続けられている。 アメリカで制作されたドキュメンタリー『ダムネーション』(製作責任者はパタゴニア創業者のイヴォン・シュイナード、共同プロデューサーは生態学者で水中写真家のマット・シュテッカー)は、ダム撤去することでどのように生態系が蘇るかを伝えようとした、ドキュメンタリーと社会運動の結合体のような映画である。

 マム・シュテッカーによれば、実際、フィンランドで上映されたとき、そこに来ていた俳優の働きかけで、15分間議会でスピーチする機会を得、その2日後にダム撤去が決定されたという。百聞は一見に如かずというわけで、アメリカでの現実のダム撤去の動きを見せて、ダムに対する古いイメージを文字通り「爆破」していこうとするのである。

 マム・シュテッカーは、ダムがもたらす恩恵はたくさんあったが、今となっては時代遅れの技術だとし、アメリカではこれまでにすでに1000基以上のダム、年に50基のダムが撤去されつつあるという。日本も同じ流れになれればと願うと語る。50人以上にインタビューし(賛成派にもインタビューを申し込んだが、断られたと述べている)、8基のダムを取材した。「アメリカでは現在何万基ものダムが事実上役に立っていません。壊しても悪影響はないのです。アメリカで多くのダムが作られた時代、太陽光発電は存在しませんでした。エネルギー効率の優れた風力発電など、ダム以外の発電方法や川の水を地下に貯水する方法もなかったのです。今は脱ダムに至るトランジションの時代なのです。」(インタビュー映像は、http://www.japangreen.tv/ch05water/12517.html)。

 川を連想させる、「1.11」の日に「川を自由にしよう」と「自由な川」の日を設定、この日に、全国の市民上映会が行われる。

 2014年11月から安威川ダムの建設が再開された大阪府茨木市の「DAMNATION上映会」、2015年1月から本体工事が着手されるといわれている八ッ場ダム(群馬県)の地元の「八ッ場あしたの会、八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会」、「STOP八ッ場ダム・市民ネット」、

愛知県の「設楽ダムの建設中止を求める会」など、反対運動を行っている市民団体から、またさまざまな環境問題を考える団体まで、上映会が反対運動や環境運動と繋がることが強く意識されている。

 設楽ダムは、私の住む豊橋、豊川流域(愛知県)の地元の問題で、 ・・・続きを読む(残り:約1148文字/本文:約2261文字)

広がる有害鉄鋼スラグ 根深いリサイクル偽装(八ッ場ダム関連工事等)

2014年12月31日
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クローズアップ2014:広がる有害スラグ 根深いリサイクル偽装
(毎日新聞 2014年12月30日 東京朝刊) http://mainichi.jp/shimen/news/20141230ddm003040044000c.html
八ッ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の移転代替地の整備工事などで有害物質を含む建設資材「鉄鋼スラグ」が使われていた。国土交通省が26日に公表した分析結果では、スラグ使用の疑いがある国発注の56工事のうち27工事で環境基準を超える六価クロムなどが検出された。スラグを巡っては過去にもトラブルが繰り返されており、その背景に本来は産業廃棄物であるスラグの再利用を巡る「リサイクル偽装」とも言える構造的な問題が浮かぶ。【杉本修作】
◇「手数料」付け販売
問題となったスラグは、大手鉄鋼メーカー・大同特殊鋼(名古屋市)の渋川工場(群馬県渋川市)から排出され、その大半を渋川市の建設会社が販売または自社の工事に利用したとみられる。スラグは本来、環境基準を下回っていることを前提に道路の路盤材などに許可を得て使用できる。だが今回は、群馬県内の公園や駐車場で使われたスラグから基準を超える有害物質が次々と検出され、本来使用が認められていない宅地にも使われていた。
スラグは鉄精製時に出る副産物で、石や砂利の形状をしている。さまざまな化学物質が残存することがあり、そのままでは廃棄物処理法上の産業廃棄物となる。一方で、建設資材などとして以前から再利用され、1991年施行の「再生資源の利用の促進に関する法律」(リサイクル法)でも指定対象となった。
大同の渋川工場も90年代半ばからスラグの製品化を始め、最盛期で年間2万トンを建設資材として出荷した。だが、毎日新聞が入手した2009年の売買契約書によると、大同側は渋川市の建設会社に1トン当たり100円で販売しながら「販売管理費」として1トン当たり250円以上(出荷量に応じて変動)を支払っていた。製品を売る側が販売額以上の費用を別の名目で支払うこうした取引は「逆有償取引」と呼ばれる。
スラグを廃棄物として処分するには遮水などの管理が必要で、1トン当たり2万?3万円の費用がかかるとされるが、逆有償取引なら輸送費などを負担しても同数千円程度とみられ、格段に安価だ。一方、買い取る側は購入した分だけ逆に収入が増えるため、適正な使途のあてがないのに取引を続けることになりかねない。渋川市の建設会社OBは「大同から『スラグを取りに来い』と言われれば全て引き受けた。使い道がないから許可されていない工事にも使わざるを得なかった」と証言する。
逆有償取引は07年、山陽特殊製鋼(兵庫県姫路市)でも発覚し、リサイクル販売とされた約10万トンのスラグが淡路島で野積みのまま放置されていた。山陽は買い取り業者に運搬費など1億数千万円を支払ったとみられるが、仮に全量を廃棄物として処分していれば20億?30億円の費用がかかった計算だ。
スラグは原材料の3?4割、年間約4000万トン生成されているが、鉄鋼スラグ協会(東京都中央区)のまとめによると、99%が再利用され、廃棄物などの埋め立て処分はほとんどないとしている。再利用の約半分を占めるセメント製造は100年以上の実績がある一方、近年は路盤材などの「逆有償取引」が繰り返されている。ある製鉄関係者は「スラグを廃棄物処分すれば鉄鋼価格に反映され国際競争力は保てない」と打ち明け、「リサイクル偽装」の根深さを示唆した。
◇格安、行政にもメリット
有害スラグの拡散を生んだ別の理由として、建設業界からは行政の不作為を指摘する声も少なくない。
スラグを使った建設資材は元手があまりかからず、競合する別の資材と比べて価格が3?4割ほど安いとされ、費用を抑えたい自治体にとっては「渡りに船」という。群馬県では10年6月に県内工事での使用が認められたのを機に、市町村や国の出先機関で利用が広まった。だが、行政による資材の検査は行われず、安全管理は業者任せだった。
スラグ以外の資材を扱う業者は「あれだけ安く売られたら勝負にならない。行政もそのことを知りながら(有害物質拡散の懸念を)放置していた」と憤る。
26日に国交省が公表した調査結果に対しては、八ッ場ダム移転代替地の住民に国への不信感ものぞく。今回調査された無許可の56工事の大半は国の管理地で、住民に分譲された土地については「調査に地権者の同意が必要」だとして、一部しか行われなかった。
ある住民は毎日新聞が八ッ場ダムの問題を報じた8月以降、国交省八ッ場ダム工事事務所の担当者が住民説明会で「住宅地にスラグは使われていない」と強調していたと証言。宅地の下にスラグが使用されていれば土壌や住民の健康に影響を及ぼす可能性もある上、撤去も困難だ。26日の国交省関東地方整備局による記者会見でも担当者は「使われたのは家の下ではなく敷地内。庭の一部」と強調し、影響を最小限に抑えたいとの思惑が垣間見える。長野原町の70代男性は「国が調査結果を公表しても、それだけでスラグの使用がとどまるとは思えない。調査で幕引きしようとしている」と危機感を募らせる。
一方、スラグを取り扱った渋川市の建設会社は、群馬県以外に長野県などで工事を受注しており、そうした工事に有害スラグが利用された可能性も否定できない。環境問題に詳しい粕谷志郎・岐阜大名誉教授(環境生態学)は「行政は安全管理を業者任せにせず、汚染防止に主体的に取り組むべきで、スラグについても問題がある以上、使用されている資材を徹底して調査すべきだ」と話している。
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◇鉄鋼スラグを巡る主な事件やトラブル
2005年
7月 「神鋼スラグ製品」(神戸市)が親会社の神戸製鋼からスラグを買い取った価格が通常より高く、親会社に所得を移転したとして大阪国税局が所得隠しと認定していたことが発覚
10月 JFEスチール東日本製鉄所千葉地区(千葉市)で、スラグの堆積(たいせき)場から汚染水が海に流出しながら水質測定データを改ざんしたとして社員3人を水質汚濁防止法違反で略式起訴
2007年
8月 山陽特殊製鋼(兵庫県姫路市)がスラグをリサイクル販売した形を取りながら引き取った業者に販売額以上の運搬費などを支払う「逆有償取引」を行っていたことが判明。スラグは野積みされ健康被害を訴える苦情が相次ぎ、山陽が自社で撤去
2010年
2月 新日鉄名古屋製鉄所(愛知県東海市)でスラグを積んだ敷地内から高アルカリ水が名古屋港に流出していたことが発覚
2014年
1月 大同特殊鋼(名古屋市)の渋川工場(群馬県渋川市)でスラグの逆有償取引が判明。群馬県が同社を立ち入り検査
8月 八ッ場ダム(同県長野原町)の移転代替地でも大同渋川工場から出たとみられる有害スラグが使用されたことを毎日新聞が報じる
10月 名古屋市上下水道局が発注した水道管の取り換え工事で特定の数社が請け負った約220カ所で道路が盛り上がるなどのトラブルが生じていたことが判明。埋め戻し材にスラグが使われ、水を吸って膨らんだためとみられる

長江の水を北京へ 直結ルート完成

2014年12月29日
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中国で長江の水を北京に送る「南水北調」事業の中央ルートが完成しました。

長江の水を北京へ 直結ルート完成 4億人超恩恵
(東京新聞 2014年12月26日 朝刊)http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2014122602000113.html

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【北京=新貝憲弘】中国南部の長江流域の水を北部に送る「南水北調」事業で、北京に直結する中央ルートが完成した。二十七日から正式供給が始まる北京では深刻な水不足が軽減されると期待。
半面、環境悪化の懸念や総額三千五百億元(約六兆六千五百億円)とも見積もられる事業費をどう回収するのか課題は残されたままだ。
中央ルートは長江支流の漢江上流にある丹江口ダムから北京までの全長千四百キロ余りの水路で、河南、河北両省と天津、北京両市に供給する。二〇一三年に完成した東ルートと合わせて四億人以上が恩恵を受けるとされる。
長江と黄河の上流部を結ぶ西ルートの構想もあるがまだ具体化されていない。
事業は建国の父、毛沢東の発案で始まり一九九〇年代に本格化した。北部の年間降水量は北京で五百ミリ余りと日本の三分の一程度に加え、近年の経済発展や人口増で北京では水資源の七割強を地下水に頼る。
そのため地盤沈下が広域で発生しており、事業により北京の水資源は一・五倍に増え、地下水の利用を軽減できると見込まれている。
ただ取水口の丹江口ダムは生活排水で水質が悪化しているほか、漢江流域の生態系への影響を懸念する声も。事業責任者は専門家の検証を得ているとした上で「事業が無ければ北京や天津は持ちこたえられない」と危機感を示す。
事業費は当初、東と中央の二ルートで総額千二百四十億元(約二兆三千五百六十億円)と見積もられた。しかし中国メディアによると実際の建設費用は少なくとも二千五百億元超と二倍以上となり、三千五百億元との推算もある。
利用者の負担が過度にならないよう、当局は水道料金を現在の一・五倍程度までに抑える方針を示しているが、不足分をどう回収するのかは明らかにされていない。
さらに複数の省・直轄市をまたがる水路をどう管理するのかもあいまいで、事業の元担当者は中国経済誌「財経」に根本的な問題として「採算性重視か公益性重視かはっきりしていない」と指摘している。

路木ダム:問題点など解説 反対運動市民らが「森と川と海を守りたい」出版 /熊本

2014年12月29日
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路木ダム:問題点など解説 反対運動市民らが「森と川と海を守りたい」出版 /熊本

(毎日新聞熊本版 2014年12月27日)http://mainichi.jp/area/kumamoto/news/20141227ddlk43040480000c.html

熊本地裁が今年2月の判決で「建設計画は違法」と判断した天草市の県営路木ダムについて、架空の洪水被害など建設根拠の問題点や、路木ダムが自然環境に与える影響などをまとめたブックレット「森と川と海を守りたい 住民があばく
路木ダムの嘘(うそ)」(花伝社)が出版された。
執筆したのは運動に関わった市民ら。県が建設根拠とした「82年7月の洪水被害」がダムのある路木川ではなく、実は市内の別水系で発生したものであることなど、ダム建設の目的である治水、利水両面で問題があることの他、判決にいたるまでのダム反対市民運動の経緯▽路木川が流れ込み、真珠養殖などが盛んな羊角湾がダムによって受ける影響??などについて解説している。
編著者の一人で「天草・路木ダムの再検証を求める全国連絡会」代表の笠井洋子さん(同市)は「6年間にわたる反対運動の中で明らかになった真実や、住民の粘り強い調査・闘いをまとめました。思いを読み取ってもらえたら」と話している。
A5判で85ページ。税抜き800円。問い合わせは笠井さん0969・46・1130。
路木ダム事業の差し止めと事業費返還を求めた住民訴訟は現在、福岡高裁で控訴審が続いている。【笠井光俊】

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