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熊本のダム 全国初の撤去を見守る (信濃毎日新聞 2012年11月27日)

2012年11月27日
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熊本のダム 全国初の撤去を見守る (信濃毎日新聞 2012年11月27日)
http://www.shinmai.co.jp/news/20121127/KT121126ETI090002000.php

天竜川水系の小渋ダム、大町市の高瀬ダム…。県内外の川を上流にたどると、大量の土砂が水面を覆うダムをよく見かける。
このままではいずれ役に立たなくなってしまうのではないか。そんな心配が頭をよぎる。堆砂の問題は田中康夫元知事が「脱ダム宣言」を発した理由の一つでもあった。
全国で初めて、ダムを撤去する工事が熊本県で始まった。県を東から西に横断し、八代海に注ぐ球磨川の県営荒瀬ダムだ。
撤去によって川や海の環境はどう変わるのか。たまった土砂の処理方法や工事法は…。

多くのダムを抱える長野県民としても、知りたいことは多い。工事の細かな点まで記録に残し、全国に向けて発信する取り組みを熊本県に要望したい。
ダムは河口から20キロほど上流にある。1955年、発電を目的に建設され、熊本県内の電力確保に一定の役割を果たしてきた。
撤去する理由は、一つは老朽化だ。もう一つは、昔の清流を取り戻したいという声が地元で高まったことである。
工事は2017年度までの6年間を予定している。本年度は八つある水門のうち一つを取り外し、ダムの水位を少しずつ下げるための設備を設ける。
撤去費用は周辺道路のかさ上げなどを含め88億円。予算の確保には苦労したようだ。

2002年に潮谷義子前知事が撤去を決めたものの、08年に就任した蒲島郁夫知事が主に費用の問題からダム存続に転換。その後、水利権の問題をクリアできず撤去方針に戻る流れをたどってきた。こうした曲折自体、撤去の難しさを裏書きしている。
ダムを完全に壊し、建設以前の状態に戻すのは荒瀬ダムが全国で初めてのことである。終戦後から高度成長期にかけて建設された橋、道路などインフラ施設が耐用年数に近づく中、モデルとなる事業になるだろう。
長野県をはじめ山岳地帯に建設されたダムの多くは、上流から押し出されてくる土砂にも悩まされている。国土交通省の資料によると、中部地方の発電用ダムは平均して総貯水容量の約30%が既に土砂で埋まった。
個別のダムで見ると、堆砂率の全国トップは大井川水系の千頭ダム(静岡県)で、総貯水容量の95%以上が埋まっている。
役目を果たせなくなったダムをどうするか―。難問に直面する日を想定し、早めに備えたい。

立野ダム 国交相は慎重に判断、説明を (熊本日日新聞社説 2012年11月26日)

2012年11月26日
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立野ダム 国交相は慎重に判断、説明を(熊本日日新聞社説 2012年11月26日)
http://kumanichi.com/syasetsu/kiji/20121126001.shtml
 ダム事業の見直しに関する国土交通省の有識者会議は、白川の洪水防止を目的とした立野ダム(南阿蘇村、大津町)建設事業について、事業主体の同省九州地方整備局が継続と判断した方針を追認した。これを受け国交相が建設の是非を決定する。事業は大きな岐路に差し掛かった形だが、流域住民の間で推進論と反対論が交錯している上、ダム計画自体を知らない県民も少なくないことを踏まえ、国交相には慎重な判断と丁寧な説明を求めたい。
国交省が2002年に策定した白川水系河川整備計画は、20~30年後を目標に熊本市街地での流量を現在の毎秒1500トンから2000トンに増やす。さらに立野ダムと黒川遊水地群で合わせて300トンをカットすることで、基準地点の代継橋付近を2300トンの洪水に対応できるようにする。
立野ダムは、最下部に三つの穴を設ける穴あきダム。関連工事は1983年に着手し、本体工事を残す。総事業費は当初425億円としていたが、現在は917億円に膨らみ残事業費は491億円。民主党政権に交代後、検証対象とされた全国83ダムの一つで、九地整が県や流域市町村などと検証作業を実施。河道掘削や輪中堤などのダム以外案に比べダム案が最も有利と結論付けた。
特に、今年7月12日の豪雨で熊本市北区の龍田地区が甚大な浸水被害に遭ったことを受け、行政側の動きは加速した。知事と熊本市長がダムに期待する姿勢を明確にし、県議会と同市議会も9月定例会で建設推進を求める意見書を可決した。
龍田地区などに「ダムを含め早期の治水対策を」という強い声がある通り、対応にはスピード感が不可欠だ。ただ、気になるのは賛否の議論が流域全体で熟しているかどうか。国交省とダムに反対する市民団体の間には多くの見解の相違がある。
まず、費用対効果をめぐって同省は「完成までの費用はダム以外の案よりダム案が一番少なく、10年後に最も効果が期待できる」と結論付けている。それに対し市民団体は「ダム以外の事業費を過剰に見積もった結果であり、完成まで10年かかるのは即効性を欠く」と反論する。
安全度に関して同省が「整備計画に掲げた目標達成にはダムが最も有利」としているのに対し、市民団体からは「熊本市ではダムによって20センチほど水位が下がる程度で、効果は限定的」との指摘もある。
環境面では同省が「通常は水を流す穴あきダムのため生態系への影響は少ない。環境保全措置も実施する」と強調。市民団体は「穴あきダムでも堆砂による水流の遮断は避けられない。予定地の原始林や阿蘇の景観も損なう」と批判する。
公聴会を済ませたとはいえ、こうした議論を置き去りにしたままの判断は禍根を残しかねないことを、国交相には念頭に置いてもらいたい。
仮にただちに着工したとしてもダム完成までの10年の間に、「7・12」級の豪雨がいつ発生するか分からない。ダムの判断とは別に、中下流域の河道変更、川幅拡張、河床掘削、橋の架け替えといった総合的な河川改修は、国と県が待ったなしの姿勢で取り組んでほしい。

公共事業削減 対象83ダム 中止は15 民主、相次ぎ転換(東京新聞2012年11月24日

公共事業削減 対象83ダム 中止は15 民主、相次ぎ転換 (東京新聞2012年11月24日)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012112490070328.html

民主党政権が「脱ダム」方針の下に進めてきたダム検証で、本体工事に入っていない検証対象の国や道府県の八十三事業のうち、中止を決めたのはわずか十五事業にとどまっていることが分かった。
政権交代後、無駄な公共事業の削減を目指す目玉政策だったが、推進の判断が相次ぎ、ダム利権が温存される結果となっている。
八十三事業のうち、国土交通省や独立行政法人水資源機構が事業主体なのは三十事業。このうち熊本県・七滝ダムと群馬県・吾妻川上流総合開発に続き、今月に入り長野県・戸草ダムが中止となった。いずれも調査や地元説明の段階だった。
逆に、北海道・サンルダムや福井県・足羽川ダムなど四事業が推進となり、残る二十三事業が検証中だ。
一方、道府県が事業主体だが国が建設費の約七割を負担する「補助ダム」は五十三事業あり、九県の十二事業が中止に。田中康夫・元長野県知事の「脱ダム宣言」で休止していた黒沢生活貯水池など続行の見通しがなかった事業の中止が目立つ。
補助ダムは道府県の検証結果を国の有識者会議に諮り、国は中止か推進を判断する。十七道府県が「推進が妥当」とした事業のうち、有識者会議が判断を保留しているのは島根県の二事業で、二十三事業は追認した。十八事業は検証が続く。
検証の対象となったダムの総事業費は約五兆円に及び、中止分は約四千五百億円。事業費四千六百億円の八割が投じられた群馬県・八ッ場(やんば)ダムなど事業費の多くが既に支出された事業もある。
ダム検証の行方について国交省治水課は「いつまでに終えられるかは分からない」としている。
公共事業問題に詳しい五十嵐敬喜法政大教授は「衆院選後、もし自民党政権に戻れば、ダム検証が中止されたり、中止の事業が復活される可能性もある。
不要なダムを造り続けてよいのか。このままでは膨大な借金とダムの残骸が積み上げられていく。真剣に考える必要がある」と話す。

「脱ダム」ならず?(成瀬ダム)(朝日新聞秋田版 2012年11月22日)

2012年11月23日
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「脱ダム」ならず?(成瀬ダム)(朝日新聞秋田版 2012年11月22日)
http://mytown.asahi.com/akita/news.php?k_id=05000971211220001

衆院選(12月4日公示、16日投開票)が迫るなか、建設の是非をめぐる意見が二分している成瀬ダム(東成瀬村)について、国土交通省東北地方整備局は建設を継続する方針を改めて打ち出した。
「脱ダム」を掲げる民主党政権の誕生で建設計画の再検証が始まったが、国が当初方針を覆すことはなかった。
東北地方整備局は20日、大仙市内で、県と関係流域の6市町村でつくる「検討の場」の第5回会合を開いた。それまで流域住民を対象に意見聴取会を開いてきた同局は「ダム建設の継続が妥当」とする方針案を提示。出席者の異論はなかった。
同局は今後、これまでの検討結果をまとめ、東京・霞が関の本省に報告する。本省が所管する有識者会議が継続の是非を検討。最終的に本省が判断することになる。
「検討の場」はいまから3年前の前回衆院選で、マニフェスト(政権公約)に「時代に合わない国の大型直轄事業は全面的に見直す」と書き込んだ民主党の肝いりで発足。
前原誠司国交相(当時)の指示で、八ツ場ダム(群馬県)など国直轄を含む全国84カ所のダムがリストアップされるなか、県内からは成瀬ダムと鳥海ダム(由利本荘市)が対象になった。
20日に開かれた成瀬ダムの「検討の場」では、整備局から「対応方針(原案)」が提示された。意見聴取会のほか、治水や利水などの点から「費用対効果」を総合的に評価した場合、ダム建設が最も有利な案として示された。
討議では、「ゲリラ豪雨、渇水と相反する現象が交互に起こっている。防災上、水資源、ダムを資源として県の政策を進める上で早い完成を望む」(県)、「今年の渇水での飲料水の問題、一昨年は洪水と雄物川の被害を実感している。ダム本体の着手の手続きを早く進めてほしい」(大仙市)、「報告書に意義はない。ダムの早期完成を願いたい」(横手市)、「雄物川中流域住民の安全安心のためダムの推進を図ってほしい」(湯沢市)、「治水、渇水を考え、ダム事業を積極的に進めてほしい」(東成瀬村)、「地域の災害、不安解消のために早く完成してほしい」(羽後町)など建設推進を求める声が相次いだ。
治水や利水などの需要減を見据え、政権交代による「脱ダム」を期待した反対派市民からは失望感が広がっている。西田和雄さん(65)=横手市=らは今回の衆院選で秋田3区の立候補予定者にダム建設などについて意見を問う公開討論会か質問状を出す予定だ。
ダム建設に伴う県の負担金は260億円とみられている。反対派住民は流域の人口減少で上下水道や発電、農業用水などの需要は少なく、治水効果も薄く、大規模ダムは必要ないと主張。負担金の差し止めを求める訴訟を起こすなどしてきた。
「成瀬ダムをストップさせる会」の奥州光吉さん(60)は「財政難の時代に巨額の建設予算があるなら、震災復興や子育て支援などできることはもっとあるのではないか」と話す。(山谷勉)

成瀬ダム建設継続へ 秋田県など方針案了承 ( 2012年11月21日)

2012年11月21日
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成瀬ダム建設「事業継続が妥当」 東北地方整備局が再度強調  (秋田魁新報 2012年11月21日)
http://www.sakigake.jp/p/akita/politics.jsp?kc=20121121e

成瀬ダム(東成瀬村)の建設の是非を検証する「検討の場」の第5回会合が20日、大仙市の大曲地域職業訓練センターで開かれ、国土交通省東北地方整備局は「事業を継続することが妥当」との考えを示した。
検討の場は今回で終了。同整備局は、月内にも開かれる学識経験者らでつくる事業評価監視委員会での審議を踏まえ、年内に国交省に検証結果を報告する。
会合には県と関係5市町村の担当者らが出席した。同整備局は、先月下旬に東成瀬、横手、大仙の3市村で行った意見聴取会や電子メールなどで寄せられた住民、有識者の意見を報告。
治水、利水(農業用水・水道水)、流量維持の目的別にダム建設と代替案を比較した結果、実現性やコスト面などから、ダム建設が最も有効との結論に至ったことをあらためて強調した。
この日の会合を傍聴した成瀬ダムをストップさせる会(横手市)の奥州光吉代表は、3市村で行われた意見聴取会で計9人が反対意見を述べたことを踏まえ、「住民の問題提起が検証には反映されなかった」と批判した

成瀬ダム建設継続へ 秋田県など方針案了承  (河北新報 2012年11月21日)
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/11/20121121t41024.htm

民主党政権が見直し対象の一つとした成瀬ダム(秋田県東成瀬村)について、国土交通省東北地方整備局や秋田県、流域6市町村が20日、大仙市で建設の是非を協議し、水害防止や農業用水確保で「最も有効なのは成瀬ダム」とする対応方針案を了承した。
整備局は今後、局長の諮問機関である事業評価監視委員会の意見を聴き、早ければ年内にも国交省に報告する。ダム事業は事実上、建設継続に向けて踏み出した。
成瀬ダムは栗駒山北部の成瀬川源流部に計画された国直轄の多目的ダムで、総貯水量は7870万立方メートル。総事業費1533億円のうち、2012年度末の進捗(しんちょく)率は19%となる。残りの工期は9年。
協議はこれまで5回行われ、治水、利水などの目的別に、川床を掘って流量を増やすなどの代替案とダム案について費用や効果を比較。出席した市町村の幹部らはダムの早期完成を求めていた。
この日傍聴した市民団体「成瀬ダムをストップさせる会」の小原征保さん(72)=横手市=は「過疎化で水道水の需要は今後も減る。社会状況が反映されていない」と批判した。


成瀬ダム建設妥当 検討の場最終会合
 (読売新聞秋田版 2012年11月21日 )
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news/20121120-OYT8T01448.htm
成瀬ダム(東成瀬村)の建設継続の是非を再検証する「検討の場」の最終会合が20日、大仙市で開かれ、国土交通省東北地方整備局が「ダム建設を継続」とする対応方針の原案を示し、了承された。今後、同整備局長の諮問機関「事業評価監視委員会」の意見を聞き、最終的な対応方針案を同省に報告する。
 5回目となる会合には、東北地方整備局と県のほか、横手、湯沢、大仙、羽後、東成瀬の5市町村の関係者が出席した。
 対応方針原案によると、治水(洪水調節)や新規利水(かんがいと水道)など、目的別に総合評価した結果、「最も有利なのは成瀬ダム案」とした。さらに、学識経験者や関係自治体からの意見、費用対効果の分析なども踏まえ、「成瀬ダム建設事業は継続することが妥当」と結論付けた。
 対応方針原案についての討議では、出席した県と各市町村の全てから「早く完成してほしい」という意見が出た。
成瀬ダムは、農業用水の供給を主目的に、洪水の被害軽減や飲料水の供給など「多目的ダム」として、県が1973年、予備調査を始めた。ダムの規模や技術面などで、91年から国の直轄事業となり、2001年に着工した。ところが、09年の国のダム事業見直しで、ダム建設は着工済みの事業を除いて一時凍結された。総事業費は約1500億円で、未着工分はダム本体の建設工事など約1200億円。

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