「ヤマメ、サクラマスたちの川を守ろう! 北海道・サンルダムをとめるために」報告(動画つき)
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「ヤマメ、サクラマスたちの川を守ろう! 北海道・サンルダムをとめるために」を開催しました。
7月6日、東京・水道橋のYMCAアジア青少年センターにて、北海道・サンルダムについての学習会を開きました。「サクラマス守り隊」の代表で北海道大学名誉教授の小野有五(おの・ゆうご)さんに、現地の自然環境やダム計画についてのお話を伺いました。
サンルダム建設が計画されているサンル川は、北海道北部を流れる天塩川(てしおがわ)の支流・名寄川(なよろがわ)のそのまた支流です。小さな川ですが、サクラマスが海から200kmも遡上してくることができる、日本で唯一の川です。
しかし、サンルダムがつくられてしまうと、サクラマスの遡上が妨げられてしまうほか、海へ下らずに川に残って育つサクラマスのオス(全オスの約半数)の生育環境が悪化してしまうそうです。
サンル川は、絶滅危惧種のカワシンジュ貝の生息地でもあります。カワシンジュ貝は80年から100年も生きるという長寿の貝ですが、幼い貝はサクラマスの子であるヤマメのえらにくっついて育つので、ヤマメの少なくなった川では若いカワシンジュ貝が育たず、ヤマメの豊富なサンル川が貴重な生息地となっています。
そんな貴重な自然の残るサンル川に国が計画しているサンルダムですが、必要性に疑問がある、と小野さんは指摘します。例えば、ダムの目的のひとつである水害防止についてみると、水害防止に関する国の説明は、市民から疑問を指摘される度につぎつぎに変わる、信頼性の欠けたものです。小野さんは、流域の写真を示しながら、現在、流域で発生している水害は、堤防を整備したり、川幅を広げる工事をすることで防止できるので、ダムをつくらなければ防げない、と説明されました。このように、小野さんたちは、ダムの代替案を示して、国にサンルダムの中止を求めているのです。
現在、サンルダムの関連工事がすすめられています。北海道では、いくつかの市民団体がサンルダム反対を求めてきていますが、小野さんたちは、「サクラマス守り隊」を立ち上げ、道内だけでなく全国に広く支援をよびかけてダム中止をめざしています。サンルダムの地元・下川町(しもかわちょう)で地域おこしをめざす人たちとも連携して、サンル川や森などの貴重な自然をいかした地域経済をつくっていこうという動きがはじまっています。
「サクラマス守り隊」では川の生き物やダム建設に関する情報発信のほか、現地ツアーなども企画しています。詳しくはフェイスブックページhttps://www.facebook.com/#!/SakuraGuard?fref=ts をご覧下さい。
小野先生が当日使われたスライド(無声動画)
0706サンル 小野先生 MP4 15.2MB
また、今秋にサンルダム予定地見学会を企画します。企画が決り次第、掲載致します。
何故国は、こういった工事、事業を過去から行うのだろう。自然、他の生き物たちとの共存共栄から成り立ってきた北海道を考えたら、もっと違う視点で、違うやり方があるはず。ヤマメ、サクラマスはもちろん、自然のバランスを崩していくのはもうたくさん。魚たちを慈しみながら、釣りができる北海道を目指してほしい。私たち釣りびとにも、何かできることがあればやっていきたいです。
河野芳男様
水源連事務局の遠藤保男です。
コメントをいただき有り難うございます。
川の連続性を断ち切る工作物は人間が生活していく中でどうしても必要なものであれば考えなければなりませんが、
現在つくろうとしている横断物は必要性が極めて不足しているのが殆どであると認識しています。
なんとか止めさせたいですね。