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韓国政府、4大河川の水質悪化を認定…「堰を開いて大量放流」
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韓国では李明博政権時代に4大河川事業(漢江、洛東江、錦江、栄山江の4大河川を浚渫して、堰を多数建設する事業)が進められ、生態系を大きく破壊したとされています。
この4大河川の水質悪化問題についての記事を掲載します。
韓国政府、4大河川の水質悪化を認定…「堰を開いて大量放流」
(ハンギョレ新聞 2017/3/21(火) 17:20配信 )https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170321-00026845-hankyoreh-kr
政府がアオコで生態系が破壊されている4大河川の水質を改善するために、長時間にわたり堰の水門を開いて水を大量放流することにした。堰によって詰まっていた水を流れるようにするということだが、政府も4大河川の水質悪化の深刻さを認めたわけだ。だが、一時的な放流で毎年繰り返されるアオコを改善できるかには疑問が残り、水が抜けて魚介類の斃死などの憂慮も出ている。
国土交通部、環境部、農林畜産食品部は20日、こうした内容が含まれた「ダム-堰-貯水池連係運用方案」委託研究結果を発表した。今回の委託研究は首相傘下の4大河川事業調査評価委員会が勧告したものだ。委託研究はダムと堰から水を放流した時、4大河川の水質改善効果を調べた。堰の水位を「地下水制約水位」(周辺の地下水に影響を与えない水位)まで低くするなど、水を大量に長期間(74~121日)放流した時、洛東江(ナクトンガン)、錦江(クムガン)、栄山江(ヨンサンガン)のアオコが一部改善されることが明らかになった。水が持続的に流れれば水質が良くなるという話だ。
政府もすでに堰から大量放流できるように規定を変更した。堰の管理規定によれば、洪水や渇水を除いては常に管理水位(堰の最高水位)を維持するよう定めていたが、昨年12月にアオコなどの水質改善のために堰の水位を「揚水制約水位」(農業用揚水場の取水に影響を与えない水位)や地下水制約水位まで低くできるようにした。
だが、堰の水を大量放流するとは言っても、再び堰の水門を閉じればアオコの発生が繰り返される可能性が高い。一時的に水質を改善させることはできるが、川を蘇らせるには力不足だ。さらに大きな問題は、委託研究報告書の内容どおり、アオコを解決するために2カ月以上にわたり地下水制約水位まで水を放流することが現実的には難しいという点だ。国土交通部関係者は「雨が少なければ農業用水も不足しかねず、堰の水を長期間大量放流することは容易でない」と話した。
大量放流による弊害も解決を要する課題だ。今年2~3月に6個の堰を地下水制約水位まで低くして放流試験運用をしてみたところ、水位が低くなって一部地域では魚道が閉鎖され魚の移動が困難になった結果、魚介類の斃死の懸念も指摘された。こうした理由から政府は魚道16カ所、揚水場25カ所に対する改善が必要で、それには638億ウォン(約64億円)がかかると推定した。4大河川事業に22兆ウォン(現在価値で2兆2千億円)の予算が必要とされ、現在もなお毎年数千億ウォンの管理費が投入されているが、水質改善のためにもまた財政を使わなければならないということだ。
カトリック関東大学のパク・チャングン教授(土木工学)は「地下水が影響を受けない範囲まで堰の水位を下げるために大量放流するということは、水が流れてこそ水質が維持されるということを政府自身も確認したということ」としながら「これは4大河川事業以前に戻してこそ川を蘇らせることができるという意味」と話した。パク教授は「4大河川の堰のために悪化した水質を、4大河川の堰の水を利用して改善するということで、あまりにも呆れ返る状況」と付け加えた。
キム・ソヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
山口)平瀬ダム、100億円増額へ 膨らみ続ける事業費
米カリフォルニア州のダム決壊危機、洪水対策に約500億円拠出要請
今年2月12日に米国最大の「オロヴィル・ダム」の緊急排水路に穴が開き、決壊の危険があるとして、付近住民20万人近くが緊急避難する事態になりました。
この「オロヴィル・ダム」の問題についてその後の記事を掲載します。当時の記事も掲載します。
ダム放水路 宇宙からもわかる崩壊の凄まじさ「復旧の見通し立たず」米国
(ハザードラボ2017年03月06日)http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/1/9/19315.html
(写真)米国最大のオロヴィル・ダム。緊急排水路に残る放水の爪痕(DWR)
米国最大の「オロヴィル・ダム」の緊急排水路に穴が開き、決壊の危険があるとして、付近住民が緊急避難する事態に発展したニュースは、当ハザードラボでも先月お知らせしたばかり。
カリフォルニア州の水資源局(DWR)は今月4日(現地時間)、緊急排水路の現状を公開し、復旧作業には相当の時間がかかることを明らかにした。ダムの異変は、400キロ上空の国際宇宙ステーションからもハッキリ確認できるという。
カリフォルニア州北部にある「オロヴィル・ダム」では、今年1月から降り続いた雪や雨の影響で、ダム湖に流れ込む三本の川の水量が急激に増え、決壊寸前の危険水位に達した。そこで、水資源局は先月11日、緊急排水路からの放水を決断。
ところがダムが完成した1968年から半世紀近くの間、一度も使われることがなかった排水路に巨大な穴が開いていることが判明したことから事態は一転、排水路そのものが崩壊する危険性が高まった。
州政府は一時期、ダム周辺に暮らす住民20万人近くに避難勧告を発令したが、結果として排水路は決壊の危険を回避。
しかし水圧による爪痕は凄まじく、放水路の下半分のコンクリートがえぐられて、土砂やがれきを押し流し、周辺の景色を一変させた。現地ではすでに1週間近く撤去作業が続いているが、復旧の見通しは全く立っていない。
(写真)放水路の下半分のコンクリートがえぐられ、あふれ出した水流の勢いで周辺の土砂ががれきとともに押し流されている(DWR)
(写真)地上400キロ上空を周回している国際宇宙ステーションから見た「オロヴィル・ダム」(NASA Earth Observatory)
(写真)米カリフォルニア州のオロビルダムから放出された水があふれた放水路(2017年2月14日撮影)。
【AFP=時事】米カリフォルニア(California)州にある米国一高いダムの一部が崩れかけ、大規模な避難命令が出されたことを受け、同州のジェリー・ブラウン(Jerry Brown)知事は24日、洪水対策と緊急事態対応に4億3700万ドル(約490億円)を拠出する計画を明らかにした。
カリフォルニア州北部にあるオロビルダム(Oroville Dam)では今月、水かさが増し氾濫したため当局が緊急放水路を開放したところ、放水路があっという間に壊れ始め、下流地域の住民が大惨事に巻き込まれる恐れが生じ、20万人近い人々が自宅からの避難を余儀なくされた。
ブラウン知事は州議会に対し、水インフラ用の財源から3億8700万ドル(約440億円)、さらに州の一般財源から5000万ドル(約56億円)を拠出する予算措置の承認を要請。「老朽化したインフラが限界にきている。何らかの緊急措置を講じることはできるし、そうする予定だが、計画を進めるには巨額の費用を投じなければならない」と述べた。
避難命令は発令から2日後に解除されたが、当局は、何年も干ばつが続いた後で豪雨に見舞われた地域の住民に対して、再び避難する必要が生じるかもしれないと注意を促している。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はブラウン知事の要請を受け、ダムに連邦政府の補助金を拠出することを承認した。
【翻訳編集】AFPBB News
ダム放水路が決壊の危機!約20万人に避難勧告 カリフォルニア
(ハザードラボ2017年02月14日 11時22分)http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/1/9/19053.html
(写真)米国最大のダムの放水路に決壊の危機(撮影:Florence Low / California Department of Water Resources)
カリフォルニア州北部にある米国最大の「オロヴィル・ダム」の緊急排水路に巨大な穴が開いているのが見つかり、このままでは決壊するおそれがあるとして、今月12日、周辺住民20万人近くに避難勧告が出された。
カリフォルニア州の水資源局(DWR)によると、穴が見つかったのは今月7日。穴の浸食は次第に進み、最終的に水路の横幅いっぱいまで広がった。
しかし、1月から降り続いた雪や雨で、ダム湖に流れ込む三本の川の水量が急激に増え、ダムの水位が危険水位に達したことから、水資源局は2月11日、ダムが完成した1968年以来初めて、緊急排水路の使用を決断。
毎秒10万立方メートルの水が猛烈な勢いで排出されることで排水路そのものが決壊するおそれがあるとして、カリフォルニア州知事は、ユバ郡、サッター郡など周辺住民19万人余りに避難勧告を発令。
13日の発表では、今もなお毎秒10万立方メートルの放水が続いているが、ダム湖の水位はかなり下がっていて、水資源局では、浸食した穴を塞ぐ準備を進めているという。
米国防総省は13日、「ダムの水位は下がっているとはいえ、今週末に再び雨が降る予報が出ている。米軍は24時間体制で住民の避難支援にあたる準備を進めている」と発表した。
(写真)1968年に完成したオロヴィル・ダムの緊急放水路に浸食した穴(California Department of Water Resources)
(写真)周辺の3つの郡に住む13万人に避難勧告が出された(California Department of Water Resources)
石木ダムで新たに工事差し止め求め提訴(3月6日)
石木ダム反対の地権者など600人あまりが長崎県と佐世保市を相手に建設の差し止めを求める訴えを3月6日、長崎地方裁判所佐世保支部に起こしました。そのニュースと記事を掲載します。
石木ダム建設差し止めで提訴
(NHK 2017年03月06日 19時56分)http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5033329711.html?t=1488802785068
川棚町に建設が計画されている石木ダムについて、反対する地権者など600人あまりが長崎県と佐世保市を相手に建設の差し止めを求める訴えを3月6日、長崎地方裁判所佐世保支部に起こしました。
訴えを起こしたのは、川棚町の建設予定地に住む人たちや土地の所有者、それに県外の支援者などを含めあわせて608人です。
訴えによりますと、石木ダムについて、県などが事業の根拠としている生活用水や工場用水などの水需要の見積もりや治水対策の必要性や公共性、それに緊急性には根拠がなく、事業手続きで住民の書面による同意も得られていないなどとしています。
そのうえで、ダム建設によって自然環境や社会生活が失われ、人格権などが侵害されるとして、ダム本体の建設や建設によって水没する県道に代わる新しい道路の建設工事の差し止めを求めています。
訴状を提出した弁護団の平山博久弁護士は、「じっくりと腰を据えて石木ダムの工事によって地権者がどのような損害を被るのか訴えていきたい」と話していました。
地権者らは去年、県と佐世保市を相手に工事をしないよう求める仮処分を申し立て、長崎地裁佐世保支部で却下されて現在、福岡高等裁判所に抗告していますが、今回の提訴に伴って抗告を取り下げることにしています。
石木ダムで新たに工事差し止め求め提訴
(テレビ長崎2017年3月6日) 18:29http://www.ktn.co.jp/news/20170306117919/
東彼・川棚町に計画されている石木ダムをめぐり、建設に反対する地権者らが、新たに工事の中止を求め、6日 長崎地裁佐世保支部に提訴しました。
石木ダム建設工事の差し止めを求めて新たに提訴したのは、建設に反対する地権者など608人で、6日午後、長崎地裁佐世保支部に訴状を提出しました。
反対地権者らは、工事差し止めの「仮処分」を求めて訴訟を起こしていましたが、去年12月、長崎地裁は「緊急性がない」として、これを却下。
このため、今回新たに、緊急性を争わない本訴訟として「ダム事業の治水・利水面での必要性や、地権者の身体の安全など人格権の侵害」を争点に、工事の差し止めを求めて提訴しました。
原告代理人 平山博久弁護士「仮処分の手続きというのは、どうしても緊急性、迅速性が要求されます。きちんと腰を据えて、権利侵害があるのかないのか、公開の法廷でやるべきだろうと、より多くの人達が立ち上がっているんだということを裁判所に見てほしいと、新たに本訴という形で起こしています」
原告団は、福岡高裁に抗告していた工事差し止めの仮処分請求については、取り下げることにしています。
工事差し止め求め提訴 石木ダム反対地権者ら
(読売新聞長崎版2017年03月07日)http://www.yomiuri.co.jp/local/nagasaki/news/20170306-OYTNT50038.html
県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、反対地権者ら608人が6日、県と市を相手取り、工事の差し止めを求める訴訟を長崎地裁佐世保支部に起こした。
昨年12月には、工事差し止めを求める仮処分の申し立てが却下されたが、新たな訴訟を通じ、権利侵害について県と市の考えを問うとしている。
訴状によると、「ダムは利水、治水において必要性はなく、県などは必要性に関してでたらめな予測をしている」と指摘。「人格権などを侵害しており、工事は禁止されなくてはいけない」などと主張している。
地権者側は2016年2月、工事差し止めを求めて同支部に仮処分を申し立て、同12月、「工事を禁止する緊急の必要性があるとは認められない」として却下された。
仮処分では審尋が非公開で行われたため、今回、公開の法廷で権利侵害を訴えることとし、福岡高裁への仮処分の抗告は取り下げるという。
県と市の担当者は「訴状が届いていないのでコメントは差し控えたい」としている。
同事業の関連では、地権者側が15年11月、国を相手に事業認定の取り消しを求めて長崎地裁に提訴し、同12月に事業認定の執行停止を同地裁に申し立てた。県も現在、反対地権者ら19人に対し、県道付け替え工事の妨害行為禁止の仮処分を申し立てている。
「水質改善寄与しない」霞ケ浦導水控訴審で漁協側が反論 東京高裁〈2017年3月2日)
3月2日に那珂川の8漁協・漁連が霞ケ浦導水事業の工事差し止めを求める控訴審の第5回口頭弁論が東京高裁がありました。
その記事は掲載します。
控訴人が提出した第5準備書面は霞ケ浦導水裁判 控訴人第5準備書面2017年3月2日をご覧ください。
「水質改善寄与しない」霞ケ浦導水控訴審で漁協側が反論 東京高裁
(茨城新聞 2017年3月3日(金))http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14884642909164
霞ケ浦導水事業で那珂川と涸沼周辺の生態系が破壊され漁業権が侵害されるとして、
流域4漁協と栃木県の漁連が国に那珂川取水口(水戸市)の建設差し止めを求めた控訴審の第5回口頭弁論が2日、東京高裁(都築政則裁判長)で開かれた。
漁協側は、霞ケ浦と流入河川の水質変動には相関関係がないことをデータで提示。那珂川から霞ケ浦に導水しても、「何ら影響せず、水質改善に全く寄与しない」と疑問を呈した。
国側はこれまで、導水によって湖水を希釈すると共に、湖水の滞留時間を短縮でき、「浄化効果がある」としていた。
漁協側は、水の汚濁原因となる窒素とリンは那珂川の方が霞ケ浦より濃度が高く、「国側は『湖水』ではなく『流入河川』より(那珂川の)濃度が低いと表現を変更した」と指摘。「導水が湖内の水質改善に影響を及ぼすことはない。
国側主張は、机上の水質予測モデルによる計算結果に過ぎない」と反論した。