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石木ダム 米国衣料メーカー日本支社が実施、事業の県民意識調査 県の説明不十分8割 「公開の場で話し合い必要」

2017年6月23日
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パタゴニア日本支社が昨日発表した、石木ダムに関する世論調査の結果について朝日新聞と毎日新聞の記事とテレビ長崎のニュースを掲載します。

 

(毎日新聞長崎版2017年6月24日)https://mainichi.jp/articles/20170624/ddl/k42/010/226000c
県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム事業を巡り、米国アウトドア衣料メーカーのパタゴニア日本支社(辻井隆行支社長)が県民を対象に意識調査した結果、約8割が「石木ダムに関する県の説明は不十分」と回答した。
同社は「一度立ち止まり、賛否を含めて公開の場で話し合うことが必要だ」としている。
同社はダム建設への反対運動を支援している。調査は5月23~31日、インターネットリサーチ会社に委託し、地域や年齢に偏りがないよう抽出した2500人を対象に実施した。
「県は石木ダムについて必要性や県民の負担などを県民に説明してきたと思うか」という問いでは、79・3%が「そうは思わない」と回答。「十分に説明した」と答えたのは20・7%だった。
ダム建設への賛否では、「賛成」「どちらかというと賛成」が計21・9%、「反対」「どちらかというと反対」が計27・5%、「どちらでもない・わからない」が50・6%だった。
賛成理由で最も多かったのは「佐世保市の水は足りていないから」で35・8%。反対理由は「多額の無駄な税金が使われているから」が29・1%で最も多く、「佐世保市の水は足りているから」が27・1%と続いた。
公開討論会を求め、ネットで署名活動
同社は「県民の理解や議論が不十分なまま多額の税金を投入する公共事業が進もうとしている」と指摘。専門家を交え、ダム建設に対する賛否双方の意見を聞ける公開討論会の開催を求める署名活動をネット上で始めた。
年内に5万筆を目標に集め、中村法道知事と各県議に提出する予定。【浅野孝仁】

石木ダムに関する県民アンケート

(テレビ長崎2017年6月22日 18:53)http://www.ktn.co.jp/news/20170622137065/

東彼杵郡川棚町での石木ダムの建設について、環境保護の活動をしている企業が県民にアンケートを行い、22日結果を公表しました。
「建設に反対」が「賛成」を上回っています。石木ダムの建設に関してアンケートをしたのは、アウトドア用品を扱っている「パタゴニア日本支社」です。
パタゴニア日本支社 辻井隆行支社長「長崎県民2500人の方、反対の方がやや多いという結果が出ました」
ダムの建設に「賛成」が21・9%、「反対」が27・5%、「どちらでもない、分からない」が50.6%となり、「県が石木ダムの必要性などを十分に説明したか」については、およそ8割の人が「説明が不十分」と答えました。
アンケートは先月末、外部の調査機関に委託して行われ、県内に住む2500人から回答を得ました。
パタゴニア日本支社は石木ダム予定地の自然を守る活動を支援していて、推進派や反対派など様々な立場の人を集めた公開討論会の開催を県に求めて、22日からインターネットでの署名活動を始めています。
署名は5万人分を目標に中村知事や県議会議員に届ける予定で、年内の公開討論会の実施を目指しています。

第六回事業認定取消訴訟開廷  石木ダム

2017年5月23日
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裁判長交代、双方が裁判長に説明弁論

2017年5月22日14時から、長崎地方裁判所で6回目の事業認定取消訴訟法廷が開かれました。裁判長が異動で替わったため、原告側はこの訴訟の意義とこれまでの経過で明らかになった争点について説明、被告側はこれまで通りの説明を繰返していました。
原告の炭谷 猛氏が{無駄な石木ダムで何代も継がれてきている生活の地が奪われるのは如何しても理解が行かないので、是非、石木ダム事業認定取消の判決を!」と強く訴えました。弁護団の八木大和弁護士が利水面から、平山博久弁護士が治水面から、「起業者があげ、認定庁が追認している石木ダムの必要性はまったくデタラメ」であることを要領よく説明しました。馬奈木弁護団長は、「前任裁判長は当方からの石木ダム事業認定執行停止仮処分申立について『13世帯が被害を受けるとしても補償金で払われる』として却下、一方で諫早訴訟では『開門すると農業者に生活基盤に影響与える』として開門停止決定をくだすという、余りに行政権力に迎合した矛盾した判決・決定をだしている事実をあげ、本取消訴訟においては行政に追随しない判決を求める」と訴えました。

被告側も意見陳述を行いました。これまでの主張を繰り返すだけで、争点についての説明は希薄でした。何よりも気になったのは、失われる利益の説明で、13世帯皆さんが営々と築いてこられた現地での生活と地域社会、切っても切れはなすことのできない自然環境の取壊しについては一言も触れていないことです。事業認定申請書においても、事業認定理由にもこのことは一切触れられていません。「土地収用法を適用することで、金銭解決ができるから、1世帯の不利益はない」というのが起業者側の一貫した考え方なんです。

次回はこの期日一週間前に被告から出された反論への当方からの反論を提出し、弁論することになります。

この日の裁判所で双方が裁判所に提出した書面等は、下記をご覧ください。

第6回口頭弁論

当日の地裁前集会と終了後の報告集会

地裁前で「今日の裁判の意義は、裁判長が替わったので、裁判長にこの問題について説明し、まったく不要な石木ダムのために13世帯の皆さんの生活・地域社会・自然が破壊されることは許されないことを理解させたい」と弁護団が説明。岩下さんは、「現地こうばるでは長崎県が事前の説明もなく川を壊し始めている。『川をいじるのであれば文書を示せ』と抗議する私たちに県はそれを示すことができず、逆に私たちを排除するために警察官を呼んだが、その警官たちに『今日はもう止めにして、もう少し説明しなさい。」とたしなめられている。長崎県職員はその場は下がるが、警察が帰途につくやすぐに工事を再開している。」と現地の最新情報を報告しました。(下の写真、メガホンを手に報告しているには、岩下さん)

 

裁判終了後には長崎市立図書館隣のメモリアルホールに迎い、田代圭介氏の司会の下で報告集会を持ちました。

平山弁護士は、被告処分庁(九州地方裁判所)の弁論について、
「向こう側の言い分しか言っていない。言いっぱなし。すなわち、

①  設計指針などの 基準通りに行っている、②治水・利水とも事業者の広範な裁量権が許されている、③よって事業認定に違法性はない」というだけで、「治水については過去の水源を挙げたうえで必要性を語っていた。失われる権利で13世帯に触れていない」

と指摘しました。

馬奈木弁護団長は、「前任裁判長が事業認定執行停止仮処分で、『13世帯の皆さんが不利益を被るとしても金銭で補償される』(ので問題なし)、としながら、諫早裁判では、『開門調査は農業者の生活基盤に影響与えるから(確定判決に関わらず)開門調査をしてはならない』と判決している。前任裁判長は、1年半前『国は負けても控訴しない。確定する』と言っていた。国は確定判決に従う気はなかった(=長崎地裁判決で国が敗訴しても良い)。それに裁判所が一枚かんだのが諫早事件の長崎地裁判決である。最高裁、法務省総務局長が関わるようになって諫早と辺野古の状況が変わった。最高裁からの指令(に違いない)。」と現在の政治状況絡みの司法問題を率直に指摘し、「これに対応するには『許せない』を示し続ければよい。」と処方箋を示しました。そして、「憲法守る力は現地の皆さんが戦い抜くこと。勝てるんだという確信。頑張りぬきましょう。」と結びました。

炭谷原告は、「裁判所はなぜ国に沿うのか。(私は)司法しか頼れないと思っている。それなのに補償金で解決できるとは何事か。悔しい。公共事業工事は、周りに理解をもらって始めるはず。長崎県はそれをせずに警察を呼んだあげく「説明が足りない。この場は工事を停止して引き上げるのが良い」と忠告されてその場で合意を示しても、警察が引き上げる途中で工事を再開している。それ以来、隙(場所と時間)を狙って工事に入っている。新土木部長は就任にあたって「公共事業は地域の皆さんに貢献」といったが、やっていることが全く違う。」と長崎県の卑劣なやり方に怒りを込めて報告しました。

佐世保市、長崎市、こうばるの方々は、世論を喚起するために様々な工夫を凝らして情報の共有を図っていることが報告されました。「ダムが街の発展を阻害する。街づくりとダム」の視点で多くの人との話合いを持つようにすることが確認されました。

左から、魚住弁護士、高橋弁護士、板井弁護団副団長、馬奈木弁護団長、炭谷原告、平山弁護士、緒方弁護士、毛利弁護士

 

次回7月31日は今回被告から提出された説明への当方からの反論と、立証準備(証人申請の検討)。被告側は証人申請する予定はない、としています。

 

 

認定庁回答への 審査請求人の意見書提出

2017年5月14日
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25名が連名で、2017年5月17日に意見書提出

石木ダム事業認定の取消を求める行政不服審査請求につき、公害等調整委員会が口頭陳述を希望していない請求者の審議過程で、審査庁事務局である土地収用管理室を通して、(事業認定)処分庁・九州地方整備局に説明と根拠資料の提出を2017年2月28日に求めています。処分庁・九州地方整備局は3月31日付けで回答を審査庁(国土交通大臣)に宛てています。その回答が土地収用管理室から口頭陳述を希望していない審査請求者に送付され、意見提出が求められていました。5月17日に25名が連名で提出しました。

意見書と添付資料,参照資料を参考までに掲載いたします。

 

公害等調整委員会、認定庁に質問 認定庁の回答は・・(石木ダム)

2017年4月21日
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概略

石木ダム事業認定の取消を求める行政不服審査請求につき、公害等調整委員会が口頭陳述を希望していない請求者の審議過程で、審査庁事務局である土地収用管理室を通して、(事業認定)処分庁・九州地方整備局に説明と根拠資料の提出を2017年2月28日に求めています。処分庁・九州地方整備局は3月31日付けで回答を審査庁(国土交通大臣)に宛てています。その回答が土地収用管理室から口頭陳述を希望していない審査請求者に送付され、意見提出が求められています。締切りは5月15日とされています。

行政不服審査請求者を募った石木ダム建設絶対反対同盟を支援する会としては、皆さんの意見提出の準備を進めることになります。

多くの皆さんにこの問題の共有を図ります。

土地収用管理室から口頭陳述を希望していない請求者に送付された文書

1 土地収用管理室から不服審査請求者への照会文書
2 公害等調整委員会から土地収用管理室への照会文書
3 処分庁回答
4 処分庁回答 別添資料 目次と1 シオリ付
5 処分庁回答 別添資料 2  シオリ付

執行停止却下決定に対する声明  石木ダム

2017年4月17日
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石木ダム反対5団体と弁護団、執行停止却下決定に対する声明を発表

2017年4月11日、石木ダム反対5団体と弁護団は、3月30日に長崎地方裁判所が事業認定執行停止申立を却下したことに対し、声明を発表しました。

①起業者が今なお工事に着工できないのは、これまで、申立人らをはじめとする大勢の市民、県民が、「本件事業の正当性がないこと」を明らかにし、それが世論の支持を得ているからであること、②当該裁判所が権力にすり寄った判断に終始する姿勢を取っていること、を指摘しています。

そして、「権力にすり寄る姿勢を示した裁判所の救済を待つまでもなく、石木ダム事業を中止させるために,「石木ダムは不要であり,事業によって失われるものは重大である」ということを全国民の共通の認識とするべく、より広く,より強い運動を展開する決意をここに表明する」と決意を表明しています。

執行停止申立却下に対する声明(H29.4.11)

マスコミ報道

長崎新聞

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