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各地ダムの情報

山形県知事に「抗議と要請」提出(最上小国川ダム問題)

2月18日、約20名が山形県庁で「抗議と要請」提出・記者会見

去る2月10日、アユで知られる最上小国川を守り抜くことに精魂を傾けてきた沼沢勝善 小国川漁協組合長が自死されました。
「最上小国川の清流を守る会」と「水源開発問題全国連絡会」は、この問題の本質は「ダム無し治水」を訴える
 小国川漁協に対する、その漁業権更新拒否をちらつかせながらの山形県の最上小国川ダム建設への同意強要にあると捉え、2月18日午後に山形県知事への「抗議と要請」を行いました。その事前に記者会見を持ちました。
 記者へ説明する「最上小国川の清流を守る会」の高桑順一氏

「最上小国川の清流を守る会」の共同代表・高桑順一氏は、知事に提出する「抗議と要請」について説明し、山形県の小国川漁協への対応を批判すると共に、「ダム無し治水」の重要性を説明しました。

”山形県による「最上小国川ダム事業への協力」を漁業権更新の条件にするようなやり方は、持続的漁業を目的とした漁業法の精神を否定する違法行為である。

”球磨川・川辺川、肱川、最上小国川など漁協・漁民そして流域住民が川を守ってきた。ダムによる治水は弊害こそあれ、想定洪水にしか効果はない。とりわけ穴あきダムの効果は限定されている。最上小国川のようなアユがたくさん棲息するような状況の中で穴あきダムが弊害をもたらさない等という科学的知見はない。沼沢さん達が言う『ダムなしの治水』を真摯に検討するべきである”と遠藤は説明しました。

記者会見終了後に全員で土整備部河川課に行き、知事宛の「抗議と要請」を河川課長・佐藤義治氏と農林水産部水産課長・五十嵐和昌氏に手渡しました。
知事に届けること・可及的速やかに回答を出すこと、など念を押して要請行動を終えました。

山形県のこのようなやり方を許せば、日本中の川は時の行政の思うがままに扱われて破壊されてしまいます。沼沢組合長の遺志を継ぎ、「ダムなし治水」の実現をこの小国川から目指しましょう。

2014年2月18日抗議と要請  pdf 20kb

参考
小国川漁協が提案する「ダムなし」治水対策案

マスコミ報道

 

差し止め訴訟:大阪の安威川ダム建設「崩壊の可能性」住民ら提訴(2014年2月17日)

2014年2月18日
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大阪府の安威川ダムの建設について、地元住民が17日、府に工事への公金支出差し止めを求める住民訴訟を大阪地裁に起こしました。
差し止め訴訟:大阪のダム建設「崩壊の可能性」住民ら提訴(毎日新聞 2014年02月17日 20時09分 )http://mainichi.jp/select/news/20140218k0000m040067000c.html
大阪府茨木市で進む安威川(あいがわ)ダムの建設について、地元住民4人が17日、府に工事への公金支出差し止めを求める住民訴訟を大阪地裁に起こした。ダム周辺は活断層があり、地盤も弱く、地震で崩壊する危険があると主張している。
ダムは貯水量1800万トンで、1988年に着工した。しかし、橋下徹知事(当時)の財政再建プログラムや民主党政権による全国的なダムの再検証で、2009年に本体工事を凍結。
建設の是非を再検討した結果、他の治水対策より事業費が安いことなどを理由に11年、工事再開を決めた。来年度に本体工事が始まる予定。総工費1314億円で、周辺工事などで既に約900億円を支出している。
原告で「安威川ダム反対市民の会」の江菅(えすが)洋一代表は「ダムに頼らない方法もあるはず。完成すれば、住民に危険が及ぶ」とし、府は「ダム建設を着実に進める」とコメントした。【内田幸一】

安威川ダムの建設中止求めて提訴 下流住民ら「建設地として不適当」(産経新聞 2014.2.17 23:36) http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140217/waf14021723400031-n1.htm

大阪府が進める安威(あい)川ダム(同府茨木市)建設事業をめぐり、周辺地盤が弱く地震などでダムが崩壊する危険性が高いとして、下流域の住民4人が17日、府に事業の差し止めを求める訴えを大阪地裁に起こした。

原告側は訴状などで、ダム本体予定地の直下に24本の断層が入り交じり、地盤も脆弱(ぜいじゃく)で崩れる可能性が高いと主張。「建設地として不適当な上、府はダム以外の治水対策を十分に検討していない」としている。
原告側は昨年11月、府に監査請求したが今年1月に退けられ、提訴した。
府によると、ダムの総事業費は約1300億円。うち本体工事の予算は約255億円で、2月議会に工事契約の議案が提出される見通し。議決されれば3月末に契約締結の予定。

安威川ダム 建設差し止め求め住民提訴(毎日放送2014年2月18日08:15)  http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE000000000000003885.shtml

   大阪府茨木市に建設予定の安威川ダムについて、下流の住民4人が「周辺の地盤が脆弱なため危険性が高い」として、ダムの建設差し止めを求めて提訴しました。
 訴えを起こしたのは「安威川ダム反対市民の会」のメンバー4人です。
 訴状によりますと、大阪府が茨木市に建設を進めている安威川ダムについて、原告らは周辺の地盤は脆弱で、地震が起きると崩落の危険性が高いとして府に対し、建設費の支出差し止めなどを求めています。
「治水については、他の方法でも対応できる。だけどダムができてしまうと、そのダムがあることによって、私たちの生命、財産が危機にさらされる」(安威川ダム反対市民の会 江菅洋一代表)
 安威川ダムについては総工費1,314億円のうち、すでに900億円余りが支出されていて、大阪府は「安威川ダム建設事業を着実に進めていく」とコメントしています。

霞ヶ浦導水事業検証のパブコメへの意見を!(3月1日まで)

2014年2月13日
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霞ヶ浦導水事業の検証に係る検討報告書(素案)が作成され、パブリックコメントの意見募集が行われています。

事業者にとって、公聴会やパブリックコメントは事業推進の検証結果を出すための通過儀礼ですが、
無意味で有害な霞ヶ浦導水事業の問題点を明らかにする意見を提出しておくことはやはり必要です。
是非、皆様も、パブリックコメントに対して意見を出して下さるよう、お願いします。
パブリックコメントの意見募集の対象者は限定されていません。
意見募集の提出期限は3月1日(土)18:00です。(公聴会の発表者募集は今日、2月13日で締め切られました。)
書きやすいように意見書の様式をワードにしたものを添付します。意見提出様式
意見は該当する章・頁について書くようになっていますが、必ずしもそのように書く必要はないと思います。
霞ヶ浦導水事業の検討報告書(素案)の問題点をまとめたものを添付します。霞ヶ浦導水事業の検証報告素案の問題点
霞ヶ浦導水事業の検証に係る検討報告書(素案)
「霞ヶ浦導水事業の検証に係る検討報告書(素案)」に対するパブリックコメントについて

北海道ダム群の最新情報 2014年2月2日

北海道八雲町の水環境カメラマン稗田一俊氏からの情報

稗田さんから北海道ダム群の情報が届きました。その情報を基に、いくつかの情報を記します。

 北海道・道南のせたな町の小さな河川「良瑠石川」にかかるスリット砂防ダム

ダムは大規模だろうが中小規模だろうが、頭首工だろうが…ダムに流速(掃流力)を変動させる仕組みがある以上は、各河川が自然の輪廻で確立してきた流下する砂利の量と質のバランス(仕組み)を狂わせ、自然の輪廻に反した速度でその影響が確実に現れ、しかも、加速していきますから、放置すればするほどに、影響が長引き、影響が長引けば長引くほどに事態は深刻化するばかりとなります。
北海道・道南のせたな町の小さな河川「良瑠石川」で治山ダムのスリット化がされましたが、その後の河川の回復は即効性がありました。
治山ダム4基がスリット化されたところ、河床が蘇り、サケ、サクラマスその他の産卵場が拡大し、川の連続性が回復したことから、生息域が格段に広がり、産卵数も増えることになり、資源量の増加となっています。(近々、北海道大学院生が論文にまとめることになっています)
だまされたと思って、機会をつくって、是非、良瑠石川を見て頂きたいと思います。

サンルダムの近況

ダム湖畔を往く付け替え道路が2012年に完成、今は下の写真のようにその道路から下に向けて堤体を造るための掘削が進んでいます。
サンル川はおそらく北海道で一番サクラマスの良好な産卵場になった川だと思います。
川を分断していたダムのスリット化で川の連続性が回復して資源量が増加したということは、とりもなおさず、川を分断すると資源量が減少するということを示しています。 サンル川のサクラマス資源が減少することは確実なのです。

サンル川は比較的軟弱な(浸食を受けやすい)岩盤に砂利が薄く堆積した川ですから、ダムが建設されたら、ひとたまりもなく露盤化すると思っております。すでに、サンル川が合流する名寄川では上流の頭首工などの影響で砂利の流下の仕組みが変えられていますので、露盤化が進行しています。露盤化することは、つまり、魚類資源が減少することで、資源が減少することは日光の中村智幸氏が鬼怒川?でヤマメを取り上げた調査で証明済みのことです。

 平取ダム

昨年2013年11月12日に撮影したものです。長大な堤体の左岸側の基礎部の工事です。

当別ダム 

当別ダムは残念ながら完成してしまいました。
2013年11月21日に撮影した写真です。
 ダムの影響を考えると、今後の推移をしっかりと記録しておくことがとても重要だと思います。
なお、現地の安藤さんたちは、近くに「当別断層」があることも指摘されておりました。
当別ダムの位置を示す地図に、合わせて「当別断層」の位置を添えた 図を空知総合振興局のHPから引用致します。
当別ダムと当別断層 地図


 

長崎県、「石木ダムの必要性・公益性については事業認定により客観的に認められた。答える必要はない。」(石木ダム問題)

2014年2月1日
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1月31日 長崎県庁への回答要請行動

昨年12月27日に長崎県知事宛てに提出した、石木ダム反対5団体と石木ダム対策弁護団連名の石木ダムの必要性に関する公開質問書への回答が2014年1月24日に県から送付されました。
その回答は知事からではなく、長崎県土木部河川課長名でした。このことだけでも抗議ものですが、その実質的内容はなんと、昨年9月6日の九州地方整備局による事業認定告示と付属資料の添付でした。具体的質問への回答は一切なし、という回答拒否です。

1月31日午後3時、長崎県交流会館2階研修室にて、回答説明を求めました。
先ずは、5団体と弁護団が用意した抗議文と再質問書を岩下さんが長崎県土木部河川課の川内企画管理監に手渡しました。
5団体+弁護団抗議文  pdf 130kb
追加公開質問状140131 pdf 258kb

川内企画管理監の対応は、

  • 石木ダム事業については県はこれまで説明を重ねてきた。
  • 石木ダムの必要性・公益性については事業認定により客観的に認められた。
  • よって、十分に説明済みであることは第三者機関(事業認定庁)によって認められているので、長崎県は個々の質問への回答をする必要がない。
  • 13世帯地権者の皆さんにはご理解願いたいので個別に話し合う。

というものでした。

当方からの具体的な質問をよみあげ、その回答が県の回答で「参照せよ」という文書のどこに書かれているのかを示すように求めても、「既に説明はつくされている。個別の質問には答えない。」の繰り返し。

「13世帯地権者の皆さんとならば個別に話し合う」というのであれば、「13世帯地権者の代理人(弁護士)とも話し合うのだな」と念を押すと、「13世帯地権者の皆さんとならば個別に話し合う」の答えのみ。「それでは弁護士の代理人制度を認めないことになるぞ」との指摘には川内氏、後ろを向いて県側弁護士と相談。「13世帯の地権者には個別の質問に答えるのだな」と問うと「答える」(口先だけ 遠藤)との返答。県側の弁護士に確認すると「事業認定で認めた範囲を超えることは出来ない=個別の質問には回答しない」(遠藤の意訳)。

追加質問への回答期限を2月21日、知事による回答説明を2月28日19時からこうばる公民館、と念を押して終わりました。
(県からの正式な返答は未着)
最後にみんなで「頑張ろう」と一斉に拳を突き上げました。

詳しくは、すべてを録画した下記URLを御覧下さい。
「ビックリだよ!石木ダム問題県庁行動 2014年1月31日」 いしまるほずみさん提供

長崎県へ抗議を送ろう!

  • 長崎県庁
    知事  中村法道
    〒850-8570 長崎市江戸町2-13
    電話 095-824-1111 (代表)
    知事への提案
  • 土木部河川課 川内俊英 企画監
    〒850-8570 長崎市江戸町2-13
    電話:095-894-3083
    ファクシミリ:095-824-7175

  マスコミ報道

ビデオ:長崎放送 

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