内海ダム再開発の情報
小豆島の新内海ダムで湛水試験 最高水位に達し越流開始(2年3カ月経過)
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小豆島の新内海ダムの試験湛水についての記事を掲載します。
ようやく満水になったということですが、新内海ダムは試験湛水を2012年12月にはじめて2年3カ月になります。
なかなか水が貯まらないのはダムから水が漏れているからだと言われています。
ダム周辺では井戸水が茶色に濁るなど、ダムによる弊害が顕在化してきています。
小豆島の新内海ダムで湛水試験 最高水位に達し越流開始
(産経新聞 2015年3月20日(金)) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150320-00000019-san-l37
湛水試験を実施している香川県小豆島町の新内海ダムの貯水が最高水位(79メートル)に到達した。同県河川港湾課は今後、1日に1メートルのペースで平常時最高水位(70メートル)に下げるための放流を行う。
同ダムは総事業費約185億円で平成22年4月に本体工事が始まった。24年12月に湛水試験のため仮排水ゲートを閉鎖し、平常時最高水位からさらに上の洪水対策容量(約58万トン)をためる最高水位にある開放された水門まで水をためていた。
昨年6月には頂部の水門まであと2・4メートルまでたまったものの梅雨や台風シーズンの洪水対策のために平常時水位までの放水を実施。貯水が再開された11月以降、順調な降雨で18日までのダム周辺の降水量は計約380ミリだった。
湛水試験では越流を24時間以上放置させた後、1日に1メートルずつ水位を下げながら放流設備の稼働状況や基礎岩盤、貯水池の安全性などの点検・観測を実施し、国への報告を経て供用が開始される。
同ダムは堤の高さ43メートル、堤頂部の長さ423メートル、総貯水量は106万トン。供用が始まれば同町は日量2000トンを水道用水として取水する。
事業認定取消訴訟、収用裁決取消訴訟、に不当判決 (内海ダム再開発)
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2014年10月6日、高松地裁・不当判決
内海ダム再開発事業認定取消訴訟、収用裁決取り消し訴訟 判決
両訴訟の判決が高松地方裁判所から13時半に出されました。 事業認定に違法性なし、とする不当判決です。 原告側の主張、証人証言どれも認定庁の根拠を否定するに値しない、という判断でした。 行政側の言い逃れをすべて認めた判決です。
判決骨子 pdf 128kb
判決全文-別紙付 個人情報削除 pdf 4504kb
10月18日、原告団は高齢化(平均年齢が80歳を超える)により控訴審に耐えうる体力に不安があるため、控訴しないことを決めました。
原告団の皆さま、弁護団のみなさま、大変お疲れ様でした。
事業認定取消し訴訟 公正判決を求める署名にご協力を (新内海ダム関係)
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10月6日判決予定に向けて全国からの声を高松地裁へお願いします。
新内海ダム再開発事業=新内海ダム建設事業は「駆け込み着工」でダム事業等検証検討対象事業からはずされ、そのご工事は急ピッチで進行、現在は試験湛水段階にあります。水道水源の一部であった旧内海ダムが新ダムの中に水没して使用不能になるので、利水目的としては既に運用が開始されています。
工事中から井戸水がにごる・異臭がするという障害を起こしています。堤体は完成間もないにもかかわらず壁面のヒビ割れ、漏水が生じています。
この事業は反対地権者に対して土地収用法を適用して地権を収用して進行しています。
反対地権者たちは事業認定取消し訴訟、香川県知事・小豆島町長を被告とした公金支出差し止め訴訟、を構えて同事業が必要性のないダム・寒霞渓の自然と景観を破壊する事業として立証し、違法であること主張してきました。
事業認定取消し訴訟は2014年10月6日が判決予定日となっています。
この裁判を担ってきた「寒霞渓の自然を守る連合会」は、高松地裁にたいして、慎重且つ公正な判決を要請する署名運動を全国にお願いすることにしました。
「寒霞渓の自然を守る連合会」には水源連も公正団体になっていることから、この署名運動への協力を全国の皆さまにお願いする次第です。
添付の「寒霞渓からこんにちわ 四号」をご一読の上、署名用紙に署名いただき、 「寒霞渓の自然を守る連合会」連絡先にお送りいただくことをお願い致します。
みなさま何かとお忙しいところ申し訳ありませんが、ご協力のほど、よろしくお願い致します。
連絡・署名送付先 : 寒霞渓の自然を守る連合会 代表 山西克明
〒761-4433 香川県小豆郡小豆島町神懸通甲1689-2 ℡&fax 0879-82-4634
締切 : 第一次 2014年7月末日 第二次 2014年8月末日
寒霞渓からこんにちわ 四号
内海ダム訴訟 高松地裁へ公正裁判要請所名署名用紙
新内海ダム裁判の記事(2013年9月、12月)
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高松地方裁判所で審理されている新内海ダム(内海ダム再開発)事業認定取消し訴訟の裁判が最終局面を迎えています。
新内海ダム事業認定取消し訴訟は遅れに遅れています。被告・四国地方整備局、参加人・香川県と小豆島町が原告からの求釈明に速やかな対応をしない、準備書面をなかなか出さない、など意識的に訴訟の進行を妨げてきました。訴状を提出したのが2009年6月30日で、既に4年半が経過しています。新内海ダムは2013年10月21日と12月16日に証人尋問をようやく終え、2014年3月末の裁判で結審の予定です。
水源連の遠藤保男は10月21日の証人尋問で利水面の必要性は数字合わせのために捏造されていること、100歩譲ってダム開発を必要とする状況があるとしても既存の吉田ダムの活用で足りることを証言しました。
水源連の嶋津暉之は12月21日の証人尋問で治水面では新内海ダムができても近年最大の洪水である1976年洪水が再来すれば被害を防ぐことができないこと、基本高水流量の計算方法が誤っていてきわめて過大であること、河道流下能力の計算が誤っていて河川改修が必要な区間が計画から落とされていること、費用対効果の計算が誤っていることなどを証言しました。
10月21日の裁判では遠藤のほかに志岐常正氏(京都大学名誉教授)が地質の面で、川村晃生氏(慶応大学名誉教授)が景観の面で証言しました。
12月21日の裁判では嶋津のほかに山西克明氏が原告本人として証言し、これまでの香川県・旧内海町・小豆島町による反論封じの実態、地域社会破壊の実態を告発しました。「全く無駄なダム事業計画によって破壊された地域社会・人間関係をどうすれば直すことができるのか!」と事業推進者にその責任を厳しく迫りました。また、この日には丸山博氏(室蘭工業大学教授)が公共事業論の立場から内海ダム再開発事業の違法性を指摘する意見陳述を行いました。
しんぶん赤旗2013年9月26日、12月12日、18日が裁判の様子を伝えていますので、それらの記事を掲載します。
新内海ダム 曲折経て完成・・・「景観破壊」法廷闘争続く(2013年4月25日)
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新内海ダムはまだ試験湛水の前段階にあるのに、4月24日に竣工式典が行われました。四国新聞に書いてあるように運用は2014年になってからです。
新内海ダムがつくられたことにより、寒霞渓の素晴らしい景観が台無しになってしまいました。
新内海ダム 曲折経て完成・・・「景観破壊」法廷闘争続く(読売新聞香川版 2013年4月25日) http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kagawa/news/20130424-OYT8T01245.htm
(写真)テープカットでダムの完成を祝う関係者(小豆島町神懸通で)
県が建設を進めていた新内海ダム(小豆島町神懸通)が完成し、記念式典が24日、現地で開かれた。国の補助事業への採択から16年。
民主党政権から一時、建設の是非について再検証を求められるなどの曲折を経て、四国で最長の堤防を持つダムが誕生し、浜田知事は「治水、利水に役立つ」と強調した。
一方、「景観が破壊される」などとして建設に反対し、法廷闘争を続ける一部住民は、改めて必要性に疑問を呈した。(小野隆明)
ダムは、別当川の氾濫防止と水源確保を目的に、老朽化した旧内海ダムの下流に建設された。総貯水量は旧ダムの7・5倍の106万トン。堤防(高さ43メートル)の全長は423メートルで、早明浦ダム(高知県)の400メートルを上回り、四国で最長となった。
親水広場を設けるなどの周辺整備も、来年3月までに終わる予定。総事業費は185億円となる見込み。
式典には、地元住民や工事関係者ら約180人が出席。浜田知事は「住民の安全・安心に大きな効果を発揮するだろう」とあいさつし、関係者がテープカットをして祝った。
2009年9月に誕生した民主党政権は、「コンクリートから人へ」をスローガンに全国のダム事業の見直しに着手。
前原誠司・国土交通相(当時)は同年12月、新内海ダムの建設予定地を訪れ、必要かどうかの再検証を真鍋武紀知事(同)に迫った。しかし、県が本体工事の契約を済ませていたことなどから、予定通り進められることになった。
地権者会の大橋四作(しさく)会長(86)は「たびたび洪水被害に悩まされてきただけに、計画通り完成してホッとした。広場の整備が進めば、地域住民にも親しまれるだろう」と話した。
一方、上流の景勝地「寒霞渓(かんかけい)」の景観保護を訴える反対派住民は、事業認定の取り消しや公金支出の差し止めを求めて係争中。
「寒霞渓の自然を守る連合会」代表で原告団長の山西克明さん(74)(小豆島町)は、「ダム見直しの機運が高まったのに、県が建設をやめなかったことに憤りを感じる。自然豊かな小豆島に巨大ダムは必要ないことを、法廷で訴え続けていく」と述べた。
◆新内海ダムをめぐる動き
1984年度 県が予備調査を開始
97年4月 国が補助事業として採択
2006年
4月 付け替え県道工事に着手
09年2月 国が土地収用法の対象事業に認定
6月 反対派住民らが認定取り消しを求めて提訴
12月 前原国土交通相が予定地を視察し、再検証を県に要請
ダム本体工事契約
10年2月 本体工事に着手
3月 再検証対象から外れる
4月 反対派住民らが、事業への公金支出差し止めを求めて提訴
7月 県収用委が未買収の土地の強制収用を認める裁決
9月 反対派が裁決取り消しを求めて提訴
12年9月 本体へのコンクリート打設が終了
12月 試験貯水を開始。旧内海ダムの運用終了
13年4月 本体工事が完了
新内海ダム完成祝う 予備調査から約30年 香川・小豆島(産経新聞香川版 2013.4.25) http://sankei.jp.msn.com/region/news/130425/kgw13042502060000-n1.htm
香川県などが国の補助金を受けて小豆島町の別当川上流で進めていた「新内海ダム」が、予備調査開始から約30年を経て完成し24日、現地で竣功式が行われた。
平成22年に当時の前原誠司国土交通相が、ダム事業の見直し方針を修正し、建設を認めた五つのダムのうちの一つ。国交省によると、本体工事が終了した最初のダムになるという。
式典には、県や町、工事関係者ら約200人が出席。浜田恵造知事は「小豆島は昔から治水と水源の確保に苦労してきた。
ダムの完成で住民の安全・安心の確保に大きな力を発揮することを願う」とあいさつし、塩田幸雄町長は「先の政権交代による逆風の中、関係者の建設への決意と協力で完成し、感謝している」と述べた。
地元の書道家がダム湖の名称「寒霞渓湖」を揮毫(きごう)した記念碑の除幕や県花・県木のオリーブの植樹の後、長さ423メートルあるダム堤の上部でテープカット。渡り初めを行い、万歳三唱して完成を祝った。
新内海ダムの貯水量は旧ダムの7倍超の106万トン。流域の洪水対策と日量2千トンの水道水供給を目的に、別当川総合開発事業の一環として22年2月に本体工事が始まった。
総事業費は約185億円。現在は約1年後の本格運用開始を目指して水をためて問題がないかどうか確認する湛水(たんすい)試験が行われている。
ダムをめぐっては、自然環境を破壊するとして反対運動がおこり、公金支出差し止め訴訟が係争中。
新内海ダム2014年運用へ/県と小豆島町が竣工式(四国新聞2013/04/25)http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/administration/20130425000136
(写真)テープカットしてダムの完成を祝う関係者=香川県小豆島町
香川県と小豆島町が国の補助金を受けて建設を進めていた新内海ダム20+ 件(香川県小豆島町)の本体工事が終了し24日、竣工(しゅんこう)式が行われた。
2010年に当時の前原誠司国土交通相が、ダム事業の見直し方針を修正し、建設を認めた五つのダムのうちの一つ。国交省によると、本体工事が終了した最初のダム20+ 件になるという。本格的な運用は14年5
月の見込み。
貯水量は旧ダムの約7・5倍の106万トン。総事業費は約185億円で、国と県で約88億円ずつ、町が約9億円を負担。10年2月に本体工事に着手した。12年12月から試験湛水(たんすい)や周辺の環境整備などを進めており、13年度中の事業完了を目指している。
式には国や県、町の関係者、地元住民ら約180人が出席。浜田知事は「河川の洪水調整、水の安定供給が図られ、ダム周辺の公園などが地域の憩いの場として親しまれるよう念願している」とあいさつ。記念碑除幕やオリーブの記念植樹の後、テープカットして完成を祝った。
ダムをめぐっては、反対派地権者らが国や県、町などに対し、それぞれ事業認定の取り消しや事業費の返還などを求めて高松地裁で係争中。
反対派住民代表の山西克明さん(74)=同町神懸通=は「住民の意思を無視して行政が行ってきたことを、裁判を通じ資料として後世に残したい」と話している。