水源連:Japan River Keeper Alliance

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増田川ダム建設:中止へ 県方針、安中・高崎市が了承 /群馬

2014年12月27日
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群馬県営の増田川ダムが検証の結果、中止になる見込みです。代替案との費用比較を行った結果によるものですが、このような費用比較で中止の判断がされる例はあまり多くありません。群馬県には倉渕ダムの計画もありますが、これも中止の方向です。群馬県の場合は直轄の八ッ場ダムという巨額のダム事業があるので、土建業界から県営ダム推進の力があまり働いていないことも中止の一要因かもしれません。

(読売新聞群馬版 2014年12月26日) http://www.yomiuri.co.jp/local/gunma/news/20141225-OYTNT50328.html
県営増田川ダム(安中市)建設の是非を巡り、県と安中市、高崎市が協議する第2回会合が25日、県庁で開かれた。会合は2012年2月以来で、県はダム以外の治水、利水対策案が優れると判断した総合評価の案を示した。
県は、治水や利水など目的別に対策案を検討。一定の安全度を確保することを基本とした上で、コストを最重視して評価した。
その結果、治水対策では増田川ダム事業が維持費を含め362億円かかるのに対して、60億円でできる河道の改修案が優位と判断。利水対策でも、26億円かかる同ダムに対して、河道の外側に貯水池を設ける対策は15億円で済むことから、優位と評価した。
県は26日から来年1月26日までパブリックコメントを募集。来年2月頃に第3回会合で原案を決定する。

増田川ダム事業中止へ 群馬県が安中市と高崎市に提示

(産経新聞群馬版 2014年12月26日(金)) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141226-00000016-san-l10
県と安中、高崎両市は25日、国からダム事業の検証対象に指定されている「増田川ダム」(安中市)について、事業継続の是非を判断する第2回「検討の場」を県庁で開いた。
県は、治水や新規利水などを総合的に検証し、「増田川ダムによらない対策案が優れる」との検討結果を両市に提示。両市はこれをおおむね受け入れたことから、増田川ダム事業は中止の方向で進むことが決定的となった。
パブリックコメントを実施した後、正式に中止するかどうか決める。
県によると、治水については、増田川ダムの建設ではなく、コスト面などから「河道改修案」が優位と判断。新規利水についても、河道外に貯水池を設け、河川の流水を導水し貯留する「河道外貯留施設案」が優位と判断した。
増田川ダムは、安中市と富岡市の水道水確保などを目的に計画されたが、平成21年、ダムがなくても需要に対応できると判断した富岡市が撤退を表明。民主党政権下の22年に検証ダムに指定され、県が高崎市も含めて検討の場を設け、建設の是非を議論してきた。

増田川ダム建設:中止へ 県方針、安中・高崎市が了承 /群馬

(毎日新聞群馬版 2014年12月26日)http://mainichi.jp/area/gunma/news/20141226ddlk10010166000c.html
安中市松井田町で予定されていた県営増田川ダムの建設計画が中止される見通しになった。25日に開かれた第2回検討会議で県が安中市と高崎市に建設中止の方針を示し、両市はおおむね了承した。
中止が正式決定されれば、県営ダムとしては倉渕ダム(高崎市)が2010年3月に中止決定されて以来となる。
ダムは増田川の治水や水道用水の確保などを目的に1996年度に事業着手。水道水の需要は減少しており、10年に民主党政権から建設の是非を検証するよう求められていた。
その結果、県は(1)治水対策は増田川下流域の川幅拡幅の方がダム建設より優れている(2)利水対策では貯水池を造る方が優位と判断した。
今後、パブリックコメントを経て来年2月の第3回検討会議で方針を確定し、県公共事業再評価委員会で最終決定する。【吉田勝

企画紹介:セミナー《ウナギの生態を知ろう》

2014年12月27日
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1月15日:セミナー《ウナギの生態を知ろう》

東京海洋大学ホームページより

 ニホンウナギは、マリアナ海溝付近で産卵し孵化した後に台湾・中国・日本などの河口部にシラスウナギとして到来川をのぼって親ウナギに成長するとされています。

私たちがもっともなじみ深い養殖ウナギは、稚魚であるシラスウナギを捕獲して養鰻場で育てられたものです。 

しかし、シラスウナギの漁獲量は1960年代から減少し続けています。

環境省は、2013年2月にニホンウナギを絶滅の恐れのある種に選定、国際自然保護連合(IUCN)は、2014年にニホンウナギを絶滅危機1B類/絶滅危惧種に指定しました。シラスウナギの価格の高騰から、各地の養鰻場もその存続が心配されています。

こんなウナギのまだまだ謎の多い生態について、IUCNによるウナギ属魚類のアセスメントにも参加した気鋭の研究者、海部健三さんからお話を伺います。
 どなたでもお気軽にご参加ください。

■講師:海部 健三(かいふ・けんぞう)農学博士/中央大学法学部助教

■日時:2015年1月15日(木)16時‐18時

■会場:東京海洋大学品川キャンパス 附属図書館 1階スペース

http://www.kaiyodai.ac.jp/info/access/access.html

■参加:無料、予約不要

■主催:海洋マネジメント研究会/協力:東京海洋大学附属図書館

 ■お問い合わせ:川辺みどり(東京海洋大学大学院)
 ☎ 03-5463-0574
kawabe@kaiyodai.ac.jp

 

 

熊本県・荒瀬ダム撤去をダムネーションのプロデューサーが視察しました

2014年12月25日
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(ひと)マット・シュテッカーさん 「ダム撤去映画」をつくった米国人生物学者来日。国内初の大規模撤去工事を進める熊本県の荒瀬ダムを視察し、地元住民とも交流した。「川の再生は、地域の文化や生活の復元にもつながる。世界の人をこの活動に招待したい」と語った。

(朝日新聞2014年12月22日)
川の本来の姿と美しい魚を取り戻すため、ダムをなくそう。
※ 著作権の関係で削除しました。

熊本県・荒瀬ダムの撤去がすすんでいます

2014年12月25日
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「みお筋部」の撤去始まる 八代市の荒瀬ダム
(熊本日日新聞 2014年12月08日)http://kumanichi.com/news/local/main/20141208009.xhtml
「みお筋部」の撤去始まる
(写真)発破による本体底部の撤去作業が始まった荒瀬ダム右岸側の「みお筋部」=八代市 八代市坂本町にある県営荒瀬ダム(藤本発電所)の撤去工事で8日、球磨川本来の流れがあった「みお筋部」の撤去が始まった。
ダム地点でのみお筋は右岸側。この部分の本体底部を撤去すればダムで分断されていた上下流の流れがつながり、アユも遡上[そじょう]できるようになる見込み。
この日はダム本体下流側底部の一部(横30メートル、縦4メートル)を発破。使った爆薬は30・1キロで直径約5センチの穴92カ所に詰めた。午後2時半、「ドン」という爆破音と共に煙が上がりシートが飛び散った。
発破の結果や爆薬の量について、担当者は「コンクリート片はほとんど飛び散っておらず、ひびの入り方も想定通り」と話した。
来年3月までに15回ほどの発破でみお筋部分を撤去する予定で、コンクリート片約1万立方メートルは発電所につながっていた導水トンネルに埋め戻す。
荒瀬ダム撤去は本格的なダムとしては全国初のケースで2012年9月に着工。工期は17年度までの6年間を予定している。(樋口琢郎)

事業認定不服審査請求 弁明書への反論書を提出しました。石木ダム関係

2014年12月18日
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2014年12月15日、39名(当日時点)連名で反論書を国交省に提出

昨年10月7日、共有地権者有志を中心に、遠藤とともに90名が石木ダム事業認定不服審査請求を行いました。石木ダム建設絶対反対同盟のみなさんもこれにあわせて、審査請求を行いました。
その意見書に対して、2014年5月29日に事業認定庁・九州地方整備局から弁明書が審査庁(国交交通大臣)に提出され、審査庁(担当部署:国土交通省総合政策局総務課土地収用管理室)を経て8月18日付で私たちに発送されました。

高橋比呂志さんから多大な協力をいただいて、弁明書への反論書を作成し、39名が共有する形で12月15日付で審査庁担当部署に送付しました。
「知事との覚え書き無視」「官製市民団体」に象徴される事業進行過程の不当性、13世帯の失われる利益の評価が全くなされていない、治水・利水両面に渡って石木ダムは不必要、・・・・などを丁寧に説明し、「事業認定取り消し」が当然であることを述べました。
年が明けてから開示される予定の情報等に基づく補足意見を追加提出する予定です。

反論書は内容が多くなったので2部構成としました。
その主な内容を下に記します。

 第1 事業認定審査以前の問題
   1 審査請求人の主張
   2 受益予定住民から事業実施の要望がないことについて
   3 国土交通大臣から長崎県への通知が無視されていることについて
   4 1972年7月29日締結の覚書の存在=起業者・長崎県に重大な約束違反
   5 認定庁への質問
 第2 認定庁による検証が行われていない(総論)
   1 審査請求人の主張
   2 認定庁の弁明
   3 認定庁の弁明が誤りである理由
   4 認定庁への質問・要請
 第3 治水目的
   1 1時間降雨量138mmは700年から800年に1回しか起きない
   2 山道橋には1/30までの洪水しかたどり着かない→石木ダムが働くときはない
   3 1990年7月洪水関係
   4 治水対策全般
   5 川棚川下流域に必要な治水対策は石木ダムを必要としない
   6 社整審資料「事業の概要」34 ページ記載事項の大きな問題
   7 川棚川の山道橋下流域で必要な治水対策
   8 治水に関するまとめ

第4 利水目的
1 現状は水不足なのか?
2 生活用原単位
3 業務営業用水
4 工場用水
5 その他用水量
6 用途別予測に関するまとめ
7 水需要の算定方法
8 漏水対策
9 保有水源
10 供給力不足
11 「水道施設設計指針 2012」
12 有収水量
13 有収率
14 負荷率
15 安定供給の確保の観点
16 事業を遂行する充分な意思と能力
17 事業認定の適法性判断の基準時
18 利水のまとめ
第5 流水の正常な機能の維持
1 認定庁の弁明
2 認定庁の弁明の誤り
第6 環境
1 環境配慮の手法
2 カエル類
3 チョウ類
4 トンボ類
5 鳥類
6 ヤマトシマドジョウ
7 ゲンジボタル
8 環境のまとめ
第7 緊急性要件(4号要件)
1 審査請求人の主張
2 認定庁の弁明
3 認定庁の弁明が誤りである理由
第8 手続上の瑕疵

これからの進行

審査庁は反論書を認定庁・九州地方整備局に送付し、再弁明書の提出を促します。
認定庁がそれに応じれば、認定庁を通じて再弁明書が私たちに届きます。
意見陳述を希望している人には意見陳述の機会が設定されます。
その陳述内容も認定庁・九州地方整備局に送付されます。
これらのやりとりがどこまで続くかは審査庁の判断になります。

その判断に基づき、審査庁はこの案件を公害等調整委員会に送付して意見を聞いてから最終判断を下します。

石木ダム事業とはなんぞや、を正確に審査庁が把握した上で判断を下すことができるように、きちんとした情報を提供していくことが大切です。

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