水源連:Japan River Keeper Alliance

水源開発問題全国連絡会は、ダム建設などと闘う全国の仲間たちのネットワークです

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パタゴニアが助成金申請団体を募集

2015年10月21日
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パタゴニアが助成金申請団体を募集

水源連はパタゴニア助成のお世話になっています。

皆さんの団体でも検討されることをおすすめします。
先ずは、下記URLをご覧下さい。

http://www.geoc.jp/rashinban/event_detail_32932.html

分からないことがあれば、

パタゴニア環境プログラム
0467-33-5306
に電話を入れると、丁寧に教えてもらえますよ。

城原川ダムに関する検証主体(九州地方整備局)の見解への反論

佐賀県の直轄ダム「城原川ダム」は現在、検証作業が行われており、検証主体が示す治水対策案について5月19日~6月17日に意見募集(パブリックコメント)が行われました。

水源連も意見書を提出しました。https://suigenren.jp/news/2015/06/15/7423/

要点はつぎのとおりです。

① 城原川の治水対策案はその基本的前提を根本から見直す必要がある。すなわち、治水計画の目標流量540㎥/秒が過大、河道目標流量(将来の流下能力)330㎥/秒が過小であるので、適正な値に是正することが必要である。さらに、城原川の伝統的な治水対策「野越」の治水効果を正しく評価すれは、城原川ダム無しで必要な治水安全度を十分に確保することが可能である。

② 治水対策案⑨「遊水地(地役権方式)+河道の掘削+部分的に低い堤防の存置」は、城原川の伝統的な治水対策「野越」も入れた案であるが、治水計画の基本的前提が誤っているため、超巨額の費用が必要となっている。基本的前提の誤りを正せば、野越が城原川ダムに代わる有効な治水対策になる。


③ 城原川ダムを流水型ダム(穴あきダム)として計画されようとしているが、流水型ダムは、大洪水時には閉塞して洪水調節機能を喪失する危険性があり、また、河川環境に多大な影響を与えるものであるので、建設してはならない。

しかし、9月1日の[検討の場]で示された検証主体の見解では上記の意見にはほとんど答えていません。

そこで、水源連は下記の反論を「城原川を考える会」に送付しました。

城原川ダムに関する九州地方整備局の見解に対する反論 (287KB)

再反論の図1~4 (409KB)

資料1 国交省の治水対策案(678KB)

資料2 城原川改修計画書(佐賀県)(4591KB)

那珂川水系河川整備計画原案に対する意見の提出について

2015年9月23日
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那珂川水系河川整備計画原案に対する意見の提出について    水源連事務局より

 

那珂川水系河川整備計画原案に対する意見募集が9月29日(火)まで行われています。
栃木県と茨城県を流れる那珂川ですが、
今回の河川整備計画は、百害あって一利なしの霞ケ浦導水事業を位置づけようとしており、
これに対して反対の意思を表明しておくことが必要だと考えております。
といっても、この種のパブリックコメントは聴き置くだけで終わってしまい、虚しいところがありますが、
それでも、反対の意思を示しておくべきだと考え、意見書の記載例を作成しました。
那珂川水系河川整備計画原案への意見の記載例

意見書の別紙 図1~3

霞ケ浦導水事業の問題点を簡単に整理したものです。

できれば、この意見書記載例を参考にして、多くの方が那珂川水系河川整備計画原案に対する意見を出していただけれはと思います。
もちろん、もっとシンプルなご意見でも結構です。
よろしくお願いいたします。
意見募集の要領は次のとおりです。
関東地方整備局のHP 「那珂川水系河川整備計画(原案)」に対する意見募集の実施について http://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000257.html
意見募集について http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000629876.pdf
那珂川水系河川整備計画原案 http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000629879.pdf
意見提出様式(ワード) 意見書の様式

意見募集期間

 平成27年8月31日(月)~平成27年9月29日(火) 18:00必着

  (郵送の場合は当日消印まで有効)

 提出方法

  意見は、別添意見提出様式に記人するか、下記①から⑥を記入したものを郵送、ファクシミリ、電子メールのいずれかの方法で提出。

  ①氏名 ②住所(都道府県・市区町村) ③電話番号又はメールアドレス ①年代(20歳未満、20代、30代、40代、50代、60歳以上 ⑤性別

  ⑥意見 (「那珂川水系河川整備計画(原案)」の該当箇所(章、頁)を記入の上、意見を記入)

 提出先

  ○郵送の場合  〒330-9724埼玉県さいたま市中央区新都心2-1 国土交通省関東地方整備局 河川部河川計画課 「那珂川水系河川整備計画(原案)」意見募集 事務局 宛

  ○ファクシミリの場合  048-600-1378

  〇電子メールの場合  wlmailhtml:ktr-naka-plan@ktr.mlit.go.jp<ktr-naka-plan@ktr.mlit.go.jp  件名に「那珂川水系河川整備計画(原案)」意見募集 事務局宛と明記。

 

 

伊賀市でのシンポジウム及び水源連総会のご案内

今年の水源連総会は三重県伊賀市での「シンポジウム 美しい水を活かす伊賀の将来設計」の開催に合わせて 川上ダム問題に焦点をあてながら、下記のとおり、開催いたします。

添付のシンポジウムのチラシ1(10月31日)全国集会チラシ2参加費および申込み方法第22回総会参加申込書をご覧ください。

是非、ご参加ください。

☆ 10月31日(土)
シンポジウム 「美しい水を活かそう!伊賀の将来設計 ~未来のための選択」
水源連関係者は12時50分に近鉄青山町駅前集合(マイクロバス移動) 現地へのアクセスは添付のチラシ、参加費および申し込み方法をご参照ください。

シンポジウム 「美しい水を活かそう!伊賀の将来設計 ~未来のための選択」
日時 10月31日(土) 午後1時30分~5時 (開場 午後1時)

場所 伊賀市青山福祉センター 教養娯楽室(300席)

主催 :シンポジウム「美しい水を活かそう!伊賀の将来設計」実行委員会 協賛 :パタゴニア日本支社 参加費:500円

《プログラム》
【講演】
嘉田由紀子(前滋賀県知事)

今本 博健(京都大学名誉教授)

嶋津 暉之(水源開発問題全国連絡会共同代表)

【パネル討論「美しい水を活かす伊賀の将来設計~未来のための選択」】

同会場内別室で懇親会、その後宿泊先(ルートイン名張)へ移動

☆ 11月1日(日) 現地見学会と水源連総会
〇 現地見学会 午前8時30分~ 宿舎からマイクロバスで移動、川上ダム予定地へ。
〇 水源連総会 午前11時~午後3時 青山福祉センター教養娯楽室
※ 終了後マイクロバスで近鉄青山町駅まで移動し解散予定です。

行政がダムを中止するときの理由(倉渕ダム、増田川ダム、北川ダム、槇尾川ダム)

8月24日の国交省「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」が群馬県の倉渕ダム、増田川ダム、岩手県の津付ダムの中止、山口県の大河内川ダムの推進を容認しました。

これらの検証結果の資料が国交省のHPに掲載されました。http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/dai34kai/index.html
議事要旨はhttp://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/dai34kai/dai34kai_gijiyousi.pdfです。

群馬県の倉渕ダム、増田川ダムについて中止の理由を見ると、次の通りでした。

群馬県の倉渕ダム
① 治水
烏川の治水安全度は計画では1/50だが、当面は1/35とする。
② 高崎市の水道用水21000㎥/日の確保
高崎市の水道水源に群馬用水の余剰水利権を転用する(H23.8水利権許可)。
③ 流水の正常な機能の維持
水田面積の減少で流況が改善されてきている。

群馬県の増田川ダム
① 治水
碓氷川の治水安全度を1/25とする。
ダム計画は1/100で策定されているが、1/25とすると、河道改修案が60億円で、ダム+河道改修案343億円に対して事業費が安上がりになる。
② 安中市の水道用水5000㎥/日の確保
事業費はダム案26億円に対して、河道外貯留施設案 14億円である。この新規利水対策の実施は鋭意努力する。
③ 流水の正常な機能の維持
ダム案が優位であるが、当面は補給施設の整備は行わないものとする。

以上のように、ダムを中止する場合は、ダム推進の場合は全く異なり、行政の建前から見て不十分であっても、ダム中止で差支えないとしています。
倉淵ダムの烏川の治水基準点「君が代橋」は群馬県で最大の都市・高崎市の市街地の近傍にありますが、治水安全度は1/35でOKとしています。
増田川ダムの碓氷川も、君が代橋の直下で烏川に合流する支川ですが、その治水安全度を1/25でOKとしています。

長崎県の石木ダムは、人口4000人の川棚川下流部の治水安全度を1/100としているために必要とされています。
実際は1/100でも石木ダムは不要ですが、それはともかく、これと倉渕ダムや増田川ダムの中止理由と比べると、ダム行政がいかに恣意的なものであるかがよくわかります。

滋賀県の北川ダム、大阪府の槇尾川ダムも下記のとおり、治水安全度の見直しによって中止の判断がされました。

滋賀県の北川ダム

2011年9月に滋賀県が凍結を決定した北川ダム(安曇川)に関しては、河川整備基本方針の基本高水流量は3,200㎥/秒(常安橋地点)ですが、河川整備計画の目標流量は2,100㎥/秒に下げ、それにより、北川ダムを凍結(事実上中止)に導きました。

治水安全度は基本方針が1/100(100年に1回)、整備計画が1/30です。

大阪府の槇尾川ダム

2011年2月に大阪府が中止を決定した槇尾川ダムに関して槇尾川の河川整備計画が次のように策定されました。

「槇尾川は、従来は将来の治水目標は「時間雨量80ミリ」対応、当面の目標は「時間雨量50ミリ」対応としていたが、今後20~30年の目標としては「時間雨量65ミリ」対応に設定し、治水施設は「時間雨量65ミリ」で「床上浸水以上」が発生しないよう整備を進める。」

大阪府の河川の場合は時間50ミリ、65ミリ、80ミリがそれぞれ、治水安全度1/10、1/30、1/100に対応しています。槇尾川ダムは本体工事着工済みでしたが、20~30年間のスパンでは必要性がないとして中止の判断がされました。

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