水源連:Japan River Keeper Alliance

水源開発問題全国連絡会は、ダム建設などと闘う全国の仲間たちのネットワークです

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事業認定取消訴訟不当判決糾弾 東京集会

関係省管轄部署への要請と院内集会へ是非どうぞ!

石木第一審判決は行政側の言い分を丸ごと認めた不当判決です。

認定者の裁量権を大前提にして、全くあり得ない水需要予測などを追認した判決です。
この判決を拠り所にして、長崎県と佐世保市が13世帯を力で排除する収用手続きを進める恐れが高くなりました。
現地居住者原告である皆さんは、「事業認定は事実を捻じ曲げている。石木ダム事業には必要性がない。控訴して闘う。こんなダム事業に生活の場を明け渡すことはできない。」と決意を新たにしています。
7月18日は、原告の皆さんと弁護団が協力して、石木ダムは不要であることを関係省各部署と国会議員に明らかにし、石木ダム中止への舵切を求める東京行動です。
第1部は国交省と厚労省への要請、第2部は院内集会です。
1部、2部とも、石木ダム中止に向け、皆様からの力強いご支援をお願いいたします。

 石木ダム事業認定取消訴訟不当判決を受けての東京行動

要請内容、討議事項、院内集会の詳細は、http://suigenren.jp/news/2018/07/02/10800/#a071

日 時 2018年7月18日(水)13:00~18:00
場 所 衆議院第二議員会館 地下1階 第1 会議室
内 容 ◎ 関係省庁要請 12:30 より衆議院第二議員会館1 階ロビーで入館票を配布
13:00~ 国土交通省 土地収用管理室
14:00~ 国土交通省 治水課・補助ダム担当
14:30~ 厚生労働省 水道課・補助事業担当
◎ 院内集会 ここから参加の方には15:30 より衆議院第二議員会館1 階ロビーで入館票配布
16:00~ 原告団・弁護団から報告
国会議員との意見交換
集会宣言

なお、この東京行動は「公共事業チェック議員の会」のご協力をいただいております。

連絡先 公共事業改革市民会議 事務局
遠藤保男 090-8682-8610 mizumondai@xvh.biglobe.ne.jp

20180718東京行動案内チラシ 

 

治水の教訓/土地の歴史を共有せねば(神戸新聞社説)

2018年7月12日
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今回の西日本豪雨はすさまじい水害でした。NHKニュース7月11日 22時57分は、今回の記録的な豪雨で、これまでに全国で175人が死亡し、62人の安否が不明であると報じています。
そして、きわめて多くの方が避難所での生活を余儀なくされ、生活再建に苦悩しています。また、断水により、日常生活に支障をきたしている地区が数多くあります。

今回の記録的な豪雨で浮き彫りになったことはダムが肝心の時に役に立たないことであり、もう一つは、住んでいる土地の安全性の問題です。
後者の問題を指摘する神戸新聞の社説を掲載します。

この点であらためて注目すべきは滋賀県の流域治水推進条例です。2014年3月に当時の嘉田由紀子滋賀県知事がつくりました。
「氾濫の危険のあるところに極力住まないようにする、住むならばそれなりの対応策をとること」を具現化した条例です。
しかし、残念ながら、その後、滋賀県のほかに流域治水推進条例を制定する自治体は出てきていません。また、国土交通省もそのような動きがありません。

治水の教訓/土地の歴史を共有せねば
(神戸新聞2018/07/1)2https://www.kobe-np.co.jp/column/shasetsu/201807/0011437332.shtml

西日本豪雨は九州から東海まで広範囲にわたって災害をもたらした。温暖化による気候変動で、河川の氾濫や大規模な土砂崩れがどこにでも起こりうることを痛感させられた。
ただ、甚大な被害を受けた場所には、過去にも水害に襲われていた所も少なくない。住んでいる土地ではどういう災害が起きやすいかを知り、命を守るための備えを強化したい。
岡山県倉敷市真備町地区では高梁川の支流の堤防が決壊した。地区の3割に当たる1200ヘクタールが浸水し、家屋にいた高齢者ら40人以上が犠牲となった。
同地区は1972年にも洪水被害を経験している。市は浸水域を示すハザードマップを各世帯に配布し、氾濫を防ぐために支流の合流地点を変える工事が秋に始まる予定だった。
そうした地区の特性が、住民に十分伝わっていたのか疑問だ。決壊の危険性が十分に認識されていれば、避難を早め多くの命が救われた可能性がある。
広島市では山裾の住宅団地が土石流に襲われた。4年前にも別の山裾で大規模な土砂災害があり、何度も土石流が重なった上に住宅が造成されたことが明らかになっていた。
同様の危険性がある急斜面の住宅団地が市内に多数あり、対策の必要性が指摘されていた。今回の現場に教訓が生かされていたのか、検証が必要だ。
家を建ててはいけない所という伝承が、開発の中で消える。災害の歴史を伝える地名が市町村合併などで変わってしまう。
土地の評価が下がるからと、過去の災害情報は積極的に公表されてこなかった。結果、水害の危険性が高い場所に建てられた病院や学校も珍しくない。経済成長の中で、先人の教訓が日本中で軽んじられてきたことも省みるべきだ。
今回の水害では、ダムの放流や流木で被害が拡大した例も多く見られる。土砂が蓄積してダムの貯水力が失われていることや、人工林が荒廃しているといった上流の実態も、下流の住民の命にかかわる情報だ。
総合的な治水を進めるために歴史と教訓を地域全体で共有し、災害に強い地域づくりに生かしていかねばならない。

ダム放流急増、伝わったか 愛媛・西予、2キロ下流で5人犠牲

2018年7月11日
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ダム放流急増の問題を取り上げた朝日新聞の記事を掲載します。
京都大教授が、「ダムがなければもっと大量の水が下流に流れ、大きな被害が出ていたのは間違いない」と語っていますが、冗談ではありません。
ダムの下流はダムによる洪水調節効果があることを前提にして河道の設計がされているのですから、ダムが調節機能を失えば、直ちに氾濫の危険が生じます。
当てにならないダムの効果を見込んだ治水計画そのものが問題なのです。

(時時刻刻)ダム放流急増、伝わったか 愛媛・西予、2キロ下流で5人犠牲

(朝日新聞2018年7月11日05時00分)https://digital.asahi.com/articles/DA3S13579517.html?iref=pc_ss_date

(写真)大雨時に放水された野村ダム(手前)。下流には5人が犠牲になった市街地(奥)が広がる=9日、愛媛県西予市野村町、本社ヘリから、日吉健吾撮影

 西日本豪雨の影響で、愛媛県西予(せいよ)市野村町では浸水被害で5人が死亡した。上流のダムでは、下流に流される水が90分間で約4倍に増えていた。国土交通省は10日、住民への周知は適切だったとして当時の対応を明らかにしたが、同様のリスクは各地に潜んでいる。▼1面参照
■朝5時すぎ周知開始、約2時間後浸水
大雨が続く7日朝、西予市野村町を流れる肱(ひじ)川の水かさが、一気に増えた。水流が堤防を越え、約650戸が浸水。住民5人が命を落とした。当時の様子を住民はこう表現する。
「津波が襲ってくるようだった」
その直前、約2キロ上流にある多目的の野村ダム(高さ60メートル、長さ300メートル)の放流量が急増していた。
国土交通省四国地方整備局によると午前6時20分にダムは満水になりかけていた。当時、毎秒439立方メートルを放流していたが、上流から1279立方メートルが流れ込み、あふれる危険が高まっていた。放流量を増やし、午前7時50分には4倍の1797立方メートルに達した。流入量は10分前に、過去最高の2・4倍にあたる約1940立方メートルまで増えていた。
流入量まで放流量を増やす措置は「異常洪水時防災操作」という。
西予市によると、整備局からこの操作を始める見込みを最初に伝えられたのは7日未明のこと。避難情報の検討をした後、午前5時10分に防災行政無線で住民に避難指示を周知した。
「川の増水により危険ですので避難して下さい」
午前5時15分には、野村ダム管理所の11カ所の警報局が順に放水を知らせるサイレンを響かせた。
ただ、住民の女性(60)は「いつもなら空襲警報のようなサイレンの音がするのに、今回は全く聞こえなかった」と証言する。雨音が強く、避難指示は家庭にある防災無線で知った。
西予市は消防団に頼み、避難指示と同時に川の近くの家を戸別に回った。亡くなった82歳と74歳の夫婦の家にも訪ねていたという。
西予市危機管理課の垣内俊樹課長は「ダムの放流量を増やしたことや、観測史上1位の雨量だったことが、広域の浸水につながったとみられる」と話す。
今回の対応について、整備局河川管理課は「河川法に定められた操作規則に基づいて対応した」と説明する。国交省によると、豪雨に備えて3日前の4日からダムの水位を下げ、雨水を貯留できる量を350万立方メートルから600万立方メートルまで増やした。豪雨が降り始めた後は満水近くになるまで放流量を抑えたという。担当者は「雨が強まってからも河川の水位を上げないことで、住民が避難する時間を稼げた」と説明する。
石井啓一国交相は10日の会見で「西予市に対して数次にわたって情報提供を行うとともに住民への周知を行った」と述べ、適切な対応だったとの認識を示した。
(高木智也、大川洋輔、岡戸佑樹)
■「ダムなければ被害拡大」「備える訓練大切」
放流急増後、浸水被害が起きた例は珍しくない。今回の豪雨でも、京都市の観光地・嵐山で上流にある日吉ダムが6日午前7時に満水に近づき、流入量まで放流量を増やした後、夜になって下流の桂川左岸の道路が一部冠水した。
補償をめぐる訴訟に発展した事例もある。
1997年の台風19号で、当時の宮崎県北川町(現延岡市)などの約700世帯が浸水、1人が死亡した。上流の北川ダム(大分県佐伯市)では、異常洪水時防災操作をして放水量を増やした。住民らは管理する大分県に損害賠償を求めて提訴した。しかし、大分地裁は2002年の判決で「雨量の急激な増加は予見できず、管理上のミスとはいえない」などと訴えを退けた。
京都大防災研究所の中北英一教授(水文気象学)は、「上流からの流れをダムで調整し、下流に流しているので、ダムがなければもっと大量の水が下流に流れ、大きな被害が出ていたのは間違いない」と話す。
北海道大学大学院の山田朋人(ともひと)准教授(河川工学)は「堤防や遊水池の整備などの複合的な対策のほか、ダム関係者と地域の人との水害に備える訓練も大切になってくる」と指摘する。
(岡田匠、村上潤治)

石木ダム、不当判決

2018年7月10日
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長崎地裁、行政の裁量権ほぼ無限大に許容

2018年7月9日、長崎地方裁判所は石木ダム事業認定取消訴訟の判決を言い渡しました。

被告・行政サイドの言い分を100%以上認めた、棄却判決でした。

134ぺーじにおよぶ判決書面は下記をクリック願います。

石木第一審

この判決文を皆さんにしっかり読んでいただきたく思います。

行政側の言い分を丸ごと認めています。

このような司法の判断、行政側の言い分=裁量権の範囲 これに歯止めをかけなければなりません、

13世帯の皆さんは、「こんなでたらめな判決を認めることはできない。たとえ、行政代執行されようとも私たちは住み続ける」と言明しています。

敗訴判決ではありましたが、石木ダムは全く必要性がないことは自明の理。
無駄な公共事業による人格権侵害を許さない闘い、さらなる支援強化を皆様にお願いいたします。

この判決を受けての、弁護団。原告団、支援団体連名の180709敗訴判決に対する声明案をご一読願います。

 

 

肝心な時に役立たないダム( 野村ダム、鹿野川ダム、日吉ダムの流入量と放流量のグラフ)

2018年7月9日
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西日本における記録的な豪雨による被害はすさまじく、多くの方の生活を奪ってしまいました。7月9日午前0時半現在、全国で88人が死亡し、4人が意識不明の重体、58人の安否が不明となっています(NHKニュース)。
なんとも痛ましいことです。
今回の記録的豪雨で、愛媛県・肱川の国土交通省の鹿野川ダムと野村ダム、京都府・桂川の水資源機構の日吉ダムが満水になり、洪水調節機能を失ってしまいました。
これらのダムの運用データをネットで見ることができますので、3ダムについて流入量と放流量のグラフを描いてみました。
下図のとおりです。
鹿野川ダムと野村ダムが洪水調節を行えたのは、流入量が急増してから5~6時間だけのことであって、あとは洪水調節機能を全く失ってしまいました。
日吉ダムは第一波の洪水に対しては洪水調節を行えましたが、第二波の洪水に対しては無力でした。
下図を見ると、想定外の雨に対してダムというものがいかに無力であるかがよくわかります。
肝心な時に役立たないダムに依存する治水計画と決別すべきです。

なお、各ダムの諸元は次の通りです。

日吉ダム  総貯水容量6,600万㎥、洪水調節容量4,200万㎥、集水面積290㎢
野村ダム  総貯水容量1,600万㎥、洪水調節容量350万㎥、集水面積168㎢
鹿野川ダム 総貯水容量4,820万㎥、洪水調節容量1,650万㎥、集水面積513㎢

(ダム流入量・放流量の出典:リアルタイムダム諸量一覧表)

 

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