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国土交通省の成瀬ダム 事業費が1530億円から2230億円へと、700億円も増額

2021年6月6日
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国土交通省が秋田県東成瀬村に建設中の成瀬ダムは工期延長と事業費増額がされることになりました。工期が2024年度から2026年度に延長され、事業費が1530億円から2230億円へと、700億円も増額さされることになりました。

そのニュースを掲載します。

完成予定まであと4年というところで、700億円も増額するのですから、ダム事業者はやりたい放題という感じがします。

  

国が建設進める成瀬ダム コスト掛かり増しに 佐竹知事「安全のためやむを得ない」秋田・東成瀬村

(秋田テレビ 2021/6/3(木) 19:0) https://news.yahoo.co.jp/articles/33d78062cac47420fab195879b9d93d9c23b056f

(映像)

国が秋田県東成瀬村に建設中の成瀬ダムの工事現場に3日佐竹知事が訪れ、工期の延長と整備費用の増額が検討されている現状について「安全のためやむを得ない」との見解を示した。

国土交通省が秋田県東成瀬村に建設を進める多目的ダム・成瀬ダムは、当初総事業費が1530億円で2024年度に完成する予定だった。現場では掘削が進められてきましたが、ダムの上流に岩盤の強度が弱い地層が見つかり、安全確保に向けコンクリートに置き換える対策工事が必要になった。

また必要な資材の価格や人件費の単価が上昇していることを理由に、国は工期は2年延長した2026年度まで。

総事業費は700億円追加した約2230億円に変更する案を秋田県などに提案し、意見を求めている。

佐竹知事は3日建設現場を訪れ、職員から新しい工事が必要になった理由などについて説明を受けた。佐竹知事は「費用増額はやむを得ない。安全性を損ねない程度に最大限のコスト縮減してほしい」と話した。

秋田県は、計画の変更案を6月議会に示す方針で、事業費の追加分700億円のうち約133億円を負担する見込み。

球磨川治水、整備方針見直しへ 九地整、ダム建設手続き始まる

2021年6月4日
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九州地方整備局が、球磨川の河川整備基本方針を見直し、未策定の河川整備計画を作る見解を示しました。その記事を掲載します。

1997年の河川法改正で、河川整備に関する計画は2段構えで策定されるようになりました。

河川整備の長期的な目標を定める河川整備基本方針と、今後20~30年間の河川整備の具体的な内容を定める河川整備計画です。前者が後者が上位計画であり、ダム計画を具体的に定めるのは後者の河川整備計画です。

河川整備基本方針はダム名は明記しませんが、2007年に策定された球磨川水系河川整備基本方針は、基本高水流量(1/80の想定洪水流量)を人吉地点で7000㎥/秒とし、そのうち、川辺川ダムと既設の市房ダムで3000㎥/秒を調節し(そのうち、約2600㎥/秒は川辺川ダム)、河道で対応する計画流量(計画高水流量)を残りの4000㎥/秒としました。

それに対して、川辺川ダム計画に反対する私たちは、基本高水流量7000㎥/秒が過大であり、一方、計画高水流量4000㎥/秒が過小であり、それらを見直せば、川辺川ダムは不要であると主張しました。

球磨川水系河川整備基本方針は策定されたものの、川辺川ダム計画に反対する地元の声は大きく、結局、その後、球磨川水系河川整備計画は未策定のまま、推移してきました。

 

下記の記事は九州地方整備局が2020年7月豪雨を受けて、球磨川水系河川整備基本方針を策定し直して、川辺川ダムを含む河川整備計画を策定する動きを伝えるものです。

球磨川流域における2020年7月豪雨の雨の降り方は球磨川治水計画の従来の考え方を大きく超えるものでした。何しろ、川辺川流域よりも、球磨川中下流部の支川(山田川、万江川、小川、…)の流域における雨の降り方が凄まじく、当時、川辺川ダムが仮にあっても、その効果は極めて限られていたと考えられるからです。

しかし、川辺川ダムの推進勢力は昨年7月豪雨を絶好のチャンスとして、球磨川の河川整備基本方針を見直して、川辺川ダム推進のための河川整備計画をつくろうと画策しています。

 

球磨川治水、整備方針見直しへ 九地整、ダム建設手続き始まる

(熊本日日新聞2021/6/3(木) 14:03)https://news.yahoo.co.jp/articles/c9d719099b2418cc5c412971f2c2817165dc9443

国土交通省九州地方整備局は2日の流域治水協議会で、球磨川の河川整備基本方針を見直し、未策定の河川整備計画を作る方針を説明した。これで、支流・川辺川への流水型ダム建設を法的に位置付ける手続きが始まることになる。  基本方針は、河川法に基づき、水系ごとに長期的な河川整備の目標を明記する。洪水対策の目標とする基本高水のピーク流量を設定。ダムなど洪水調節施設でカットする流量や、河道に流す量を盛り込む。

2007年に策定された現在の基本方針は、1953~2005年の降雨データを基に基本高水を設定。人吉地点は毎秒7千トンで、昨年7月豪雨の推定ピーク流量の毎秒約7900トンを下回っている。  2日の協議会後、同局は基本高水の引き上げに言及。基本高水を大きく設定すると洪水調節施設も高い能力が必要となり、中核となる流水型ダムの規模や貯水量も大きくなる可能性がある。

球磨川は、ダムに頼らない治水策の議論がまとまらず、全国に109ある1級水系の中で唯一、整備計画が策定されていない河川だ。国の社会資本整備審議会の意見を聞いて決める基本方針とは異なり、整備計画の策定時には必要に応じて住民意見を反映させることが求められている。

整備計画には、ダムや遊水地など具体的な洪水調節施設の場所や機能が明記される。住民意見をどのような方法で取り入れるのか。今後の進め方が注目される。(太路秀紀)

熊本豪雨の堆積土砂、撤去完了 県管理の123河川、過去最大規模115万トン

2021年6月3日
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熊本県は6月1日、昨年7月の豪雨で県管理の123河川に堆積した土砂約115万立方メートルの撤去が完了したと発表しました。その記事とニュースを掲載します。

熊本県の発表内容はhttps://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/life/88958_151765_misc.pdf です。

球磨川の国管理区間と権限代行9河川については

第5回球磨川流域治水協議会 説明資料 令和3年6月2日 国土交通省 九州地方整備局 の3~4ページに

http://www.qsr.mlit.go.jp/yatusiro/site_files/file/bousai/gouukensho/ryuikitisui/210602shiryou1_1.pdf

○出水期前までに掘削を予定していた70万m3の掘削を、令和3年5月末までに完了。引き続き、堆積土砂の掘削を推進。

〇権限代行9河川については、令和3年5月末までに約20万m3の土砂掘削を完了。

と書かれています。

しかし、球磨川とその支川について長年の土砂堆積による河床上昇への対策はまだまだこれからです。

川辺川ダムを建設することよりも、球磨川とその支川の河床掘削を十分に行うことの方がはるかに重要であると思います。

 

 熊本豪雨の堆積土砂、撤去完了 県管理の123河川、過去最大規模115万トン

(熊本日日新聞2021/06/02 07:20)https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E7%86%8A%E6%9C%AC%E8%B1%AA%E9%9B%A8%E3%81%AE%E5%A0%86%E7%A9%8D%E5%9C%9F%E7%A0%82-%E6%92%A4%E5%8E%BB%E5%AE%8C%E4%BA%86-%E7%9C%8C%E7%AE%A1%E7%90%86%E3%81%AE%EF%BC%91%EF%BC%92%EF%BC%93%E6%B2%B3%E5%B7%9D-%E9%81%8E%E5%8E%BB%E6%9C%80%E5%A4%A7%E8%A6%8F%E6%A8%A1%EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%95%E4%B8%87%E3%83%88%E3%83%B3/ar-AAKBYwy?ocid=BingNewsSearch

 堆積土砂を撤去する前の3月中旬の芦北町の吉尾川(県提供)

堆積土砂の撤去を終えた5月下旬の芦北町の吉尾川(県提供)

熊本県は1日、昨年7月の豪雨で県管理の123河川に堆積した土砂約115万立方メートルの撤去が完了したと発表した。県内災害の土砂撤去量としては「過去最大規模」で、豪雨前の河川の流下能力をおおむね回復したことになる。

堆積土砂の撤去は、蒲島郁夫知事が昨年秋に開いた球磨川流域の意見聴取会で要望が相次いだことも受け、「出水期までに完了する」と明言していた。

県によると、全体の8割に当たる約94万立方メートルが球磨川流域など県南地域に集中した。市町村別では、相良村の18万3千立方メートルが最も多く、次いで山江村16万3千立方メートル、人吉市15万6千立方メートルなど。国が復旧を代行している県管理9河川(球磨村7、八代市1、芦北町1)は集計に含んでいない。

撤去した土砂は民間の処分場に加え、最大30万立方メートルを受け入れられる公有地などの仮置き場で保管。仮置き分は宅地かさ上げなど今後の公共事業に活用する。

撤去作業は昨年11月に本格化し順調に進んでいたが、5月15日に平年より20日早く県内が梅雨入りし、影響が懸念されていた。県河川課は「もともと前倒しで作業を進めていたため、なんとか想定していた5月末までに終えることができた」としている。事業費は約50億円で、おおむね3分の1が県の実質負担となる。(内田裕之)

 

 球磨川流域の治水対策 出水期前までに予定の堆積土砂撤去を完了【熊本】

(テレビ熊本2021/6/2(水) 19:25)https://news.yahoo.co.jp/articles/004e0dace5785191f2e53a6fe1ef89b5183a7349

(映像)

去年7月の豪雨で被災した球磨川流域の治水対策、その進捗(しんちょく)状況などが示されました。 国と熊本県は、出水期前までに予定していた堆積土砂の掘削を5月末までに完了したことを明らかにしました。 2日開かれた国や県、球磨川の流域市町村による協議会で報告されたものです。 国は、出水期前までに予定していた球磨川の70万立方メートルの堆積土砂と、権限代行する9河川の約20万立方メートルの土砂の掘削を5月末までに完了。 県も、管理する球磨川の支川に堆積した土砂約86万立方メートルについて、5月末までに撤去を完了したということです。(国の権限代行分を除く) 【蒲島知事】 「緊急にこれまでたまった堆積土砂を撤去した。さらに、これから必要な分は調査して掘削していく」 また国は、球磨川の堤防が決壊した2カ所について先月末までに復旧を完了。 護岸など29の被災箇所の復旧工事も行っていて、今年度中の完了を目指すとしています。

 

【熊本】球磨川流域の堆積土砂の撤去終了

(熊本県民テレビ(KKT) 2021/6/2(水) 18:08)https://news.yahoo.co.jp/articles/15af67390f9f3db0cf7258b3ec09c04c5525ac11

(映像)

球磨川流域の洪水対策。流域治水協議会で県は、去年の熊本豪雨で河川にたまっていた土砂の撤去を終えたことを報告した。 蒲島郁夫知事 「出水期の大きな雨はこれからなので間に合って良かった」 今年3月に撮影された芦北町の吉尾川。熊本豪雨で溜まった土砂がそのままになっている。そして2か月後。川にたまっていた土砂は取り除かれた。 国や県はこうした熊本豪雨で堆積した球磨川流域の176万立方メートルに及ぶ土砂の撤去を5月末までに終えたと報告した。 取り除いた土砂は今後の宅地かさ上げに使う方針。 一方、かさ上げの場所については現在も調査中で具体的な場所は明らかになっていない。これに対し球磨村からは「具体的な内容が示されなければ村の復興計画が立てられない」として早急に案を示すよう要望があった。 また治水対策の柱となる新たな流水型ダムについては国が環境への影響を調べる「環境アセスメント」に準じた調査をすることから、協議会は専門家で構成する検討委員会を設置し助言をもとに調査に協力するとしている。

石木ダム 本体建設予定地近くに重機搬入 「対話模索時期になぜ」と住民反発

2021年5月31日
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長崎県が石木ダム本体建設予定地の近くに重機を搬入したという記事を掲載します。

中村法道・長崎県知事は24日の定例会見で反対住民との対話に向け、条件面を詰める事前協議の場を設けたいとの意向を示しましたが(三番目の25日の記事)、それはポーズであったようです。

二番目の25日の記事の通り、地元住民が「事業を進めるためのアリバイ作りではないか」と危惧した通りになってきているように思います。

まことに腹立たしい話です。

  

石木ダム 本体建設予定地近くに重機搬入 「対話模索時期になぜ」と住民反発

(長崎新聞2021/5/29 10:27) https://this.kiji.is/771185168534732800?c=174761113988793844

長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、県は28日、ダム本体建設予定地の近くに重機を搬入した。住民との対話に向けた事前協議を申し入れた直後の動きに、住民は「対話を模索する時期になぜ」と反発している。
県石木ダム建設事務所によると、重機は地質調査の準備に使う。県は15日以降、調査のための作業道を造ろうとしていたが、住民らの抗議活動を受け、ルートを変更し進めていた。
住民らが現場の抗議活動から引き上げた午後6時すぎに重機を搬入。住民が駆けつけたころには、作業はおおむね終わっていた。
住民はこの日夜、県の申し入れへの対応を話し合ったが「今の状況は対話どころではない」「県は本当は対話する気はない」など県への不信の声が相次いだという。住民の岩下和雄さん(74)は「県が強硬姿勢を続けるようでは事前協議しても一緒だ」と話した。

 

「工事進めておきながら」 住民側、根強い不信感 石木ダム事前協議提案

(長崎新聞2021/5/25 12:00)  https://this.kiji.is/769736767273385984?c=174761113988793844

(写真)石木ダム本体建設予定地近くに座り込む住民たち=川棚町

前進か、引き続き膠着(こうちゃく)か-。長崎県東彼川棚町での石木ダム建設事業を巡り、県から対話に向けた事前協議を提案された反対住民は24日も、付け替え県道の工事現場で抗議活動を続けた。工事を止めない県に対し、住民側の不信感は根強く、対話が実現するかは不透明だ。
県は、住民の座り込む周辺の区間(約140メートル)を避けて工事を進めてきたが、2月から盛り土作業を本格化。座る場所の目前まで土砂が積まれ、区間は10メートル程度に狭まった。住民側は現在、ダム本体の建設予定地に近い別の場所でも座り込みする。
「これまでの県の姿勢はとても対話を望んでいるように見えない。文書は単なるポーズではないか」。座り込みをしていた住民の岩永正さん(69)は、県側の行動をいぶかった。18日に田植えの準備をする水田への通り道をいきなり土砂でふさがれ、猛抗議したばかりだった。「知事は対話を望んでいるそうだが、現場では嫌がらせのようなことばかりする。話し合うつもりはなく、さらに事業を進めるためのアリバイ作りでは」と警戒した。
住民側が対話の条件として求めている「工事の中断」について文書内では明言されていない。住民の岩下和雄さん(74)は「こちらの条件はすでに提示している。工事を進めておきながら、条件を話し合おうというのはおかしい」と不快感を示した。
県とともに事業を計画する佐世保市水道局の谷本薫治局長は「事業主体である県の今回の取り組みで、円滑に事業が進展することを期待している」とした。

 

 石木ダム事前協議提案 長崎県、反対住民に対話条件詰める

(長崎新聞2021/5/25 12:30) https://this.kiji.is/769761664957038592?c=39546741839462401

長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業について、中村法道知事は24日の定例会見で、水没予定地に暮らす13世帯の反対住民との対話に向け、条件面を詰める事前協議の場を設けたいとの意向を明らかにした。県によると、6月上旬の協議開催を提案する文書を今月21日付で住民に送付。対話が実現すれば一昨年9月以来となる。

住民の岩下和雄さん(74)は取材に「住民間で話し合って協議に応じるかどうか回答したい」と述べた。知事は「(6月中旬開会予定の定例)県議会前にそういった(対話の)機会をいただければ大変ありがたい」と意欲を示した。

同事業を巡っては一昨年9月、県と市が土地収用法に基づき13世帯の宅地を含むすべての未買収地の所有権を取得。同11月に明け渡し期限を迎えたが住民側は応じず、知事権限で家屋などを強制撤去できる「行政代執行」が可能な状態になっている。
対話は一昨年9月以降途絶えていたが、住民側が昨年11月に「事業の白紙撤回が対話の条件ではない」との考えを示したため、県の担当者が繰り返し住民の座り込み現場を訪問。対話の可能性を探ってきた。
県が住民に送付した文書によると、川棚川の治水や佐世保市の利水の面から事業は「喫緊に必要不可欠」との姿勢を維持し、「知事の事業推進にかける想い、生活再建の在り方、工事の進め方などについて話を聞いてほしい」と要望。その前段となる事前協議(非公開)を住民、県双方の各5人程度が出席し、6月上旬に川棚町中央公民館で開くことを提案した。県は同4日までに住民側の出席者名を県石木ダム建設事務所に連絡するよう求めている。
住民側は対話の条件として「工事の中断」を挙げている。知事は「おのずと限られた期間の中で工事を進めなければならず、(住民側が)中断についてどこまで考えているのか具体的に確認して判断したい」と述べた。

川辺川ダム建設検討で環境アセスメント実施へ 国交省、豪雨対策

2021年5月22日
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赤羽一嘉国土交通相は今日〔5月21日〕の記者会見で、球磨川支流・川辺川でのダム建設に向けた環境影響評価(アセスメント)を実施すると発表しました。

その記事とニュースを掲載します。

しかし、環境影響評価法に準じた調査と、環境影響評価法に基づく手続きは根本から違います。前者は単なる調査であるのに対して、後者は手続きが複雑で、国民の意見を聞く機会があり、アセスの結果によっては(可能性が高いとは言えないが)事業がストップされることもあります。

川辺川ダム事業は従前の計画が特定多目的ダム法による多目的ダムであったのに対して、現在検討中の川辺川ダムは河川法による治水専用ダムであり、法的な根拠が違うダムになるのですから、環境影響評価法の対象になるはずです。

この点を環境省の環境影響評価課の担当官に電話したところ、国土交通省に聞いてくれと、回答を拒否されました。

そこで、国土交通省河川環境課の担当の課長補佐に電話したところ、流水型ダムになっても、川辺川ダムの治水目的は従前の計画からあったもので、川辺川ダムは環境アセス法施行前から事業に着手しているから、環境アセス法の対象にならないという回答を環境省から得たという話でした。

しかし、従前の川辺川ダム計画と、検討中の川辺川ダム計画は根本から変わり、法的根拠も特定多目的ダム法から河川法に変わるのですから、環境アセス法の対象になるべきものです。

環境省の弱腰に怒りを覚えました。 

 

川辺川ダム建設へ環境評価 国交省、時期は調整

(日本経済新聞2021年5月21日 10:22) https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE211TZ0R20C21A5000000/

昨年7月の豪雨で氾濫した熊本県・球磨川の治水策に関し、赤羽一嘉国土交通相は21日の記者会見で、支流・川辺川でのダム建設に向けた環境影響評価(アセスメント)を実施すると発表した。時期は今後調整する。

国交省は、環境負荷が小さいとされる「流水型ダム」の整備を計画している。今後、球磨川の河川整備基本方針を変更し、豪雨時に想定する最大流量を見直した上で、必要な貯水容量や具体的な構造を検討。併せてアセスの準備を進める。

アセス法は建設事業の実施に先立って周辺の自然環境への影響を調査すると定めているが、国交省によると川辺川では同法の施行前から関連工事に着手しているため、法的にはアセスの対象外となる。ただ地元では水質や生態系に与える影響を懸念する声もあり、蒲島郁夫熊本県知事からの要望を踏まえ、同等の調査を行うこととした。

ダム建設を巡っては、蒲島氏が2008年に反対を表明し、09年に当時の民主党政権が中止を決めた。だが昨年の豪雨で球磨川流域に甚大な浸水被害が発生したことから蒲島氏が建設容認に転換。今年3月、県や流域自治体が流水型ダムの建設を柱とする治水対策を了承した。〔共同〕

 

川辺川ダム建設検討で環境アセスメント実施へ 国交省、豪雨対策

(毎日新聞 2021/5/21 11:02)  https://mainichi.jp/articles/20210521/k00/00m/040/081000c

(写真)川辺川ダムの建設計画に伴って高台に移転した住宅地(右)。流水型ダムでも左奥から流れる川辺川周辺は水没する可能性がある=熊本県五木村で、本社ヘリから津村豊和撮影

赤羽一嘉国土交通相は21日、2020年7月の九州豪雨で氾濫した熊本県の球磨川の治水対策で、支流の川辺川に国が建設を検討している川辺川ダムについて、環境影響評価(アセスメント)を実施すると発表した。川辺川ダムは関連工事が環境影響評価法の施行前から始まっており、本来は対象外だが、熊本県の蒲島郁夫知事が環境アセスを求めていた。国交省は今後、開始時期や期間を調整する。

国交省は、環境影響評価法と同様の評価項目を設定して環境影響への調査や予測、評価を行う。評価の各段階で熊本県知事や川辺川流域の市町村長、一般の人の意見を聞くという。赤羽氏は記者会見で「熊本県知事から要望があったことなども踏まえ、環境省とも連携しながら実施したい」と述べた。

 

流水型ダム、環境アセスと同等の調査実施へ 国交相

(熊本日日新聞2021/5/21 12:10) https://this.kiji.is/768311535221030912?c=39546741839462401

国土交通省が球磨川支流の川辺川で検討している治水専用の流水型ダム建設について、赤羽一嘉国土交通相は21日の閣議後記者会見で、環境影響評価(アセスメント)法と同等の調査を実施する方針を表明した。熊本県の要望を踏まえたもので、「環境アセスの各段階で県知事や市町村長、環境省、住民らに意見を聞いて進めたい」と述べた。

また赤羽氏は、球磨川水系の治水の方向性を定めた「河川整備基本方針」の変更にも着手する考えを示した。昨年7月の豪雨災害を踏まえ、河川の想定最大流量などを見直す。近く社会資本整備審議会に諮問する。

 

流水型ダムで環境アセス 熊本・川辺川、要望受け 国交省

(時事通信2021/5/21(金) 11:57)https://news.yahoo.co.jp/articles/dd6b3f7358103d455af74c8f398ab23ecc594c16

熊本県球磨川の治水対策をめぐり、国土交通省は21日、支流の川辺川への「流水型ダム」建設に向け、環境影響評価(アセスメント)を実施する方針を明らかにした。

同県の蒲島郁夫知事が水質への影響が小さいとされる治水専用の流水型ダム整備を要望していた。

川辺川では治水と利水に使う「多目的ダム」を建設する従来の計画に基づき、道路の付け替えなどの準備工事がおおむね終わっている。既に工事が始まっている場合、環境影響評価法の対象外だが、国交省は蒲島氏からの要望を踏まえ、同法に準じたアセスを行うことにした。

 

熊本・川辺川ダム 環境影響調査を実施へ 国交相が表明

(朝日新聞2021年5月21日 13時03分)

 

 

 川辺川ダムの環境調査表明 国交相「アセス法と同等」

(西日本新聞2021/5/22 6:00 )https://www.nishinippon.co.jp/item/n/742700/

赤羽一嘉国土交通相は21日の閣議後記者会見で、熊本県の川辺川への新たな流水型ダム整備について、環境影響評価(アセスメント)法に準じた調査を実施すると正式発表した。アセス法に基づく調査と「同等の環境影響評価を実施する」と表明した。調査開始の時期は今後、調整する。

アセス法は建設事業の実施の前に自然環境への影響を調査すると定める。赤羽氏は、従来の川辺川ダム事業の道路付け替え工事などが同法の施行前から始まっていたとして、新たなダム整備も「同法の対象外になる」との見解を示した。ただ、熊本県の蒲島郁夫知事の要望を踏まえ、アセス法と同等の調査の実施を決めたと説明した。

調査は、アセス法と同じように評価項目を設定するほか、熊本県知事や流域の市町村長、一般の人の意見を各段階で聞いて進めるという。赤羽氏は、アセス法の調査と「実質的に同じだけの意味がある内容をやる」と強調した。

蒲島氏は21日、「思いをしっかり受け止めていただいたもので、国に御礼申し上げたい。国は、客観的かつ科学的な環境アセスメントをしっかりと実施してほしい」との談話を出した。

調査には数年かかるとみられる。国交省の担当者は「ある程度の期間を要するが、治水対策を早くという地元の声もある。スピード感をもって進める」としている。 (鶴加寿子)

  

【熊本】川辺川の流水型ダム 環境調査へ

(熊本県民テレビ(KKT)2021/5/21(金) 20:35)https://news.yahoo.co.jp/articles/d98b3d5bec8dbf36515c3e7dd9656f62ad993e70

(映像あり)

【熊本】川辺川への流水型ダムの整備に向けて赤羽国交相は環境調査を行うことを発表した。 川辺川に建設予定の流水型ダムについて赤羽国交相は蒲島知事や流域市町村長から意見を聴きながら環境への影響を調べる「環境アセスメント」に準じた調査を行うことを明らかにした。 川辺川ダムをめぐっては去年の熊本豪雨をきっかけに蒲島知事が計画の白紙撤回から建設容認に方針転換した。一方で地元住民からは環境への影響などを懸念する声があがっていて知事は国に対して環境アセスメントの実施を要望していた。 赤羽国交相はダム建設は環境影響評価法の施行前から関連工事が進められているため本来は調査の対象外となる考えを示したが知事の要望を踏まえて応じる決断に至ったとしている。調査の開始時期や期間は今後調整するとしている。 蒲島知事は「客観的で科学的な環境アセスメントを実施し、命と清流を守る新たな流水型ダムを整備していただきたい」とコメントしている。

 

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