水源連:Japan River Keeper Alliance

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事務局からのお知らせ

衆議院議員選挙に向けて、8政党へのダム問題に関するアンケート調査報告

2021年10月20日
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衆議院議員選挙に向けた8政党へのアンケート調査

近年、ダムをめぐる社会状況は大きく変化しています。人口減少、老朽化インフラの増大、気候危機による水災害の大規模化・広域化で、新規のダム事業に巨費を投じ続けることは持続可能な社会の実現に逆行する状況となりました。欧米では、河川環境の回復や財政負担の軽減のため、ダムが撤去される時代となっていますが、日本の河川から撤去されたのは熊本県の荒瀬ダムのみです。

これからの日本において、ダムに関する政策をどのように転換するか・しないかは、日本社会のあり方、日本で暮らす私たちが受ける「公助」のあり方を決定するものです。

来る総選挙での投票の判断材料とするために、立憲民主党・ 共産党・ 国民民主党・ 日本維新の会・ 社民党 ・れいわ新撰組 ・自由民主党・ 公明党の8政党へダムに関する政策を伺うアンケート調査を行いました。

2021年10月23日現在の回答集約結果を掲載します。皆様の投票行動の参考にご活用ください。
A3版4枚になります。

政党アンケート回答集約20211023現在

 

参考までに、8党へ送附したアンケート御願い一式を掲載します。参考資料を含めてご覧んいただけます。

政党アンケート_2021衆院選_送付版

 

野党共闘4党に、石木ダム計画「見直し」方針確立を要請

2021年10月14日
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2021 年10 月13 日、野党共闘4党に、地元の民意である石木ダム計画の「見直し」の共有を要請

衆議院議員選挙を間近にひかえ、長崎選挙区の各候補予定者の皆様の石木ダムについてのお考えを伺い、投票の参考にしていただきたいと、地元の市民団体がアンケートを実施しました。
その結果、「野党共闘」に参加されている政党の予定候補者の皆さまから、
・ダム計画の前提となっている水道需要予測は合理的ではない
・水害対策としては、ダムより堤防整備・河道掘削を優先させるべき
等、石木ダム計画の見直しを求める旨のご回答をいただきました。

この回答結果を、「共闘野党」各位と共有を図ると共に、地元の民意である石木ダム計画の「見直し」を、各党の方針としていただくよう、要請しました。

4党への要請書、長崎県内で立候補予定者に実施されたアンケート結果、マスコミ報道は下記の通です。

参照願いたい、「石木川まもり隊」のホームページ

濁水を増加させる穴あきダムは、環境にやさしくない(最上小国川ダム)

「濁水を増加させる穴あきダムは、環境にやさしくない(最上小国川ダム)」を川辺孝幸先生(元山形大学)から送っていただきました。

2021年8月21~22日に,オンラインで開催された第75回地学団体総会福島総会のプレゼンセッションで発表されたものです。

川辺先生のご了解を得たうえで、掲載させていただきます。

地団研福島総会プレゼン-「穴あきダム」の濁水問題202108 川辺孝幸

「最上小国川の場合は,上流の地層が,淘汰が良く固結度が低いガラス質火山灰の二次堆積物からなっているために,崩壊しやすく,かつ容易に流水で侵食されるために,濁流がダム湖に入って密度流になりやすいという特性を持っていることで,穴あきダムの問題点が如実に現れた例になった。

多かれ少なかれ,程度の問題はあるが,ピークカットを行って流速を止めるという,穴あきダムの本質的問題点が如実に表れた例になった。」

とのことです。

 

山形県・最上小国川ダムは2020年4月から運用を開始しました。

このダムの工事差し止めを求める住民訴訟は2012年から続けられてきましたが、残念ながら、2020年11月の最高裁の決定で、住民側の敗訴が確定しました。

しかし、住民側は穴あきダム(流水型ダム)の根本的な問題点を明らかにするための調査を続けています。

今回の発表はその調査結果をまとめたものです。

 

川辺川ダムの環境アセスについての環境省の姿勢の問題

2021年8月24日
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現在、流水型ダムの川辺川ダムの計画策定に向けての作業が行われています。

川辺川ダムの内容が従前の計画のものと根本から変わるのですから、環境影響評価法の対象になるものと考えていました。

実際に、従前の計画の川辺川ダムの環境アセスについて国土交通省川辺川ダム砂防事務所は今までHPで下記のとおり、説明してきました。

環境アセス法の施行前に川辺川ダム基本計画の変更が1998年6月に行われたから対象外であるという説明です。

この説明からすれば、今回の流水型(穴あき)ダムへの変更は川辺川ダム基本計画の新たな変更になりますから、環境アセスの対象にならなければなりません。

 

ところが、今年3月29日付けの国交省からの照会「環境アセスの対象外となると解釈してよいか」

国交省からの照会20210329 川辺川ダムの環境影評価

に対して、環境省は翌日、3月30日に「貴見のとおり」と回答しました。

環境省の回答20210330 川辺川ダムの環境影響評価の取扱い

不可解な回答ですので、環境省がそのように回答した起案文書について情報公開請求を行ったところ、不開示決定書が届きました。

環境省の不開示決定書20210811 川辺川ダムの環境影響評価

国交省への回答を起案した文書は存在せず、環境省では何の検討をせずに「貴見のとおり」と回答したということでした。

流水型ダムの川辺川ダムの環境アセスは重大な問題であるのに、環境省は何の検討もしないので、起案もせずに、即座に国交省に「対象外である」と回答したのです。

環境省の姿勢に怒りを覚えます。

 

国土交通省川辺川ダム砂防事務所は今までの説明

「川辺川ダム事業における環境保全への取り組み(平成12年6月)」への質問に対する回答(平成12年11月1日)

http://www.qsr.mlit.go.jp/kawabe/kankyou/kaniken-okotae/qa4.html

Q1.川辺川ダム事業における環境調査等について、準備書・評価書を作成するなど環境影響評価法の手続きをとるべきではないですか。

また、補充の調査、予測、評価は今後とも積極的に実施してもらいたい。

A1.川辺川ダム事業においては、今後とも、各分野の専門家の指導を受けながら必要な調査を行い、その結果を公表してまいるとともに、地域の方々にも充分に説明を行い意見を聞きながら具体的な環境保全対策を実施していくこととしています。

なお、川辺川ダム事業については、特定多目的ダム法第4条第1項に規定する基本計画の最新の変更の告示が平成10年6月9日に行われており、環境影響評価法附則第3条第1項及び環境影響評価法施行令附則第3条第1号の規定により、同法第2章から第7章までの規定は適用しないこととされています。」

 

球磨川水系河川整備基本方針の変更に関する審議会 川辺川ダム(流水型ダム)の推進に向けて動き出した国交省

2021年7月17日
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7月8日に開催された「球磨川水系河川整備基本方針の変更」を審議する国土交通省の小委員会の第1会議の資料が国土交通省のHPに掲載されました。その配布資料は次の通りです。

 

「国土交通省 第112回 河川整備基本方針検討小委員会(令和3年7月8日開催)配付資料

https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kihonhoushin/dai112kai/index.html

議事次第 (PDF:58KB)

委員名簿 (PDF:71KB)

付議書及び付託書(PDF:108KB)

社会資本整備審議会運営規則、社会資本整備審議会河川分科会運営規則(PDF:132KB)

資料1 河川整備基本方針の変更の考え方について(PDF:3.88MB)

資料2 令和2年7月豪雨について(PDF:16.0MB)

資料3 球磨川水系河川整備基本方針の変更について(PDF:22.7MB)

参考資料1 令和2年7月豪雨について<参考資料>(PDF:6.63MB)

参考資料2 球磨川水系流域治水プロジェクト(PDF:5.00MB)

参考資料3 球磨川水系 管内図・流域図(PDF:28.4MB)第112回 河川整備基本方針検討小委員会 配付資料一覧 」

 

以上の資料のうち、資料2 令和2年7月豪雨について

https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kihonhoushin/dai112kai/06_shiryou2_reiwa2nengouu.pdf

の5ページに下記の資料が掲載されています。

球磨川の人吉地点に関しては、現在の基本方針の基本高水流量は7000㎥/秒ですが、2020年7月洪水の流量は、氾濫戻し、市房ダム調節分戻しを行うと、約7900㎥/秒となっています。

これから、基本高水流量を7000㎥/秒から7900㎥/秒以上に引き上げ、川辺川ダム(流水型ダム)を前提とする河川整備基本方針を新たにつくられていくことが予想されます。

河川整備基本方針そのものには川辺川ダムは書かれませんが、次にその基本方針を前提として、川辺川ダム(流水型ダム)を明記した河川整備計画が策定されていくことが予想されます。

しかし、2020年7月の球磨川大氾濫は、川辺川の影響は比較的小さく、人吉付近で球磨川に合流する山田川等の支川、球磨村・渡で合流する小川など、支川の氾濫の影響が大きく、当時、仮に川辺川ダムがあっても、大氾濫をあまり防ぐことができなかったという調査結果が市民側から示されています。

けれども、国土交通省と熊本県は2020年7月の球磨川大氾濫を川辺川ダム(流水型ダム)推進の絶好の機会として、新たな球磨川水系河川整備基本方針を策定しようとしています。

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