水源連:Japan River Keeper Alliance

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石木ダムの情報

佐世保市水道の給水量の渇水年との比較 石木ダムは全く不要

2021年4月27日
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長崎県川棚町では治水利水の両面で必要性がない石木ダムの建設を阻止する闘いが続けられています。

石木ダムの利水の最新資料(2020年度のデータ)を入手できましたので、最新のグラフを掲載します。下記の通りです。

図1は佐世保市水道(佐世保地区)の一日最大給水量の実績と市予測です。実績は2000年代に入ってから、ほぼ減り続け、最近20年間で3割近く減り、2020年度は71927㎥/日になりました。

しかし、市予測では一日最大給水量が106549㎥/日まで増えることになっています。架空予測であることは明白です。

給水量の減少が続いてきたことにより、最近20年間で最大の渇水年「2007年度」と2020年度の毎日の給水量を比較すると、図2の通り、2020年度は2007年度をかなり下回っています。2007年度は10年に1回程度の渇水年とされていますが、その程度の渇水が再来しても特段の対応は必要ありません。

 

過去最大の渇水年とされているのが1994年度です。西日本で最大の渇水年でした。

その1994年度と2020年度を比較したのが図3です。1994年度の水道給水量は月単位の数字しか残っていないので、月平均値の比較になります。

1994年度の最も厳しい渇水月でも2020年度の給水量はほぼ同程度ですから、現在、過去最大の渇水が再来しても、多少の措置で対応することができます。

1994年度渇水は市の対応がお粗末で、長時間の断水が行われましたが、今ならば、給水量が大きく減少していますので、断水になることはありません。多少の減圧給水で十分に対応できると思います。

 

最近は給水量の年間変動が小さくなっています。かつては見られた季節変動がかなり小さくなっています。

図4の通り、2020年度は一日平均給水量66134㎥/日に対して、一日最大給水量は71927㎥/日で、最大/平均は1.09にとどまっています。

しかし、佐世保市の給水量の予測では最大/平均が1.25です。これが将来の一日最大給水量予測値をひどく大きくする予測テクニックの一つになっています。

 

佐世保市水道の保有水源を正しく評価すれば、10万㎥/日以上ありますので、給水量の最近の動向を見れば、石木ダムの新規水源が必要であるはずがありません。

治水面の話は割愛しますが、石木ダムは治水面でも不要なダムです。

この無意味なダムの建設を阻止しましょう。

 

石木ダム 付け替え道路工事 「強行」と抗議文 市民団体が県に提出 

2021年4月5日
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石木ダムの付け替え道路工事の「強行」への抗議文を市民団体が長崎県に提出しました。その記事とニュースを掲載します。

 

石木ダム「工事強行に抗議」 市民団体

(朝日新聞2021年4月1日 10時00分)

 

 石木ダム 付け替え道工事 「強行」と抗議文 市民団体が県に提出

(長崎新聞2021/4/1 12:12) https://this.kiji.is/750191782660833280?c=39546741839462401

石木ダム建設に反対する長崎市の市民団体「石木川の清流とホタルを守る市民の会」の西中須盈(みつる)代表世話人ら11人が31日、県庁を訪れ、県が県道付け替え道路工事を「強行」しているなどとして、中村法道知事宛の抗議文を提出した。
4月1日付で県河川課長に就く同課の松本憲明企画監らが対応した。同団体は昨年5月と12月、工事を中断し地元住民との公開討論会を開くよう求める質問状を提出。求めた文書回答がないなどとして抗議した。
メンバーらは「住民の平穏な生活を奪っている」「(石木ダムが計画された)50年前とは状況が変わっている。一度立ち止まるべき」などと主張。松本企画監は「意見は知事に伝えたい」と答えた。

 

石木ダム本体工事 2020年度内着工せず 中村知事は話し合い模索

(長崎新聞2021/4/1 13:00) https://this.kiji.is/750193629933125632?c=174761113988793844

付け替え道路工事現場で座り込みを続ける反対住民ら=31日、川棚町

長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業で、県は31日、2020年度に予定していた本体工事の年度内着工を見送った。ダム本体両端上部の斜面を掘削する工事で、昨年12月に本体工事として初の入札を実施。測量など準備を終えているが、反対住民との話し合いを模索する中で着工に至っていない。3月26日までとしていた工期は既に6月末まで延長している。
同事業では全用地の所有権が県市に移っている。水没予定地に暮らす13世帯の反対住民の家屋を強制撤去する行政代執行も可能だが、中村法道知事は「円満に土地を明け渡してもらうのが最善」として話し合いを模索。年度内着工について「住民は話し合いの前提として工事の中断を求めている。そういった状況などを総合的に考慮しながら判断していく」としていた。
県は話し合いに向けて検討しているが、めどはついていない。建設予定地では、工期を6月末まで延長した県道付け替え道路工事が続く。31日も反対住民らが抗議の座り込みをした。
県は座り込み場所の周辺約140メートルの区間を避けて工事を進めていたが、2月に入って動きが活発化。土のうや柵を設置して住民らの重機への接近を防ぎ、座り込み場所を両側から挟み込む形で徐々に盛り土作業を進めた。座り込み場所は10メートルほどに狭まっている。
夜遅くまで現場に待機する日もあり、住民らの顔には疲労の色もにじむ。岩本宏之さん(76)は「本体工事に入ろうが、付け替え道路を進めようが、私たちが住んでいる限りダムは完成しない。力と脅しでしか解決できない公共事業があっていいのか」と話した。

 

「住民との対話を事実上拒否している」石木ダム建設に反対する市民団体が長崎県知事宛てに抗議の声明文

(テレビ長崎 2021/03/31 20:21)https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E4%BD%8F%E6%B0%91%E3%81%A8%E3%81%AE%E5%AF%BE%E8%A9%B1%E3%82%92%E4%BA%8B%E5%AE%9F%E4%B8%8A%E6%8B%92%E5%90%A6%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B-%E7%9F%B3%E6%9C%A8%E3%83%80%E3%83%A0%E5%BB%BA%E8%A8%AD%E3%81%AB%E5%8F%8D%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E5%B8%82%E6%B0%91%E5%9B%A3%E4%BD%93%E3%81%8C%E9%95%B7%E5%B4%8E%E7%9C%8C%E7%9F%A5%E4%BA%8B%E5%AE%9B%E3%81%A6%E3%81%AB%E6%8A%97%E8%AD%B0%E3%81%AE%E5%A3%B0%E6%98%8E%E6%96%87/ar-BB1f9Lpo?ocid=BingNewsSearch

 

© テレビ長崎

長崎県と佐世保市が関連工事を進めている石木ダムについて、市民団体が抗議の声明文を知事に提出しました。

長崎県庁を訪れたのは、「石木川の清流とホタルを守る市民の会」です。

東彼・川棚町では、ダム建設に伴って水没する県道の付け替え道路の工事が進められています。

住民などの座り込みで工事は完了しておらず、長崎県は工期の延長を決めています。

市民団体は「住民との対話を事実上拒否し続け、工事を強行している」として、中村 知事に対する抗議の声明文を提出しました。

石木川の清流とホタルを守る市民の会 西中須 盈 代表世話人 「(長崎)県知事は石木ダム事業を見直す勇気をもってほしい」

応対した長崎県河川課の担当者は、「意見は知事に伝え、回答するかどうかも含め検討する」と答えるにとどめました。

第17回人権研究交流集会 – 青年法律家協会 石木ダム分科会― 起業地居住者の半世紀を超えた闘い ― 2021年3月20日

2021年3月20日
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第17回人権研究交流集会 – 青年法律家協会が3月20日(土)~21日(日)、福岡市ののアクロス福岡で開かれました。2021-jinken-kouryu.pdf (seihokyo.jp)

その分科会として3月20日(土)の午後、下記のとおり、石木ダム問題についての分科会が開かれました。

下記の報告のうち、

「5 基調報告~石木ダムが不要な事業であること~(嶋津暉之)」の報告で使ったパワーポイントのスライドは石木ダムは治水利水の両面で全く不要(嶋津暉之)_

のとおりです。

「6 石木ダムの運動の到達点と今後の課題(松本美智恵) 」の報告で使った資料とスライドは石木ダム問題の報告(松本美智恵)石木ダム問題の報告の写真(松本美智恵)

のとおりです。

是非、お読みいただきたいと思います。

 

第17回人権研究交流集会 – 青年法律家協会

石木ダム分科会   ― 起業地居住者の半世紀を超えた闘い ―

2021年3月20日 アクロス福岡

1  はじめに~映像で振り返る石木ダム~        15:30~15:45

2  石木ダム事件概要報告(弁護士 平山博久)     15:45~15:55

3  居住者の立場から(岩下和雄)           15:55~16:15

4  説明要求行動現場から中継(今本正雄他)      16:15~16:20

5  基調報告                     16:20~16:55

~石木ダムが不要な事業であること~(嶋津暉之)

6  石木ダムの運動の到達点と今後の課題(松本美智恵)  16:55~17:10

7  質疑応答                     17:10~17:30

再々反論書提出  石木ダム

2021年2月21日
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収用明渡裁決取消しを求める審査請求 長崎県収用委員会再々弁明書への反論

長崎県収用委員会は2019年5月21日付で、①長崎県が2015年7月8日 に提出した4世帯の家屋を含む30800平方㍍の土地を対象とした裁決申請(第2時申請)と、②2016年5月11日に反対地権者9世帯の家屋を含む約9万平方㍍のすべての未買収地の裁決申請(第3次再渇申請)に対する、収用明渡し裁決を下しています。共有地権者の共有地もこの裁決に含まれています。(石木ダム事業地内未収用物件すべてに収用明渡裁決!

こうばる住民13世帯皆さんと関係者、共有地権者皆さんは法的対抗措置として、合計113名が7月3日に連名で、同収用明渡裁決の取消しを求める行政不服審査請求を提出しました。(収用明渡裁決取消しを求める法的対抗措置 その1

そのご、審査請求で当方が提出した意見書に対して、処分庁である長崎県収用委員会からの弁明書が提出され、審査請求者はそれへの反論書を3月31日付で提出しました。(反論書提出 石木ダム収用明渡裁決取消を求める審査請求

反論書に長崎県収用委員会が対応した再弁明書、再弁明書に当方が対応した再反論書、長崎県収用委員会からの再々弁明書が続き、この2021年2月22日には私たち審査請求者が再々反論書を提出します。
石木ダム 収用委員会再弁明への再反論書を提出します。⇒しました。
石木ダム 収用委員会再再弁明書への再再反論書を用意します。

事業認定後に生じた事業認定に関連する出来事には、当該収用委員会が対応することになっていますが、収用委員会は事業認定の内容について審理する割を土地収用法が認めていないことから、どうにも進みようがない状況になっています。

事業認定時に想定されていた水需要は、その後の実績と大きくかけ離れていて現在では全く通用しないこと、2019年度再評価では佐世保指市自身が実質的に2012年度需要予測は不十分であったことを認めていること、事業認定後に2回の工期変更がなされ、なんと工期は9年も延長されていることなど、2013年になされた事業認定は既に無効状態です。

今回提出する再々反論書ではこの状況を踏まえ、「石木ダム事業認定による効力=収用はもはや無効=時効」を訴えています。皆さんのご支援をお願いいたします。

再再反論 20210222 9.1MB

 

そのご、

 

石木ダム 収用委員会再再弁明書への再再反論書を用意します。

2021年1月22日
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2020年12月9日付けの再再弁明書が土地収用管理室経由で届きました。

長崎県川棚町高原(コウバル)地区13世帯住民皆さんの土地と自宅などすべての物権、共有地権者の物権、など、すべてを対象とした長崎県収用委員会による2019年5月21日の収用明渡裁決に対して、105名の皆さんがその取消を求める審査請求を2019年7月3日に提出しています。この審査請求は、全く必要性のない石木ダムのために、13世帯皆さんの生活の地と住居、そして共有地、すべての収用明渡を違法行為として奪え返すことを目的にしています。

審査請求の進行状況

当方からの審査請求(2019年7月3日)→処分庁長崎県収用委員会からの弁明→当方からの反論→処分庁長崎県収用委員会からの再弁明→当方からの再反論 とすすみ、再弁明書への反論(=再反論書)を2020年10月9日に土地収用管理室に送付しました。(ここまでは、「石木ダム 収用委員会再弁明への再反論書を提出します。⇒しました。」を参照願います。)
それ(再反論書)への、長崎県収用委員会から本件の審査庁担当者である審理員・二井俊充氏に宛てた2020年12月9日付け弁明書(再々弁明書)の副本が、再々反論を出すのであれば2021年2月22日を期限とすることを記した書類と共に、2021年1月20日付で審査請求人に送付されました。

2021年01月20日付け文書 再々弁明書と再々反論提出要旨

再々弁明書と再々反論提出用意

土地収用法が「収用委員会は事業認定の内容を扱わない」としているので、全く酷い事業認定であっても収用明渡裁決の違法性を指摘するのは きわめて困難です。しかし石木ダム事業の場合は、収用明渡裁決がなされたのは2019年5月21日のことなので、事業認定時(2013年9月6日)から5年8ヶ月も経過しています。収用明渡裁決がなされた2019年5月は、事業認定時に想定していた社会状況と全く異なっていました。給水人口の減少と節水社会の進行で、佐世保市の水需要は石木ダムを必要としていないのが現実です。不安定水源としているかんこうすいりけんすいげんも十分にその機能を果たしています。事業認定後のこの現実を真摯に見るならば、収用明渡は不要であることは明らかです。この現実を審査庁に理解させるべく働きかけとして、再々反論書提出の用意を進めます。

記 遠藤保男

 

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