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川辺川ダム中止表明10年 水没免れた熊本・五木村、集落存続に力

2019年8月18日
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川辺川ダムは、民主党政権が中止を表明してから、9月で10年になります。
水没を免れた五木村の現状を伝える記事を掲載します。

川辺川ダム中止表明10年 水没免れた熊本・五木村、集落存続に力
(産経新聞2019.8.18 07:00)https://www.sankei.com/region/news/190818/rgn1908180017-n1.html

(写真)熊本県五木村の水没予定地周辺。宿泊施設などが整備された
熊本県で国が高度経済成長期から進めた川辺川ダム建設計画は、民主党政権が中止を表明してから、9月で10年になる。水没を免れた同県五木村は、人口減少や高齢化にあえぎながらも、地場産業を立て直して集落の存続を図っている。
◆林業を軸に振興
「ここまで急激に人が減るとは…。村内で経済が回らなくなってしまった」
在任12年になる和田拓也村長(72)は、地域活性化策への思いを巡らせながら、ため息をつく。
昭和30年代に6千人超が暮らした五木村は、国がダム計画を発表した41年以降、水没予定地で離村する人々が目立った。人口は今年7月末時点で、1080人にまで減った。65歳以上の割合を示す高齢化率は、県の平成29年10月時点の集計で49%。県内45市町村の中で最も高い。
かつて立ち並んでいた商店は衰退し、今は村外へ買い出しに行く住民が多い。
代替の住宅地や道路整備と引き換えにダム建設に同意した村は今、林業を軸にした振興を目指している。
27年に「森林で自立する村づくり」を宣言。自然乾燥させて強度を高めた地元産のスギで造る「五木源住宅」を、村の森林組合や設計事務所などと連携して売り込む。
28年4月に起きた熊本地震の被災者向けモデル住宅に選ばれたこともあり、これまでに村外を中心に40棟ほどを建てた。
◆上向く観光客数
村は県と定めた振興計画に基づき、観光にも力を入れる。
27年以降、国が買収した水没予定地を賃借し、国の交付金も活用しながら、村営公園「五木源パーク」や、第三セクター方式の宿泊施設を整備した。
村内で川遊びや山登りを手軽に楽しめることも好評で、村ふるさと振興課によれば、20年に12万951人だった観光客数は、29年に約44%増の17万4271人となった。
首都圏で町おこしの仕事をしていた日野正基さん(32)は昨年、村出身の妻、望生さん(26)と一緒に移り住んだ。
地域活性化を手掛ける会社を立ち上げ、遠方の大学生に村での就業体験をあっせんしたり、地元産の野菜やシカ肉を使った料理を提供するカフェを営んだりしている。
「清流があり、人も優しい。人口が減る中でも、みんなが楽しく暮らせる村をつくりたい」。日野さん夫妻は前を向く。

【用語解説】川辺川ダム建設計画
日本三大急流に数えられる熊本県の球磨川流域で水害が相次いだことを受け、国は昭和41年、支流の川辺川にダムを設ける計画を発表した。建設賛成派と環境破壊などを懸念する計画反対派が対立。蒲島郁夫知事は平成20年9月、計画反対を表明した。翌21年9月17日、民主党政権の前原誠司国土交通相も中止方針を示した。ダムに代わる治水対策を、国と流域自治体が協議している。

足羽川ダム 事業費1300億円に増加 人件費など原因 当初は960億円

2019年7月31日
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近畿地方整備局が福井県に建設する足羽川ダムの総事業費が960億円から1300億円に大幅に増額されることになりました。その記事を掲載します。。
現在の足羽川ダムの計画は下記に示すとおり、足羽川の支川「部子川」にダムを築き、足羽川の各支川の洪水を導水トンネルで集めるという奇妙なダム計画です。
第一期と第二期があって、第一期は今後20~30年間に行うもので、導水トンネルは水海川からのものだけです。残りの導水トンネルは第二期ですから、いつ完成するのかわからないものです。
もともとの足羽川ダム計画は下流の足羽川(旧・美山町(現・福井市))につくるものでしたが、美山町の反対とダム反対運動の高まりで、中止になりました。
しかし、何としてもダムをつくりたい人たちの力が働いて、現在の奇妙なダム計画になりました。

足羽川ダム 事業費1300億円に増加
(中日新聞福井版2019年7月30日)https://www.chunichi.co.jp/kenmin-fukui/article/kenmin-news/CK2019073002000199.html

人件費など原因 当初は960億円
国が池田町で建設を進めている足羽川ダムについて、総事業費の見通しが人件費や資材の高騰などにより、当初計画の九百六十億円から三百四十億円(35%)増の千三百億円に膨らむことが分かった。国土交通省足羽川ダム工事事務所が二十九日、福井市内で開いた事業費等監理委員会で明らかにした。
事業費増の内訳は、人件費や資材の高騰、消費税増税など社会的要因で百八十七億円。ダム本体の詳細設計が進み、放流設備の規模拡大や追加の地滑り対策などで百八十億円が必要になった。一方、本体構造の工夫などコスト縮減で二十七億円を圧縮した。
同事務所によると、二〇二六年度の完成予定に変更はない。総事業費が二〇〇六年度の計画時から増えたのは今回が初めて。総事業費の三分の一は県負担になる。県は事業費増に理解を示しつつ、引き続きコスト縮減に努めるよう要望したという。
足羽川ダム建設は、一九年度末で五百十八億円が執行される予定。増加後の事業費ベースの進捗(しんちょく)率は約40%となっている。二〇年度からはダム本体の工事が始まる。 (山本洋児)


工事単価、人件費増などでダム事業費340億円増、1300億円に

(福井新聞2019/7/30(火) 19:58配信) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190730-00010002-fukui-l18


足羽川ダム計画

福井県負担も増
国土交通省が福井県池田町に建設する足羽川ダムについて、近畿地方整備局の同ダム工事事務所は7月29日、2026年度完成予定の1期工事の事業費が当初計画の960億円から340億円増額し、1300億円になるとの見通しを明らかにした。工事単価や人件費増、消費税増税などが理由。

29日に福井市内で開かれた同ダム事業費等管理委員会で報告された。8月1日に同整備局の事業評価監視委員会で費用対効果などが審議され、事業の継続が妥当かどうか判断される。

同事務所によると、1期工事の事業費は06年度の物価や人件費を基に算出していた。来夏に本体工事に着手するため、地質調査などを踏まえて今年2月に作った足羽川ダムの詳細設計を基に見直した。

その結果、▽物価や人件費の増額など社会的要因で187億円増▽事業進捗に伴い判明した、洪水調節機能や安全性を確保するための追加対策費で180億円増▽洪水時にダム本体へ水を流す導水トンネルの経口縮小化などのコスト縮減策で27億円減―となり、340億円増額となる。

事業費の負担割合は国が3分の2、県が3分の1。見直し案が同整備局の事業評価監視委員会で認められれば、国交省は今夏の概算要求に必要経費を計上する方針。同事務所は「26年度の完成が遅れないための対策も含め、事業工程に影響が出ないよう進めていく。可能な限りコスト縮減を図り、事業費の抑制に努めたい」としている。

2期工事に関しては、国の「河川整備方針」で490億円かかるとされているが、同事務所は「まだ事業化されていないので、次の段階での話になる」と説明している。

福井県河川課は「ダムは福井市中心部の洪水を守る重要な事業で、26年度までに完成することが第一。コスト増はやむを得ない部分はあるが、国はコスト縮減の管理をしっかりやってほしい」としている。

■足羽川ダム 足羽川、日野川、九頭竜川下流域の洪水被害軽減を目的に、国が足羽川支川の部子川(福井県池田町)に建設する治水ダム。高さ96メートル、幅351メートルで普段はゲートを開け、非常時のみ貯水する「穴あきダム」。1期工事で水海川とダムをつなぐ導水路も整備する。貯水量は2870万トン。福井豪雨で破堤した足羽川堤防地点の水位を90センチ下げられるという。他流域の3河川(足羽川上流、割谷川、赤谷川)からダムに導水路を設ける2期工事の計画は事業が確定していない。

 


足羽川ダム、事業費340億円増、福井県負担81億円増

(日本経済新聞2019/8/1 18:39) https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48083040R00C19A8LB0000/

国土交通省が建設を進める足羽川ダム(福井県池田町)の事業費が340億円増えて1300億円となることが1日、大阪市内で開かれた事業評価監視委員会で了承された。福井県の負担も81億円増えて310億円になる。2006年度に960億円と算定した見積もりの甘さや、事業の長期化による人件費上昇などコスト増リスクが現実になった。

同ダムは20年度に本体工事に着手し、26年度に完成する予定。福井県も事業費増に同意した。同省の説明によると、人件費上昇などの社会的要因で187億円増える。水没する道路の代わりに建設する道路の崖崩れ対策の拡大や、ダム洪水調整地の地滑り対策場所の増加など9件の工事計画変更で180億円増加した。
周辺河川の洪水を防ぐためにダム湖に水を導くトンネルの小型化などで27億円を削減したが、事業費は差し引き340億円増えた。今後も事業費が拡大する可能性はあり、自治体側に拒否権は原則ない。
費用対効果については費用が増えた一方で、下流の福井市などで世帯数が微増するのに加えて北陸新幹線の将来の開通などで被害軽減効果が増したとして、費用便益比1.3は変えなかった。
足羽川ダムは1983年度に調査が始まり、94年度に水道用水を含む多目的ダムとして事業に着手した。水道用水が不要になったため事業継続が困難になったが、2004年の福井豪雨で治水ダムとして継続された。


現在の足羽川ダム建設事業(足羽川ダム工事事務所のHPより)

足羽川ダム建設事業は、足羽川、日野川(ひのがわ)及び九頭竜川(くずりゅうがわ)の下流地域における洪水被害の軽減を目的として、九頭竜川水系河川整備基本方針に定められた天神橋(てんじんばし)地点の基本高水のピーク流量2,600m3/s に対し、800m3/s の洪水調節を行うため、洪水調節専用(流水型)ダムと併せて、他の4 河川(水海川(みずうみがわ)、足羽川、割谷川(わりたにがわ)、赤谷川(あかたにがわ))の洪水を導水するための分水施設(分水堰と導水トンネル)を整備するものです。
また、今後20年~30年の河川の整備内容を定めた九頭竜川水系河川整備計画においては、目標である戦後最大規模の洪水(福井豪雨規模)の流量2,400m3/sに対して、600m3/sを足羽川ダムにより洪水調整を行うこととしています。
河川整備計画期間内に先行的に建設する施設は、ダム本体と水海川からの分水施設です。なお、ダム本体は段階整備に適さない構造物であるなどの理由により、九頭竜川水系河川整備基本方針規模で整備する計画です。

最上小国川ダム訴訟で原告側の訴え退ける 山形地裁

2019年7月31日
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昨日(7月30日)、山形県の最上小国川ダムへの公金支出の差し止めを求める裁判の判決が山形地裁でありました。残念ながら、原告側の敗訴でした。その記事を掲載します。
日本の司法はどうしようもありません。原告は8月9日、山形地裁判決を不服として控訴しました。


公金支出「違法性なし」 最上小国川ダム訴訟で山形地裁、原告の請求棄却

(山形新聞2019年07月31日 09:27)https://www.yamagata-np.jp/news/201907/31/kj_2019073100634.php

(写真)貯水部側から見た最上小国川ダム。工事が進み、完成が近づいている=30日、最上町富沢

県の最上小国川ダム(最上町)建設に関し、反対派住民らが工事費などの公金支出差し止めを求めた訴訟の判決が30日、山形地裁であった。貝原信之裁判長は「ダム建設の公金支出に違法性はなく、河川環境への影響も重大とは言えない」などとし、原告の請求を棄却した。訴訟は提訴から約7年が経過。地裁は賛否が分かれた流水型(穴あき)ダムによる治水対策を容認する司法判断を示した。

判決理由で貝原裁判長は、ダム建設は治水の観点から違法性はなく、他の手段と比較すると経済的でもあると判断。洪水時以外は水を貯めない流水型ダムを選択した点は「放流量を調整できず、流出口が閉塞(へいそく)されたとしても、危険性が重大とは言えない」とした。

自然環境への影響について「県は建設過程で十分考慮しており、重大な影響を及ぼすとは言えず、原告側の主張する影響は抽象的だ」と指摘。費用対効果も「国土交通省のマニュアルに基づき算定しており、違法性はない」と退けた。

原告側はダムの必要性の一つとされた同町赤倉地区の水害について、川の越水による「外水被害」だけでなく、降雨時などに川に排水できないことで発生する「内水被害」もあり、ダム建設では防げないと主張。川床掘削で流量を確保する河道改修で十分で、温泉への影響もないとしてきた。

流水型ダムは流出口が土砂や流木で閉塞する危険性もあり、魚類の遡上(そじょう)阻害や濁りの増加で、アユなど河川環境への影響が大きいと強調。費用対効果についても、県の想定は誤りがあり、ダム建設への公金支出は不当で地方自治法などに違反すると訴えていた。

ダムは現在、堤体(ダム本体)の工事がほぼ完了。総事業費は当初、70億円を見込んでいたが、労務費や資材費の高騰、透水性の高い地盤の改良工事などで増加し、88億円。昨年の豪雨で工事と工程で変更が生じている。実際に水をためて安全性を確かめる試験湛水(たんすい)を今冬に行い、2020年3月に完成予定。その後、運用を開始する。


最上小国川ダム訴訟で原告側の訴え退ける 山形地裁

(毎日新聞 2019年7月30日 19時15分) https://news.infoseek.co.jp/article/mainichi_20190730k0000m040218000c/

(写真)最上小国川ダムを巡る住民訴訟の判決終了後、住民説明会を行う原告ら=山形市で2019年7月30日午後2時23分、日高七海撮影
山形県が最上町に建設している「最上小国川ダム」を巡り、市民団体「最上小国川の清流を守る会」が公金支出の差し止めなどを求めた住民訴訟の判決が30日、山形地裁であった。貝原信之裁判長は、ダムの建設に違法性はないと判断し、原告側の訴えを退けた。
ダムは洪水時だけ貯水する「穴あきダム」。水の流出口が土砂や流木で閉塞(へいそく)する危険性や、アユをはじめとした生態系への影響の有無などが争点となった。
判決は、ダムの設計が合理的だとして、流出口が閉ざされる危険性は大きくないと判断。上流側がダム湖化する恐れがあるとした原告側の主張を否定した。また、環境には一定の影響が出るとしたものの、重大とまでは認めなかった。
原告団の清野真人事務局長(75)は「訴訟の中で、穴あきダムの問題を議論できた。全国の人にもプラスになれば」と話した。控訴するかどうかは今後、検討するとしている。
これに対し、山形県の吉村美栄子知事は「最上小国川の内水面漁業の振興、流域の治水対策に努める」とのコメントを出した。【日高七海、的野暁】
最上小国川ダム
アユがすむ清流として知られる山形県北東部の最上小国川で、流域の温泉街周辺の治水対策として県が建設しているダム。生態系や水質への悪影響を懸念する地元漁協が反発し、住民団体も2012年に建設費用の差し止めなどを求めて提訴した。県が漁業振興策を提示するなどしたため漁協が容認に転じ、15年に本体工事が始まった。


最上小国川ダム訴訟判決 「建設は合理的」原告の訴え退ける 山形地裁

(さくらんぼテレビ2019/7/30(火) 21:05配信) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190730-00010004-sakuranbo-l06

7年にわたる住民訴訟に判決。山形県が最上町に建設中の最上小国川ダムを巡り、反対派の住民が事業費の支出差し止めなどを訴えた裁判で、山形地裁は30日、原告の訴えを退けた。
この裁判は、最上町の赤倉温泉の治水対策として県が建設中の最上小国川ダムをめぐり、反対派の住民が事業費約5億1700万円の支出差し止めと、2012年に支出した約5500万円の返還を求め、2012年に提訴していた。
原告側は、「水害は雨水などが溜まる内水の被害によるもので、ダム建設では防止できない。生息するアユへの影響も大きい」と主張していた。
判決で、山形地裁は「ダムの建設が内水被害だけでなく、被害の大きい外水被害、さらには下流への被害も想定していて合理的」として、原告の訴えを退けた。また、「アユへの影響も重大ではない」とした。
原告側は「今後、意見を集め控訴について検討する」としている。判決を受け、吉村知事は「今年度の完成に向け着実に工事を進め、最上小国川の漁業振興・治水対策の充実に努める」とコメントしている。


最上小国川ダム訴訟で建設費差し止め却下 山形地裁判決

(河北新報 2019年07月31日)https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201907/20190731_53055.html

山形県の最上小国川ダム(山形県最上町)建設を巡り、市民団体「最上小国川の清流を守る会」が、洪水防止の目的は河道改修で十分に達せられるなどとして、県に建設費の支出差し止めなどを求めた訴訟の判決で、山形地裁は30日、「事業予算の支出は全て完了しており、訴えの利益がない」として却下した。原告側は控訴するかどうか慎重に検討するという。
原告は「内水被害が頻発する最上町赤倉地区の水害対策としてダム建設は妥当ではない」と主張したが、判決は「赤倉地区の下流14キロの範囲の治水対策も目的とされており、県がダム建設を選択したことは不合理ではない」と判断した。
最上小国川ダムは県が1991年から予備調査を始め、2007年に建設を決定。アユ釣りへの影響を懸念して反対していた地元の漁協などが14年9月に容認に転じ、15年2月に着工した。ダムは本年度、完成する予定。総事業費は88億3000万円。


ダム費返還の訴え退け 山形の清流・最上小国川

(iza 2019.7.30 20:40) http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/190730/evt19073020400038-n1.html

アユ釣りで有名な山形県最上町の清流・最上小国川で、県が進めるダム建設に反対する住民団体が2012年度に支出した費用の一部約5490万円を吉村美栄子知事に返還請求することなどを県に求めた訴訟の判決で、山形地裁は30日、訴えを退けた。
ダムは下流域の治水のため、増水時だけ貯水する「穴あきダム」。当初は約70億円だった総事業費は工期延長などで約88億円に増え、18年度末までに約76億円を支出。19年度内に完成の見込み。
原告側は「下流域で想定される、増水した川に排水できなくなって起こる内水氾濫にダムは無力だ。洪水時に水が長く濁り、アユに影響を与える」と主張したが、判決理由で貝原信之裁判長は「大雨で川から水があふれる外水氾濫も想定し、ダムを建設するのは不合理ではない。アユの成育環境への影響の程度も重大とはいえない」と述べた。

 

山形・最上小国川ダム訴訟 原告控訴
(河北新報2019年08月10日土曜日)https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201908/20190810_53020.html

山形県の最上小国川ダム(山形県最上町)建設を巡り、市民団体「最上小国川の清流を守る会」が県に工事費の支出差し止めなどを求めた訴訟で、原告は9日、訴えを却下した7月30日の山形地裁判決を不服として控訴した。
原告の高桑順一団長は「事実と根拠に基づかない判決で認めがたい。裁判が続いているのに工事を進めるのは不誠実だ」と話した。
地裁判決は事業予算支出が全て完了し「訴えの利益がない」と結論付けた上で、環境への影響も重大とは言えないと判断した。

県庁騒然 石木ダム反対派200人 6時間の抗議活動

2019年7月31日
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昨日(7月30日)、石木ダムに反対する地権者や市民団体などの約200人が約6時間にわたり県庁内で抗議活動を行ないました。その記事とニュースを掲載します。
知事が出張中で不在でしたので、地権者らは要請書を副知事に手渡すことを求めましたが、県側はかたくなに拒否し続けました。「10分空けてくれるだけでいいのに、それもできず私たちの土地を取り上げるのか」と、地権者が憤慨するのは当然のことです。

県庁騒然 石木ダム反対派200人 6時間の抗議活動
(長崎新聞2019/7/31 00:00) https://this.kiji.is/528952190800200801?c=39546741839462401

(写真)県の担当者に詰め寄る地権者ら=県庁
県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業に反対する地権者や市民団体などの約200人が30日、約6時間にわたり県庁内で抗議活動を実施し、庁内は一時騒然となった。家屋を含む土地の明け渡しを地権者に求める県収用委員会の裁決が出た中で、地権者らの不満が爆発した形となった。
反対派は、強制収用の取り下げを求める中村法道知事宛ての要請書を提出するために県庁を訪れた。午前10時ごろ、1階エントランスホールで「強制収用やめろ」と書かれたプラカードなどを掲げ、「知事以外とは話をしない」「知事を呼べ」と叫んだ。知事の執務室がある4階の秘書課の前に詰め掛け、県職員ともみ合いになる場面もあった。
知事は出張中で不在。反対派は要請書を副知事に手渡すことを求めたが、副知事は「公務中」を理由に姿を見せなかった。県側は担当課が要請書を預かるとしたが、反対派は納得せず要請書を持ち帰り、午後4時ごろに抗議活動が終了した。
地権者の岩下和雄さんは「10分空けてくれるだけでいいのに、それもできず私たちの土地を取り上げるのか」と憤慨。地権者で川棚町議の炭谷猛さんは「県政の懸案事項という割に対応がおかしい。知事は自分の仕事に責任を持っているのか」と怒りを示した。
県側は、担当課が要請書を受け取ることや庁舎内で抗議活動をしないことを、反対派の窓口となっている市民団体のメンバーと事前に確認していたと説明。「大騒ぎになってしまい非常に残念」としている。

知事との話し合い求め石木ダム反対地権者が抗議
(テレビ長崎2019年7月30日19:24)http://www.ktn.co.jp/news/20190730257600/

東彼川棚町に建設が計画されている石木ダムについて、反対する地権者などが長崎県庁を訪れ、建設中止を訴えるため知事との話し合いを求め抗議の声を上げました。
「私たちの土地を取り上げようとする人間が、なんで出てこられないんだ!」「知事を呼べー!」
県庁に集まったのは石木ダムに反対する地権者や支援団体のメンバーなどおよそ200人です。
県と佐世保市が川棚町に建設を計画している石木ダムをめぐっては、ことし5月、土地の強制収用を可能にする裁決が下され、明け渡し期限が過ぎれば土地や家屋の所有権が国に移り、本格的にダムの建設に着手できるようになります。
地権者らは長崎県庁1階のロビーで石木ダムの事業認定取り下げと建設の中止を求め、知事と直接話がしたい、と訴えました。
「私たちの話を聞いて強制収用をやめてください」「嘘ついたら泥棒の始まり」「通せ」
担当する河川課の職員が対応し「知事は不在」と伝えると、一時、知事室に押しかけ職員ともみ合いに・・・
「ただ要請書を読み上げて渡すだけです、論議するんじゃない」「しっかり知事に報告をする。だめだ、あんたじゃだめ」
結局、秘書課長の対応にとどまったことからおよそ6時間の抗議の末、反対地権者は予定していた要請書の提出をとりやめました。
石木ダム反対地権者 岩下 和雄 さん「私たちはいくら強制収用されてもふるさとに住んで生活を続けていきたいという気持ちは変わりありません」
反対地権者は石木ダムの建設中止を求め後日、改めて要請書を提出する予定です。


石木ダム 反対派住民が抗議活動

(NHK 2019年7月30日 17時33分)https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20190730/5030004704.html

川棚町で建設が進む石木ダムをめぐり、県の収用委員会の裁決によって、建設に必要なすべての土地を強制的に収用できるようになったことから、建設に反対する地権者や市民団体らが県庁で抗議活動を行いました。

抗議活動を行ったのは、石木ダムの地権者や建設に反対する市民団体のメンバーなど、およそ200人です。

川棚町で建設が進む石木ダムをめぐっては、ことし5月に県の収用委員会の裁決が出て、ダムの建設に必要なすべての土地を強制的に収用できるようになりました。

活動に参加した人たちは、裁決への抗議に加え、長崎県が国に申請して認められた「事業認定」の取り下げを求めて、県庁1階のエントランスホールに「強制収用やめろ」などと書かれたプラカードや横断幕を掲げて集まりました。

参加者たちは、強制収用の中止を求めた要請文を中村知事に手渡そうとして、県の職員と押し問答になり、一時は知事の居室がある付近まで入って、面会を求めました。

しかし、中村知事が県外に滞在していたため、代わりに
副知事との面会を求めて県庁1階で座り込むなど、およそ6時間にわたって抗議活動を続けましたが、副知事とも面会できず、その後、解散しました。

活動に参加した地権者の1人、岩下和雄さんは「土地は明け渡さない。次回はぜひ知事に会い、私たちの気持ちを直に聞いてもらいたい」と話していました。

「石木ダム不要!」確信できました‼

2019年7月22日
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2019年7月17日 石木ダム事業工事継続差止訴訟 証人尋問と原告尋問

7月17日、午前と午後にわたって、長崎地方裁判所佐世保支部で、石木ダム工事差し止め訴訟の証人尋問がありました。

報告集会

口頭弁論終了後に報告集会を持ちました。
①午前の嶋津暉之さんの証言で石木ダムの治水目的がまったくの虚構であることがしっかり理解できたこと、②午後のこうばるに生活されている皆さんの証言で、皆さん一人一人がこうばるの生活は何物にも代えがたいとされていることが実感できたこと、⓷松本美智恵さんの証言で、佐世保市が石木ダムを必要としているのは、水不足解消どころか「石木ダム事業継続」だけが目的になっていることが理解できたこと、などが確認されました。そして、「この皆さんの証言を聞いて、私たちが石木ダムに反対していることに確信を持つことができた。石木ダムは不要、石木ダム中止を勝ち取るまで自信をもって闘える!」と一人一人が確信を新たにしました。
裁判は次回結審となりますが、この日の行動に参加した原告と支援者は、証言を聞き、報告集会をおえて、「私たちは正しい!」を強く実感して帰途に就きました。

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