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当別ダムの情報

札幌市への豊平川水道水源水質保全事業に関する公開質問書(当別ダムとの関連で)

北海道の当別ダムは市民の反対を押し切って2012年に完成しましたが、必要性のないダムであることには変わりはありません。
同ダムの建設に反対した「当別ダム周辺の環境を考える市民連絡会」と「北海道自然保護協会」は当別ダムからの札幌市の撤退を視野に入れて活動を続けています。
去る2月25日には両市民団体は札幌市に対して「豊平川水道水源水質保全事業の再評価に関する公開質問書」を提出し、同時に厚生労働省に対して同事業への補助金交付中止を求める要望書を送付しました。
公開質問書は札幌市への公開質問書「豊平川水道水源水質保全事業の再評価に関して 」 、

厚労省への要望書は厚労省への要望書「豊平川水道水源水質保全事業の再評価に関して 」 をご覧ください。豊平川水道水源水質保全事業とは、札幌市水道水のヒ素濃度を下げることを理由にして、札幌市水道の主要水源である豊平川の上流から浄水場の下流までバイパス管を設置する事業です。

ヒ素を含む温泉水が混入する豊平川上流の水が、浄水場の原水にできるだけ入らないようにするという事業で、市民に安全な水を供給することをお題目にしていますが、しかし、この事業には裏の顔があります。
この事業は札幌市が当別ダム事業に参画するために、保有水源を減らす方策として考えられたものなのです。

札幌市水道の水需給図に示すように、札幌市は水需要の過大予測を行うとともに、この事業によって豊平川の流量が減って保有水源が8.6万㎥/日少なくなるとして、将来は当別ダムの水源が必要になるという水需給図をつくりました(過大予測は2012年の当別ダム完成後に下方修正しました。)

そして、この事業は187億円という巨額の公費を使い、市民に対して重い経済負担を強いる事業でもあります。
なお、札幌市水道水のヒ素濃度は現状のままで水道水質基準を超えることはなく、十分に安全な水です。市の水質目標値(基準の1/2)を超えることがまれにあるだけで、半世紀以上も支障なく供給されてきた安全な水道水です。
このように、札幌市は当別ダムに参画するため、市民に安全な水を供給することを名目にして、本来は必要性がない巨額公費の事業を無理矢理作り出しました。
この事業は計画後10年経過したことから、今回、事業継続が妥当か否かの再評価が行われました。札幌市による再評価の結果は費用便益比が2.95で、1を大きく超えているから、継続が妥当というものでした。
しかし、この再評価の内容を検討すると、それは虚構の計算であり、手順に沿って計算すれば、費用便益比が1を大きく下回って中止すべき事業であること、そして、札幌市水道水のヒ素濃度は最近は市の水質目標値を超えることはなくなってきており、この事業の目的が失われてきていることも明らかになりました。

そこで、これらの問題を問いただすため、「当別ダム周辺の環境を考える市民連絡会」の安藤 加代子さん、山田明美さん、「北海道自然保護協会」の在田一則さん、佐々木克之さんたちが札幌市水道局に公開質問書を提出しました。3月10日までに市から回答がある予定です。

下記の記事はこの公開質問書の提出を伝える記事です。

豊平川ヒ素対策「不要」自然保護団体 市に中止要望

(北海道新聞 2016年2月27日)
北海道自然保護協会と市民団体「当別ダム周辺の環境を考える市民連絡会」は26曰、札幌市役所で記者会見し、豊平川を水源とする水道水のヒ素濃度を下げる事業を中止するよう市に求めたことを明らかにした。
「近年は濃度が市の目標値を上回ることはほとんどなく、不要だ」と主張した。
 この事業は、ヒ素を含む豊平川の湧き水が浄水場に流れ込むのを防ぐため、バイパス水道管を整備するもの。工期は2005~20年度で、総事業費187億円。
 両団体は「05年度以降、浄水場で処理を終えた水のヒ素濃度は市の管理目標値である1㍑当たりO・O05ミリグラムをほとんど超えていない」と指摘、25日付で秋元克広市長宛てに事業の中止を求める要望書を提出した。
 一方、市水道局事業推進担当課は取材に対し「処理前の原水のヒ素濃度は基準を超える状況が続いており、事業は妥当だ」と話している。  (水野富仁)

 

札幌市水需要予測引き下げ 当別ダム完成後、修正姑息

2015年8月12日
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札幌市は当別ダム完成後に架空の水需要予測をやめて、大幅な下方修正を行いました。

昨日(8月11日)、この問題について北海道自然保護協会、当別ダム周辺の環境を考える市民連絡会が記者会見を行いました。

今朝の北海道新聞が二つの面で大きく取り上げました。
ネットの記事は下記のとおりです。紙面記事もご覧ください。北海道新聞 2015年8月12日

なお、この問題の経緯はhttps://suigenren.jp/wp-content/uploads/2015/07/48f6e992771de4eb019b9faf2f873245.pdf にまとめてありますので、そちらもご覧ください。

「当別ダム完成後、修正姑息」 札幌市が水需要予測引き下げ 市民団体は反発強める(北海道新聞 2015年8月12日
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/sapporo/1-0167566.html

2012年に完成した当別ダム(石狩管内当別町)をめぐり、札幌市が建設に参加する根拠とした水需要の予測を、現在の供給能力を大きく下回る水準まで下方修正したことに対し、以前から「過大な予測」と指摘してきた市民団体が反発を強めている。

市は水源の分散化を理由に計画通り25年度から取水する方針だが、取水量は総需要の1割に満たないため、「分散効果は薄い」との声も上がっている。
「ダムが完成してから需要予測を引き下げるのは姑息(こそく)だ」。北海道自然保護協会の在田一則会長は11日、市役所で会見し、市の対応を批判した。
市は07年度、35年度の1日当たりの最大水需要が、保有する水源の供給能力84万立方メートルを上回る87万立方メートルに達する、と試算した。
しかし、今年3月にまとめた15年度から10年間の「水道ビジョン」では、経済成長が期待通り進まなかったことや人口減少の進展を踏まえ、3割減の62万立方メートルに下方修正した。
その一方、現在の水源の98%を豊平川に依存していることから、市は災害や事故に備え分散が必要との考えも示し、当別ダムの必要性を強調している。
これに対し、同協会は会見で「当別ダムからの取水量は1日当たり最大4・4万立方メートルで、35年度の最大需要予測の7%にすぎず、大きな効果は期待できない」と指摘した。
札幌、小樽、石狩、当別の4市町と道でつくる当別ダムの水道事業企業団の総事業費は734億円で、うち札幌市の負担は131億円に上る見込み。札幌市への水道水供給に向けた浄水場と送水管の整備は20年度から始まり費用は26億円。
会見に同席した市民団体「当別ダム周辺の環境を考える市民連絡会」の安藤加代子代表幹事は「必要のないダムから取水するための財政出動はするべきではない」とし、浄水場整備などを中止するよう訴えた。(水野富仁)

札幌市の水需要予測3割減 35年度 当別ダム不要の声も

(北海道新聞 2015年8月12日)http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0167443.html
札幌市が、当別ダム(石狩管内当別町)の建設に参加する根拠とした2035年度の市内の水需要予測について、1日当たり最大87万立方メートルから同62万立方メートルに約3割引き下げたことが11日、分かった。
市が現在保有する、豊平川などを水源とする供給能力(同84万立方メートル)だけでもまかなえる計算になり、自然保護団体は「不要なダム建設だった」と批判している。
市は今年3月にまとめた15年度から10年間の「水道ビジョン」で、7年ぶりに水需要を推計。前回と比べ、業務用需要が6割近く落ち込み、人口減少も早く進行する見通しを踏まえ、大幅に下方修正した。
市の前回予測をめぐっては市議会でも「過大な予測」などと指摘されていた。
市は「その都度、適切に予測してきた」と釈明。その上で「現在の水源は98%を豊平川に依存しており、災害などに備えた分散が必要」として、計画通り25年度に当別ダムから取水を始める方針だ。
これに対して、北海道自然保護協会は、今後予定されている当別ダムと札幌市を結ぷ送水管整備などの中止を求めている。
当別ダムは道が建設し12年10月に完成。水道事業ついては札幌、小樽、石狩、当別の4市町と道でつくる企業団が運営し、13年4月に札幌を除く3市町への供給を始めた。
治水・かんがいを除く事業費734億円のうち、札幌市の負担は131億円となる見込み。

札幌市水道の水需要予測の問題 ダム事業推進の一翼を担う厚労省水道課

札幌市水道の水需要予測の問題についてその後の経過を報告します(嶋津暉之)。

当別ダム中止後に架空予測をやめた札幌市水道」(1.44MB)もご覧ください。

厚生労働省水道課が、各水道事業者の行う過大な水需要予測、架空予測を追認して、補助金を交付し、各地のダム事業推進の一翼を担っていることは周知のとおりです。
厚労省は、国土交通省と一体のダム推進の行政機関であると言っても過言ではありません。

(札幌市水道の架空予測と総務省の指摘)
グラフ(札幌市水道の実績と予測 (97KB))は札幌市水道の一日最大給水量の実績と予測を比較したものです。旧予測は2007年度に当別ダム関係の事業再評価として行ったもので、実績が60~67万㎥/日の間で推移してきているのに、予測はどんどん増加して2025年度には現保有水源83.5万㎥/日〔〔注〕)を超え、当別ダム無しでは水源が不足することになっていました。
当別ダムの水源を札幌市に送水するのは2025年度の予定ですので、それに合わせるように実績と乖離した水需要予測を行っていました。
この事業再評価の予測に対して、総務省の行政評価局からクレームが付きました。あまりにひどい架空予測なので、目にとまったのかもしれません。
総務省は、一人当たり家庭用水(原単位)の予測を取り上げ、札幌市は、増加傾向にあった時期を含む過去30年間のデータを使うのではなく、増加傾向が止まった後の最近10年間のデータを使って予測を行うべきだと指摘しました。

(厚労省の説明)
これに対して、厚労省が札幌市の予測を擁護する説明を行いました。過去10年間のデータでは増加するとは言えないので、定性的な話(世帯の細分化が進むと一人当たりが増えるとか、節水型機器の普及は限界に近づいているという怪しげな話)を持ち出して、
総務省を説得し、総務省の政策評価分科会(2009年5月)を乗り切ってしまいました。
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/hyouka/dokuritu_n/gijiroku/15566.html
説明資料http://www.soumu.go.jp/main_content/000023563.pdf

しかし、このように不合理な架空予測が罷り通ってよいはずがありません。
2010年になって、「当別ダム周辺の環境を考える市民連絡会」と「北海道自然保護協会」が厚労省に公開質問書を出し、(当時の大河原雅子参議院議員の計らいで)厚労省と総務省の担当者と面談して、予測のおかしさを追及しました。

厚労省の説明の誤りは 厚労省水道課長への公開質問書201006 (2078KB) をご覧ください。

(札幌市の予測の大幅な下方修正)
その後、当別ダムが2012年度に完成すると、札幌市はこの架空予測をやめるようになり、グラフ(札幌市水道の実績と予測)の新予測のとおり、将来の1日最大給水量は漸減し、2035年度には61.8万㎥/日まで低下するとしました。この予測値は今年3月策定の「札幌市水道ビジョン」に盛り込まれました。
となると、2009年に厚労省が政策評価分科会で行った説明を札幌市が否定したことになります。一方で、総務省の指摘が正しかったことを意味します。

(厚労省の弁明)
この問題を現在、「北海道自然保護協会」の佐々木克之副会長が追及しています。
去る7月14日には畠山和也衆議院議員が厚労省と総務省の担当者のヒアリングを行い、佐々木さんと私が同席しました。

ヒアリングに先立ちに両省に対して、厚労省への要望書20150610 (1545KB) と 総務省への要望書20150610 (221KB) を提出しました。

厚労省の弁明は、「当時の厚労省の説明は正しかったと考えている。札幌市水道ビジョンは再評価とは異なり、厚労省として指導する立場ではないので、関知しない」という極めて無責任なものでした。
総務省は過去の再評価が合理的か否かを突き詰める立場ではないと、逃げ口上でした。

国の役人はこんなものですが、このままでよいはずがありません。今後、さらに追及していきたいと考えています。
札幌市だけの話ではありません。厚労省の架空予測追認が不要なダム建設をつくり出す大きな要因になっています。
当日、「石木ダムでは佐世保市の架空予測で13戸の住民の家が強制収用されようとしている。架空予測追認の責任を自覚せよ」と思わず、厚労省の担当者に対してつい声を荒立ててしまいました。(佐世保市水道の実績と予測  (112KB))

〔注〕 札幌市水道の現在の保有水源は本来は96.5万㎥/日ありますが、札幌市は豊平川水道水源水質保全事業を起して、現保有水源を14.7万㎥/日減らしてしまいました。
この事業は、ヒ素を含む湧き水等の影響を減らすため、豊平川上流の水の一部をバイパス管で浄水場下流に導く事業で、費用は183億円にもなります。
ヒ素はさほど問題ではなく、浄水場での除去効率を向上させれば済む話なのですが、札幌市は当別ダムへの参加の理由につくるため、保有水源の一部をきり捨て、同時に183億円という大きな事業を起こしました。

 

 

北海道ダム群の最新情報 2014年2月2日

北海道八雲町の水環境カメラマン稗田一俊氏からの情報

稗田さんから北海道ダム群の情報が届きました。その情報を基に、いくつかの情報を記します。

 北海道・道南のせたな町の小さな河川「良瑠石川」にかかるスリット砂防ダム

ダムは大規模だろうが中小規模だろうが、頭首工だろうが…ダムに流速(掃流力)を変動させる仕組みがある以上は、各河川が自然の輪廻で確立してきた流下する砂利の量と質のバランス(仕組み)を狂わせ、自然の輪廻に反した速度でその影響が確実に現れ、しかも、加速していきますから、放置すればするほどに、影響が長引き、影響が長引けば長引くほどに事態は深刻化するばかりとなります。
北海道・道南のせたな町の小さな河川「良瑠石川」で治山ダムのスリット化がされましたが、その後の河川の回復は即効性がありました。
治山ダム4基がスリット化されたところ、河床が蘇り、サケ、サクラマスその他の産卵場が拡大し、川の連続性が回復したことから、生息域が格段に広がり、産卵数も増えることになり、資源量の増加となっています。(近々、北海道大学院生が論文にまとめることになっています)
だまされたと思って、機会をつくって、是非、良瑠石川を見て頂きたいと思います。

サンルダムの近況

ダム湖畔を往く付け替え道路が2012年に完成、今は下の写真のようにその道路から下に向けて堤体を造るための掘削が進んでいます。
サンル川はおそらく北海道で一番サクラマスの良好な産卵場になった川だと思います。
川を分断していたダムのスリット化で川の連続性が回復して資源量が増加したということは、とりもなおさず、川を分断すると資源量が減少するということを示しています。 サンル川のサクラマス資源が減少することは確実なのです。

サンル川は比較的軟弱な(浸食を受けやすい)岩盤に砂利が薄く堆積した川ですから、ダムが建設されたら、ひとたまりもなく露盤化すると思っております。すでに、サンル川が合流する名寄川では上流の頭首工などの影響で砂利の流下の仕組みが変えられていますので、露盤化が進行しています。露盤化することは、つまり、魚類資源が減少することで、資源が減少することは日光の中村智幸氏が鬼怒川?でヤマメを取り上げた調査で証明済みのことです。

 平取ダム

昨年2013年11月12日に撮影したものです。長大な堤体の左岸側の基礎部の工事です。

当別ダム 

当別ダムは残念ながら完成してしまいました。
2013年11月21日に撮影した写真です。
 ダムの影響を考えると、今後の推移をしっかりと記録しておくことがとても重要だと思います。
なお、現地の安藤さんたちは、近くに「当別断層」があることも指摘されておりました。
当別ダムの位置を示す地図に、合わせて「当別断層」の位置を添えた 図を空知総合振興局のHPから引用致します。
当別ダムと当別断層 地図


 

「虚構に基づくダム建設」(北海道自然保護協会編)(2013年05月05日)

「虚構に基づくダム建設」(北海道自然保護協会編)が緑風出版から刊行されました。
 サンルダム、平取ダム、当別ダム等のダム建設の虚構にメスを入れた、なかなかの力作です。
 佐々木克之さん、宮田修さん、安藤加代子さん、出羽寛さんが執筆されています。
毎日新聞の全国版と北海道版、朝日新聞北海道版の書評が掲載されました。
虚構に基づくダム建設 表紙

今週の本棚・新刊:『虚構に基づくダム建設』=北海道自然保護協会編
(毎日新聞 2013年05月05日 東京朝刊)http://mainichi.jp/feature/news/20130505ddm015070033000c.html

(緑風出版・2625円)
「脱ダム」を掲げた民主党政権は2009年10月、事業見直しのため国直轄ダムを凍結した。北海道内で対象となったサンル、平取(びらとり)の両ダムと道が建設した当別ダムを中心に、治水、利水、環境への影響などを多角的に検証し、ダムが止まらない原因に迫る。
本書のもととなったのは、北海道自然保護協会をはじめ市民団体でつくる「北海道脱ダムをめざす会」が10?11年、住民の立場で独自に事業の必要性を再検証した結果だ。
全国的にも珍しいこの取り組みを、専門家の協力を受けて充実させた。データに基づいて問題点を列挙し、表題の「虚構」ぶりを立証しようとしている。
しかし、現実は厳しい。反対意見は見直しの場から締め出され、事業推進という自治体や議会の“民意”を盾に、形式的な検証だけで継続が決まった。
看板倒れに終わった「脱ダム」を問い直すと共に、「環境」と「住民参加」の観点が盛り込まれた改正河川法の形骸化に警鐘を鳴らす。「川を住民の手にとりもどす」という結びの提言は、旧態依然の河川行政への重い宿題だ。

北の書棚:北海道自然保護協会・編「虚構に基づくダム建設」 /北海道(毎日新聞北海道版 2013年04月27日 ) http://mainichi.jp/area/hokkaido/news/20130427ddlk01040077000c.html

(緑風出版 電話03・3812・9420)
「脱ダム」を掲げた民主党政権による、国直轄ダムの凍結と事業見直し。
北海道自然保護協会などの市民団体でつくる「北海道脱ダムをめざす会」は、これにあわせ独自に検討会を開き住民の立場でサンル、当別、平取という三つのダム事業の必要性を再検証した。
本書は、その結果を核にしながらダム建設が止まらない理由に迫る労作だ。
事業者が主張するダムの必要性や有効性について、データを基に反論。魚道の効果を疑問視するなど環境面での悪影響も指摘する。
ダムに頼らない人と川の関係によって生命あふれる川を取り戻すため、河川管理のあり方について賛成、反対同数の委員が公開の場で議論できる第三者機関の設置など提言している。(324ページ、2625円)

 

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