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球磨川流域治水 遊水地「90世帯移転」住民困惑「自宅再建したのに」 遊水地は本当に必要なものなのか
2020年7月の九州豪雨で氾濫した熊本県の球磨川流域で、国土交通省は人吉市、球磨村で計約90世帯の移転が必要な遊水地の設置事業を進めようとしています。
国は今月、用地取得に関する日程の説明を始めたが、対象地域では豪雨後に自宅を再建した被災者もおり、困惑が広がってい。
遊水地は先祖代々の土地、現在のコミュニティを喪失させるものです。球磨川の治水対策として本当に必要なものなのでしょか。
河道掘削でどこまでの洪水に対応できるのか、とことん見極めることが先決です。
集団移転 迫られる選択 球磨川治水で遊水地候補の人吉市大柿地区 「水害怖い」「愛着」板挟み
(熊本日日新聞2022/4/7(木) 11:39)https://news.yahoo.co.jp/articles/b772013b6569f966f7247ddecfaab57f75d5449f
球磨川治水対策の「遊水地」候補となっている大柿地区(中央)と中神地区(同奥)=1月、人吉市(高見伸、小型無人機で撮影)
2020年の熊本豪雨の被害が大きかった人吉市大柿地区の住民が、住み慣れた土地を離れるかどうか選択を迫られている。氾濫した球磨川の治水のため、地区の半分以上が「遊水地」の候補地となった上、市が地区全体の集団移転を提案したからだ。住民の意向を踏まえた提案ではあるが、現地での生活再建を望む声も根強い。一方、分断を心配して地区全体を遊水地にするよう求める声もある。
「土地は先祖から受け継いだ財産。ここに住み続けたい」。4月から町内会長を務めている大柿章治さん(76)が語った。自宅は被災後に修理。隣のビニールハウスでは施設園芸も再開し、「大柿の存続に力を注ぎたい」と意気込む。
遊水地整備案は、国が提示。大柿地区の半分以上に当たる約20ヘクタールを整備するとした。さらに市が3月19日の説明会で、地区全体の集団移転を提案した。
松岡隼人市長は説明会で「大柿は地形的に浸水リスクが高い。命とコミュニティーを守り、早期に生活再建を実現するためには安全な場所へ移転し、新しい大柿地区をつくることが望ましい」と説明。国が計画する流水型ダムの完成に長期間要することも、浸水リスクが残る理由に加えた。
松岡隼人市長が大柿地区の集団移転を提案した説明会で意見を述べる住民=3月19日、人吉市
大柿地区は、蛇行する球磨川の左岸に位置。豪雨では、あふれた濁流が地区全体を襲い、全58世帯が全壊した。対岸には、同じように遊水地の整備候補地となった中神地区がある。
大柿地区は被災当初、補助事業を活用した集団移転を模索した時期もあった。だが、費用や時間がかかり過ぎるとして立ち消えになり、住民はそれぞれ生活再建を進めていた。
そうした中、国が昨年2月以降、遊水地の整備方針を順次示し、11月に大柿地区の整備案を示した。市の意向調査では、全58世帯のうち43世帯が移転再建を希望したほか、遊水地整備も44世帯が賛成した。被災から時間が経過し、「心の整理がついた」と賛成に転じた人もいたという。
市内の仮設住宅に暮らす男性(65)は「もう水害で怖い思いはしたくない。移転するのが一番」とした上で、「遊水地になる区域とならない区域で大柿が分かれるのは複雑。全域を遊水地にした方が納得できる」と全域整備を訴えた。
「遊水地はできれば造ってほしくない」という大柿勝則さん(69)も「住民の意向が受け入れに傾く中、反対意見を通せば地区が二分される」と懸念した。前町内会長の一橋國廣さん(77)は現地再建を強く望みながらも「住民それぞれに考えがあり、周囲に残った方がいいとは言えない」と複雑な表情を浮かべた。
遊水地を受け入れて移転すれば、土地は国が買収する。ただ、遊水地の整備区域外の住民が移転を望んでも補償の対象にならない。住民の中で、費用負担を巡る“線引き”が生まれる事態を危ぶむ声もある。
市は集団移転の提案を踏まえて、4月以降に改めて地区全体の意向を確認するとした。(中村勝洋、川野千尋、元村彩)
球磨川流域治水 遊水地「90世帯移転」住民困惑「自宅再建したのに」
(読売新聞2022/03/22 05:00 )https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20220322-OYTNT50010/
2020年7月の九州豪雨で氾濫した熊本県の球磨川流域で、国が治水対策として計画する 遊水地 の候補地に人吉市、球磨村の計約90世帯が含まれ、移転を迫られることになった。国は今月、用地取得に関する日程の説明を始めたが、対象地域では豪雨後に自宅を再建した被災者もおり、困惑が広がっている。(前田敏宏、松尾真里那)
修繕を終えた自宅前で、将来への不安を口にする今村さん(熊本県球磨村で)
23年度着工目標
「せっかくリフォームして住み始めたのに、別の場所に移らないといけないなんて……」。球磨村渡の候補地に夫婦で住む今村チエ子さん(71)は、球磨川に近い自宅前で表情を曇らせた。
豪雨によって木造2階建ての自宅は約4・5メートル浸水し、「全壊」の判定を受けた。一時、仮設住宅に身を寄せたものの、自宅の骨組みは無事だったため、愛着のある土地で修繕による再建を選んだ。
球磨川を眺めながら散歩するのが好きで、地元を離れることは選択肢になかった。21年夏前に数百万円をかけて再建を終え、ようやく自宅で生活を始めようとした直前、遊水地の候補地に入ることを知った。
村によると、渡地区の候補地では被災前、約50世帯が暮らしていた。今村さん宅の近隣では被災のため家を取り壊し、村外に引っ越した人もいる。「離れたくないが、水害があったけん、移転は仕方がなかとかな。せめて慣れ親しんだ場所の近くで暮らしたい」と今村さんは願う。
遊水地 川沿いの土地に水を引き込み、河川の流量を抑える治水対策。平常時は農地や公園として利用するが、洪水時には浸水するため住宅は移転が必要になる。九州豪雨を受け、国、熊本県、流域市町村が掲げた「流域治水」の一環として計画された。国は土地を掘り下げて水をためる「掘り込み方式」を基本とした整備を予定している。
国土交通省は昨秋以降の住民説明会で、候補地4か所の配置案を公表した。このうち、宅地がある球磨村渡地区(約30ヘクタール)と人吉市大柿地区(約20ヘクタール)の住民には、高台などへの移転を求める方針だ。今月に入って渡地区で開催した説明会では、22年度半ば以降に用地取得に向けて補償額を提示するスケジュール案を示し、23年度の着工を目指す方針を明らかにした。
国交省八代河川国道事務所の森康成副所長は「貴重な宅地を提供いただくことになる。住民の意向に寄り添いながら治水のため理解を求めていきたい」と話す。
先祖代々の土地
人吉市によると、大柿地区では約40世帯が候補地に入る。先祖代々、この地区で暮らしてきたという山上修一さん(77)の自宅敷地も候補地に含まれ、「豪雨で苦しい生活を強いられ、やっとの思いで生きてきたのに故郷も奪われるのか」と落胆を隠せない。
豪雨で自宅は2階まで濁流が押し寄せた。敷地内で営んでいた民宿を住まいとして修繕中で、約2か月後には夫婦で地区へ戻るつもりだ。
大柿地区の大半の世帯が遊水地の移転対象となることを踏まえ、人吉市は19日の説明会で、候補地外を含む全約60世帯に浸水リスクが低い地区外への集団移転を提案した。松岡隼人市長が「命とコミュニティーを守るため」と理解を求めたが、反対の声も上がった。
豪雨当日、地区は広範囲で浸水したが、有志による避難誘導によって一人の犠牲者も出さなかった。山上さんは「財産とも言えるコミュニティーは、この場所で、何十年もかけて積み上げてきたもの。先祖代々の土地を守っていくためにも地区外への移転には反対だ」と口にした。
九州豪雨で大規模浸水、遊水地整備へ集落全58世帯に移転提案
(読売新聞2022/03/21 11:27)
豪雨で球磨川が氾濫し大規模な浸水被害を受けた熊本県人吉市の市街地(2020年7月4日、読売機から)
九州豪雨で被災した熊本県人吉市は19日夜、遊水地の整備が計画されている大柿地区を対象に説明会を開いた。松岡隼人市長は大規模な浸水被害を踏まえ、全58世帯に地区外への移転を提案。「安全な場所でコミュニティーを保ったまま新しい集落を整備することが望ましい」と理解を求めた。(前田敏宏)
市は、住民への意向調査の結果も明らかにした。8割弱が遊水地の整備計画に協力する意向を示した一方、反対が1割弱、判断がつかないが1割半だった。
市によると、計画に対して「協力する」との回答が44世帯(全体の76%)に上った。これを踏まえ、地区全体での移転案を復興方針として示した。計画に「協力しない」は5世帯(9%)、「判断つかない」は9世帯(15%)だった。
今後の住居に関しては、43世帯(74%)が移転方針と回答し、12世帯(21%)は現地再建を希望。3世帯(5%)は再建場所は判断ができないとした。遊水地の予定地に入る37世帯では5世帯が現地再建を望んだ。
説明会には住民ら約50人が出席。「水害は大変な恐怖だった。土地の有効利用へ提供したい」と協力意向が示された一方、「水害で多くを失った。せめて元の地区で営みを再開したい」と反対の声も上がった。
市は新年度以降も懇談会や戸別訪問を続け、計画への理解を求める。
人吉市大柿地区の遊水地整備で全世帯移転を提案
(NHK2022/03/22 12:28)https://www3.nhk.or.jp/lnews/k/kumamoto/20220322/5000015064.html
おととし7月の豪雨を受けた今後の治水対策として人吉市の大柿地区で検討されている遊水地の整備に向け、市は地区の全世帯に移転を求める案を示しました。
これは19日に開かれた住民説明会で示されました。
人吉市の大柿地区では、今後の治水対策として、川からあふれた水をためる遊水地の整備が検討されていて、去年、国が地区の3分の2を遊水地の整備範囲とし、住民に移転を求める一方、残る3分の1は宅地や農地にする案を提示していました。
説明会では、市が地区の全58世帯に行った調査の結果が示され、およそ8割が「国の計画に協力する」とした一方、整備範囲については「コミュニティが分断される」とか「治水効果を高めるため全域にすべき」などの理由から半数が「納得できない」と答えたということです。
そのうえで松岡市長は、「新たなダムの完成にも10年かかり、大柿地区全体が危険な場所のままだ」と述べ、全世帯に集団移転を求めました。
これに対し住民からは「早く用地交渉を進めてほしい」といった意見の一方、「すでに自宅を再建し、ほかの場所には移りたくない」といった意見も出されました。
市は集団移転について、再度、住民の意向を調査した上で、地区全体を遊水地とする案も含め、国に要望したいとしています。
みなし仮設で暮らしている50歳の男性は「大柿地区での再建を目標に避難生活を続けてきたのに到底受け入れられない。再検討してほしい」と話していました。
減り続ける佐世保市水道の給水量 石木ダムは利水治水の両面で必要性が希薄
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3月で2021年度が終わりましたので、佐世保市水道の2021年度の一日最大給水量がどうであったかを知るため、佐世保市に対して2021年度の毎日の給水量について情報公開請求を行いました。
昨日、そのデータが届きましたので、2021年度までの一日最大給水量の動向のグラフを早速描いてみました。
減り続ける佐世保市水道の給水量(利水面で石木ダムは不要に)
佐世保市水道の一日最大給水量の動向は下図の通りです。2021年度の一日最大給水量は69,901㎥/日で一段と小さくなりました(一日最大日は2021年12月31日)。
2000年度前後の一日最大給水量は10万㎥/日程度ありましたが、その後はほぼ減少の一途を辿るようになり、今は7万㎥/日程度になりました。
佐世保市の水需要予測では2020年度以降は一日最大給水量が10万㎥/日を超え、10.7万㎥/日程度になるから、石木ダムの水源約4万㎥/日が必要だということになっています。
しかし、一日最大給水量の実績は下図の通り、減り続け、現在は7万㎥/日程度になりました。予測値との差は3万㎥/日以上に拡大しています。
なお、佐世保市の水道水源は許可水利権の他に慣行水利権も加えると、10万㎥/日程度あります。
このグラフを見れば、石木ダムの新規水源が佐世保市にとって必要であるはずがありません。利水面で石木ダムは無用のものになってきているのです。
治水面でも石木ダムは必要性が希薄
一方、石木ダムは治水面での必要性も希薄なダムです。1/100洪水に対応するために石木ダムが必要とされています。
下図の通り、石木ダムより下流の川棚川の流域面積は7.14㎢で、全流域面積81.44㎢の8.8%です。
そのうちの大半を占めるのは下図の通り、川棚町市街地の公共下水道計画区域と、川棚大橋下流の最下流域です。
前者は内水はん濫による1/1O降雨の計画対象区域ですから、雨量規模が1/10を上回れば、内水はん濫で溢れる危険性が高まります。
後者は港湾管理者の管理区間であるということで、低い堤防がそのまま放置されており、堤防整備の計画も示されていません。
したがって、1/100洪水に対応するために石木ダムが必要とされていますが、公共下水道計画区域と、川棚大橋下流の最下流域はもっと小さい規模の洪水で溢れる危険性が高いのです。
川棚川下流域の治水対策として必要とされていることは「内水氾濫の危険性の高い公共下水道計画区域について内水氾濫対策を充実すること」と、「川棚大橋下流の港湾管理者管理区間の低い堤防を嵩上げすること」です。
このように石木ダムよりはるかに重要な治水対策があるのに、長崎県はもっぱら石木ダム事業の推進に力を注いでいるのです。
必要性が希薄な石木ダムの建設中止を!
以上の通り、石木ダムは利水面でも治水面でも必要性が希薄なダムです。
ダム予定地に住む13世帯約50人の人たちの生活が守るために、必要性が希薄な石木ダムの建設を中止させましょう。
荒川下流の橋梁問題の近年の動向(下流部氾濫の危険性解消は遠い先の話)
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荒川下流の橋梁問題は、私たちが2015年からその動向を見守り続けてきたテーマです。その経過を振り返ります。
荒川下流の橋梁問題の経過
◇荒川下流橋梁問題への関わりの始まり
私たちが荒川下流の橋梁問題に関心を持ったのは朝日新聞の記事「荒川堤防4カ所高さ不足 橋障害改良できず 周辺より1.8~3.7㍍低く」(2015年9月19日)がきっかけでした。
JR東北線荒川橋、都道西新井橋、京成本線荒川橋、国道6号四ツ木橋は高さが大幅に不足していて、大洪水が来れば、そこから洪水があふれて大氾濫を引き起こす危 険性がある問題を訴えた記事でした。
荒川下流部に住む人からすれば、深刻な問題です。
国土交通省の資料(荒川下流河川維持管理計画)を見ても、下図の通り、四つの橋梁の高さ不足は明瞭でした。
◇荒川水系河川整備計画の策定と変更
2016年3月に荒川水系河川整備計画が策定され、京成本線荒川橋梁は約364億円をかけて2018年度から架け替え工事を始めることになりました。
しか し、残りの三橋梁は架け替えが行われず、暫定対策(橋梁部周辺対策)のみでした。
https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000643105.pdf 41~42ページ、
荒川水系河川整備計画は2020年9月に変更されました。
京成本線荒川橋梁の架け替え工事の記述はそのままでしたが、残りの三橋梁は暫定対策(橋梁部周辺対策)の対象からも外されました。
https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000785994.pdf 50ページ
◇京成本線荒川橋梁架替工事の大幅変更 (事業費が倍増され、完成予定が15年先へ)
その後、2021年12月に関東地方整備局の委員会が開かれ、京成本線荒川橋梁の架け替え工事の内容が抜本的に変わりました。
令和3年度 第1回 フォローアップ委員会(令 和3年12月1日)
https://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000129.html
再評価 資料➃-1 https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000817462.pdf
橋梁の高さが低く、洪水の安全な流下の阻害となっている京成本線荒川橋梁を約15m上流に架替えるというもので、事業費は364億円から 730億円へ倍増となり、完成予定が令和6年度から令和19年度(2037年度)へと、大幅に延長されることになりました。
京成本線荒川橋梁架替工事は用地買収が始まっていたので、数年のうちに完成すると思っていたのに、事業計画の大幅変更が唐突に行われ、完成が十五年先になりました。
以上が荒川下流橋梁問題の現在までの経過です。
国土交通省が好きなようにやっているという印象が否めません。
◇私たちは国に対して何を求めるか
私たちは下記の二つを国に求めていかねばと考えています。
1.京成本線荒川橋梁架替工事のスピードアップ
2.対策が何ら行われない残りの3橋梁(JR東北線荒川橋、都道西新井橋、国道6号四ツ木橋)の対策工事
「水道みやぎ」4月1日開始 20年間の運営権、民間に売却 全国初、成否に注目
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2022年4月1日から上下水道と工業用水の20年間の運営権を民間に一括売却する宮城県の「みやぎ型管理運営方式」が始まりました。
水道民営化の内容を河北新報3月31日が詳しく報じていますので、その記事を掲載します。
それを見ると、民営化といっても、水道事業の全部ではありません。
管路の維持管理(更新)などが抜けています。
管路の維持管理はかなり費用がかかるものであって、採算性の低いものは最初から除外されたように思います。
そのことを朝日新聞の記事(2022年3月24日)「大阪市は「断念」、宮城県は除外してスタート 水道老朽管、民営化では解決遠く」
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15244383.html が取り上げています。
大阪市は費用がかかる配水管の更新事業の民間発注をほんの一部にしぼり込んだのに対して、宮城県は民間に任せるのは浄水場の更新などにとどめ、水道管の更新は除外したことを伝える記事です。
日本初の水道民営化いうことで、村井嘉浩・宮城県知事がさかんにアピールしていますが、現実は民営化してもさほど大きな問題が生じない部分に限られているのではないでしょうか。
宮城県の水道民営化の実態をきちんと検証する必要があるように思います。
「水道みやぎ」4月1日開始 20年間の運営権、民間に売却 全国初、成否に注目
(河北新報2022年3月31日 6:00)https://kahoku.news/articles/20220330khn000048.html
上下水道と工業用水の20年間の運営権を民間に一括売却する宮城県の「みやぎ型管理運営方式」が4月1日、導入される。自治体が施設の所有権を保持したまま民間に運営権を委ねる「コンセッション方式」が上水道に適用されるのは全国初。村井嘉浩知事が水道法改正を働き掛けて実現した一手は、厳しさを増す地方の水道経営の処方箋となるのか、関係者の注目が集まる。
導入後の県側と運営権者の主な役割分担は表(上)の通り。施設の管理は今でも民間に委託しているが、契約期間は最長4~5年。みやぎ型は上・工・下水の長期一括委託でスケールメリットを狙う。
20年間の事業費削減予定額は337億円。内部留保に及ぼす今後5年間の効果は、100億円以上と見積もる。
現行の手法では将来の料金引き上げが避けられないため、経費削減効果は料金の引き下げまでには至らず、上昇幅の圧縮にとどまるとみられる。
運営権者は水処理大手メタウォーターを代表とする構成10社(表・下)のグループ。経営は10社による特別目的会社「みずむすびマネジメントみやぎ」(仙台市)、実務は10社が出資する運転維持管理会社「みずむすびサービスみやぎ」(同)が担う。
特別目的会社が解散しても、地元に維持管理会社が残り、事業の持続性を担保した。維持管理会社の社員(運営会社兼務16人を含む計240人)は、全体の約4割が現委託業者からの転籍となった。
不安視される要素は(1)水質(2)経営維持(3)料金(4)災害対応-など。運営権者は、法定51項目の水質管理検査を継続した上で独自に13項目を追加し、法基準より厳しい数値を設定すると強調。財務状況は月次、四半期、年次で県が確認する。
5年ごとの料金見直しの際は2年前から協議を開始。外部の有識者らによる経営審査委員会から意見を聴き、新料金徴収の半年前までに県議会の議決が必要となるため、「複数のチェックが入る」(県企業局)。大規模災害時は、県が指揮を執る。
知事「日本のモデルになる」
2017年度の地方公営企業年鑑によると、宮城県の水道料金は1立方メートル当たり146・55円。広域水道事業を手掛ける22府県で最も高く、最も安い長野県の44・41円の3倍超に達する。水源から遠い地形的要素や過去のダム開発などが要因という。
人口減や節水型社会の進行で収益が目減りし、老朽施設の維持管理に加え、更新に必要な多額の費用をどう捻出するかが全国的な課題。
村井知事は28日の定例記者会見でみやぎ型の概要を改めて説明し、「県民に少しでも安価な水道を供給するための施策。日本のモデルになる」と自信を見せた。
水道事業、4月1日から民営化
宮城県が運営権売却
(共同通信2022/3/31 16:24) https://nordot.app/882161482844962816?c=39546741839462401
宮城県庁=仙台市青葉区
宮城県が運営権を一括して売却した上下水道と工業用水の計9事業について、民間企業による運営が1日から始まる。全国初の事例で、水質の安全性を確保しながら、水道料金の値上がりを抑制できるか注目される。
運営するのは水処理大手「メタウォーター」(東京)など計10社でつくる「みずむすびマネジメントみやぎ」(仙台市)。宮城県は昨年12月、運営権を10億円で売却する契約を締結した。期間は20年。情報通信技術(ICT)の活用など業務効率化で、約337億円のコスト削減を見込む。施設は県が引き続き所有し、水質検査や管路の維持管理も続ける。
15年連続「水質が最も良好な河川」は熊本県にあった(川辺川)
国交省は毎年、全国の河川の水質調査結果を公表し、「水質が最も良好な河川」をいくつか選んできています。球磨川水系の川辺川が毎年選ばれてきています。
TABIZINE 2022年3月29日の記事に下記の通り、
日本一水質が良好な川、その答えは、熊本県の人吉盆地に流れ下る「川辺川」と記されています。
そのように素晴らしい川辺川であるからこそ、その自然を守るために、長年、川辺川ダム反対運動が展開されて、ダム事業がストップされてきたのです。
その川辺川に国土交通省が流水型の川辺川ダムを建設する計画を策定しようとしています。それが現在パブコメが行われている球磨川水系河川整備計画原案です。
多くの方が球磨川水系河川整備計画原案に対して意見を表明してくださるよう、お願いします。
このパブコメについては
球磨川水系河川整備計画原案のパブリックコメントと、原案の基本的な問題点 | 水源連 (suigenren.jp)
をお読みください、
【日本一の○○連載】15年連続「水質が最も良好な河川」は熊本県にあった
(TABIZINE 2022/03/29 07:30https://www.msn.com/ja-jp/travel/news/%E3%80%90%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%B8%80%E3%81%AE%E2%97%8B%E2%97%8B%E9%80%A3%E8%BC%89%E3%80%9115%E5%B9%B4%E9%80%A3%E7%B6%9A%E3%80%8C%E6%B0%B4%E8%B3%AA%E3%81%8C%E6%9C%80%E3%82%82%E8%89%AF%E5%A5%BD%E3%81%AA%E6%B2%B3%E5%B7%9D%E3%80%8D%E3%81%AF%E7%86%8A%E6%9C%AC%E7%9C%8C%E3%81%AB%E3%81%82%E3%81%A3%E3%81%9F/ar-AAVBoMX?ocid=BingNewsSearch
意外な日本一を取り上げるTABIZINEの連載。今回は、暖かくなって行楽地に出かけたい、自然の中で遊びたいと思った時に役立つ日本一を紹介します。
© TABIZINE 提供image by MK Products from Wikipedia
日本一水質が良好な熊本県「川辺川」
© TABIZINE 提供 熊本県球磨川 球磨川 (C) Shutterstock.com
暖かくなってくると水辺の行楽地に出かけたくなりますよね。海はもちろん、河川敷や川べりも目的地の候補になってくると思います。せっかく水辺に出かけるのであれば、ごみが浮いたり水が汚れていたりする場所ではなく、奇麗な水辺に出かけたいですね。
では、日本で一番奇麗な水辺、例えば日本でもっとも奇麗な川はどこにあると思いますか? 川といっても大小さまざま。数も膨大にあるので、それこそ日本一を決める作業は容易ではありませんが、少なくとも一級河川(とその水系)の中で日本一水質が良好な川といったら、どこになるのでしょうか。
ちなみに一級河川とは、
<国土保全または国民経済上,特に重要な水系であると政令で指定したなかで,国土交通大臣が指定する河川>(ブリタニカ国際大百科事典より引用)
と定義されています。
日本一水質が良好な川、その答えは、熊本県の人吉盆地に流れ下る「川辺川」になります。
15年連続「水質が最も良好な河川」
© TABIZINE 提供 熊本県人吉 人吉 (C) Aprilflower / Shutterstock.com
川辺川といわれてピンと来る人は、熊本県の人以外だとなかなかいないのではないでしょうか。
熊本県南部には八代という街があり、その八代に向かって流れ下る「球磨(くま)川」があります。同じく熊本県南部には、あの西南戦争でも舞台となった人吉盆地があり、その人吉盆地を横断する球磨川に大きな支流が流れ込んでいます。
その全長約50kmの支流を川辺川(球磨川水系)と呼びます。八代市の五家荘(ごかのしょう)といわれる山深いエリアが水源地で、国土交通省が毎年公表する全国一級河川の水質調査で「水質が最も良好な河川」に15年連続で選ばれています。
<15年連続で水質日本一になっている川は、全国で川辺川だけです>(『日本⼀の清流川辺川〜新たな相良村へ〜』より引用)
周辺は雨が多く、自然災害も少なくない土地です。2020年(令和2年)の熊本豪雨と災害のニュースも記憶に新しいです。
川辺川流水型ダム予定地と仮排水路https://www.youtube.com/watch?v=gzwC38r9Jg8
治水用のダム建設のニュースも繰り返し報じられていますが、それだけ自然の豊かなエリアですから、天候が穏やかな日は地元の子どもたちが川辺で遊び、大人たちはラフティングなどのアクティビティを楽しんでいます。
2021年(令和3年)の段階では、川辺川下流の相良(さがら)村で、水辺の楽しみを満喫できる複合親水施設の整備構想もあると各紙が報じていました。
筆者も、残念ながら上流まで行った経験はないのですが、人吉盆地で川辺川沿いを軽く歩いた経験はあります。
これから暖かくなって、どこか美しい水辺で楽しみたいと思ったら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況にも注意しつつ「日本一の清流」川辺川に遊びに出かけてみてはいかがでしょうか?
西南戦争に関する歴史的なスポットや温泉地、茶園など川以外の見どころも周囲には多いです。観光の楽しみはそれこそ尽きないですから、日本一巡りの旅の行き先として検討してみてくださいね。
© TABIZINE 提供 川辺川の上流 image by 河川一等兵 from Wikipedia
[参考]
※ 令和2年水質調査結果 – 国土交通省
※ 川辺川の水質日本一 豪雨後も15年連続維持 – 人吉新聞社
※ 複合施設整備を構想 川辺川生かしキャンプ場など/熊本県相良村 – 九建日報
※ 川辺川の概要
※ 熊本豪雨あす1年 仮住まい、なお3675 – 西日本新聞
※ 令和2年7月豪雨 被害写真
※ 『さがら』2012年8月号
※ 熊本県知事はなぜ脱ダムを放棄したのか – ニッポンドットコム
※ ⽇本⼀の清流川辺川〜新たな相良村へ〜 – 熊本県相良村
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