水源連:Japan River Keeper Alliance

水源開発問題全国連絡会は、ダム建設などと闘う全国の仲間たちのネットワークです

ホーム > ニュース

ニュース

水源連の最新ニュース

12月26日 国交省の国土審議会第13回水資源開発分科会

2014年12月29日
カテゴリー:

12月26日(金)に国交省の国土審議会第13回水資源開発分科会が開かれました。
その内容を簡単に報告します。
〇 パブリックコメント
26日の会議で答申案をまとめる予定でしたが、その予定が変わり、答申案についてパブリックコメントを行うことになりました。
26日の会議での委員の発言を反映した答申案についてパブリックコメントを行い、パブコメの結果を踏まえて再度、分科会を開くことになりました。
水源連は12月16日に調査企画部会の各委員に「答申原案で改善すべきことの提言」を送付しました。この提言でパブコメを求めたからかどうかは定かではありませんが、パブコメが行われることにないました。
〇 沖大幹分科会長の説明
沖大幹氏は調査企画部会長であるとともに、水資源開発分科会長でありますが、答申案についての事務局からの説明の後、沖氏は次のことを強調する補足説明を行いました。
・危機的渇水(ゼロ水)のことが書いてあるが、これは危機的渇水に備えるために水源開発を行うということではない。危機的渇水の影響を検討しておく必要があるというものである。
・1/10を超える渇水についてリスクマネージメントは考えておく必要はあるが、それに備えるための水源開発はしない。
・経済性、合理性は排除しない。
〇 一部の委員から次のように前向きの意見もありました。
・新しい水源開発はしないという方向に水資源行政を転換するならば、そのことをはっきり書くべきだ。答申案は歯切れがよくない。
・水資源開発分科会の名前そのものを変える必要があるのではないか。
〇 最後に、国交省の藤山秀章水資源部長があいさつで次のように述べていました。
・新しい水源開発を全部やめるわけではない。地域によっては必要となることもあるので、歯切れが悪くなる。
・水資源開発促進法の見直しについては何が問題で、何をしたいのかを考えていきたい。

パブリックコメントが始まったら、お知らせしますので、意見をどんどん出していただきたいと思います。

増田川ダム建設:中止へ 県方針、安中・高崎市が了承 /群馬

2014年12月27日
カテゴリー:

群馬県営の増田川ダムが検証の結果、中止になる見込みです。代替案との費用比較を行った結果によるものですが、このような費用比較で中止の判断がされる例はあまり多くありません。群馬県には倉渕ダムの計画もありますが、これも中止の方向です。群馬県の場合は直轄の八ッ場ダムという巨額のダム事業があるので、土建業界から県営ダム推進の力があまり働いていないことも中止の一要因かもしれません。

(読売新聞群馬版 2014年12月26日) http://www.yomiuri.co.jp/local/gunma/news/20141225-OYTNT50328.html
県営増田川ダム(安中市)建設の是非を巡り、県と安中市、高崎市が協議する第2回会合が25日、県庁で開かれた。会合は2012年2月以来で、県はダム以外の治水、利水対策案が優れると判断した総合評価の案を示した。
県は、治水や利水など目的別に対策案を検討。一定の安全度を確保することを基本とした上で、コストを最重視して評価した。
その結果、治水対策では増田川ダム事業が維持費を含め362億円かかるのに対して、60億円でできる河道の改修案が優位と判断。利水対策でも、26億円かかる同ダムに対して、河道の外側に貯水池を設ける対策は15億円で済むことから、優位と評価した。
県は26日から来年1月26日までパブリックコメントを募集。来年2月頃に第3回会合で原案を決定する。

増田川ダム事業中止へ 群馬県が安中市と高崎市に提示

(産経新聞群馬版 2014年12月26日(金)) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141226-00000016-san-l10
県と安中、高崎両市は25日、国からダム事業の検証対象に指定されている「増田川ダム」(安中市)について、事業継続の是非を判断する第2回「検討の場」を県庁で開いた。
県は、治水や新規利水などを総合的に検証し、「増田川ダムによらない対策案が優れる」との検討結果を両市に提示。両市はこれをおおむね受け入れたことから、増田川ダム事業は中止の方向で進むことが決定的となった。
パブリックコメントを実施した後、正式に中止するかどうか決める。
県によると、治水については、増田川ダムの建設ではなく、コスト面などから「河道改修案」が優位と判断。新規利水についても、河道外に貯水池を設け、河川の流水を導水し貯留する「河道外貯留施設案」が優位と判断した。
増田川ダムは、安中市と富岡市の水道水確保などを目的に計画されたが、平成21年、ダムがなくても需要に対応できると判断した富岡市が撤退を表明。民主党政権下の22年に検証ダムに指定され、県が高崎市も含めて検討の場を設け、建設の是非を議論してきた。

増田川ダム建設:中止へ 県方針、安中・高崎市が了承 /群馬

(毎日新聞群馬版 2014年12月26日)http://mainichi.jp/area/gunma/news/20141226ddlk10010166000c.html
安中市松井田町で予定されていた県営増田川ダムの建設計画が中止される見通しになった。25日に開かれた第2回検討会議で県が安中市と高崎市に建設中止の方針を示し、両市はおおむね了承した。
中止が正式決定されれば、県営ダムとしては倉渕ダム(高崎市)が2010年3月に中止決定されて以来となる。
ダムは増田川の治水や水道用水の確保などを目的に1996年度に事業着手。水道水の需要は減少しており、10年に民主党政権から建設の是非を検証するよう求められていた。
その結果、県は(1)治水対策は増田川下流域の川幅拡幅の方がダム建設より優れている(2)利水対策では貯水池を造る方が優位と判断した。
今後、パブリックコメントを経て来年2月の第3回検討会議で方針を確定し、県公共事業再評価委員会で最終決定する。【吉田勝

企画紹介:セミナー《ウナギの生態を知ろう》

2014年12月27日
カテゴリー:

1月15日:セミナー《ウナギの生態を知ろう》

東京海洋大学ホームページより

 ニホンウナギは、マリアナ海溝付近で産卵し孵化した後に台湾・中国・日本などの河口部にシラスウナギとして到来川をのぼって親ウナギに成長するとされています。

私たちがもっともなじみ深い養殖ウナギは、稚魚であるシラスウナギを捕獲して養鰻場で育てられたものです。 

しかし、シラスウナギの漁獲量は1960年代から減少し続けています。

環境省は、2013年2月にニホンウナギを絶滅の恐れのある種に選定、国際自然保護連合(IUCN)は、2014年にニホンウナギを絶滅危機1B類/絶滅危惧種に指定しました。シラスウナギの価格の高騰から、各地の養鰻場もその存続が心配されています。

こんなウナギのまだまだ謎の多い生態について、IUCNによるウナギ属魚類のアセスメントにも参加した気鋭の研究者、海部健三さんからお話を伺います。
 どなたでもお気軽にご参加ください。

■講師:海部 健三(かいふ・けんぞう)農学博士/中央大学法学部助教

■日時:2015年1月15日(木)16時‐18時

■会場:東京海洋大学品川キャンパス 附属図書館 1階スペース

http://www.kaiyodai.ac.jp/info/access/access.html

■参加:無料、予約不要

■主催:海洋マネジメント研究会/協力:東京海洋大学附属図書館

 ■お問い合わせ:川辺みどり(東京海洋大学大学院)
 ☎ 03-5463-0574
kawabe@kaiyodai.ac.jp

 

 

熊本県・荒瀬ダム撤去をダムネーションのプロデューサーが視察しました

2014年12月25日
カテゴリー:

(ひと)マット・シュテッカーさん 「ダム撤去映画」をつくった米国人生物学者来日。国内初の大規模撤去工事を進める熊本県の荒瀬ダムを視察し、地元住民とも交流した。「川の再生は、地域の文化や生活の復元にもつながる。世界の人をこの活動に招待したい」と語った。

(朝日新聞2014年12月22日)
川の本来の姿と美しい魚を取り戻すため、ダムをなくそう。
※ 著作権の関係で削除しました。

熊本県・荒瀬ダムの撤去がすすんでいます

2014年12月25日
カテゴリー:
「みお筋部」の撤去始まる 八代市の荒瀬ダム
(熊本日日新聞 2014年12月08日)http://kumanichi.com/news/local/main/20141208009.xhtml
「みお筋部」の撤去始まる
(写真)発破による本体底部の撤去作業が始まった荒瀬ダム右岸側の「みお筋部」=八代市 八代市坂本町にある県営荒瀬ダム(藤本発電所)の撤去工事で8日、球磨川本来の流れがあった「みお筋部」の撤去が始まった。
ダム地点でのみお筋は右岸側。この部分の本体底部を撤去すればダムで分断されていた上下流の流れがつながり、アユも遡上[そじょう]できるようになる見込み。
この日はダム本体下流側底部の一部(横30メートル、縦4メートル)を発破。使った爆薬は30・1キロで直径約5センチの穴92カ所に詰めた。午後2時半、「ドン」という爆破音と共に煙が上がりシートが飛び散った。
発破の結果や爆薬の量について、担当者は「コンクリート片はほとんど飛び散っておらず、ひびの入り方も想定通り」と話した。
来年3月までに15回ほどの発破でみお筋部分を撤去する予定で、コンクリート片約1万立方メートルは発電所につながっていた導水トンネルに埋め戻す。
荒瀬ダム撤去は本格的なダムとしては全国初のケースで2012年9月に着工。工期は17年度までの6年間を予定している。(樋口琢郎)

↑ このページの先頭へ戻る