水源連:Japan River Keeper Alliance

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長崎県、付け替え用道路工事着工中断,司法の判断を待つ!??

2014年8月11日
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2014年7月30日から8月7日、付け替え用道路工事着工反対意思表示行動を貫く!

長崎県は付け替え用道路工事着工を毎日、午前と午後、計二回ずつ試みに来ました。
その都度、事前に多くの人が工事現場入り口に結集し、時には長崎県職員に背を向けて歌を唄いとおし、着工反対の意思表示を貫きました。
石木ダムの必要性についての公開質問状への回答・説明がやっと始りました。
石木ダムを前提とした付け替え道路工事は、石木ダムの必要性が合意に達してから着手しないと、既成事実が先行し、これからの公開質問状への回答・説明は無意味になってしまいます。着工の前に「公開質問状への回答・説明を求める」という意思表示です。
県職員はあたかも「この工事が石木ダム事業とは別」というような言い訳をして10~30分程度説得を試みましたが、通じないと見るや引き返すことを繰り返しました。
7日午後には、工事現場入り口に結集して背を向けていた人々に「石木ダム建設事業の付替県道工事に対する通行妨害禁止の仮処分命令申立を裁判所に提出したので、裁判所の判断が示されるまで着工は中止する」と伝えました。

何と姑息な長崎県なのでしょうか。
「通行妨害禁止」の仮処分申請、確かにSLAPP訴訟(strategic lawsuit against public participation、威圧訴訟、恫喝訴訟)ですが、もっとあくどいものがあります。
長崎県は「収用裁決申請提出書類の一部である測量図作成のための測量と、付け替え道路着工は強行しない=警察を使わない」としていました。
測量はできなくてもそれに代わった図面を提出することでOKとなることもあり、住民から連日抗議にあったため、警察を使うまでもなく測量をあきらめました。
長崎県は「付け替え道路着工は未だあきらめることはできない」と考えているのか、県みずからが警察を使うこと無しに「妨害」を排除する方法を考えた訳です。それが司法判断と裁判所の責任で行う23人の排除です。
排除といっても、いわゆる機動隊による排除ではないでしょう。
長崎県が自らの手を汚すことなく、司法権力の手で排除する、という極めて姑息なやり方です。
石木ダム建設絶対反対同盟の皆さんと支援者の皆さんの固い団結が長崎県をして付け替え道路自力着工をあきらめさせました。
「長崎県は目に見える無茶はできない」という立ち位置にいることは確かです。長崎県は石木ダム建設事業をみずからの責任範囲では遂行することができ無くなっていることを自覚しているのでしょう。

この仮処分申立てに対しては石木ダム対策弁護団が対応することになります。妨害の事実はないこと、石木ダム事業が中止になれば付け替え道路は不要であることなど、仮処分申請の却下を勝ち取るべく闘いです。
私たちとしては、長崎県に対して 「石木ダム建設事業の付替県道工事に対する通行妨害禁止の仮処分命令申立」取下げを強く要求していきましょう。

資料

20140807通行妨害禁止仮処分申請マスコミ配布文 pdf 600kb

実況ビデオ

石木ダム問題 付け替え用道路工事を阻止 2014730
  http://youtu.be/3rTjX0M-czY
石木ダム問題
付け替え用道路阻止行動2日目
  http://youtu.be/4rP5CQ1M0Kc
「石木ダム問題
付け替え用道路阻止行動3日目」
http://youtu.be/-uoT_0JxACs
「石木ダム問題
付け替え用道路阻止行動5日目」
http://youtu.be/Uuoxg7tvYWU
「石木ダム問題
付け替え用道路阻止行動5日目
http://youtu.be/IYRWbo1vbwY
「石木ダム問題 付け替え用道路阻止行動
5日目
http://youtu.be/vidTMSgXrw4
「石木ダム問題 付け替え用道路阻止行動
6日目」
http://youtu.be/5hiTlW0KcmQ
「石木ダム問題 付け替え用道路阻止行動
6日目
http://youtu.be/YAk6EsRLeZ4
「ある地権者宅から 付け替え用道路工事ゲート前までの道のり」
http://youtu.be/YAk6EsRLeZ4
「石木ダム問題
付け替え用道路阻止行動7日目」
http://youtu.be/5rnhx70dgfY
「石木ダム問題 付け替え用道路阻止行動
7日目
http://youtu.be/YTI0dPYi7LM
7日目(8月7日)の午後、「石木ダム建設事業の付替県道工事に対する通行妨害禁止の仮処分命令申立を裁判所に提出したので、裁判所の判断が示されるまで着工は中止する」と伝えました。裁判所の判断が下りるまで着工中止ということで、8月8日からは長崎県は工事着工の試みを止めています。

マスコミ報道

下の各図をクリックすると、それぞれの記事を見ることができます。

 

 

 

長崎県、説明できず土地測量断念 石木ダム関係

2014年8月10日
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2014年7月25日、7月28日  土地測量反対意思表示行動で長崎県は測量断念

事業認定処分未留保分の権利についての収用裁決申請期限はこの9月8日になっています。
長崎県収用委員会へ収用裁決申請を行う際に提出必要な書類の一部に土地測量図があります。長崎県はこの図面作成のために7月25日9時から現地に測量に入ることを予告していました。
この予告に対して石木ダム建設絶対反対同盟の皆さんと支援者・石木ダム対策弁護団の皆さんが7月17日に「石木ダムの必要性についての公開質問状への回答・説明が始まった矢先に、『先ずダムありき』の行動は行わないでほしい」と長崎県に要請していましたが、長崎県は聞き入れることなく7月25日午前9時に現地へ測量に来ました。
現地には長崎県の石木ダム建設を前提とした動きに抗議する人が大勢集まり、「現地測量の前に石木ダムの必要性について答えて欲しい」と県職員に要請しました。長崎県職員は説明することができず、20分程度で引き返しました。
 週明けの7月28日にも長崎県職員は土地測量を試みましたが、やはり説明することができず、測量を断念しました。
何故、長崎県は土地測量を断念したのか?
それは強行すること=警察を同行すること で混乱状態が生じると、世論が長崎県にとって厳しくなると判断したことが第一,第二は土地収用法37条の2に「土地測量ができない場合はそれに代わる図面で可」とされているからです。

石木ダムの必要性について真摯な話合いを拒否し続けて来た長崎県は、収用裁決申請期限間際になって、説明の場に着くことを選択したばかりです。その一方で、長崎県は収用裁決申請手続を進めるという、矛盾した挙動を摂っています。「誰の目にも分かる手荒なことはできない」、それだけは分かってきたようです。

参考:土地収用法第37条の2

(測量等が著しく困難な場合の土地調書及び物件調書の作成)

第37条の2 起業者は、土地所有者、関係人その他の者が正当な理由がないのに第36条第1項の土地調書又は物件調書の作成のための第35条第1項の規定による立入りを拒み、又は妨げたため、同項の規定により測量又は調査をすることが著しく困難であるときは、他の方法により知ることができる程度でこれらの調書を作成すれば足りるものとする。この場合においては、これらの調書にその旨を付記しなければならない。

資料

実況中継

 新聞報道

各記事をクリックしてください。

7月26日 沖大幹氏講演会「水危機 ほんとうの話」のスライドと録画ビデオ

2014年7月27日
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7月26日に沖大幹氏(東京大学教授)講演会「水危機 ほんとうの話」が水道橋の全水道会館で開かれました。
約100名の方が参加しました。
前半は沖先生の講演で、分かりやすくて多くの示唆に富むものでした。
講演スライドは 沖大幹氏 講演スライド (2.07Mb)をご覧ください。

後半は私(嶋津)との対談で、私が問題提起をして質問し、それに対して沖先生が答える方式で進めました。

対談の大きなテーマはこれからの水行政、河川行政がどのような方向に進もうとしているのか、また、どのような方向に進めなければならないかということでした。
沖先生の見解と私の意見は違うところがいくつかありましたが、立場上むずかしい質問に対しても、沖先生は丁寧かつ誠実に答えられました。
国は今、水行政、河川行政において新しい方向性を出そうとしています。それは、地球温暖化の進行で、長期的には洪水が激化して頻発し、一方で、渇水が深刻化していくとという予想があるからです。
その予想のもとに、水行政、河川行政をどう進めていくかの検討を国は行っています。
その国の審議会、検討会の座長、委員を務められているのが沖先生です。

そこで、対談では次の七つのテーマを考え、地球温暖化の問題を軸にして話を進めました。

七つのテーマ
1 地球温暖化懐疑論について
2 地球温暖化の影響の予測精度について
3 国の水資源政策の方向 ー国土交通省の水資源行政の審議会・検討会についてー
4 今後の水需給と新たな利根川・荒川フルプランについて
5 国の治水政策の方向 ー国土交通省の治水行政の審議会についてー
6 これからの社会と河川行政について
7 河川の自然の回復について
私が問題提起の説明に使ったスライドを
沖大幹氏講演会の対談のスライド(嶋津)2014年7月26日(6.18MB)に掲載しましたので、
興味のある方はご覧いただきたいと存じます。

当日の録画ビデオ

沖大幹氏講演会

第一部 開会挨拶と沖大幹氏講演   1:13:31

第二部 沖氏・嶋津氏の対談と閉会挨拶 1:30:39

 

霞ケ浦導水事業の差止めを求める裁判での証言(7月18日)

那珂川関係の漁協が霞ケ浦導水事業の差止めを求めた裁判で2014年7月18日に水戸地裁で原告側証人4人の証言が行われました。
石嶋久男さん(魚類研究家)は那珂川からの取水が行われば、那珂川のアユ漁業が致命的な打撃を受けること、
浜田篤信さん(元・茨城県内水面水産試験場長)は那珂川からの取水が那珂川および涸沼のシジミ漁に多大な影響を与えること、
高村義親さん(茨城大学名誉教授)は、導水事業の三目的のうちの一つ、「利根川と那珂川からの導水による霞ケ浦の水質改善」が虚構であることを証言しました。
嶋津は主に次の二点について証言しました。
一つは霞ケ浦導水事業の施設が完成しても、導水事業の三目的のうちの二つ、「都市用水の開発」と「利根川と那珂川の渇水時の補給」は機能不全になることです。
「都市用水の開発」と「利根川と那珂川の渇水時の補給」は、霞ケ浦を経由して利根川と那珂川の間で水を融通することを前提としているのですが、
利根川、那珂川と比べて、霞ケ浦の水質が劣悪であるため、霞ケ浦の水を利根川や那珂川に入れることができません。霞ケ浦は水質改善の兆しが見えないので、今後とも導水できない状態が続くことは必至です。
霞ケ浦と利根川を結ぶ利根導水路は20年近く前にできているのですが、導水すると、漁業被害を起こす恐れがあるため、今までたった5日間しか開けることができませんでした。それもわずかな導水量でした。
もう一つは霞ケ浦導水事業の利水予定者は茨城県、千葉県、東京都、埼玉県の水道、工業用水道と、多岐にわたっているのですが、いずれも水余り現象で、霞ケ浦導水事業による新規水源を必要としていないことです。
今回、嶋津が提出した意見書と、証言に使ったスライド(説明の文章を加筆)を掲載しましたので、興味がある方はご覧いただければと思います。

 霞ヶ浦導水事業の利水面からの意見書(嶋津)2014年7月 (7.2MB)

霞ケ浦導水裁判の証言のスライド(嶋津)20140718 (8.7MB)

今後は9月5日に証人尋問が行われ、12月19日に結審する予定になっています。
9月5日の証人は国交省関東地方整備局の管理職と、国交省側の専門家です。
霞ケ浦導水事業もまた、まったく意味がない、巨額の公費(1900億円)を浪費するだけのばかばかしい事業ですので、何とか中止に追い込みたいものです。

7月17日の長崎県抗議行動 (石木ダム関係)

2014年7月18日
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「強制立入りはしない」「現地に行くかどうかはあらためて検討」の約束を得ました。

2014年7月17日16時から、石木ダム建設絶対反対同盟の皆さんと支援団体・石木ダム対策弁護団が知事宛の抗議文を持って、長崎県庁第2別館2階ABC会議室で抗議活動を持ちました。

以下は、いしまるほずみさん撮影のビデオ(下にリンクを張ってあります)に基づいての報告です。

長崎県からの対応者は河川課長・野口浩でした。

「知事が出席しての初めての説明会が7月11日に開催された。ダムの必要性について今後も話合いを継続する約束したにもかかわらず、収用裁決申請の手続進行の一つである測量のための立入り通告を送りつけて来るとは何事だ。立入りは拒否する。」「ダムの必要性への疑問は益々確信を強めている。収用裁決申請の手続進行などとんでもない」と立入り調査拒否を強く主張しました。

その結果、野口課長は「強制立入りはしない。現地に行く=立入り調査を試みる かどうかはあらためて検討して回答する」と約束しました。

付け替え道路着工予告に関しては「ダムの必要性に納得がいく説明がされない限り、いかなる工事にも反対する。もし工事に入るのであれば以前から知事が約束しているように工事に入る一週間前に当方に知らせること」と要請しました。野口課長は「知事に伝える」としました。

この日、15時半頃から長崎県庁前で抗議集会を、長崎県庁から第2別館にかけてはパレードを行いました。とのかく「先ずは石木ダムありき」の長崎県の姿勢にたいする怒りが結集した一日でした。

関連資料

抗議文(H26.7.17)  pdf 148kb
知事定例会見 付け替え道路着手 700kb

 

当日の収録ビデオ いしまるほずみさん収録

石木ダム問題 長崎県庁へ抗議(2014年7月17日) 県庁前抗議集会
http://youtu.be/K9curY38QaE

 石木ダム問題 長崎県庁へ抗議2(2014年7月17日) パレード(県庁前から第2別館まで)
http://youtu.be/Itllke7JQtw 

 石木ダム問題 長崎県庁へ抗議3(2014年7月17日) 長崎県庁第2別館における抗議活動
http://youtu.be/gvRw_WAn6GY 

マスコミ報道  間隔が空いています。合計4紙です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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