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岩手県、津付ダム中止方針 下流の復興計画で転換(岩手日報 2013年8月2日)
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県、津付ダム中止方針 下流の復興計画で転換(岩手日報 2013年8月2日) http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20130802_2
津付ダム中止諮問へ 下流被災地復興事業で受益者減 岩手県(河北新報 2013年08月02日)http://www.kahoku.co.jp/news/2013/08/20130802t31018.htm
岩手県は1日、気仙川流域の治水対策として建設していた「津付(つづき)ダム」(住田町)の事業を中止する方針を明らかにした。23日に開く県大規模事業評価専門委員会に諮問する。
県によると、陸前高田市など気仙川下流域では、東日本大震災の復興事業で住宅地のかさ上げや高台移転が行われ、治水対策の受益者が減る見込みとなった。計画を見直した結果、費用面を考慮して河川改修のみで治水できると判断した。
ダム周辺の人口減少=山林荒廃、土砂崩れ増加も-水資源白書(時事通信 2013年7月31日)
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この時事通信の記事に関する「水資源白書」の記述は
水資源白書の概要版 http://www.mlit.go.jp/common/001006522.pdf 19ページのグラフをご覧ください。
ダム周辺の人口減少=山林荒廃、土砂崩れ増加も-水資源白書(時事通信 2013年7月31日)http://www.jiji.com/jc/zc?k=201307/2013073100770&g=eco
国土交通省は31日、2013年版「日本の水資源」(水資源白書)を公表した。白書は、ダムの周辺地域の人口が減少していることを紹介。
今後、管理の行き届かない山林が荒れ、山の地盤が緩くなり、土砂崩れや水質汚濁の増加につながると警鐘を鳴らしている。
白書によると05年から10年にかけて、牧尾ダムのある長野県王滝村は人口が約14%減少し、湯西川ダムのある栃木県日光市は約5%減少した。
国交省はこれまで、ダム周辺地域の活性化を目指し観光資源や特産品のPRを支援してきたが、これらの地域では人口減少に歯止めがかかっていない現状が浮き彫りになった.
八ッ場「15年度完成」見直し(読売新聞群馬版 2013年7月31日 )
太田昭宏国交大臣が7月30日の記者会見で、八ッ場ダムの2015年度完成は事実上不可能と述べたことに関して、読売新聞が詳しく報じています。
事業費増額に関して、八ッ場あしたの会の試算結果「500億~600億円規模の増額が必要になる」も紹介されています。
八ッ場あしたの会ホームページ
事業費の増額 http://yamba-net.org/problem/meisou/zougaku/
工期の延長 http://yamba-net.org/problem/meisou/kouki/
八ッ場「15年度完成」見直し(読売新聞群馬版 2013年7月31日 ) http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20130730-OYT8T01484.htm
太田国土交通相は30日の閣議後の記者会見で、八ッ場ダム(長野原町)の2015年度完成を目指す現行の基本計画について、「事実上不可能。よく議論、精査して(完成が)何年ということを提起し直さないといけない」と述べ、見直す方針を明らかにした。
ただ、見直しを終える時期や、完成時期の見通しについては言及しなかった。
八ッ場ダムは工事用道路の整備など関連工事の手続きが始まったばかりで、本体工事着工のめどは立っていない。本体着工から完成までに7年が必要との見方もある。
県関係者らは、現行の基本計画の期間内での完成は不可能とみて、国に対し「基本計画変更の手続きに早急に着手すべきだ」(大沢知事)と求めていた。
ダムの基本計画は1986年に告示され、3回にわたって見直されてきた。3回目の2008年の見直しでは、完成時期が15年度に延長された。計画見直しは次で4回目となる。
太田国交相の見直し表明について、地元は冷静に受け止めている。
長野原町の高山欣也町長は「誰が見ても今の計画通りの完成は間に合わず、見直しはやむを得ない。遅れを取り戻すよう工期短縮などに努め、早期完成を望む」と語った。
八ッ場ダム水没関係5地区連合対策委員会の篠原憲一事務局長は「いつまでもダラダラと工事が続くようでは困る。地元の声を新計画に反映してほしい」と訴えた。
また太田国交相は記者会見で、基本計画で約4600億円とされている総事業費について「それほど増加するとは思っていないが、精査が必要だ」と述べた。
総事業費は工事遅延による人件費の増加や、新たな地滑り対策工事などで、増額が避けられないとみられている。国交省が11年度に行った検証では、増額は約183億円と試算し、
建設に反対する市民団体「八ッ場あしたの会」は、500億~600億円規模の増額が必要になるとの試算を公表している。
「千曲川への遺言―河川環境の回復と水害防止を願って」 (中沢 勇著)
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黄河「大洪水」の危険高まる…ダムも砂でいっぱいに=中国 (サーチナ2013年 7月29日)
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この記事に出てくる小浪底ダムは目的が洪水調節、堆砂軽減、流氷増水防止(初春に上流から大量の氷と水が流下し、洪水が発生するのを防ぐ)、潅漑、発電などで、総貯水容量126.5億㎥です。計画中の古賢ダムの目的と総貯水容量はわかりません。
黄河「大洪水」の危険高まる…ダムも砂でいっぱいに=中国
(サーチナ2013年 7月29日) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130729-00000061-scn-cn
(写真)中国北部を流れる黄河が今後数年の内に大洪水を起こす危険が高まっている。黄河の水は大量の泥や砂を含むが、過去十数年に工業・農業用水の使用が劇的に増え、土砂の堆積が増加しているためだ。
2002年に本格的な供用が始まった小浪底ダムは土砂の食い止めに大きな効果をみせているが、2030年ごろにはダム湖に土砂が堆積して「寿命」を迎えるという。(写真は「CNSPHOTO」提供。甘粛省蘭州市内を流れる黄河。6月24日撮影)
中国北部を流れる黄河が今後数年の内に大洪水を起こす危険が高まっている。黄河の水は大量の泥や砂を含むが、過去十数年に工業・農業用水の使用が劇的に増え、土砂の堆積が増加しているためだ。
2002年に本格的な供用が始まった小浪底ダムは土砂の食い止めに大きな効果をみせているが、2030年ごろにはダム湖に土砂が堆積して「寿命」を迎えるという。(写真は「CNSPHOTO」提供。甘粛省蘭州市内を流れる黄河。6月24日撮影)
黄河はこのところ、毎年のように「大洪水が発生する可能性が高まっている」と発表されてきた。黄河下流では、川底が周囲の平地よりも高い「天井川」と化している部分があるので、いったん洪水を起こすと大規模な被害が長期化する可能性た高い。
増水期である夏には、渇水期に川床にたまった土砂を大量の水が押し流すという現象もある。しかし、工業・農業用水の使用の劇的な増加などで、夏期の流量も以前ほどには増えず、「水と土砂のバランス関係」が少しずつ失われている。
黄河の土砂の問題で大きな機能を発揮してきたのが2002年に本格的な供用が始まった小浪底ダムだ。ダム湖の総容量は126億5000万立方メートルで、うち75億5000万立方メートルにまで土砂をためるとの設計だった。
しかし、すでに同ダム湖には28億立方メートルの土砂がたまっており、2030年ごろには「満杯」になって砂防機能を果たさなくなるとみられている。
砂防機能を果たすもうひとつのダムとして期待されているのが、現在計画が進められている古賢ダムだ。中国水科学院胡春宏副院長は、古賢ダムの供用開始は「早ければ早いほどよい」との考えを示した。
小浪底ダムが砂防機能を喪失してから古賢ダムの供用が始まった場合、両ダムの合計で黄河下流における土砂の堆積量を累計103億トン減少させることができるが、
小浪底ダムがまだ機能しているうちに古賢ダムを供用できた場合、両ダムで下流に堆積する土砂を累計128億トン減少させることができるという。
黄河下流地域で1958年に発生した大洪水では、毎秒2万2300立方メートルの水が周囲にあふれた。現在から55年前の大洪水で、「60年に1度の洪水」と考えてよい。
1982年に黄河下流地域で毎秒1万5300メートルの水が、周囲にあふれた。「30年に1度の洪水」とみなすことができる。
黄河推理委員会水文局教授級高級技師であり河南省人民代表大会常務委員会委員である王玲氏によると、「洪水の周期性と気象の情勢から言って、今後数年の間に黄河で大洪水が発生する可能性はますます高まっている」という。(編集担当:如月隼人)