水源連:Japan River Keeper Alliance

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ハンギョレ新聞[社説]「4大河川の災難」責任明らかにし根本対策を出すべき

2017年5月23日
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文在寅政権の登場で韓国の4大河川事業に対する政策監査が実施されることになりました。ハンギョレ新聞の社説を掲載します。

[社説]「4大河川の災難」責任明らかにし根本対策を出すべき

(ハンギョレ新聞 5/23(火) 7:15配信) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170523-00027417-hankyoreh-kr

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が22日、4大河川事業に対する政策監査を実施するよう監査院に指示した。4大河川事業は22兆ウォン(約2兆2千億円)に及ぶ天文学的規模の予算を投じて大きな河川を整備した事業だが、当初計画した目的はまともに達成できず、川の水を激しく汚染させた「環境惨事」を招いた。事業推進当初から汚染を憂慮する反対の声が大きかったが、李明博(イ・ミョンバク)政府が強行した。その理由はまだ明確になっていない。今回の監査を通じて政策決定過程、執行過程を正確に問い詰め、問題がどこから始まったのかを明らかにし、河川を正常化するための根本対策を用意しなければならないだろう。

4大河川事業に対する監査は今回で4回目だ。前例のないことだ。既存の監査が徹底されずに国民の疑問を解くことができず、水質汚染対策の準備も遅々として進まなかった。2回は李明博政府時期に着手され、事業の推進に事実上免罪符を与えただけだった。朴槿恵(パク・クネ)政府でも1回の監査を実施したが、建設会社の談合疑惑糾明に集中した。大統領府は、今回の監査の目的は個人の不正や違法事項を捜し出すことではないとしつつも、明白な違法・不法行為が発見されればそれに相応する後続措置は避けられないと明らかにした。極めて当然な話だ。

政府が4大河川の水質汚染問題に積極的に対応する意志を明確にした点も歓迎する。文在寅大統領はこれから夏を控えてアオコ発生の憂慮が高い6個の堰の水門を来月1日から取水と農業用水利用に影響を与えない水準まで開放するよう指示した。大統領選挙時に公約した通り、国土交通部の水資源局を環境部に移管して、水の管理を一元化することにしたのも同じ趣旨から出た決定だ。この際、環境部は強引に事業が推進された時、自分の主張をできなかったことを反省しなければならない。

政策監査は根本対策の準備につながらなければならない。朴槿恵政府は3月、「ダム-堰 貯水池連係運用方案」委託研究結果を発表したことがある。河川に水が豊富な時にダムと貯水池に水を貯め河川の水質が悪化すれば集中放流する方式と、堰の水位を大幅に下げる方式を連係し、アオコの発生を減らすモデル事業を提案した。しかし、水質改善に限界が明確で、全面施行するには魚道の改善と揚水場の改善に少なくない予算を追加で投じなければならないという問題点が指摘された。

新政府は、4大河川民官合同調査・評価団を構成し、16個の堰を観察し評価した後、来年末までに堰を維持したまま環境を補強する対象と、撤去する堰とを選定すると明らかにした。すでに少なくない資金を投じて建設した堰を撤去することに心理的な拒否感を持つ人もいるので、明確な根拠を提示すべきだろう。4大河川事業の無理な推進とそれによる環境破壊が後世に与える反面教師ならば、対策準備とその執行過程は模範事例になるべく慎重で賢明に推進することを望む。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

第六回事業認定取消訴訟開廷  石木ダム

2017年5月23日
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裁判長交代、双方が裁判長に説明弁論

2017年5月22日14時から、長崎地方裁判所で6回目の事業認定取消訴訟法廷が開かれました。裁判長が異動で替わったため、原告側はこの訴訟の意義とこれまでの経過で明らかになった争点について説明、被告側はこれまで通りの説明を繰返していました。
原告の炭谷 猛氏が{無駄な石木ダムで何代も継がれてきている生活の地が奪われるのは如何しても理解が行かないので、是非、石木ダム事業認定取消の判決を!」と強く訴えました。弁護団の八木大和弁護士が利水面から、平山博久弁護士が治水面から、「起業者があげ、認定庁が追認している石木ダムの必要性はまったくデタラメ」であることを要領よく説明しました。馬奈木弁護団長は、「前任裁判長は当方からの石木ダム事業認定執行停止仮処分申立について『13世帯が被害を受けるとしても補償金で払われる』として却下、一方で諫早訴訟では『開門すると農業者に生活基盤に影響与える』として開門停止決定をくだすという、余りに行政権力に迎合した矛盾した判決・決定をだしている事実をあげ、本取消訴訟においては行政に追随しない判決を求める」と訴えました。

被告側も意見陳述を行いました。これまでの主張を繰り返すだけで、争点についての説明は希薄でした。何よりも気になったのは、失われる利益の説明で、13世帯皆さんが営々と築いてこられた現地での生活と地域社会、切っても切れはなすことのできない自然環境の取壊しについては一言も触れていないことです。事業認定申請書においても、事業認定理由にもこのことは一切触れられていません。「土地収用法を適用することで、金銭解決ができるから、1世帯の不利益はない」というのが起業者側の一貫した考え方なんです。

次回はこの期日一週間前に被告から出された反論への当方からの反論を提出し、弁論することになります。

この日の裁判所で双方が裁判所に提出した書面等は、下記をご覧ください。

第6回口頭弁論

当日の地裁前集会と終了後の報告集会

地裁前で「今日の裁判の意義は、裁判長が替わったので、裁判長にこの問題について説明し、まったく不要な石木ダムのために13世帯の皆さんの生活・地域社会・自然が破壊されることは許されないことを理解させたい」と弁護団が説明。岩下さんは、「現地こうばるでは長崎県が事前の説明もなく川を壊し始めている。『川をいじるのであれば文書を示せ』と抗議する私たちに県はそれを示すことができず、逆に私たちを排除するために警察官を呼んだが、その警官たちに『今日はもう止めにして、もう少し説明しなさい。」とたしなめられている。長崎県職員はその場は下がるが、警察が帰途につくやすぐに工事を再開している。」と現地の最新情報を報告しました。(下の写真、メガホンを手に報告しているには、岩下さん)

 

裁判終了後には長崎市立図書館隣のメモリアルホールに迎い、田代圭介氏の司会の下で報告集会を持ちました。

平山弁護士は、被告処分庁(九州地方裁判所)の弁論について、
「向こう側の言い分しか言っていない。言いっぱなし。すなわち、

①  設計指針などの 基準通りに行っている、②治水・利水とも事業者の広範な裁量権が許されている、③よって事業認定に違法性はない」というだけで、「治水については過去の水源を挙げたうえで必要性を語っていた。失われる権利で13世帯に触れていない」

と指摘しました。

馬奈木弁護団長は、「前任裁判長が事業認定執行停止仮処分で、『13世帯の皆さんが不利益を被るとしても金銭で補償される』(ので問題なし)、としながら、諫早裁判では、『開門調査は農業者の生活基盤に影響与えるから(確定判決に関わらず)開門調査をしてはならない』と判決している。前任裁判長は、1年半前『国は負けても控訴しない。確定する』と言っていた。国は確定判決に従う気はなかった(=長崎地裁判決で国が敗訴しても良い)。それに裁判所が一枚かんだのが諫早事件の長崎地裁判決である。最高裁、法務省総務局長が関わるようになって諫早と辺野古の状況が変わった。最高裁からの指令(に違いない)。」と現在の政治状況絡みの司法問題を率直に指摘し、「これに対応するには『許せない』を示し続ければよい。」と処方箋を示しました。そして、「憲法守る力は現地の皆さんが戦い抜くこと。勝てるんだという確信。頑張りぬきましょう。」と結びました。

炭谷原告は、「裁判所はなぜ国に沿うのか。(私は)司法しか頼れないと思っている。それなのに補償金で解決できるとは何事か。悔しい。公共事業工事は、周りに理解をもらって始めるはず。長崎県はそれをせずに警察を呼んだあげく「説明が足りない。この場は工事を停止して引き上げるのが良い」と忠告されてその場で合意を示しても、警察が引き上げる途中で工事を再開している。それ以来、隙(場所と時間)を狙って工事に入っている。新土木部長は就任にあたって「公共事業は地域の皆さんに貢献」といったが、やっていることが全く違う。」と長崎県の卑劣なやり方に怒りを込めて報告しました。

佐世保市、長崎市、こうばるの方々は、世論を喚起するために様々な工夫を凝らして情報の共有を図っていることが報告されました。「ダムが街の発展を阻害する。街づくりとダム」の視点で多くの人との話合いを持つようにすることが確認されました。

左から、魚住弁護士、高橋弁護士、板井弁護団副団長、馬奈木弁護団長、炭谷原告、平山弁護士、緒方弁護士、毛利弁護士

 

次回7月31日は今回被告から提出された説明への当方からの反論と、立証準備(証人申請の検討)。被告側は証人申請する予定はない、としています。

 

 

「第3回 ダム再生ビジョン検討会」(国土交通省)

2017年5月21日
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5月17日に国土交通省で「第3回 ダム再生ビジョン検討会」が開かれました
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo05_hh_000025.html

その配布資料が国土交通省のHPに掲載されました。

第3回 ダム再生ビジョン検討会 配布資料一覧 2017年5月17日(水)

http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/dam_saisei_vision/dai03kai/index.html

ダムの長寿命化などを理由にして既設ダムの改造を進めていくというものです。

新しいダムの建設が困難になってきたので、ダム建設部門の仕事を維持するためにダム再生ビジョンをつくろうということではないでしょうか。

この検討会についての記事も掲載します。

国交省、防災強化へダム再生ビジョン

既存を有効活用、改修を効果的に

(リスク対策.com2017年5月18日)/記者 斯波 祐介 http://www.risktaisaku.com/articles/-/2859

国土交通省は17日、「ダム再生ビジョン検討会」の第3回会合を開催。「ダム再生ビジョン」の案を取りまとめた。近く正式決定する。既存ダムの最大限有効活用を進め、治水機能の向上に向け下流河道とダム改良を一体で行うといった施策を推進する。

ビジョン案ではダムの洪水防止効果に触れ、厳しい財政状況や生産人口減少の中、既存ダムの最大限活用をうたった。災害防止の観点では、ダム下流河道に放水できるだけの流下能力の不足のほか、気候変動の影響で流入量が増加し特別な放水操作を緊急で行うことが増加。操作を行う職員の負担軽減が課題に挙げられた。

治水能力の向上に向け、ダムの放流設備増強の際に下流河道の改修を一体で推進。また、既存ダムのゲート増設や運用の改善を行う。ダム建設の際には気候変動への対応をしやすいよう、将来の改修を見込んで柔軟性を持った構造の研究も進めていく。

(了)

「高規格(堤防(スーパー堤防)の効率的な整備に関する検討会」(国土交通省)

2017年5月21日
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5月18日(木)に国土交通省で「高規格堤防の効率的な整備に関する検討会」が開かれました。

 ~高規格堤防の効率的な整備に向けて~

http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo05_hh_000026.html

その配布資料が国土交通省のHPに掲載されました。
今回が第一回で、あと2回、検討会を開いて「高規格堤防の効率的な整備」の方針をまとめることになっています。
とにかく、高規格堤防の整備は遅々として進んでいません。
荒川、江戸川、多摩川、淀川、大和川の下流部、延べ119kmが対象になっていますが、現在までの進捗速度ですと、整備完了まで700~1000年以上かかると思われます。
国土交通省の高規格堤防整備の年間予算は5河川合わせて最近は40~50億円にとどまっています。
この整備のスピードを上げるため、検討会が開かれました。
しかし、人の住んでいるところを堤防にするという考え方そのものが間違っていますので、うまく行くとは思われません、
昨日の検討会についての記事もお送りします。

スーパー堤防の事業化促進へ改善探る

国交省、街づくりとの協力円滑化など

(リスク対策.com2017/05/19)http://www.risktaisaku.com/articles/-/2874

記者 斯波 祐介

国土交通省は18日、「高規格堤防の効率的な整備に関する検討会」の第1回会合を開催した。「スーパー堤防」とも呼ばれる高規格堤防整備の効率化に向け、事業化に向けた手続きの改善、コスト縮減や工期短縮といった課題改善を図っていく。

高規格堤防とは土でできた緩やかな勾配を持つ堤防。堤防の高さの30倍程度の幅があり、防災機能強化以外に堤防の上を利用した街づくりも可能という利点がある。しかし2010年の民主党政権下での事業仕分けによりいったん廃止が決定。その後に検討会が開かれ、従来計画の約873㎞を、ゼロメートル地帯を中心とした約120㎞に縮小し整備を進めることとなった。

現状の課題として、デベロッパーなど民間事業者が高規格堤防整備に合わせて街づくりを行うメリットがあまり感じられない、民間事業者が共同で事業を実施したいと思っても基本協定締結までに1年かかり、断念するといったケースが挙げられた。このため税制をはじめとしたでのインセンティブ導入や、高規格堤防の予定区域の明示による公募や事業調整の仕組みづくりと打った手続きの改善を検討する。

また工期短縮や費用縮減へ、新技術活用や盛り土と上面整備の一体施工といった対応も示された。国交省では投資効率性の確認手法についても検討をしていく方針。

(了)

『裁判報告  八ッ場ダム・思川開発・湯西川ダム 6都県住民11年の闘い』の書評

2017年5月17日
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八ッ場ダム住民訴訟弁護団、八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会が昨年9月に刊行した
『裁判報告  八ッ場ダム・思川開発・湯西川ダム 6都県住民11年の闘い』
の書評を
瀬戸昌之先生(東京農工大学・元教授)が

『人間と環境』2017年№1に書かれています。

 八ッ場ダム等裁判報告の書評

 

この裁判報告の内容は
http://suigenren.jp/news/2016/11/25/8652/
をご覧ください。

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