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報道

信濃川に水力発電所計画 サケ遡上影響に懸念

2018年5月22日
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信濃川のJR東日本・宮中取水ダム(新潟県十日町市)隣接地に、十日町市が新たに水力発電所を建設する計画を進めているという記事を掲載します。

宮中取水ダムについては2010年3月末に十日町市とJR東日本との間で、「共生に関する覚書」等を締結し、宮中取水ダムの放流量を大幅に増やすことになりました。
http://www.city.tokamachi.lg.jp/shisei_machidukuri/F104/F105/1454068621780.html
試験放流に関する確認書http://www.city.tokamachi.lg.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/29/000040668.pdf

この放流量の増加でサケの遡上数が格段にj増えました。放流量の大幅増加は新潟水辺の会などの市民運動の成果によるものです。

その当事者である十日町市が新たに水力発電所を計画しているというのです。サケの遡上に影響が出ることは必至だと思います。

信濃川に水力発電所計画 サケ遡上影響に懸念
(信濃毎日新聞2018年5月21日) http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20180521/KT180517FTI090033000.php


(写真)信濃川のJR東日本宮中取水ダム。市は隣接する右岸側の土地(中央奥)に水力発電所の建設を計画している=新潟県十日町市

長野、新潟県境から約20キロ下流にある信濃川のJR東日本宮中取水ダム(新潟県十日町市)隣接地で、十日町市が新たに水力発電所を建設する計画を進めている。ダム上流で取水し、発電後に水をダム下流に戻す計画。2025年度の運転開始を予定するが、上流の千曲川では今年3月、長野県などがサケの稚魚放流を再開したばかりだ。専門家から「魚の遡上(そじょう)に影響が出る」と懸念する声が出ている。

十日町市によると、新たな水力発電所は、同ダムに隣接する信濃川右岸に建設。ダムのすぐ上流で毎秒35〜38立方メートルを取水して落差を利用して発電する。出力は約3千キロワット、年間発電量は一般家庭約5千世帯分に相当する約2400万キロワット時を見込む。電力会社に売電して利益を市民に還元する計画で、総事業費は50億円以上、早ければ22年度に着工する。

一方、長野県や飯山市など千曲川の流域市村、県漁業協同組合連合会(長野市)などでつくる協議会は今年3月、東京電力西大滝ダム(飯山市、下高井郡野沢温泉村境)に遡上するサケが少ない原因を調べるため、稚魚計20万匹を千曲川水系に放流した。県が関わる放流は18年ぶりで、5年間継続する予定だ。

新たな発電所の建設により、川を下る稚魚が取水口に吸い込まれたり、発電後の水をダム直下に排水することで川の流れが変わり、さかのぼる魚が魚道を見つけられなくなる可能性もある。元水産総合研究センター主幹研究員の片野修さん(上田市)は「魚にとっては悪影響しかない」とする。

十日町市は本年度、専門家や関係者で委員会をつくり、河川環境への影響を減らす方法を検討する予定。委員に長野県関係者を入れるかどうかは「検討中」としている。

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