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ダム放流、迫られた厳しい判断 「想定外の状況だった」(日吉ダムと野村ダム)

2018年7月8日
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7月5日からの記録的な豪雨で西日本の各地で大きな被害が発生しました。51人死亡 6人重体 46人安否不明というすさまじい被害となりました(NHK7月8日7時のニュース)。
この豪雨水害に関する記事を掲載します。
愛媛県の肱(ひじ)川では、国土交通省の野村ダムの放水量が一気に増加したことなどにより、逃げ遅れた5人がなくなりました。
また、京都府の桂川では水資源機構の日吉ダムで貯水能力を超える恐れが生じ、6日夕に毎秒約900トンの放流を始めたため、水位が急上昇し、氾濫した水が道路に流れ込みました。
想定以上の雨量が増れば、洪水の調節機能を失って、逆に水害を増大させるのがダムなのです。

なお、日吉ダムは総貯水容量6,600万㎥、洪水調節容量4,200万㎥、集水面積290㎢のダムです。

ダム放流、迫られた厳しい判断 「想定外の状況だった」
(朝日新聞2018年7月8日)https://digital.asahi.com/articles/ASL775CYGL77PTIL027.html?iref=comtop_8_07

 「ここまで広範囲の大雨は、私の記憶の中でもかなり珍しい」。気象庁の梶原靖司・予報課長は7日の記者会見で、今回の記録的な大雨をこう表現した。
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数十年に一度の重大な災害が予想される場合に出される大雨特別警報。気象庁は6日午後5時10分、福岡と佐賀、長崎の3県で発表。その日のうちに広島、鳥取、岡山、兵庫、京都の5府県で出し、7日に入って岐阜県でも発表した。2013年に運用を始めて以来、9府県で発表したのは初めてだ。これまでは3自治体が最大だった。
「記録的な大雨」はデータが物語っている。
• 各地の大雨情報はこちら 雨雲の様子 交通情報
西日本では5日昼すぎから雨脚が強まり始めた。気象庁によると、岡山県内の7日昼までの48時間降水量は、鏡野町で421・5ミリを観測したのをはじめ、25カ所の観測地点のうち20カ所で観測史上最大を記録。残りの5カ所でも7月の観測史上最大の48時間降水量を観測した。広島県内でも33カ所のうち24カ所で観測史上最大を記録した。
広い範囲で長時間にわたって降り続いた雨は、河川に流れ込み、各地で氾濫(はんらん)を引き起こした。
「本当にもう、驚きました。2日間で約300ミリ近くという大雨が一気に降った」。日照時間が長く、「晴れの国」とも呼ばれる岡山県を襲った豪雨について、倉敷市の伊東香織市長は7日夕、やつれた表情で言葉を振り絞った。
倉敷市真備(まび)町では、1級河川の高梁川の支流の小田川などで堤防が切れ、約700ヘクタールの範囲で浸水。屋根の上や木によじ登り、助けを求める人が相次いだ。救助が難航していることについて伊東市長は「一番大きな原因は、浸水域が広くなっていること。ボートを使って近づくことになり、難しい」と述べた。

堤防超えた水流
愛媛県西予(せいよ)市野村町の肱(ひじ)川では、水流が堤防を越え、逃げ遅れた5人が遺体で見つかった。両岸の地区で床上浸水約570戸、床下浸水80戸に及んだ。
西予市は3~4キロ上流の野村ダムの放水量が一気に増加したことが原因の一つとみている。野村ダムは7日午前6時すぎ、放水量を1時間前の4倍以上に増やした。ダムを管理する国土交通省四国地方整備局野村ダム管理所によると、上流河川が未明に氾濫危険水位に達し、ダムも満杯になって貯水能力を超える恐れがあったためという。
担当者は「今回はダム周辺に長時間、雨が降り続いた特異なケース。こんな状況での大量放水は想定していなかった。やむを得ない措置だった」と説明する。
ダム管理所は放水の1時間前、サイレンや市内アナウンスでダム放水に伴う河川水位の情報を流し、西予市も防災行政無線で避難指示を呼びかけたという。愛媛県の中村時広知事は「本当に難しい判断だと思う。マネジメントを間違えると逆に決壊ということにもつながる」と述べた。
観光名所の京都・嵐山を流れる桂川では6日夜に水位が急上昇し、氾濫(はんらん)した水が道路に流れ込んだ。近畿地方整備局によると、上流の日吉ダムで貯水能力を超える恐れが生じ、6日夕に毎秒約900トンの放流を始めたためという。

各地で土砂崩れ「現場に近づけず」
土砂崩れも各地で頻発した。広島、愛媛、岡山、京都、兵庫など、広範囲で死者や行方不明者が出た。
4年前の土砂災害で77人が死亡した広島県では、今回の大雨による死者・行方不明者が50人を超えた。「広島県内も広島市内も、救助の必要な場所が多すぎる」。広島市危機管理室の担当者は悲鳴を上げた。
現場に至る道は、土砂や冠水で容易に近づけない状態だ。記者会見した松井一実市長は「なかなか現場に近づけない。救助を待っている人もいるので、早急に対応したい」と述べた。
7日午前に記者会見した菅義偉官房長官は「全国に広がるような形で、東日本、西日本、さらには北日本にかけて、記録的な大雨になる恐れがある」と注意を呼びかけた。

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