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報道

国、日軽金に行政指導 雨畑ダム堆砂「抜本解決を」

2019年8月14日
カテゴリー:

駿河湾サクラエビの不漁や水害の危険性で問題になっている雨畑ダムについて、国土交通省が雨畑ダムを管理する日本軽金属に対して、現状を抜本的に解決するよう文書で行政指導を行いました。記事とニュースを掲載します。
関東地方整備局甲府河川国道事務所が日本軽金属に通知した内容は、http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/koufu_00000421.html をご覧ください。

余談ですが、この行政指導の動きがつくれたのは、ダムの堆砂データを水源開発問題全国連絡会が静岡新聞社に提供したからであると、同社の記者からお礼のメールがありました。


国、日軽金に行政指導 雨畑ダム堆砂「抜本解決を」

(静岡新聞2019/8/14 07:10) https://www.at-s.com/sp/news/article/politics/shizuoka/669152.html

(写真)土砂で9割以上が埋まり水害が危ぐされる雨畑ダム(奥が堤体部分)=8月上旬、山梨県早川町(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
駿河湾サクラエビの不漁を受け、静岡、山梨両県が濁りの実態調査を進める雨畑ダム(総貯水容量1365万立方メートル、同県早川町)の堆砂率が9割を超え、水害が危ぐされている問題で、国土交通省は13日、ダムを管理する日本軽金属(東京都品川区)に対し、現状を抜本的に解決するよう文書で行政指導した、と発表した。山梨県も同日、同社に同様の要請を行い、国に対し同社を指導するよう要望したことを明らかにした。
同省によると、同様の行政指導は熊本・球磨川の瀬戸石ダム(同993万立方メートル)に次ぎ全国2例目。国と同県が堆砂問題の是正に乗り出したことで、同ダムを埋める土砂や泥が駿河湾に注ぐ濁り水の要因とされる問題も新たな局面を迎えることになる。
同省の行政指導は9日付。国は5月、全国のダムの堆砂量や堤体の強度などを定期検査し、雨畑ダムについて「堆砂により上流部の河床が上昇し、洪水被害の恐れがある」と評価、3段階のうち最も深刻な「ただちに改善措置が必要」と判断した。国は2014、16、17年にも同ダムに対する同様の評価結果を同社に通知しているが、文書による指導は今回が初めてという。
国は、18年秋の台風24号で民家1軒が床上浸水したことを指摘し、「抜本解決に向け堆砂対策に重点を置き、計画をとりまとめ報告すること」とした。
併せて、堆砂量が確実に減る対策の強化や、16年度末時点の堆砂量が1274万立方メートルに上り、設定(600万立方メートル)の2倍以上となっている現状がダム堤体の強度に及ぼす影響も検討するよう求めた。
17年に国が行政指導した瀬戸石ダム(電源開発管理)の周辺では豪雨による県道の冠水被害が出た。同省河川環境課の担当者は「雨畑ダムの現状は国としても非常に重く見ている」と行政指導の理由を述べた。山梨県の長崎幸太郎知事も「住民の安全を守る山梨県として深刻な問題だ」とのコメントを出した。

■土砂の掘削進める
日本軽金属蒲原製造所のコメント 雨畑ダムとその上流域における土砂の掘削、移動を進めている。指摘事項については、具体的検討を進め報告する予定。地域の安全確保を最優先課題とし、近隣の皆さまの人命と財産に関わるような災害を未然に防止すべく、国、県、町などと協議し対応を進めていく。


雨畑ダム 「安全性、措置が必要」 国交省定期検査、4回連続A判定 /山梨

(毎日新聞山梨版2019年8月14日)https://mainichi.jp/articles/20190814/ddl/k19/010/188000c

国土交通省は雨畑ダム(早川町)の定期検査の結果、「安全性や機能への影響が認められ、直ちに措置が必要」とするA判定だったと、ダムを所有する日本軽金属(東京)に通知した。9日付。雨畑ダムのA判定は2014年から4回連続。国交省は「堆砂(たいさ)により上流部の河床が上昇し、洪水被害の恐れがある」と判断した。
検査結果を受け、国交省甲府河川国道事務所は日軽金に対し、堆積する土砂の抜本的な解決について計画をまとめるよう文書で求めた。
定期検査は3年に1回以上の頻度で実施される。ダム施設・貯水池の状態などを調査し、総合判定する。判定はA▽B1(速やかな措置が必要)▽B2(必要に応じて措置が必要)▽C(監視を継続)の4段階。
雨畑ダムを巡っては、ダムの約9割(昨年11月時点)に土砂が堆積していることから、上流の雨畑川に流れ込む土砂が下流に流れず河床が上昇している。昨年10月の台風では雨畑川が氾濫し、周辺民家で床上浸水の被害が出ている。
一方、県は8日付で、日軽金に対し、土砂の撤去や浸水被害を防止する措置を講じるよう要請した。国交省に対しては日軽金への指導を要望した。
日軽金蒲原製造所の担当者は「雨畑ダムと上流域の土砂の掘削・移動を鋭意進めている。地域の安全確保を最優先課題とし、近隣の皆さまの人命、財産に関わる災害を未然に防ぐべく、国、県、町などと協議をし対応を進めていく」とのコメントを出した。【高田奈実】


川底上昇問題で国 雨畑ダム管理会社に対策報告求める

(テレビ山梨 2019/8/13(火) 19:35配信) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190813-00000005-utyv-l19

山梨県早川町にある雨畑ダムに大量の土砂が流入し川の底が上昇している問題で8月13日、国はダムを管理する都内の会社に浸水の恐れがあるとして対策計画をまとめるよう通知しました。
この問題は早川町の雨畑ダムに大量の土砂が流入して川の底が上昇し去年10月の台風の際には民家が浸水するなど被害が発生しているものです。
国の行った定期検査では今年度も含め4回連続で3段階評価で最低の「直ちに改善の必要性がある」とする判定となっていて国は、今月9日付で管理する日本軽金属に対し対策をまとめ報告するよう通知をしました。
国によりますと堆積している土砂の量はダムの総貯水量のおよそ9割に達しているということです。
ダムを管理する日本軽金属はUTYの取材に「現在、ダムや上流で土砂の掘削、移動を進めている。地域の安全を第一に国、県、町と協議しながら対応を進めたい」とコメントしています。

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