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報道

千曲川では治水対策の一環として堤防強化対策を実施中

2021年5月5日
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2019年10月の台風19号豪雨では千曲川は穂保(ほやす)で堤防が決壊するなど、各所で洪水が溢れ、凄まじい氾濫になりました。

この千曲川で下記のニュースの通り、その後、様々な治水対策が実施されてきています。

千曲川の治水対策で特に注目すべきは堤防強化工法が一部の区間が実施されてきていることです。

千曲川で実施されてきている治水対策は千曲川河川事務所のHPで見ることができます。

「国土交通省 千曲川河川事務所 千曲川堤防調査委員会」http://www.hrr.mlit.go.jp/river/chikumagawateibouchousa/index.htm の

第5回 千曲川堤防調査委員会 令和2年12月16日(水) 配付資料一式  http://www.hrr.mlit.go.jp/river/chikumagawateibouchousa/chikuma-05.pdf

を見ると、その11~24枚目に千曲川52~60㎞の区間で実施する堤防強化対策の内容が書かれています。

堤防強化対策は堤防ののり面をブロック等を覆うものです。

実施する工法は一様ではなく、区間によって異なっています。

実施時期は2023年出水前までとなっています(最終ページ)。

ここで計画されている堤防強化工法でよいかどうか、堤防の専門家の意見をお聞きする必要がありますが、

国土交通省の思惑で約20年間封印されてきた堤防強化工法が千曲川に導入されていくことは今後の治水対策のあり方として大変喜ばしいことだと思います。

15枚目下段に「粘り強い河川堤防と耐える堤防は別物である」というただし書きがありますが、これは国土交通省の今までの方針との関係で書かれたものであり、粘り強い河川堤防と耐える堤防は基本的に同じものだと考えてよいのではないでしょうか。、

耐越水堤防工法に関心のある方は上記URL の資料をご覧ください。

 

長野県 千曲川の治水対策として川幅拡張に着手 2027年度プロジェクト完成を目指す

(EXCITEニュース  2021年5月5日 08:31 ) https://www.excite.co.jp/news/article/Fujiyama_water_11239/

2019年10月の台風19号で堤防が決壊し大水害が発生した長野県千曲川流域で、国土交通省千曲川河川事務所は、緊急治水対策プロジェクトの一環である千曲川の川幅拡張工事をスタートさせた。今回工事が行われるのは、台風19号で堤防が決壊した長野市穂保地区の5kmほど下流に位置する立ケ花狭窄部と、飯山市の戸狩狭窄部の2カ所。立ケ花狭窄部は、穂保地区のなかでも川幅が非常に狭く穂保付近の4分の1程度しかない。そのため、大雨の際には立ケ花狭窄部より上流で水位が極端に上昇刷る傾向がある。

緊急治水対策プロジェクトには千曲川の川幅拡張工事以外に、台風19号で決壊した堤防をコンクリートブロックで覆う堤防強化工事、水位が上昇して堤防を超える可能性が高くなったときに水を引き入れる遊水地の整備、国土交通省所有の大町ダムと東京電力ホールディングスが管理する高瀬ダムと七倉ダムの連携による洪水調節容量の増加などがあり、いずれも工事や地権者との交渉などがすでに進んでいる。

なかでも遊水地の整備については、千曲川流域5カ所に設置する予定をしているが、国による土地の買取りや、万が一の際に水没させることを地権者に了承してもらう必要があるなどで、設置までに時間を要する。東京電力ホールディングス管理のダムについても、東京電力ホールディングスに発電用ダムを使った治水についての経験や知識がないため、システムの構築からスタートすることとなり、課題が残っている。千曲川の緊急治水対策プロジェクトは、2027年度のプロジェクト完成を目指すとしている。

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