水源連:Japan River Keeper Alliance

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各地ダムの情報

「石木ダム不要!」確信できました‼

2019年7月22日
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2019年7月17日 石木ダム事業工事継続差止訴訟 証人尋問と原告尋問

7月17日、午前と午後にわたって、長崎地方裁判所佐世保支部で、石木ダム工事差し止め訴訟の証人尋問がありました。

報告集会

口頭弁論終了後に報告集会を持ちました。
①午前の嶋津暉之さんの証言で石木ダムの治水目的がまったくの虚構であることがしっかり理解できたこと、②午後のこうばるに生活されている皆さんの証言で、皆さん一人一人がこうばるの生活は何物にも代えがたいとされていることが実感できたこと、⓷松本美智恵さんの証言で、佐世保市が石木ダムを必要としているのは、水不足解消どころか「石木ダム事業継続」だけが目的になっていることが理解できたこと、などが確認されました。そして、「この皆さんの証言を聞いて、私たちが石木ダムに反対していることに確信を持つことができた。石木ダムは不要、石木ダム中止を勝ち取るまで自信をもって闘える!」と一人一人が確信を新たにしました。
裁判は次回結審となりますが、この日の行動に参加した原告と支援者は、証言を聞き、報告集会をおえて、「私たちは正しい!」を強く実感して帰途に就きました。

石木ダム工事差し止め訴訟の証言内容(長崎地裁佐世保支部)

7月17日は石木ダム工事差し止め訴訟の証人尋問が長崎地方裁判所佐世保支部で行われました。

原告7人の証人尋問で、午前の2時間は私(嶋津暉之)、午後の3時間はダム予定地「川原(こうばる)」の岩本宏之さん、石丸勇さん、岩下すみ子さん、松本好央さん、石丸穂澄さん、佐世保市民の松本美智恵さんの尋問が行われました。

私は、1/100洪水(100年に1回の最大洪水)のために石木ダムが必要だという川棚川の治水計画は虚構でつくられており、科学的に検証すれば、石木ダムは治水面で不要であることを証言しました。

具体的には次の5点について証言しました。

1 石木ダムができても川棚川流域において1/100洪水で溢れない範囲はほんの一部である。

2 川棚川治水計画では石木川合流点下流は1/100で計画されているが、この1/100は恣意的に設定されたものであり、川棚川の計画規模を科学的に求めれば、1/50が正しく、石木ダムは不要となる。

3 川棚川の計画規模1/100を前提としても、治水目標流量(基本高水流量)の計算の誤りを修正すれば、長崎県の数字よりかなり小さくなり、石木ダムは不要になる。

4 長崎県が示す1/100治水目標流量(基本高水流量)が石木ダムのない状態で流下した場合も余裕高(堤防高-水位)が半分になるだけであり、決して氾濫するような状態にはならない。

5 石木ダムは費用便益比計算の恣意的な設定を改めれば、費用便益比が1を大きく下回り、見直しすべき事業になる。

この証言の骨子は

のとおりです。 

証言はスライドを使って行いました。このスライドは 

のとおりです。

各スライドについて述べたことは、

のとおりです。

合わせてお読みいただければと思います。

「力づくで古里奪うな」 石木ダム地権者ら尋問 地裁佐世保支部

2019年7月18日
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昨日(7月17日)は午前と午後にわたって、長崎地裁佐世保支部で、石木ダム工事差し止め訴訟の証人尋問がありました。その記事を掲載します。

午前中の2時間は私の証人尋問で、私は、石木ダムを必要とする川棚川の治水計画が虚構であることを証言しました。

この訴訟は次回の11月18日の口頭弁論で結審となります。

長崎)石木ダム工事差し止め訴訟 原告住民ら7人証言

(朝日新聞長崎版2019年7月18日03時00分) https://digital.asahi.com/articles/ASM7K6J3WM7KTOLB01V.html?iref=pc_ss_date

(写真)門前集会を開いた原告団=2019年7月17日午前9時41分、長崎県佐世保市光月町、横山輝撮影

 長崎県佐世保市が川棚町で進める石木ダム建設事業を巡り、反対地権者らが県と同市を相手に工事差し止めを求めた訴訟の証人尋問が17日、長崎地裁佐世保支部(平井健一郎裁判長)であった。水問題を研究する専門家や地権者など、原告7人が証言した。

 水源開発問題全国連絡会共同代表の嶋津暉之氏(75)は、ダム計画の問題点を治水面から指摘。氾濫(はんらん)の危険には「(ダムを造らなくても)河道整備で対応できる」と述べた。

 県は、ダムを「100年に一度の大雨」に対応する規模と設定している。嶋津氏は、県が測量した1975年の川幅を当時の航空写真から分析。実際の川幅は県の資料より最大33メートル広く、「氾濫時の被害を大きく見せるために『創作』したのではないか」と指摘した。

 県の資料をもとに疑問点を次々に突きつける嶋津氏に対して、県側が「あなたの主張は予測に過ぎないのでは?」とただすと、「県は(誤った)予測でダムを造るんだろう!」との声が他の原告から漏れ、裁判長が注意する一幕もあった。

 水没予定地の川原(こうばる)地区に嫁いで46年になるという岩下すみ子さん(70)も証言台に立ち、今年32回を数えた地元の「ほたる祭り」について語った。山から木を切り出し、春先から集めた山菜の料理でもてなす地域総出の祭りのにぎわいぶりを紹介。「川原に住むことが一番の幸せ。(県や市から)納得のいく説明は受けたことがない」と訴えた。

 弁護士から「重機で家が取り壊されるイメージをしたことは?」と問われ「したこともないし、したくもない」と声を詰まらせた。

 反対地権者を支援してきた松本美智恵さん(67)はダムで利水の恩恵を受けることになる佐世保市民として証言した。市は「水不足」を主張しているが、そもそも漏水が他都市と比較して多いのに対策が手薄だと指摘。「漏水対策が優先だ」と証言した。(横山輝、原口晋也)

「力づくで古里奪うな」 石木ダム地権者ら尋問 地裁佐世保支部

(長崎新聞2019/7/18 16:00) https://this.kiji.is/524415267483616353?c=174761113988793844

 東彼川棚町に石木ダム建設を計画する県と佐世保市に、反対地権者らが工事差し止めを求めた訴訟の第12回口頭弁論が17日、長崎地裁佐世保支部(平井健一郎裁判長)であった。水没予定地の住民ら原告7人が当事者尋問に出廷し「力づくで古里を奪わないでほしい」と訴えた。次回期日の11月18日に結審予定。

 石木ダムを巡っては、県収用委員会の裁決で宅地を含む全ての未買収地の強制収用が決まっている。住民の岩本宏之さんは「崖っぷちに立たされ、眠れない夜もある」、石丸勇さんは「大変な人権侵害だ」と怒りをあらわにした。岩下すみ子さんは「地域の人たちとのつながりを長い年月をかけて築き上げてきた。失いたくない」と声を詰まらせた。

 このほか石丸穂澄さんと松本好央さんは、イベントや会員制交流サイト(SNS)などを通じて、事業への疑問や反対の声に対する共感が全国で広がっていると主張した。

 水源開発問題全国連絡会の嶋津暉之共同代表と市民団体「石木川まもり隊」の松本美智恵代表も出廷。嶋津共同代表は、石木ダムの治水効果は川棚川下流域にしか及ばず、上流域には氾濫のリスクが残っているとし「費用対効果が小さい」と強調。松本代表は人口減少による水需要の低下などを指摘し「誰のための公共事業か。県と佐世保市は現実を直視してほしい」とダム以外の利水対策を検討するよう求めた。

2018年東京行動の帰結(石木ダム)

2019年7月14日
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経過

2018年7月9日、「石木ダム事業認定取消訴訟」に関して、「原告の主張は、被告認定庁の裁量権の範囲を逸脱するものではない」を基調とした原告敗訴の不当判決を長崎地方裁判所が下しました。

2018年7月18日ヒアリング

7月18日には、こうばる現地の地権者・居住者支援者、弁護団、原告団事務局の合計12名の皆さんが九州から上京し、「公共事業チェック議員の会」による「石木ダム事業認定の総元締めである国土交通省土地収用管理室、石木ダム事業費の一部を補助している国土交通省治水課と厚生労働省水道課からのヒアリング」の場で、石木ダムの必要性は全くないことを説明し、石木ダム事業中止に向けて舵を切り替えるよう訴えました。併せて、報告と連帯を目的に、16 時から院内集会を持ちました。 詳しくは、「石木ダム中止実現を目指す東京行動」報告を参照願います。

2019年2月7日ヒアリング

7月18日の国側担当者からの説明者との意見交換で不十分であった事項について、「公共事業チェック議員の会」による再度のヒアリングが2019年2月7日に開催されました。詳しくは「 2月7日14時から 国交省・厚労省へのヒアリング  予告と報告 石木ダム関係 」を参照願います。

2月7日ヒアリングの回答も形式論・手続き論に終始し、「虚偽で固められた石木ダムの必要性」「そのような石木ダムによって失われようとしている13世帯の生活と自然」「そのような愚行によって与えてしまう後世皆さんの財政負担」などの問題に直面している様子は微塵にもうかがい知ることはできませんでした。

2017年度は、佐世保市が 2012年度 に「石木ダムへの水源開発事業」の5年ごとの評価で「石木ダムへの水源開発事業は必要」とし、それを受けた厚生労働省が「水道事業としての水源開発事業」として補助事業採択継続を決定してから5年後の年に当たります。誰が見ても石木ダムは本体工事に着手していないのですから、2017年度には5年ごとの再評価が必要です。
しかし佐世保市と厚労省水道課は、「2012年度再評価は本体等工事の着手前評価」であるから10年間は再評価の必要はない。 2012年度再評価 から今日に至るも、実績値は予測値を下回るのは当然なので、再評価を必要とする状況下にはない」として、次の再評価は「2012年度の10年後にあたる2022年度」としています。更に、再評価では強制収用は評価事項の対象外としています。「本体等工事の着手前評価」というのであれば、「強制収用してまで行う価値と緊急性のある事業なのか?」という視点での評価がなされていなければ、まったく意味がありません。
「2012年度再評価は本体等工事の着手前評価」 には2つの疑惑があります。まずは、2012年度再評価を佐世保市自身が「本体等工事の着手前評価」として実施した形跡がなく、「厚労省水道課による事後みなし」という疑惑です。それは、2012年度からの5年後、2017年度で再評価を行うと、水需要の伸びが全く期待できないことが明らかになり、石木ダムへの水源開発事業の必要性の裏付けができなくなるからです。もう一つは、「水需要予測は余裕を持つものであるから、実績より上回るのは当然」とする論調の定着化です。これらの疑惑を解明し、佐世保市に2012年度再評価のやり直し=5年ごとの再評価を実施させることを目的に、4月5日、「公共事業チェック議員の会」は再再度の厚労所水道課へのヒアリングを行いました。

4月5日 厚生労働省水道課ヒアリング

日時  2019年4月5日 14:30~16:30
場所  衆議院第一議員会館 第4会議室

1) 2月7日の水道課回答を下記のように確認したうえで、質問を進めました。

  • 1、H24年度再評価は、「本体工事等の着工前評価」である。
  • 2、H25年3月15日付で提出されたH24年度再評価報告書には「本体工事等の着工前評価」との記載はない
  • 3、従前から佐世保市は「本体工事等の着工前評価」とする意向が強かったので、長崎県がH25年度予算に「付替え道路工事費」を盛込んだので、「本体工事等の着工前評価」とみなした。(実際はH25年度には工事再開はできていない)
  • 4、よって、原則10年間は再評価の必要はない。
  • 5、ただし、社会状況等の変化があれば、再評価の必要はある。
  • 6、現在は、その判断は佐世保市が行うべきであって、当方から指示する必要はないと考えている。
  • 7、毎年の予算要求時に佐世保市の状況は入手している。その情報で上記6の判断はできる。
  • 8、佐世保市がH24年度再評価提出前の市議会で「今回提出する再評価は5年ごとの再評価であって、本体工事等の着工前評価ではい」と言っているとのことについては、佐世保市に確認をとり、その結果を初鹿衆議院議員国会事務所に報告する。

2)  4月5日の質問事項

1)に記した問題について一つ一つ質疑応答を重ねました。
その要約を記します。

  • 一問一答にはなっていないが、調べて報告してもらうことが出された。初鹿事務所に報告されたい。
    • 承知しました。
  • 石木ダムは長い歴史があって、今でも13世帯の皆さんが毎日座り込みをしている状況にある。
  • このまま事業を継続しても、ダムは造れないと思う。
  • そこに永遠と税金をつぎ込み続けるのか、が今、問われている。
  • 13世帯を強制排除することに皆さん加担するのか、ということです。
  • 止める可能性があるとしたら、皆さんたちが水の需要予測をもう一回出させる、これには合理的理由がある。
  • 社会的変化、5年間着工されていない、需要予測と実績とに相当な乖離、これらの合理的理由があるから、再評価を指示できるのは厚労省だけ。
  • このことを内部でよく検討して、佐世保市に再予測しないと公費は出せない、と、予測を出し直させてほしい。
    • 今日出された内容はキチンと市に伝える。
  • 有効な金の使い方を考えたら、漏水が多い佐世保市は老朽管改修のために皆さんの予算を出した方が、市民にとっても水道局にとっても、よいと思う。
    • 水不足と老朽化の問題はそれぞれ捨てがたい問題がある。
  • 水は不足していない、のだから。
    • 佐世保市に確認する。
  • 佐世保市水不足の原因は、以前、ダムから優先的に取水してダムの貯水が少なくなってから川からの取水優先に替えた。それ以来、水不足になっていない。
  • あなたたちしか止めることができない。本当に水が足りなくなることはない。それなのに13世帯を力ずくで追い出すんですか?よく考えてほしい。需要予測をもう一回行え、ぐらいは言ってください。
    • この場で即答はできないが、今日の話をきちんと佐世保市さんに伝えたうえで、と考えている。

3) 4月5日ヒアリングの詳細

4月5日ヒアリングの詳細と関連資料は下記リンクを参照願います。

4月5日厚生労働省水道課ヒアリング回答の文書確認

4月5日ヒアリングにおける厚生労働省水道課職員との質疑応答で明らかにされたことの確認・ 同職員が約束したことの回答について、文書による確認を求めました。
文書回答は、「従前の繰り返し」と、「当該協議等に係る資料が不存在であり、詳細は不明」の連続でした。実際の経過すべての隠ぺいでした。

  • H24年度再評価がその後の実績とかけ離れている原因を私たちはデータを基に、評価手法の間違いにあることを指摘していますが、厚生労働省水道課はその実態に目を向けることを拒否して「予測は危機管理等の安全性を見込んでいるので、実績値が下回るのは当然のこと。」としています。このような論法が過大予測をまかり通らせています。
  • 「都合の悪い経過をすべて隠ぺいする、都合の悪い現実を直視しない」、「国と地方が行政目的遂行のためにこのように卑劣な連携をしている」現実を正さないとなりません。
  • 文書確認の設問と回答は下記リンクを参照願います。

文書確認 設問と回答


魚類迷入試験が開始 霞ケ浦導水事業、那珂川から取水し影響検証へ

2019年7月9日
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霞ヶ浦導水事業の工事中止を求める裁判は昨年4月末に東京高裁で那珂川漁協と国土交通省との間で和解が成立し、漁業への影響がないようにする条件が和解条項に盛り込まれました。
国土交通省は7月2日、那珂川からの取水試験を行って、魚類への影響を調査することを下記の通り、発表しました。
那珂川から霞ヶ浦への計画導水量は15㎥/秒ですが、その導水路は一部しかできていないので、完成済みの桜川への導水路を使って3㎥/秒の規模で取水試験を行うというものです。

国土交通省・霞ヶ浦導水工事務所の発表 http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/dousui_00000034.html
魚類迷入試験(那珂川から桜川への試験通水)を開始します。

この試験通水が7月8日から開始されました。3年間の試験通水です。その記事を掲載します。
那珂川から霞ヶ浦への取水施設は半分程度しかできていないので、試験験水の結果を見て、取水施設の残りの工事に取りかかるという話になっています。
那珂川から霞ヶ浦への那珂導水路は1/3しかできていませんが(43.1kmのうち、14.2km完了)、那珂導水路の残りの工事を試験通水と並行して進めるので、導水事業の完成予定は今のところ、2023年度となっています。
導水事業の実際の完成はかなり遅れるのではないかと思いますが、東京高裁の裁判で那珂川の漁協が折角、和解に持ち込んだのに、事業がどんどん進んでいくようで、先行きが心配されます。

 

魚類迷入試験が開始 霞ケ浦導水事業、那珂川から取水し影響検証へ【動画】
(下野新聞2019/7/9 5:00) https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/192533

(写真)那珂川から導水した水を桜川に流す桜機場=8日午後、水戸市河和田町 (写真)魚類迷入試験が始まった那珂川取水口。完成した水門4門のうち、手前の2門から那珂川の水が取水された=8日午後、水戸市渡里町町(写真)魚類迷入試験が始まった那珂川取水口。完成した水門4門のうち、手前の2門から那珂川の水が取水された=8日午後、水戸市渡里町
(写真)那珂川からの試験通水が始まった取水口。魚類の吸い込み量などを調べる迷入試験が行われる=8日午後
茨城県の霞ケ浦と那珂川、利根川を地下トンネルで結び水を行き来させる霞ケ浦導水事業で、国土交通省霞ケ浦導水工事事務所は8日、水戸市渡里町の那珂川取水口から試験的に取水し、魚類の迷入(吸い込み)量やその対策の効果を調べる試験を始めた。事業は1984年の着工から35年を経て、那珂川から初めて取水する段階を迎えた。
和解後初の「意見交換」 国交省、魚類迷入試験など説明
同事務所によると、魚類迷入試験は水門8門からなる取水口のうち、試験のために先行整備した下流側の4門を使用する。3年程度かけて対策の在り方を検証した上で、2023年度末までに残り4門を含め事業を完成させる計画。
この日は午前10時半から午後4時まで、4門のうち最も下流側の2門から毎秒1・5トンを取水。地下トンネルを通り、約5キロ離れた桜機場(水戸市河和田町)まで運ばれ、桜川へ放水された。
今後は徐々に取水の頻度や量を増やし、8月末からは24時間単位などで取水する予定。漁協関係者が特に吸い込みを懸念するアユの仔魚(しぎょ)(幼魚)が降下する秋は夜間を含め取水し、どの時期や時間帯に取水を停止すれば吸い込みをより防げるか分析する。
事業を巡ってはアユなど那珂川水系の水産資源に悪影響を及ぼす恐れがあるとして09年、本県と茨城県の漁連・漁協5団体が取水口建設差し止めを求め、国を提訴。18年4月に和解が成立し、工事が再開した。
同事務所は「試験結果などを示し、漁協関係者の皆さまには引き続き丁寧に対応していきたい」としている。


茨城)魚類の吸い込み防止試験を開始 霞ケ浦導水事業

(朝日新聞茨城版2019年7月9日03時00分) https://digital.asahi.com/articles/ASM784VT8M78UJHB01M.html

(写真)試験施設の取水口=水戸市渡里町の那珂川
那珂川と利根川を霞ケ浦を経て地下トンネルでつなぎ、水を行き来させる霞ケ浦導水事業で、国土交通省は8日、取水時に魚類を吸い込まないための試験を始めた。那珂川から桜川や千波湖に送水し、3年程度かけて有効な対策を探る。
霞ケ浦導水工事事務所(土浦市)によると、この日午前、水戸市渡里町の那珂機場に建設した施設で、那珂川からの取水を始めた。取水口は4門あり、前面に稚魚を吸い込まないための網のほか、川底の部分に底生魚が入り込まないような「魚返し」などを設けている。
試験期間中は、アユやサケ、サクラマスのほか、ウナギ、モクズガニといった魚種を対象に、どれほど取水口の中に入り込むのかや、迷い込み防止にはどのような対策が効果的なのかを探るという。
霞ケ浦導水事業は、那珂川から霞ケ浦までの延長約43キロと、霞ケ浦と利根川をつなぐ約2・6キロの導水路からなる。両河川の水をやりとりすることで、渇水時に飲み水や工業用水を確保したり、霞ケ浦や桜川などの水質浄化をはかったりする狙いがある。2023年度の完成見込みで、工事の進捗(しんちょく)状況は約40%という。(庄司直樹)


霞ケ浦導水 那珂川から初の取水 魚吸い込み試験開始

(茨城新聞2019/7/9(火) 4:00配信) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190709-00000003-ibaraki-l08

(写真)魚類迷入試験に伴い、水戸地下トンネルに初めて水を通した那珂川の取水口=水戸市渡里町
霞ケ浦と那珂川、利根川を地下トンネルで結ぶ霞ケ浦導水事業で、国土交通省は8日、那珂川から初めて取水した。取水による魚の稚魚などの吸い込み量を調べる「魚類迷入(吸い込み)試験」を開始し、那珂川と桜川を結ぶ那珂導水路水戸トンネル区間(6・8キロ)で水を通した。試験は月に数回ずつ、午前8時から午後6時までの時間帯に行う。1984年の建設着手から35年を経て、初めて那珂導水路に水が流れた。

同日午前10時半、水戸市渡里町に完成した那珂川の取水口が開門されると、直径約4メートルの導水管に水が流れ込んだ。同市河和田の桜川の放流口の水門も同時に開かれ、那珂川の水が桜川に勢いよく放出され始めた。初日の通水は5時間半行われ、水門は午後4時に再び閉じられた。

国交省関東地方整備局霞ケ浦導水工事事務所によると、事業計画水量は最大で毎秒3トンの導水だが、当面は1・5トン。9月に3トンまで増やす予定だ。

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